なんやかんやで赤龍帝   作:黒鬼

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クソッ! 間に合わなかった!!!
1秒差かよッ、チクショーーーーーー!!!

はい、遅れました。

クリスマスなので十一時四十五分から書き上げた話です、間に合わなかった……。
十五分で書けるか!
もうクリスマスじゃないじゃん……。


ま、まぁ、心の広い皆様なら許してくれるよね! そうだよね!(←必死)

じゃ、いつも通りダラっと行くっきゃない。




『なんやかんやでクリスマス 2013』

 

「ゆーきがこんこん、あーられーがこんこん、降ってーも降ってーもまーだ降ーりやーまぬー」

 

「懐かしい歌にゃん」

 

「だねぇ」

 

 

白い白い結晶が降りしきる中でのお散歩。

普段はなるべく無駄に労力など使いたくはない二人なのではあるが、

無駄な事にこそ無駄な労力を使いたがる者こそ通というものである。

 

さて、今回はこの作品初ともいえる第三者視点である。

というより作者視点である。

 

我らが主人公、イッセーくんは飼い猫黒歌とお出かけである。

といっても黒歌は人型になっており、指を絡める様な形で手をつないでいる。

いうなれば恋人繋ぎという奴である。

 

黒歌の方は少し頬を赤く染め、

時折チラッと飼い主の顔を見てははにかみながら嬉しそうにまた顔を赤く染めるが、

そこは我らがイッセーくん、そんな黒歌の様子にはまったくさっぱり気付かない。

それどころかたまにアクビをしている始末。

 

そう、イッセーくんは寝不足なのである。

いつもは暇さえあれば速攻で寝る男なのではあるが、昨日はそうはいかなかったようだ。

というのも、今日はクリスマスイヴ。

その事について彼の友達から電話があったのだ。

 

 

「はいはいもしもしー?」

 

『おうイッセー、明日パーッといつもの四人で遊ぼうぜ』

 

「あー、松田かー。 えー、寒いじゃん」

 

『んなシケた事ほざいてんじゃねぇ! 今や日本中がジングルベーな感じなんだぞ!』

 

「それなら俺はベッドでオネンネするべー」

 

『いいじゃねぇか遊んでくれたってよぉ!

 俺達どうせ彼女いないんだからさぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!』

 

 

イッセーくんのあまりのやる気の無さにキンキンと声を荒げて怒り狂う松田くん。

もう最後には涙声での慟哭である。

「朝まで俺を抱きしめてくれよォォォォォォ!」とむさ苦しい野郎の声にうへぇな様子の主人公。

その頃時刻は夜の十時、場所はイッセーのお部屋。

その部屋の扉が開き、入ってくる人影が一人。

 

 

「イッセー、一緒に寝よう?」

 

 

黒歌お姉さんである。

 

 

『……おい友よ、女の綺麗な声が聞こえたのは気のせいか?』

 

「気のせい」

 

『一緒に寝ようと聞こえたんだが、空耳か?』

 

「空耳」

 

 

即答だった。

完全にバレかけなのではあるが、それでも認めないイッセーくん。

嫌な沈黙である。

その間黒歌姉さんはベッドに座るイッセーくんの隣に座り、肩に頭を乗せて甘える。

いつもの事なのでイッセーくんも気にする事なく、それに応じて頭を撫でる。

いつもはイッセーくんが甘える方なのではあるが、

最近は黒歌姉さんから甘える事もしばしば。

そんな松田くんにガミガミと長く長ーく詰問攻めをされ、

もう半分疲れ果てたイッセーくん。

そして松田くんが言い放つ。

 

 

『あくまで女は居ないというんだなイッセーよ』

 

「もち」

 

『そしてクリスマスは家にいると?』

 

「そう」

 

『一人で? 毎年クリスマスには両親は二人で出かける兵藤家でお前は家に一人?』

 

「よくご存知で」

 

『よし分かった。 お前が一人寂しくて泣いたら可哀想だから匙と元浜連れてお前ん家行くわ』

 

「明日何処行く? 俺的には駅前のデパートがイイと思う。 何時集合? 早い方がイイよね」

 

 

そうして完全に女と一緒にいるという事がバレたイッセーくん。

どやされるどやされる。

『お前その女の人も連れてこいや』という松田くん、

と「一緒にお出かけしたい」という黒歌姉さんのお願いの下、

ついぞ折れたイッセーくんであった。

その後も夜遅くまで松田くんの恨み言は続き、寝不足になりながら今に至るのだ。

 

 

 

 

 

 

てくてくふらふら、おぼつかない足取りで少年は美女を連れ歩く。

見る者全てが振り向く程の美貌を持つ美女は、少年に惜しみない視線を送り、

幸せそうな顔をする。

少年もそれに気付いてはいるのだが、ここまで自分の悪事やら何やらの実態を知りつつも、

こうして純粋な好意を向けてくる人は初めてなのである。

戸惑いと困惑が心の中で溢れながらも、幸せそうならばそれでいいかと自らを納得させる。

 

約束の時間にはまだ早いが、少し彼女とぶらぶらするのもまたいいかな。

そう思う少年は、ギュッと先程より強く彼女の手を握る。

彼女も驚きつつもはにかみながらギュッと握り返す。

単純な事ではあるが、それゆえ恥ずかしい。

それでも口角が釣り上がるのが、心臓の鼓動が早くなるのが止まらない。

 

 

そんな二人のクリスマス。

 

 

 




えー、後書きは今回は無し的な?
まぁ、次回の通常投稿の際の土日にね、後書き書くしね。
ていうか何かのイベントで話を書くのは初めてです。
まぁね、完成度も低く、短時間で書いたから笑いどころも萌え所も欠片もないけど、
勘弁してください。

はい、完全に遅くなりましたが。皆さんMerryXmasです。

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