なんやかんやで赤龍帝   作:黒鬼

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ダラっと行きましょう。






『なんやかんやで高校受験&オマケ』

 

 

 

現在中学三年生である。

幼少期から、やれ『死に腐った眼』だの『無気力の権化』だの言われ続けたので、

基本的には無表情である。

その方が何も言われないからだ。

 

 

『……本質的にめんどくさがりなだけあって、色々と言葉も端折るしな』

 

 

だって楽なんだもん。

 

 

『誤解、勘違いの嵐だがな』

 

 

ん?

 

 

『……何故こんなのがモテるんだろうか』

 

 

持つ? 何を?

 

何度聞いても溜息を吐かれただけである。

殺してやろうかと思ったが、謝られたので十分の九殺しで勘弁してやった。

 

受験間近のシーズンである今、俺は友達と居る。

謂わば、勉強会というモノを開いている。

今回一緒に勉強しているのは、坊主の変態と眼鏡の変態だ。

坊主の方は巨乳好きの変態で、眼鏡の方はロリコンの変態である。

ちなみに今日は匙はいない。

なんでも、外せない喧嘩が出来たそうだ。

 

 

「その日の喧嘩はその日の内にする」

 

 

という心情の下に喧嘩しているらしい。

何処のヤンキーだ。

 

今言った三人の他にも、友達はたくさんいる。

六十以上限定の熟女好きの変態とか、どんな苦痛も快楽に自動変換されるドMの変態とか、

女に興味など微塵も無く、女性用の下着にただならぬ関心を向ける変態とか。

他にも深海魚に性的興奮を抱く変態や家電に劣情を催す変態など、バリエーション様々である。

数を挙げればキリがない。

 

 

『変態ばっかりじゃないか………』

 

 

どうやら人生の選択を誤ってしまった様である俺。

上を向いていないとお目々から汗が溢れそうである。

思わず欠伸が出てしまうほどだ。

 

 

「げへッ、冷蔵庫のあのエッジの効いたフォルムが堪らない……!」

 

 

と、血走った眼でヨダレを垂らしながら電気屋に特攻をカマした友達を見て、

目頭が熱くなってしまった俺は可哀想な人である。(←作者実体験談)

 

坊主と眼鏡と匙と俺が目指している学校は『駒王学園』である。

三人が『一緒に逝こうゼ☆』と言ってくれたので逝くことにした。(←誤字ではない)

こいつらは実に面白い。

己の性欲に関わる事なら、尋常ではない力を発揮する。

 

――受かったらハーレムだな――

 

とハッパをかけてやればアラ不思議、全国模試首位と次位と三位である。

ここまで来ると、一種の才能である。

かくゆう俺もそこまで成績は悪くない。

担任も、

 

 

「まぁ、いいんじゃない? どうでもいいんじゃない?」

 

 

と言って下さっている。

後でボコボコにしたのは言うまでもない。

ドMの変態である友達に志望校を聞かれ、駒王学園だと言うと、

 

 

「え、あの難関校の!? この○△中学史上最悪の『寄生虫』と謳われたあのお前がッ!?」

 

 

と驚愕していた。

もちろんそのお友達は五十回ほど顔面をド突いて、

胃液が全部出るくらい鳩尾を蹴って差し上げた。

早い話が半殺し。

 

 

「ありがとうございますッ! ありがとうございますッ!」

 

 

涙と鼻水、胃液だらけなのに満面の笑みで言われたあの時は、流石の俺も身の毛がよだった。

ドMこそ最強なのではないかと思わされたほどである。

正直、コイツとの付き合いを本気で考えた。

 

まぁ、受験勉強の途中経過の説明など面倒極まりないので、省くことなどしばしば。

この小説に細かい部分など気にしてはならない。

人生、目を瞑った方が良い事もあるのだ。

 

 

無事、四人は合格だった。

 

 

そして三人は歓喜した。  

やった、これでハーレムを……、と。

 

普通に無理だと思うなぁ、イッセーくんは。

君らのその強過ぎる性欲はイカンと思うのですよ。

しかも大声で堂々と衆目も気にせず卑猥な事叫ぶでしょ?

思春期発情期は分かるけど、ケジメはつけんとね?

男はムッツリでとどまるくらいで良いのです。

あ、でも匙は全然マシな方か。

 

 

『相棒は枯れてるんじゃないかと心配になる事が偶にある……』

 

 

失礼な。

こちとら立派なお年頃じゃい。

女の子にも興味あるわい。

 

 

『ほう、例えば?』

 

 

あの娘、どんな感じで寝るんだろう?

うつ伏せかな? 仰向けかな?

それとも横向いちゃったり……、きゃー(≧∇≦)。

 

 

『かなり特殊だな!? しかも結局寝る事にしか興味関心が向いていないぞ!?』

 

 

――寝る。

それは神が与えし至福の時である。

うん、神様あんがと。

それだけは感謝しといてあげてもいいかもしれない様な気もするけど面倒なので寝る。

 

 

『よく頑張ったな、相棒。 今回は五時間も起きていたぞ』

 

 

新記録である。

五時間もずっと起きているなど、今まででは考えられなかったほどだ。

寝て起きての一日を繰り返していた今までともオサラバだ。

俺もちゃんと成長していzzz……。

 

 

『あー、途中で寝たか。 色んな意味でハチャメチャな相棒だからな。

 疲れるっちゃあ疲れるが、その分面白い。 これからどうなるのやら……』

 

 

ドライグの苦悩は続く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コレは本編とは少し外れた小噺。

本編の文字数が少ないので急遽書き上げた駄文である。

サラッと読み流して欲しい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

匙と俺は、二人で街をブラブラとしていた。

高校受験に合格し、暇で暇で仕方がないのだ。

警察のお世話にさえならなければ問題はないだろう。

 

 

「よぉ、ここにいたか暇人二人組ィ」

 

 

声を掛けられ、後ろを振り向けば見慣れた二人の男。

頭をハチマキで巻き、ご機嫌な松田と不機嫌極まりない元浜。

 

 

「どうした松田。 

 エラく嬉しそうじゃねぇかよ、ハゲは手入れが不要なことがそんなに嬉しいか?」

 

「やかましい。 ハゲじゃなくて剃ってんだよ、部活柄でな。

 しっかしお前ら、元浜にも言ったが、髪型にインパクトがねぇなぁ!」

 

 

ニタニタと嫌らしい笑みを浮かべ、俺達の頭を見る松田。

俺達の中学は校則が中々厳しい。

長髪は校則違反に該当するのだ。

 

そして運動部は例外無くマルコメ、つまりは坊主が習わしとなっている。

俺や匙は帰宅部故に坊主ではないが、松田、元浜は坊主である。

散髪屋に行っても、

 

 

「今日はどうします?」

 

 

なんて聞かれもせず、黙って座れば数秒後には電動バリカンが芝生を刈るかの如く動くだけらしい。

だが、それなら何故松田はご機嫌で、元浜は不機嫌なのだろうか。

 

 

「インパクト無いのはお互い様だろうが。 出来るもんならアフロかリーゼントでもしてみやがれ」

 

「フッフッフ、じゃじゃーん!」

 

 

匙が口を尖らせて言うや否や、松田はゆっくりを頭を覆っていたハチマキを取った。

見事なソリコミである。

頭のテッペンまで届くんじゃないかと思うほど強力なソリコミ。

 

 

「どうだ、コレが大人のファッションというもんだ。 

 テメェらみたいな無造作ヘアーや元浜のイガグリ坊主とはワケが違うぜ!」

 

 

鼻を大きく広げて自慢気に胸を張る。

そんな松田を恨みがましく睨む元浜が苦し紛れに呟く。

 

 

「ケッ、鉄腕アトムみたいな頭しやがって……」

 

 

センス悪いぞ――と負け惜しみ。

 

 

「はぁ!? お前の里芋みたいな頭の方がセンス悪いっての! 頭もぎ取って調理してやろうか!」

 

 

プイと横を向き、手鏡で自分を映しては「はぁ…」とウットリしている松田。

流石に俺達も今年から高校生、オシャレに興味を持つのが当たり前なお年頃。

そこまでダサくなければ髪型など別に気にしてはいない。

だが、彼らはそうはいかないそうだ。

匙も「うーん」と悩んでいる。

元浜もソリコミを入れたいらしく、額をジョリジョリさすっている。

松田に〝里芋〟と呼ばれて黙ってはいられないのだろう。

 

 

「このカミソリなら一発だぜぇ?」

 

 

元浜の心を見透かしたかのタイミングで、女性用のカミソリを取り出した松田。

ニヤリと笑って、元浜の肩を抱く。

 

 

「持ってきてやったじゃないか。 剃ってやろうか?」

 

「お願い」

 

 

元浜は数々の失言を詫び、俺達は銭湯へと向かった。

銭湯の大きな鏡を見ながらすることにしたのだ。

俺達はもう高校受験は終わっている。

面接試験も控えていない今、髪型をどうしようが自由なのだ。

迫り来る卒業式に向けて気合を入れるというのもまたオツであろう。

 

 

銭湯に着き、風呂場に入って元浜と松田が向き合う。

元浜のオデコに石鹸を塗りながら、「どうする?」と聞く。

ソリコミにも色々なバリエーションが存在する。

『M型』や『コ型』など、髪型に合わせたソリコミの型があるのだ。

 

 

「凛々しく行きたいな。 よし、菅原文太の様に頼む」

 

「よっしゃ」

 

 

元浜は拳を握り締め、松田のカミソリを待ち受ける。

 

 

――ジョリジョリ、ジョリ――

 

 

元浜も松田も手先は器用な方だ。

松田の手が鮮やかに動き出す。

生え際がドンドンと剃られていき、匙も「ほう…」と息を漏らす。

まだ完成ではないが、だんだん終着が見えてくる剃髪。

今の段階でもかなり凛々しくなっていた。

 

 

――ジョリジョリ――

 

 

ここで俺はある事に気付く。

忘れ物をしてしまったのだ。

そう、バスタオル。

 

 

――ジョリジョリ――

 

 

だが大丈夫。

こういう場合は元浜に頼めばいい。

奴は用意周到で、用心深い。

何処に行くにも準備を欠かさず、予備を必ず用意している。

バスタオルだって予備があるはずだ。

ソレを貸してもらおうじゃないか。

 

 

「元浜、後でバスタオル貸して?」

 

「おお、いいぞ」

 

 

元浜が頷いた。

 

 

――ジョリリ……――

 

 

元浜が頷いてしまったのである。

 

 

「あらら」

 

「ああーーーーーーー!!!」

 

 

オデコが広範囲になっていた。

時代劇のお殿様の様に額のド真ん中が剃り上がった元浜がいた。

『M型』でも『コ型』でもない、『凹凸』の凸である。

 

 

「おいイッセー! お前のせいだぞ!?」

 

「わはははは、空港の滑走路みたい」

 

「笑ってる場合かテメェ!」

 

 

思わず笑ってしまった。

松田も匙も肩を震わせている。

風呂場のオケでパコンパコンと頭を叩かれた。

 

 

「おい、何とかならないか松田」

 

「一応はなるが、後はどうなるかは知らねぇぞ?」

 

 

たしかにそうだ。

こうなっては『M型』は不可能。

ならば当初の予定通り、文太型、つまりは『コ型』で行くしかあるまい。

生え際はかなり後ろへと後退してしまうのは否めないが。

 

 

「あんまり広げたら担任キレるぞ?」

 

「うるさい、こうなったらヤケだ」

 

 

匙の忠告を蹴り、ソリコミを再開。

終わった頃には奴のオデコは倍以上の広さになっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「元浜ぁ、貴様そのデコは儂へのアテツケかコラぁ……!」

 

 

明くる日、元浜の頭を見た担任の怒りは凄まじかった。

 

 

「先生! 俺のは剃ったハゲです、先生は天然ハゲです。 気にしないで下さい」

 

 

俺、匙、松田が爆笑している中、

タコの様にハゲ頭を真っ赤にした担任が、デカイ木のコンパスを大きく振りかぶった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ちょっとした小噺、どうでした?

えー、感想欄拝見致しました。
最近、変態に慣れてきたのか、「アレ? 最近の変態ちょっと勢い落ちた?」とか思っていた。
思っていたら。

【一 言】
作者よしっかりするんだ!オレが言えた義理じゃないが
作者さんを調教して超がつくほどの変態にするのはこのオレだああああああ!!!!
(作者さんが変態になったらツッコミがいなくなって変態が映えない!)
あれ?……本音と建前が……まあいい
最近、一誠きゅん×作者さんがいいのか、それとも作者さん×一誠きゅんがいいのか
それか(作者さん×一誠きゅん)(一誠きゅん×作者さん)×オレという図を
1日に二十五時間妄想シてボーッとしています
作者さんと一誠きゅんのことが頭から離れられません 胸が……きゅんとするんです
それに作者さんと一誠きゅんに……彼氏、彼女ができるのかと思うと……
胸が……痛むんです!切なく……なるんです!このキモチは一体……なんなんでしょうか?
P.S. 作者さんは一誠きゅんを一人の男として、大好きですか?

テメェとんでもねぇもんブッ込んできやがったな!?
想像を遥かに絶するぞ!? まさかパワーをチャージしていたとでも言うのか!?
作者、最近本気で自分の貞操というものの護り方について思案している。

他にも口に出すのもおぞましいモノもチラホラ。
何これ怖い。
ジャンル分けすると、質問が少し、意見が少し、ボケが中々、変態は未知数。
何かがおかしい。

質問答えマース。
イッセーくんの母親は、『強さ』という言葉程度では推し量れません。
何かと比べる事すらおこがましい、そんな存在と思ってください。
前話で出てきたオリキャラは普通の一般人です。
怪しくないですよー、人間です、ややこしくてゴメンね?
イッセーくんの母親を神器に入れたら最強じゃね、というモノも。
誰が封じ込めるのさ、逆に殺されて封じ込められます、やる方も命懸けだね。
この小説のゴールは分かりません。
作者が朽ちるか、読者がいなくなるか……、どうなんでしょうね?

えー、ご意見の方は、うん、答えます。
イッセーくんがゲス過ぎるのでツマラナイらしいです。
基本無気力、変な方向にやる気を出す変人、その上ゲスというコンセプトで書いているので、
読者には作者の想像通り伝わっているみたいでちょっと嬉しかったり。
パトカー盗みや人身売買などは完全にネタであるのは明白。
創作物で二次元の文字媒体、多少ブッ飛んだ方が面白いかなぁと思って書いた。
若い内に馬鹿やって大人になって思い返せば笑える様な思い出こそ、青春って奴じゃあねぇのかい?とちょっと感傷に浸ってみたり。
この小説においては、主人公を他の小説では見られない様な変な奴として書いている。
多少ゲスでもいいではないか、これでもまぁまぁ主人公は読者様方に多分気に入られているのだ。
そんな持論を持っています、今後読むか読まないかはご自由にどうぞ。

そして初だと思われる、女性読者からのご感想。
おお!と思いつつ読んでみたら……、

【一 言】
私、リアスやアーシアちゃん好きなんですよ。そう言えば前、木場君のTSありましたよね?
あれ綺麗じゃなかったですか?TSした木場君に危うく惚れてしまいそうでした。
女の子なのに………。 私、一誠君にいじめられたいです。


変態でした。
変なトコで空気を読むんじゃないやい!

もうすぐ感想数が500に届くというのに何だコレは……。
もういいさ、覚悟は決まった。
変態でも何でも来やがれ!
また次回、さよなら!

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