ハイスクールD・D・D(更新停止中)   作:ラグナクス

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お気に入り登録したらその作品の作者から評価いただいてしまった(ヽ(゜∀。)/アヒャヒャ)
・・・・・・比べるのもおこがましいですが何がダメだったんでしょうか(lll-ω-)ズーン


王者のゲーム 開始直前

【三人称side】

 

レーティングゲームが行われる会場の一室にソーナはいた。その一室はゲームを行う者たちの控室。時間はゲームが始まるまですでに30分を切っていた。それでも未だ姿を現さないゼファードル達をソーナは心配していた

 

ソ「何かあったんでしょうか?」

 

約束や時間をしっかり守るゼファードルにしては珍しいことだった。立って待つのも疲れ始めたため長椅子に座っていたソーナだったが、そこに扉が開かれオーディンとロスヴァイセがやってきた

 

ロ「・・・まだゼファードルは来ていないんですか?」

 

ソ「貴方達は?」

 

部屋を見渡しゼファードルがいないことを知ったロスヴァイセ。それに対しソーナは悪魔でもない2人が部屋に入ってきてゼファードルの名を言ったことに疑問に思った

 

ロ「こちらはアースガルズの主神を務めるオーディン様。私は現付人をしている戦乙女(ヴァルキリー)のロスヴァイセと言います」

 

アースガルズの主神と聞き、ソーナは瞬時に姉が様々な神話にレーティングゲーム観戦の招待状を送っていることを思いだした。そして目の前にいるのは北欧神話の主神・オーディン。招いた客が立っているのに自分は座っているのは無礼だとすぐに立ち上がった

 

ソ「失礼しました!私はシトリー家の次期当主、ソーナ・シトリーと言います。この度はご足労いただきありがとうございます」

 

謝罪と共に頭下げる。この光景を彼女の兵士が見ればまた失礼なことを言っていただろう

 

オ「ずいぶん堅いのぉ。姉とは大違いじゃ」

 

シ「・・・姉が無礼を働いたようで申し訳ありません」

 

ソーナは姉がまた魔法少女のコスプレをしたまま失礼なことをしたのではないかと内心思っていた

 

オ「なかなか悪くなかったがのぅ。聞けば最近の若い者にはこういうのが流行っておるらしいのぉ。そういうのは我が北欧でも取り入れていこうかと思っていたところじゃ」

 

ロ「オーディン様。ロキ様が許さないと思いますよ」

 

オ「そこはバレぬよう秘密裏にのぉ」

 

何やら思い出しながら話すオーディン。それに対しまた苦労が増えるなとロセはため息を吐いた

 

ソ「・・・貴女も大変ですね」

 

ロ「全くです」

 

お互い上の立場に悩みの種をに持つ者同士。真面目気質な2人は気が合う感じがした

 

ソ「ところでゼファードルとはいつであったのですか?」

 

ロ「ゼファードルとはユーガとの買い物中に彼が会いに来ました。ユーガと壮絶な決闘(デュエル)の後親友(ライバル)となり、私ともそれからの度々会っています」

 

ソ「そのユーガというのは?」

 

ロ「私の勇者です。と言っても誰も勇者なんて言わないんですけどね」

 

ソーナはなぜ悪魔であるゼファードルが主神の付人ほどの人物と交流があるか気になったが、まさかこんな深く交流があるとは思いもよらなかった。とりあえず立ったまま待たせるのもどうかと思い外にいる兵士にお茶の用意を伝えると2人を椅子へと案内した。程なくして扉がノックされると同時にガラスが割れる音がした。ソーナたちは音のした方を振り向き、扉から兵士が慌ただしく入ってくる。彼女たちが見たものは外がのぞける大きな窓ガラスを突き破り部屋へと転がる銅像と化したゼファードルたちだった

 

ソ・ロ「「ゼファードル!」」

 

?「ホホホホ、やっと着いたぜ」

 

ソーナとロスヴァイセがゼファードルに駆け寄る中、割れた窓から赤髪赤目の悪魔が入ってきた。その悪魔は赤い髪を3つに分け、左右をおさげに後ろ髪を三つ編みにしていた

 

「貴方様は!レーティングゲームのランキングは1位、ディハウザー・ベリアルの『兵士(ポーン)』スパジャール様!」

 

兵士が警戒しながらも突如入ってきた悪魔の名を告げる。スパジャールと言われた悪魔は指を鳴らすと銅像と化していたゼファードル達が元の姿へと戻っていった

 

ス「じゃお俺は役御免ってことで。ゼファードル、陛下が見てくださる前で無様な姿はさらすなよ」

 

それだけを言い残しスパジャールは円柱を半分にしたような物の上に乗りどこかに行ってしまった。それを合図のようにゼファードルがふらつきながらも何とか立ち上がり、部屋にいた兵士たちも出て行った

 

ゼ「ぬぅぅ、ティアマットめ。何もゲーム直前までやらなくてもいいだろう」

 

ソ「・・・何があったのですか?」

 

ゼ「ソーナか。つい先ほどまでベリアルの下にいたのだ。そこでティアマットとベリアルを同時に相手させられていてな」

 

ソ「なっ!!?」

 

普通ならば考えられないことにソーナは驚いた。ゼファードルのみならず他の仲間達を見ても皆ボロボロ。これでは全力なんて出せないのは明白であった。

 

ソ「(今日レーティングゲームがあるのはティアマット様も知っているはずなのになぜ・・・)」

 

ロ「相変わらずスパルタなんですね」

 

シ「ぁぅぅぅ。!ロスヴァイセさん!お久しぶりです」

 

次に立ち上がったのはゼファードルの『女王(クィーン)』であるシェリアグネス。ロセの姿に気付いた彼女はロセの下に向かおうとするも途中でバランスを崩しロセに支えられた

 

ロ「っと、大丈夫ですか?」

 

シ「ありがとうです。流石に万全とはいかないですね」

 

苦笑いをするシェリアにロセは何かできないだろうかと考える。だが持ってきたカードの中に今発動できるカードはなかった。

 

ロ「すみません。回復させようにも良いカードを持ってなくて」

 

グ「いや回復はしなくていい。ティアマットからの指示だからな。破ったら何をされるかわかったもんじゃねぇ」

 

グレイオスを皮切りに、倒れていたゼファードルの仲間たちが次々に立ち上がるが一部はまだ寝たままだった

 

オ「・・・このような状態で大丈夫かのぅ」

 

万全とは程遠いコンディションでこれからレーティングゲームを行わなければならない。ユーガの親友(ライバル)というゼファードルの力はユーガやロセを通して聞いて少し楽しみにしていたオーディンだったが、ゲームが無事始めることができるか心配になっていた


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