ハイスクールD・D・D(更新停止中)   作:ラグナクス

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今回もあまり長くないです

今回はミッテルトが久しぶりに出てきますが、レイナーレを含めだいぶ強化されています


修行編 ゼノヴィアvsミッテルト

【絶斗side】

 

絶「レイナーレ?ミッテルト?」

 

蒼枒さんが呼んできた2人の女性。どこかで聞いたことある名だな。一体どこだ?

 

ゼ「この2人が私たちの相手か?」

 

蒼「そうだ。ゼットはレイナーレと、ゼノヴィアはミッテルトとだ。避け切れよ?2人は堕天使だから光力が使える。完全な悪魔じゃないとはいえ傷を負えば一気に不利になるぞ」

 

ゼ「なっ、堕天使だと!?何故日本の青龍の下に堕天使がいるんだ!」

 

ゼノヴィアの言う通りおかしい。一体何故・・・あっ!

 

絶「思い出した!あの廃教会での戦いで部長達から逃げた堕天使か!」

 

レ「あら。そのことを知ってるなんて。あなたもあの場にいたのね」

 

絶「何故こんなところに・・・」

 

部長達が知ったらまた目をつけられるな。確かあの時はアーシアの神器(セイグリッド・ギア)を狙っていたというし。蒼枒さんたちは気にしてないが教えを乞う側としてはあまりいい気はしない

 

ミ「あの後、行く当てもなかった私たちをここで雇ってくれたっす」

 

絶「だがここには朱乃さんも来ているはず。見つかったりしなかったのか?」

 

レ「見つかったしまったわよ。まだアーシアを狙ってるんではないかとか疑われたけどね」

 

ゼ「アーシアを・・・まさか、聖母の微笑(トワイライト・ヒーリング)を狙っていたのか」

 

レ「そうよ。でももう私には必要ないものだし、アーシアにもキチンと謝罪も済ませたわ」

 

ゼ「それを証明するものはあるのか?」

 

ミ「それならレイナーレ様の愛しの楓様が立ち会っているっす」

 

レ「ミッテルト!!!」

 

顔を赤くして恥ずかしがっているレイナーレ。蒼枒さんたちが微笑んでいる様子からどうやらみんな知っているようだ

 

ゼ「そうか。なら私からは何も言うことはない。あなたたちは嘘は言わないようだからな」

 

ミ「それはそうっすよ。虚言はすぐにばれてしまうっす。だからレイナーレ様も早く告白してしまえばいいのに・・・」

 

レ「ダメよ!まだここにきて浅いし、能力だって低いもの。蒼枒様を支える黒歌様のように、楓様の支えれるようになるまで告白はしないわ」

 

絶「・・・これがあの時の堕天使か。アーシアほどじゃないけどイッセーと比べ物にならないほど純粋だな」

 

ゼ「確かにな」

 

アーシアを襲った堕天使でさえこうなのにイッセーと来たら全然改善する様子がないからなー。部長とかアーシアからはよく思われてるようだが学校全体での評価は最低のままだからな

 

黒「話は終わりにしてそろそろ始めるにゃー」

 

蒼「そうだな。ミッテルトはゼノヴィアを連れて第1修行場に行け。レイナーレとゼットは第2修行場だ」

 

ミ「了解っす」

 

レ「わかりました。指示通りに」

 

こうして俺とゼノヴィアはそれぞれ別の場所に分かれて修行することになった

 

 

 

 

【三人称side】

 

ミッテルトはゼノヴィアを連れて修行場に来ていた。その場所は岩や木が少し置かれている以外は何も無い場所だった。

 

ミ「あたしらはここでやるよ。黒歌様の結界が張られているから余程じゃない限り周りに被害はでないから」

 

ゼ「そうか。なら全力でやっても問題はないな」

 

ゼノヴィアは亜空間にしまっていたデュランダルを取り出す。対するミッテルトも両端が三つ股に分かれた自身の伸長ほどのある光の槍を作り出した

 

ゼ「所で、何故いきなり敬語が無くなったんだ?」

 

ミ「だってあなたに敬語使う理由はないから。そんなことはどうでもいいのよ。あたしが蒼枒様から命じられたのは貴女に戦闘経験を積むこと(それとその大剣1本のパワー思想を壊すこと)。立ち回りや剣から手を離しての攻撃も考えることね」

 

ゼ「確かに青龍たちにも言われた。だがやはりデュランダルの破壊力を生かすためにはパワーを伸ばす方が「そう言っていられればいいんだけどね」っ」

 

ゼノヴィアの言葉をかぶせて否定するミッテルト。彼女は槍を構えてゼノヴィアと向かい合う。それに伴いゼノヴィアもデュランダルを構えた

 

ミ「ならいくわよ。いつもなら合図なんて物はないからいきなり始まるけど、先手はあげる」

 

ゼ「ならいかせてもらう。デュランダルの力、見くびるな!」

 

ゼノヴィアはデュランダルを振るい斬撃を放った。絶斗と剣を使わずに手合わせをしているときに飛ぶ斬撃があれば多少離れている敵にも攻撃できるよな、というのを話していた。日本では振るうをことはできなかったが冥界に行ったとき、全力で振るっているときに習得したのだった。燃費は悪いがデュランダルの破壊力を持った斬撃は相手からしてみれば脅威となる。ミッテルトも慌てて横に回避した

 

ミ「うわっと。大した破壊力ね」

 

ゼ「そうだろう。当たればただでは済まないぞ」

 

ゼノヴィアの言う通りミッテルトが回避した斬撃はそのまま岩と木を切り裂き結界に当たって消滅した。それを横目で見ていたミッテルトはその威力こそ驚いたものの、大して脅威になるとは思えなかった

 

ミ「(まあ蒼枒様に比べれば見える時点でどうとでもなるけどね)じゃあこちらから!」

 

ゼ「来てみろ!」

 

横薙ぎに振られる斬撃。それをミッテルトは体制を低くして回避するとそのまま地面を蹴り、ゼノヴィアへと一気に近づいた

 

ゼ「っ!速い!」

 

低い体勢から起き上がるように斜めに突き出される槍。それをゼノヴィアはデュランダルを横にし盾のようにして防ごうとした。だが

 

ゼ「なっ!?」

 

ミッテルトの槍は縦に回転し、デュランダルをかち上げる。無防備となったゼノヴィアに回転して反対側の槍の刃が迫るが、ゼノヴィアはバックステップで回避。足を地につけると同時にミッテルトへと突撃しデュランダルを袈裟斬りに放った

 

ミ「(遅すぎるわねぇ)」

 

人間からしたらすでに目にも止まらぬ速さでデュランダルが振るわれている。だが相手はそのすべてを見て避けていた。雷速を超え光速に到達し、刀を振るう疾さは神速にまで達している青龍の下でミッテルトはたった数か月だが他の者に混ざって修行を受けていた。自身の反応できるかできないかの疾さで振るわれる刀に比べれば、ゼノヴィアのデュランダルなど遅すぎた

 

ミ「(とは言えこのままではこちらも決定打を与えられないし・・・蒼枒様の予想通りか)」

 

先ほどデュランダルをかち上げたときも光の槍はデュランダルの刃に触れた所は切断されていた。それでもかち上げれたのはミッテルトが槍を押し付けながら回転させたからだった。ゼノヴィアもそれを理解しているのか防ぐときは必ず刃を向けている。このままでは埒が明かないと悟ったミッテルトは槍を半分に折ると2本の(さい)へと得物を変えた

 

ゼ「自らの武器を折っただと!?」

 

ミ「ここからは力勝負から疾さ勝負よ。ついて来れる?」

 

ゼ「っ」

 

その槍の大きさからゼノヴィアはミッテルトとも自身と同じパワー型と考えていた。その証拠に幾度となくデュランダルと槍が打ち合い、その先を斬り飛ばしているからだ。だがその考えを壊すかのようにミッテルトの手には小さくなった三又の槍先が握られていた。そして身軽になったミッテルトから放たれる多くの突きにゼノヴィアはデュランダルの腹を盾にするしか防ぐことが出来ず、動くことが出来なかった

 

ゼ「くっ、この!」

 

ゼノヴァイは一瞬の隙を突き、横薙ぎにデュランダルを払った。だが何かを斬った感触をゼノヴィアは感じることが出来なかった

 

ゼ「どこだ!」

 

正面、右、左。どこを探してもいない。完全に見失ったと思ったその時、ゼノヴァイの背後から声が聞こえた

 

ミ「後ろよ!」

 

ゼ「ぐあッ」

 

その声とともに頭に蹴りを入れられ勢いよく倒れるゼノヴィア。デュランダルこそ放さなかったものの両腕を足で抑えられたゼノヴィアの顔の横に(さい)が突き刺さった

 

ミ「詰みね」

 

ゼ「・・・ああ。私の負けだな」

 

ゼノヴィアの上から除けたミッテルトは手の中で(さい)を弄んでいた。ゼノヴィアは蹴られた頭を擦りながら立ち上がった

 

ミ「どう?パワーのみで剣を振るって、あたしに攻撃を当てられると思った?」

 

ゼ「いや、全く当てられる気がしない。だが何故だ?速さは私の方が上に思えるが」

 

ミ「それは見切っているからよ。そもそもあたし程度が見える剣の速さなんて何の価値もないわ」

 

ゼ「なっ!?」

 

幼い頃から剣を振り続けてきたゼノヴィアにとって言葉はショックを受けるには十分すぎた

 

ミ「それに身に余るほどの大剣で、取り回しもできてないじゃない。そんなの格上相手に通用しないわよ。あとついでに、あたしが蒼枒様や白音様を見て思いついたことがあるわ

 

ゼ「それは一体・・・」

 

ミ「触れもしない疾さには、どんな力も通じない。それは貴方も感じているはずよ」

 

ゼ「確かに。だが・・・」

 

ミ「(・・・やっぱり長年の思想はすぐには変わりないか)」

 

中々認めないゼノヴィアにミッテルトはその考えを今日でその考えを壊せるかなと考えていた

 

ミ「とりあえず小休止は済んだわね。次、行くよ!」

 

ゼ「ああ。わかった」

 

互いにデュランダルと(さい)を構える。だが、触れもしない疾さにはどんな力も通じない。その言葉通り、ゼノヴィアはミッテルトに1日で一撃も入れることが出来なかった


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