ハイスクールD・D・D(更新停止中)   作:ラグナクス

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セリフばかりの説明回で申し訳ありません。次回はもう少し書けるといいなぁ(時間があればいいなぁ)


青龍の下での修行

【三人称side】

 

蒼枒に修行を受けてもらうことになった次の日、絶斗とゼノヴィアは冥界の時からの制服からそれぞれ動きやすい服を着替え、昨日案内された場所に来ていた。そこにはすでに蒼枒たち4人がお茶を飲みながら待っていた

 

絶「(昨日最後まで戦闘を見ていたけどあれだけ激しい戦いを長時間やっていて次の日も平気だなんてとんでもない人たちだ。・・・人じゃないか)」

 

蒼「来たか。なら早速始めるとするか」

 

ゼ「と言っても一体何をするんだ?・・・ですか?」

 

蒼「無理して敬語を使わなくてもいい、面倒だ。修行は主に格上との戦闘を中心に行う。要するに俺たちの部下との戦いだな。何せ修行を行える時間は夏休み期間中と短い。さらにお前たちは足りないものがあまりにも多すぎる」

 

ゼ「なっ!足りないものが多すぎるだと!?私は教会で訓練を受け戦士となった!それなりだが戦闘経験もある。それであまりにも足りないだと!?」

 

教会時代、神の剣として悪魔・吸血鬼・魔物を容赦なく断罪してきたため破壊魔や神の許した暴挙とまで揶揄されてきた。それだけの場数をゼノヴィアは踏んできた。にもかかわらず蒼枒から全く足りないと言われたためゼノヴィアは憤りを見せた

 

絶「(俺とは違い教会の戦士として戦ってきたプライドか?俺は戦闘などオカ研に入るまで夢の中でしかやってなかったからな)」

 

蒼「ああ足りないな。体の動かし方・体術・肉体の制限の解除・気の運用・察知能力・戦闘経験。それらに加えそれぞれの得物の使い方などまだまだあるな」

 

ゼ「私の知らない気や察知能力は分る。戦闘経験も足りないのは認めよう。だが剣を使うのに何故体術が必要なのだ!?」

 

蒼「何故だと?ならお前は得物が手から離れたとき、どうやって戦うつもりだ?相手が剣の間合いの内側に入ったとき、どう距離を取るつもりだ?」

 

絶「なるほど。確かに俺たちの剣であれ蒼枒さんの使う刀であれ近接武器には違いないがそれぞれの適正な間合いというものがある。ゼノヴィアのデュランダルほどの大きさならばその取り回しも大変だからな。間合いの内側に入られたらこちらが剣を振るうよりも相手の手のほうが圧倒的に速い」

 

蒼「そういうことだ」

 

ゼ「だが私のデュランダルの破壊力ならば間合いに入らせることなく倒すことが出来る!」

 

蒼「そうか。ならやってみるといい」

 

そう言って蒼枒は手を広げた

 

ゼ「・・・何のつもりだ?」

 

蒼「余程腕に自信があるのだろう?お前の得物、デュランダルで斬りかかってみるといい。先手は譲ろう」

 

ゼ「馬鹿にしているのか!」

 

蒼「馬鹿になどしていない。これは余裕というものだ。それ以前にお前程度にやられるのなら神などやっていない」

 

蒼枒の挑発に乗せられたゼノヴィアは亜空間に格納してあるデュランダルを抜いた。そして一歩踏み込み、勢いよく蒼枒へと振り下ろした

 

蒼「(・・・遅いな。誰か止めてみたいのはいるか?)」

黒「(ほんとに遅いにゃー。でも私はできないからやめとくにゃ)」

白「(なら私がやってみます。お義兄様が祐斗先輩にやったようにはいかないでしょうけど)」

葉「(白音がやるのですね。まあ私も薙刀を使わなければ止められませんから、ショックを与えるにはいいかもしれませんね)」

 

デュランダルが振り下ろされる間の念話による一瞬の会話。念話が終わると同時に白音は蒼枒の前に移動した。そして自身に迫るデュランダルを白音は人差し指と中指で挟んで止めた

 

ゼ「な!?何だと!!?」

 

絶「いつの間に!?」

 

白「まあ、この程度でしょう」

 

ゼ「何故だ!すべてを斬れる能力を持つデュランダルが何故止められる!?」

 

白「その程度ですべてが切れるならば、お義兄様はいつもすべてを斬れる攻撃をしてますよ」

 

ゼ「なっ!?ガハッ」

 

白音は2本の指でゼノヴィアごとデュランダルを持ち上げ、地面へとたたきつけた。その衝撃でゼノヴィアはデュランダルを手放した

 

蒼「デュランダルが手からなはれてしまったな。さてどう戦うんだ?」

 

ゼ「ひ、卑怯だぞ。掛かって来いと言って他人に任せるとは」

 

黒「卑怯でも何でもないにゃ。誰が止めるか話せるほど遅いのが悪いにゃ」

 

絶「マジか!?ゼノヴィアの振り下ろすのだって決して遅くはないはず。なのに相談する時間があるなんて」

 

葉「それほど実力に差があるのですよ。さて、たった2本の指で受け止められ、さらにはいつ移動したかもわからない速さを持つ相手にどう間合いに入らせないつもりですか?さらに頼みのデュランダルも手から離してしまった。ここからあなたはどう戦うつもりですか?」

 

ゼ「ッ・・・」

 

葉月の言葉にゼノヴィアは言い返せなかった。確かに実力に差があるのは分っていた。それでもデュランダルならば負けない、という気持ちもゼノヴィアの中にあった

 

蒼「分っただろ、確かに剣術は重要だ。だがそれだけで生き残れるほど戦いは甘いものではない。時には自ら得物を放すことも必要だ。そうなった場合体術を使えるか使えないかでは大きく違う」

 

絶「確かにそうですね。・・・ということは蒼枒さんも?」

 

白「お義兄様は特殊ですね。無論体術は修めてますがどこからでも木を生やすことが出来るので・・・」

 

葉「普段使ってる長刀から密着されたときの短刀への持ち替えが一瞬でできるのです。ですから体術を使うことは滅多にありません」

 

絶「そうなんですか」

 

蒼「後は気だな。扱いは難しいがこれと体術が使えるようになれば今よりもすぐに強くはなれる。優先事項はこの2個と言ったところか」

 

絶「気、ですか?」

 

蒼「ああ、動物だろうと植物だろうと生き物すべてが持っているものだ。・・・そもそもだ、ヴァーリといいあの変態といいなぜあんなにも龍の気を、オーラを垂れ流しにしているんだ。あれでは厄に来てくださいと言っているようなものだぞ・・・ヴァーリは最近抑えれるようになってきてるが」

 

ゼ「気だと?イッセーからは何も感じないが」

 

蒼「それはお前たちが気を認識できていないからだ。いいか、龍というのは力の象徴でもあり、災いの象徴でもある。龍のオーラは様々なものを引き寄せ、魅了し、虜にする。良いものであれ悪いものであれ関係なくな」

 

ゼ「虜にするって・・・では、あなたもすでに」

 

黒「もう染まってるにゃ~。でもいいの、私は蒼枒と妹達がいれば」

 

黒歌は蒼枒へとくっ付き、甘えるようにすり寄せた

 

蒼「(かわいいなぁ)とまあこんな風に依存するわけだが。周りでおかしくなっている奴はいないか?」

 

絶「思い当たる者はいますけど・・・ちょっと待ってください!そばにいるだけでそれってかなりまずいんじゃないですか!?」

 

黒「蒼枒がそんな気を垂れ流したりするわけないにゃ。私がこうなったのは何年も蒼枒に注がれたからよ」

 

絶「それじゃあドライグの魔力を吸ってる部長達は・・・」

 

蒼「吸っているというのはどうなのかは知らないが、直接取り込んでいるとすればすでに魅了されてるだろうな」

 

絶斗は納得がいった。何故部長があれだけイッセーを押すのか。あれだけの実力差を見せつけられたにも拘わらず、イッセーならば次は勝てると思えるのか。そしてアーシアもそれをすぐに応援するのかが

 

蒼「まああれがどうなろうと何に巻き込まれようと俺には関係ない話だ。・・・さて、長話もそろそろいいだろう。今やるべきことは分っているはずだ」

 

絶「はい・・・体術に気の運用。そして・・・」

 

ゼ「戦闘経験。ですね」

 

蒼「そうだ。と言っても俺たちが直接指導するわけではないがな」

 

絶・ゼ「え・・・?」

 

てっきり蒼枒たちに指導してもらえると思っていた2人。それを否定され、不思議がる絶斗たちの後ろから2人の巫女が蒼枒たちの前に飛んできた。片方は黒く長い髪を一つにまとめ、もう片方は金色の髪を2つに分けてまとめていた

 

?「お待たせしたようですみません」

 

蒼「いや、時間通りだ。さて2人の最初の修行相手だ」

 

レ「レイナーレと言います」

 

ミ「あたしはミッテルトっす。今回蒼枒様から相手するように任されたっす」

 

蒼「この2人は内に入ってまだ浅い。総合的に見ればゼット達と強さは良い位だろう。まずはこの2人に勝ってみろ」


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