ハイスクールD・D・D(更新停止中)   作:ラグナクス

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あけましておめでとうございます!
「ハイスクールD・D・D」を読んで下さっる皆さま!!今年もよろしくお願いします!!!



今回の話はサブタイトル通り正月編
時間的には本編前です
クロスオーバー先のキャラが多く出てきます。そして、セリフが9割を超えてます
短いですがそれでもよろしければご覧ください


正月編 その2

【3人称side】

 

時は新年から5度目の朝を迎えた1月5日。大晦日元旦関係なく休みなく働く地獄で3匹の獄卒が鬼灯を訪ねてきた

 

シロ「鬼灯様!」

 

シロ・柿助・ルリオ「新年、明けましておめでとうございます!」

 

鬼「おや、シロさんたちですか。明けましておめでとうございます」

 

閻魔庁にやってきた3匹の獄卒、シロ・柿助・ルリオは元々は桃太郎のお供であった動物たち。鬼灯の斡旋で不喜処地獄に就職している

 

シロ「おいらたち今日休みなんだ!」

 

柿助「鬼灯様は休みどこかにお出かけなんですか?帽子を被ってますけど」

 

鬼「ええ、これから新年の挨拶をしに現世のほうに」

 

シロ「現世に!?おいら達もついてっていいかな?」

 

ルリ「やめとけって。これって挨拶回りの一つだろ。邪魔したらまず言って」

 

鬼「いえ構いませんよ。今頃なれば人も少ないでしょうし」

 

シロ「ヤッターー!」

 

 

 

 

 

場所は変わって青山龍神宮(あおのやまりゅうじんぐう)。1人の鬼と3匹の獄卒は長い石の階段を登り切った鳥居の前にやってきていた

 

シロ「すっごい!人がいっぱい!」

 

ルリ「もう5日だってのに。現世ではまだ正月休みなんですかい?」

 

鬼「一般的には4日、5日から平常営業に戻るでしょう。会社によっては休みもなく働いてるところもあるでしょうし」

 

シロ「ならなんでこんなに人が多いの?」

 

鬼「それはお守りや札等の効果があるからでしょう。何せここのお守り等は毎年神自らが手作りしていますし」

 

シロ「へぇ~~」

 

鬼「さて、挨拶の前に先にお参りを済ませておきましょう。そうすればあちらから来ると思いますし」

 

 

こうして1人と3匹は参拝の列に並んだ。5日ともなれば元旦に比べ参拝客は減ったがそれでも長い列ができている。時間はかかったが順調に進み参拝を済ませた鬼灯一行は境内の人が少ない所に移動していた

 

鬼「ここならば人もいませんしシロさんたちが話しても問題ないでしょう」

 

ルリ「こんな外れにいて大丈夫なんですかい?」

 

鬼「ええ。すでにこちらに歩いてきてますし」

 

鬼灯が向ける視線の先には蒼い着物を着た髪の長い青年がまっすぐ歩いてきていた。彼の左の懐は不自然に膨らんでおり鬼灯たちの前に来ると懐から一匹の黒猫を出した。黒猫は青年の腕からゆっくりと地面へと降りると煙を纏って黒い華やかな着物の美女へと姿を変えた

 

シロ「わっ!猫が人になった!?」

 

蒼・黒「鬼灯様。あけましておめでとうございます」

 

鬼「あけましておめでとうございます。今年も変わらないようですね」

 

蒼「はい。ありがたいことです」

 

シロ「ねえ鬼灯様。この人達はなんて人なの?」

 

鬼「シロさんたちとは初めてでしたね。こちらは日本神話より日本を任されている青龍の蒼枒さん。その隣がその奥さんの黒歌さんです」

 

蒼「正確には次期ですが・・・初めまして。東雲蒼枒と言います」

 

黒「妻の黒歌です」

 

シロ「おいらシロっていうんだ」

 

柿「猿の柿助です」

 

ルリ「キジのルリオです」

 

蒼「ああ。君たちが桃太郎のお供だったという」

 

シロ「そうだよ!でもなんで知ってるの?地獄にいないのに」

 

鬼「蒼枒さんはたまに地獄に来てますよ。義妹の白音さんと一緒に」

 

蒼「そうでなくても本家の朱雀を通じて、初代朱雀様から白澤様のところに桃太郎がいることも聞いています」

 

シロ「へぇー」

 

鬼「そうだ。ついでと言っては何ですが地獄温泉の足場が腐り始めたので張替をお願いします」

 

蒼「もうそんな時期ですか。わかりました、落ち着き次第向かわせてもらいます」

 

鬼「お願いします。この間も閻魔大王が足を取られ温泉に浸かる、なんてこともありましたし」

 

鬼灯以外「(それ、もう足場が腐ってるんじゃあ・・・)」

 

鬼「さて、挨拶も済んだことですし私たちは帰りますか」

 

黒「もうお帰りですか?白音たちが御屠蘇(おとそ)用意してますのに」

 

シロ「ホント!?飲みたい!」

 

ルリ「お前、鬼灯様が帰るって言ってるのに」

 

鬼「まあ少し時間に余裕がありますし、いってもいいでしょう」

 

シロ「わーい、ヤッター!」

 

 

 

蒼枒たちに連れられ建物内へと移動した鬼灯一行。部屋に案内されるとそこには葉月が先客に御屠蘇(おとそ)を出していた

 

鬼「おや、リクオさんたちもいらしてたんですね」

 

リ「鬼灯様!あけましておめでとうございます」

 

氷麗(つらら)「あけましておめでとうございます」

 

鬼「あけましておめでとうございます」

 

シロ「ねぇねぇ黒歌さん。この人たちは?」

 

リ「奴良組三代目総大将、奴良リクオといいます」

 

氷麗(つらら)「その妻、奴良氷麗です」

 

ルリ「奴良組って一体なんの組織なのですかい?」

 

鬼「戦国時代から続くぬらりひょんが作った妖怪集団ですよ。リクオさんはその孫にあたる方です」

 

シロ「ええー!?妖怪なの!!?」

 

リ「妖怪と人間のクォーターで妖怪としては4分の1ですけど」

 

鬼「ですが彼は日本の妖怪をまとめ上げ、安倍 晴明を殺してますからね。正直助かりました。晴明は地獄から逃げ出した挙句、勝手に鬼を連れだし現世で暴れてましたからね。今では厳重な監視の下、刑に服してます」

 

シロ「へぇ~。ってことはここにいるのって偉い人ばかりじゃん!」

 

柿「俺たちってここにいていいのかなぁ」

 

ルリ「明らかに場違いだよな」

 

白「気にすることないですよ。はい、屠蘇(とそ)です」

 

鬼「ありがとうございます、白音さん」

 

受け取った御屠蘇(おとそ)を飲む鬼灯一行とぬら夫婦。日本の裏の者たちの初詣はこうして過ぎていった

その帰り。飲みすぎでふらつく白い犬の姿があったとか


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