今回はすべて3人称視点から書いています(無双する側からの視点って難しい)
サブタイトル良いの思いつかなかったなぁ
【3人称side】
蒼「俺は東雲蒼枒。おまえがこの騒動を引き起こしたのか?」
転移陣から現れたのは、蒼く輝く髪を無造作に流し、淡い青の着物に腰には2本の刀を差し、絶斗と祐斗に修行をつけ、コカビエルを無傷で倒した歴代最強青龍、東雲蒼枒。突如現れた彼には部屋にいたものから視線が集まった
カ「東雲?蒼枒?知らない名ですね」
蒼「だろうな」
カテレアは魔法陣が現れそこから出てきたことには驚いたものの、名も聞いたこともなく魔力も感じなかったため、蒼枒のことを雑魚と決めつけた。それに対し蒼枒は当然だろうと思いながら流した
グ「彼が、フィーリスの子・・・」
多くのものが驚きを見せる中グレイフィアはようやく会うことができた甥の姿を目に焼き付けていた。フィーリスと会った時は声しか聴くことができず、さらに悪魔を嫌っていると感じられたため会うことも難しい。そんな彼が目の前にいる。セラフォルーも初めて見る蒼枒の姿を興味深そうに見ていた
ミ「(我が主をたかが一宗教の神呼ばわりとは)」
だが蒼枒に向けられているのは優しい視線だけではなかった。仕える神に対し冒涜ともとれる発言をした蒼枒に天使は怒りを感じながらもにらみをきかせていた
カ「先ほどの言葉から私を止めに来たのでしょうが邪魔しないでもらえますか?これから私は大事なことをしなければならないので」
蒼「邪魔はお前たちだ。先の時間停止、あれを引き起こしたのは貴様らか?」
カ「ええ、そうですよ。グレモリーの眷属に面白いものがいたので利用させてもらいました。使えると思ったんですけどねぇ。まさかこんなすぐに解除されるとは思ってもなかったですが・・・所詮は転生悪魔。使えもしない
カテレアはグレモリーの眷属の中に時を止めれる
イ「お前!ギャスパーをなんだと思ってるんだ!」
リ「そうよ!ギャスパーは道具なんかじゃないわ!」
リアスたちからたまったものでない。大事な眷属を、後輩を道具のように扱われ激怒する。彼らの怒りは当然のものだろう。だが
蒼「黙れ!!俺がこいつに聞いている!邪魔するな!」
蒼枒にとっては話の邪魔でしかなかった。怒りに燃えるリアスたちに殺気をぶつけ、身動きをとれなくした
絶「(蒼枒さん。眼があの時みたいになっている・・・)」
同じ方向にいた絶斗は蒼枒の目の違いに気付いた。期間は10日と短かったが修行の時みっちり相手をしてもらっていたためだ。だからその時の眼と今の眼が違っていることに気付いた。だがそれもそのはず。ここには蒼枒の嫌いな悪魔が大勢存在し、そのうえ悪魔によって時間が止められ、その処理を行わなければならなかっただ。蒼枒の悪魔に対する許容はすでに超えていた
蒼「邪魔が入ったな。貴様が時間を止めたおかげで俺たちはその対処に追われることになったんだが?」
カ「それはそれは、ご愁傷さま。ですが、私どもには関係ないことです」
蒼枒が問いを投げ、カテレアはそれを自分は関係ないと流す中、蛇に睨まれた蛙のように動けない二人をどうにかしようとリアスの眷属が動いていた
蒼「はぁ。修正力はかなりきつかったんだがな」
アザ「修正力ってお前何したんだ・・・?」
蒼「時止めの代償を受けただけだ。全く、迷惑極まりない」
アザ「(確かにギャスパーの
アザゼルは修正力と聞き不思議に思った。これまで同じような効果を持つ
カ「どうでもいいので貴方はそろそろ消えてもらえません?魔法陣を使って現れたのは少々驚きましたが所詮は無名の雑魚。私はここにいる三大勢力のトップを殺し、世界をこの手で変革しなければなりませんので」
カテレアは蒼枒にそう言い放った。これから世界を変えるための大事な一歩を踏み出すこの時に、突然現れた雑魚に邪魔されるわけにはいかないからだ。だがそんなことは蒼枒には関係ない。日本に害した存在を放って置くわけもなく白音に念話をつなげた
蒼「(白音)」
白「(わかってます。お義兄様)」
蒼「それこそどうでもいいな。お前は殺す。。日本に害を与え、反省の色もないし謝りないのだからな!」
カ「私を殺す?あなたが?無理に決まってるでしょう」
カテレアがあざ笑う中、蒼枒は左手に大きな木製の杭を作り出し、構える間もなく姿を消した
カ「ぐっがっ!あああああぁぁぁぁ!!」
蒼枒に杭を突き刺さされたカテレアは窓へと吹き飛んだ。白音が窓を開けたため結界にぶつかるが間髪入れずに再び杭を突き刺される。蒼枒の追撃により各陣営のトップが張っていた結界はカテレアごと無理矢理破壊された。バリンと音を立てて崩壊する結界の中を蒼枒はカテレアを杭に突き刺したまま外に出る。くぐもった声を吐き、体をくの字に折られ空へと投げ捨てられたカテレアは魔術師から放たれた魔術を受けながら上空へと飛んで行った
白「(お姉ちゃん!)」
黒「(わかってるにゃ!)」
白音は再び念話を繋いだ。校舎の結界が壊されたことを感知した黒歌は結界を張り治し、さらに敷地内にある建物・植物までも個別に結界を張った
セ「カテレアちゃん!?」
外に飛ばされたカテレアを心配し追いかけようとするセラフォルー。その前に白音が現れ行く手を塞いだ
白「あなた方にはここにいてもらいます」
セ「邪魔しないでよ!」
白「ずいぶんと甘いんですね?殺そうとした相手に対して」
アザ「そうだぜセラフォルー。あいつはもう敵だ。旧魔王派は
白音に続きアザゼルもセラフォルーを引き止めた。白音の言うことももっともだろう。見知った相手だろうと自分を殺そう宣言している相手に気遣っている時点でかなり甘いことだ
白「あなた方にはにここにいてもらいます。お義兄様たちの邪魔をしないために」
白音がそういうとタイミングを計ったかのように大量の水が窓の外に落ちてくる。それは外にいた魔術師を押しつぶし、流していった
葉「はぁ、はぁ」
咲「お嬢、もう少し休みませんか?」
葉「お兄様はもう動いているのでしょう?なら私だけ休んでいるわけにはいきません」
葉月は現在、校舎の屋上に護衛の河童の咲流と共にいた。世界の修正力を受けたため身体に激痛が走り、うまく動かせなくなっていたが、巨大な魔方陣からフードを被った怪しいものたちが次々に現れ校舎に魔術を放ち始めたため、対処しなければならなかった
葉「フードを被った者たちに告ぐ!今すぐ攻撃をやめ、帰りなさい!こちらは無意味な戦闘は行いたくありません!」
無意味な殺生をしたくない葉月は通告を発したが返ってきたのは魔術の大群。なんとかよけようとする2人だが葉月の身体に激痛が走り、動きが止まってしまった
葉「うぐっ」
咲「お嬢!」
咲流が身を挺して葉月の盾になろうとする。しかし雨のように降り注ぐ魔術は葉月たちどころか校舎にすら当たらなかった
黒「無理しちゃだめにゃ!」
彼らのそばに瞬間移動してきた黒歌が現れた。白音からの念話により屋上にいた葉月たちを含め、校舎ごと結界を張り、放たれたすべての魔術を防いだ
咲「若奥様・・・ありがとうございます」
黒「まったくもう。無理なら休んでいればよかったのに」
葉「いえ、皆が動いているのに私だけ休んでいるわけにはまいりませんので」
休むよう勧める黒歌だったが、一人休むことを嫌がる葉月。今も痛いであろう身体を無理に動かそうとする
葉「それに、まとめて葬るのに私もいたほうが楽ですしね」
黒「それは、そうだけれど・・・?痛いって痛覚無効とか神経切断してないのかにゃ?」
葉「・・・あ!」
蒼枒や葉月を含め力の持つ妖怪たちは変化や身体の再生のみならず神経の感度まで自由に設定できる。痛覚を完全に無効にし、戦闘での隙をなくしたり、物の肌触りを確認するために逆に上げることもできる
黒「葉月ったら。たまにどこか抜けてるところあるんだから」
葉「申し訳ありません、お義姉さま」
そう言っている間に身体の切り替えを終えたのか、葉月はいつも通りの動きに戻る。だが、黒歌の存在に気づいたテロリストたちは目の前に賞金首がいることに驚いていた
「おい!あそこにいるのってSS級はぐれ悪魔の黒歌じゃないのか!?」
「あれを捕まえて悪魔に差し出せば多額の金が手に入るぞ!」
「マジか!?こんなところにいるなんてラッキーだぜ」
「悪魔に渡すのもったいなくねえか?俺たちで飼っちまおうぜ?」
「賛成!あの身体だ。十分楽しめそうだ」
話を聞かれているとは思っておらず、黒歌に対して好き勝手言うテロリスト。その言葉を聞いた葉月の顔がだんだんと険しくなり最後の言葉で完全にキレた
葉「お義姉さまに向かってなんてことを言っているですか!!」
黒「にゃ!葉月。私は気にしてないから、ね?」
黒歌の声は届かず、葉月は手を天に向かって上げ、水を召還した。その量は学園を覆い尽くし、点を見上げたテロリストたちの顔は驚きと恐怖に染まった
「「「「はあ!!?」」」」
葉「お義姉さまはお兄様のものです!!!」
腕を振り下ろすと同時に大量の水が学園内に降り落ちる。水は結界のせいで外に出ていくことなく溜まっていく。水の中は水流が激しく縦横無尽に流れており、水の重量に押しつぶされた者たちは悲鳴を上げることもできず流されていくった
黒「(ここはもう大丈夫そうね)私は蒼枒のところに行ってくるにゃ」
咲「はい、お気をつけて」
黒歌は一言残して瞬間移動で姿を消した。それと同時に若い天狗が空から現れ、結界の上に降り立った
風「一歩遅かったか」
咲「若奥様の護衛か?風羽」
結界の上に降り立つ天狗、風羽は黒歌の護衛を担当していた。しかし、天狗の彼をもってしても瞬間移動で移動する黒歌に追いつくことは至難の業だった
風「その通りだ。瞬間移動するからなかなかお傍についておられんのだ」
咲「ならここで待ってたらどうだ?すぐに戻ってくるだろうし」
風「そうだな。そうさせてもらうか」
カテレアを刺し飛ばし、放たれていた術に
蒼「(あいつは悪魔だ。まさかこの程度ではくたばらないだろ)」
蒼枒が軽く思考していると葉月が呼び出した水が落ちてきた。下でテロリストが慌てふためる中、蒼枒は刀で斬り散らしながら上昇し、突破した。カテレアの姿を確認し向かおうとしたが
蒼「(さて、どうやって殺そうか)」
黒「蒼枒ー!」
瞬間移動して現れた黒歌が後ろから蒼枒に抱き着いた。抱き着かれた蒼枒はフラっと揺れるも体勢を崩すことはなく、手にしていた刀を収め黒歌の腕に触れた
蒼「お疲れさま黒歌。もう結界は大丈夫なのか?」
黒「うん。後は維持だけだから
蒼「そっか、よっ」
黒「ふにゃ!?」
蒼枒は身体を素早く反転させると後ろから抱き着いていた黒歌を自分の前に来させた。そして肩と膝裏に手をやると黒歌をお姫様抱っこした。いきなりのことに驚く黒歌だったが蒼枒に抱っこされると嬉しそうにその首へ手を回した
蒼「(・・・水かー。あの水を使うか)黒歌、大量の雷を用意できる?」
黒「う~ん。一人だとできないこともないけどやっぱり大変にゃ。厚い雲があればかなり楽になるけども」
蒼「そうか。じゃあ頼む」
蒼枒は一瞬だけ黒歌から手を放し、腰の鞘から
蒼「これだけあれば足りるか?」
黒「まだにゃ。まだもう少し欲しいにゃ・・・」
蒼「そっか。なら少しの間だけこのままでいようか」
引き抜かれた
黒「にゃ~、蒼枒ぁ」
自分の腕の中で甘える黒歌にかわいいと感じつつ、蒼枒はこのままの姿でカトレアのいるほうへと歩みを進めた
カ「う、がはっ!はぁ、はぁ、よくも・・・」
空へと放り出されたカテレアは血を吐きながら翼を広げなんとか体制を整えた。蒼枒によって貫かれた腹は穴が空き、内臓をいくつも潰しているのが分かった。さらには中級・上級悪魔クラスの魔術をその身に受けたため、カテレアは戦う前からすでにボロボロだった
カ「だがこれを使えば・・・」
蒼「なんだ、結構無事そうだな」
懐を探っているカテレアの前に追いかけてきたであろう蒼枒が現れた。カテレアは自分をボロボロにした相手をにらみつけようと目を向けたが
黒「蒼枒、そろそろいいにゃ」
蒼「ん、わかった」
現れた蒼枒は黒歌をお姫様抱っこしていた。この場にはふさわしくない雰囲気を出す2人にカテレアが驚きと怒りを感じるなか、蒼枒は黒歌を降ろすと手にしていた
黒「油断しないでね」
蒼「黒歌もな」
黒歌は蒼枒に抱き着くと軽くキスをし、消えていった。だがカテレアも自分に意識を向けられていない隙を見逃さず、懐から出した蛇を素早く飲み込むんだ。すると、ボロボロだった身体はたちまち再生し、身体から力があふれだした
カ「先ほどは油断しましたが、こうなっては貴方に勝ち目はないです。先ほどの痛み、存分に返してあげましょう」
身体は全快、さらにパワーアップを果たしたカテレア。それに対し蒼枒は先ほど収めた鞘とは反対のほうから刀を引き抜き
蒼「御託はいい、掛かって来い」
カテレアに向けて刀を向けた。蒼枒はカテレアが何かするのをわかっていたが、それをわざとを見逃した
カ「はぁぁぁぁああああ!!」
蒼「・・・・・・」
魔王の血筋と日本の青龍が学園の空で