ハイスクールD・D・D(更新停止中)   作:ラグナクス

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評価をしていただき、本当にありがとうございます。
これからも頑張って書いていきたいと思いますので楽しみにしてください(本当に楽しんでいただけていたら幸いです)


戦いの終わり 青龍と魔王の会遇

【三人称side】

 

リ「まさかこれほどの力の差があったなんて・・・」

 

リアスは恐怖を感じていた。ライザーとのレーティングゲームへの修行の指導をしてくれたし、今の自分たちではかなう相手ではないことも理解していた。しかし、どこか心の中で所詮は極東にいるドラゴンと妖怪。魔王様たちの敵ではない。そう思っていた。だが現実は甘く見ても最低で魔王クラスであることを知った。しかも青龍は新たに悪魔の弱点の光を得て・・・。そんな彼らは黒歌が転移陣を出現させ帰ろうとしているところだった。蒼枒の腕から伸びる(つた)の先にはコカビエルが縛り上げられている。このままではコカビエルを連れ去られてしまう。そう思ったリアスは蒼枒達に声をかけた

 

リ「ちょっと待って!」

 

蒼「・・・なんだ?」

 

リ「コカビエルを引き渡してもらえないかしら?」

 

帰ろうとしている所を呼び止められた蒼枒は不機嫌そうに答えた

 

蒼「なんでだ?」

 

リ「何故?コカビエルは私の管理するこの町を崩壊させようとしたのよ。その責任を取らせなきゃならないわ」

 

さぁ、とでもいうような態度のリアスに蒼枒は鼻で笑った

 

蒼「自分が管理する町だと?誰がそんなこと決めた。人間も、妖怪も神も誰一人としてお前が管理していることを認めている者などいないぞ。それとも何か?悪魔が決めたことは従わなきゃならないとでもいうのか?」

 

完全に馬鹿にしたような蒼枒の態度に、リアスとイッセーは怒りを感じた。

 

イ「俺たちはこの町を守っているんだ!コカビエルもお前が来なくても俺た「私たちが来なかったら全滅させられていたのによくそんなこと言えますね」っ」

 

白音の言葉に言葉を詰まらせるイッセー。本当のことだけに反論することができない

 

蒼「コカビエルは俺たちからアザゼルに引き渡す。その他諸々のことは天照大神様たちに任せるが「大丈夫ですか皆さん!」・・・」

 

蒼枒の言葉を遮り飛んで来たのはソーナ・シトリーを先頭に駒王学園生徒会の面々。黒歌の結界が解除されたことにより学園内に入ってきた

 

リ「ソーナ!皆無事よ」

 

(「1人死んでますけどね」)

 

(「転生させてましたし」)

 

ソ「それは良かったです。まさかこの短時間でコカビエルを倒すことができるとは思ってませんでした」

 

リ「いいえ、私たちは何もしてないわ。倒してのは彼らよ」

 

そう言ってリアスは蒼枒達に目を向けた

 

匙「なんでここに白音ちゃんと葉月ちゃんがいるんだ!?」

 

ソ「それに彼女はSSはぐれ悪魔の黒歌!?リアスこれはどういうこ「リーアたーーーん!!!」」

 

ソーナ声を遮り現れる1つの人影。その人影はリアスに抱き着くと怪我がないかなど確認していた

 

リ「お、お兄様。落ち着いてください。それにしても、どうしてこんなに早くここへ来られたのですか?」

 

?「リーアたんからの連絡だったしね。それにコカビエルともなるとリーアたんたちだけでは対処できないと思ていたけどね」

 

リ「それは・・・」

 

?「怪我もないようだし無事に解決できたようでよかったよ。それより・・・」

 

少しばかりの殺気と共に問いが掛けられた

 

?「君たちは一体誰だい?SSはぐれ悪魔の黒歌が一緒にいるのはどうしてかな?」

 

黒「悪魔じゃないにゃ!」

 

白「・・・もうネタの域ですよね。それ」

 

黒「ひ、ひどいにゃ白音」

 

が、東雲家は殺気等受けていないような軽い雰囲気の中にいた

 

葉「まぁ悪魔の目の前に出ること自体ありませんでしたし」

 

蒼「それは置いといて。そう言う貴様は誰だ?」

 

サ「そうだね。人に名を尋ねるときは先ずは自分から言うものだ。私は元四大魔王の一人、サーゼクス・ルシファーだ。君は?」

 

蒼「俺は東雲蒼枒。それで、黒歌は俺の妻だが何の用だ?」

 

サ「君は黒歌がはぐれ悪魔であることを知っているのかい?」

 

蒼「もちろんだ(元だがな)。それで?」

 

サ「黒歌を引き渡してほしい」

 

その言葉を聞いた蒼枒は眼を細め、黒歌達3人は蒼枒の後ろに下がっていた

 

蒼「引き渡してどうなる?」

 

サ「彼女は主を殺しているからね。主殺しは重罪だ。他にも悪魔を殺しているみたいだし、死刑になるだろね」

 

蒼「そうか・・・それは渡すことはできないな」

 

少し怒気が籠った返事をする蒼枒。魔王の言葉に従わないことに蒼枒のことを知らないソーナとその眷属たちはイラ立ち始めた

 

匙「お前!魔王様が言っているのになんで従わないんだ!」

 

ソ「そうです!はぐれ悪魔は危険な存在なんですよ。いつあなたに襲い掛かるかわから「黙っていろ!!」」

 

先ほどとは違い抑えられてない怒りを感じたソーナ達は口を閉ざした

 

サ「・・・場合によっては無理矢理ってこともあるんだよ?」

 

サーゼクスは見せびらかすように手を上げると魔力の塊を手に宿した

 

蒼「それは俺たちと敵対する宣言と受け取っても・・・いいんだよなぁ!!!」

 

蒼枒が叫んだ瞬間。とてつもない殺気と重圧が悪魔たちに圧し掛かり、地面へと押し付けた

 

リ「な・・・あ・・・!?」

 

祐「なんて・・・殺気」

 

朱「コカ・・・ビエルの・・・比ではない・・・ですわ」

 

アシ「かっ・・・はっ・・・」

 

イ「アー・・・シア!」

 

コカビエルが放った殺気とは何だったのか。動くどころか立ち上がることすら不可能でサーゼクスを除いた悪魔たちは皆、地面に倒れ伏せた。中にはアーシアのように呼吸困難になっているものまでいる。そんな中

 

ゼツ「皆!痛っ!?」

 

ゼノ「絶斗!これは・・・結界か」

 

ゼツ「このおかげで俺たちは無事なのか。だがこれじゃあ助けることができない!」

 

ゼノ「コカビエルの時も彼女が張ってくれていたが・・・こんな人思いの彼女は本当にはぐれ悪魔なのか?」

 

黒歌の張った結界のおかげでゼットとゼノヴィアは無事だった

 

黒「怒ってる蒼枒もかっこいいにゃあ」

 

葉「本当に馬鹿ですね。実力の差が分からないんでしょうか?」

 

白「ご愁傷様です」

 

蒼枒の後ろに下がっていた3人はそれぞれ違う反応をしていた。黒歌は蒼枒の姿にメロメロになり、葉月はやれやれという風に首を振り、白音はこれから起きるであろう惨劇に手を合わせていた。蒼枒が腰を下ろし居合の構えをとると、いつでも居合ができるよう蒼枒は刀を少しだけ出し、いつでも天叢雲剣(あまのむらくものつるぎ)を抜ける状態にして、目の前の悪魔を龍の眼で見ていた。サーゼクスも鈍い身体を動かし、戦闘態勢に入った

 

サ「この殺気・・・手加減する相手ではないか」

 

?「やめておけ。殺されるだけだぞ」

 

蒼枒を除いた動けるものは声をした方を向き、倒れ伏せるものは何とかして目を向けた

 

ゼノ「バニシングドラゴン」

 

白い鎧を纏って悠然と降りて来る者を見て、ゼノヴィアが呟いた

 

ヴ「久しぶりだな、蒼枒」

 

蒼「ヴァーリか。一体何の用だ?」

 

ヴ「相変わらず妻のことになると沸点が異常に低いな、蒼枒は。俺はアザゼルにコカビエルを回収する用に言われたが・・・」

 

蒼「持っていくなら持っていけ。後々天照大神様から何か言われると思うがな」

 

ヴ「だろうな」

 

軽い口調で話す2人を見る悪魔たち。その様子を興味深げにサーゼクスは見ていた

 

サ「君がアザゼルの言っていた白龍皇かい?」

 

ヴ「そうだ。それよりも蒼枒。いい加減解放してあげないか?話しすらまともにできないじゃないか」

 

蒼「チッ」

 

ヴァーリの言葉に嫌々ながら殺気を収める蒼枒だが、居合の構えを解こうとはしなかった。重圧から解放された悪魔たちは

 

イ「アーシア!」

 

アシ「イッセー、さん」

 

匙「会長!無事ですか!?」

 

ソ「私は、平気です。それよりも他の方を」

 

殺気に耐えることができなかった者達の介抱をしていた

 

蒼「俺たちはもう帰ってもいいか?黒歌の姿をこいつらに見せたくない」

 

ヴ「分かった。悪魔たちは俺が手を出させないようにしておく」

 

蒼「そうか。じゃあ帰ろうか黒歌」

 

黒「にゃ。帰ろう、蒼枒」

 

それまでの声色が嘘のような優しい声で黒歌に問いかける蒼枒。黒歌は蒼枒に抱き着くと腕を絡めて転移陣の中に入っていった

 

サ「待て!まだ話は終わってな「邪魔をさせないといったはずだ」っく」

 

追いかけようとするサーゼクスを遮るようにヴァーリが立ちはだかる

 

葉「それでは先輩方。また学園で」

 

白「これからは無謀なことはしないでください。処理をするのは私たちなんですから」

 

それだけを言い残し2人が転移陣に入ると陣は消滅した。犯罪者である黒歌を、それを匿う蒼枒達を庇ったヴァーリにサーゼクスは

 

サ「はぐれになった悪魔は危険なことを君も知っているだろう?彼らとは知り合いの様だが何故逃がしたりしたんだ」

 

ヴ「そのことだが忠告しておく。命が惜しかったら黒歌には手を出すな」

 

それだけ言い、ヴァーリはコカビエルとバイパーの遺体を持っていこうとする。フリードも回収するように言われていたヴァーリだが、いつの間に逃げたのか姿かたちもなかった

 

ド「・・・久しぶりだな、白いの」

 

イ「ドライグ?」

 

声を発した主である赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)に宿るドライグへイッセーが疑問の声を上げた

 

アル「何だ起きていたのか、赤いの」

 

それに答えたのはヴァーリ君の神器である白龍皇の光翼(ディバイン・ディバイディング)に宿るアルビオン。お互いに声が発するたびに神器にはめられた宝形が輝きを放つ

 

ド「・・・あまり此方への敵意が感じられないな」

 

アル「そうだろう。ヴァーリは他の事に興味があるようだからな」

 

ド「それはあの蒼枒とかいう男のことか?」

 

アル「そうだ」

 

勝手に話を進めるドラゴンたちだが、その間にイッセーは考えていた。白い鎧の方はドライグ、つまりは赤龍帝と因縁があるらしい。つまり、この人物が

 

イ「ええっと、ヴァーリだっけ?」

 

ヴ「ああ、そうだが・・・これが俺の宿敵か。・・・期待できないな」

 

急に落胆の声を上げるヴァーリにイッセーは食って掛かった

 

イ「何だと!?」

 

ヴ「コカビエルを倒せないようでは話にならない、さっさと代替わりしてくれ」

 

アル「じゃあな、ドライグ」』

 

ド「ああ、また会おう、ドライグ」

 

それだけを言い、コカビエルとバルパーを抱え呼び止めを無視して飛び去って行った

 

 

 

【蒼枒side】

 

家の庭へと転移した俺たちはそれぞれ体を伸ばしたりしながら玄関へと歩いていた

 

蒼「は~。なんだか不完全燃焼だな」

 

葉「そうですね。私も被害が出ないように手加減するの大変でした」

 

白「私は最後に全力が出せたので満足です」

 

そう言う白音は着てる物の損傷が一番激しいだがな。羽織は片袖がないし、着物や袴は焦げてるし

 

黒「白音は家に入ったらすぐに風呂に入って着替えてね。それは修復に出すにゃ」

 

白「お願いします。お姉ちゃん」

 

先頭を歩く黒歌は玄関を開け、一番に入ると振り返り腕を広げた

 

黒「蒼枒。おかえりにゃ」

 

蒼「ただいま、黒歌」

 

俺は黒歌を抱きしると、互いに顔を近づけキスをした

 




これでメインストーリーは終了です。次回からその後や番外編、決闘者編やって第4章に入る予定です

蒼枒がキレたりしましたが黒歌に危害を加えなければ怒ったりしません。今回は相手が悪魔だったこと、黒歌を殺そうとしていたため本気でキレました。ただ、悪魔に対しては色々と溜まっているので近いうちに我慢の限界を超えます

とりあえずこの章でやりたいことはできました
・黒歌本編登場
・蒼枒強化
・ゼット強化

次章はしばらくお待ちください

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