ハイスクールD・D・D(更新停止中)   作:ラグナクス

39 / 137
評価してくださった方。ありがとうございます。
そしてお気に入り登録してくださった方が125人を超えました
皆様ありがとうございます。


レーティングゲーム 中編

【白音side】

 

白「転移してから3分経ちましたが動き出すのが遅いですね。作戦とかならば事前に伝えておけばいいものを」

 

葉「リアス先輩たちはこれが初めてですし仕方ありませんよ」

 

私たちはお茶を飲みながら水晶に移るゼット先輩たち観戦しています。どうやら体育館に移動しているみたいです。

 

白「体育館ですか。場所的にフェネクスのいる校舎と先輩たちのいる旧校舎の間にありますが、そこで迎え撃つつもりですかね?」

 

葉「確かに戦うのに十分な広さはありますけど、中に入ったところを一網打尽にされたらどうするんでしょうか」

 

舞台裏に隠れた先輩たちはそのまま待機してました。少し経ってからフェネクス陣営の4人が体育館に侵入、何か叫んでいるようです。それに応えるかのように先輩たちも姿を現し戦闘が始まりました。

 

葉「ゼット先輩はいい感じですね。一振りで4つのチェ-ンソーを破壊しました」

 

白「イッセー先輩は踏み込みが甘かったですね。突いてきた棍を右手でいなして神器のある左手で殴ったのはいいカウンターですけど相手も戦い慣れてるせいかバックステップで避けようとしてました」

 

葉「問題は体育館の上にいる朱乃先輩です。威力を上げるためでしょう、魔力を過剰に溜めてますがあれではただ疲れるだけです」

 

葉月が水晶を操作し体育館の上空を映し出す。黒い翼を広げ空中で魔力をためてますから敵からも丸見えです。

 

?「何か違和感があると思ったら結界か。それも認識阻害系の」

 

?「誰がこんなものを・・・貴様ら何をやってるんだ!?」

 

顔の半分にだけ仮面をつけた女性に騎士のような女性、ドレス姿のお姫様みたいな女の子が結界をすり抜けて来ました。

 

葉「何をしてるって見てのとおりお茶してます」

 

白「一緒にどうですか?このカステラおいしいですよ」

 

葉月が新しくテーブルとイスを作り出し私もカステラを取り出し、3人の前に置きました

 

?「今はそんなことしてる時ではないだろう!私はライザーさまに仕える騎士(ナイト)カーラマイン!正々堂「あ、そういうのいらないです」」

 

相手が名乗ってるのを遮って悪いですがそういうのは先輩たちにやってほしいです。私たちは関係ないので

 

?「あら、本当。おいしいですわね。イザベラ、紅茶の用意を。カーラマインも土煙が立つので座りなさい。」

 

ドレス姿の子がかすてらを食べてました。気に入ってもらえたようでよかったです。

 

レ「紹介がまだでしたわね。私はレイヴェル・フェ二ックス。一応お兄様の僧侶(ビショップ)をやっています」

 

イ「私はイザベラ。ライザー様の戦車(ルーク)です」

 

葉「ではこちらも。私は東雲葉月。今回は巻き込まれる形で参加しました」

 

白「私は東雲白音。見てのとおり猫又です。同じく巻き込まれました」

 

レ「おふたりは姉妹ですか?」

 

葉「違いますよ。私のお兄様と白音のお義姉様が結婚して、苗字が変わったのです」

 

イ「なるほど。ところで2人は戦いに参加しなくていいのか?ただでさえグレモリー陣営は私たちより数が少なく不利だろう」

 

白「私たちは先輩たちの手助けはしませんよ。先輩が勝とうが負けようがどちらでもいいです」

 

カ「何!?お前たちはグレモリーが負けたらライザー様のものになれって言われてたではないか!」

 

レ「カーラマイン!紅茶を飲んで少し落ち着きなさい」

 

いつの間にか紅茶を飲んでいたレイヴェルは立ち上がろうとするカーラマインを落ち着かせました。イザベラさんはカステラをほおばっています。気に入ったようでよかったですがあまり数はありませんよ

 

白「あれはフェネクスが勝手に言ったことで私たちは了承してません。まぁこのままでは面倒なことになるので代替案を提示しますが」

 

ドオオオオンッ!!

 

レ「なっ何ですの今の音は!?」

 

葉「朱乃先輩が体育館を吹き飛ばしたんですよ」

 

 

グ「ライザー・フェ二ックスさまの「兵士」三名、「戦車」一名、戦闘不能」

 

 

白「こちらは被害なし。それで4人撃破ですか。まあまあの滑り出しですね」

 

レ「ですがこちらのほうが人数が多いです。グレモリーの不利にかわりはありません」

 

そうなんですけどね。でも先輩たちでも相手は倒せるようですし油断しなければ大丈夫でしょう。ただ今のように動かないのは良くないです

 

レ「あら、その水晶この学園を映していますの?」

 

葉「その通りです。至る所に設置した式神を通して戦いの様子を見ることができます」

 

カ「いつの間にそんなものを・・・」

 

校舎の中にも入ったのですが気づかなったみたいですね。水晶にはゼット先輩が爆破されてるのが映ってました。とっさに剣を抱えたようです

 

 

 

 

 

【ゼットside】

 

イ・朱「ゼット(君)!」

 

?「ふふふ。まずは一人」

 

イ「てめえ!よくもゼットを!」

 

おい、俺はまだやられてないぞ!しかし危なかった。とっさに風を俺に纏わせて爆発の威力を下げることでリタイアすることはなかったが、全身傷だらけ。はっきりいってまずい状況だ。

 

?「獲物を狩るとき、獲物が何かをやり遂げた瞬間が一番隙となっていて、狩りやすい」

 

ゼ「そうか、だが残念だったな。俺はまだリタイアしてない」

 

煙が晴れ周りが見えるようになる。見上げるとフードを被り、魔導師の格好をした女性が浮かんでいた。確かライザーの女王(クイーン)のユーベルーナだったはずだ

 

イ「ゼット!無事だったか」

 

ゼ「何言ってるんだ!こんな状態を無事と呼べないだろ!」

 

ユ「まさか私の爆発に耐えるなんて・・・」

 

朱「!イッセーさんはゼット君を連れてアーシアさんのもとに行ってください。この方は私がお相手しますわ」

 

朱乃先輩が俺たちを庇うようにユーベルーナの間に移動した。

 

ユ「いいわ、相手になってあげる。私も『雷の巫女』と呼ばれるあなたとは戦ってみたかった」

 

朱「あらあら。なら私も『爆弾王妃』とお呼びすればいいのかしら?」

 

ユ「その二つ名はセンスがなくて好きではないわ」

 

数瞬置いた後にお互いに魔法を放った。空中で雷と爆発が飛び交う中俺はイッセーに肩を借りていた

 

イ「大丈夫か?今アーシアのところまで連れて行ってやるから」

 

ゼ「その前に連絡入れとけ。俺のは爆発で壊れて使えないからな」

 

スイッチを押しても何も反応がない。体は守れても通信機までは無理だったか

 

イ「部長!ゼットが負傷しました」

 

リ「何ですって!?わかったわ。アーシアを連れて入り口で待ってるわ」

 

イ「わかりました。そこまで連れていきます」

 

通信が終わると移動を始めたが遅すぎる。このままでは敵に見つかってしまうな。

 

ゼ「イッセー。このままだとアーシアのところに行く前に敵に見つかってしまう」

 

イ「ならどうすればいいんだよ。アーシア達は入り口で待ってるって言ってたけど」

 

ゼ「俺を担いで行け!そのほうがまだはやい」

 

イッセーはすぐに了承し俺を担いだ。さっきより断然速くなったがこれは腹が痛い。呼吸がしづらい・・・

 

 

 

 

【白音side】

 

レ「まさかユーベルーナの爆発に耐えるなんて・・・」

 

葉「ゼット先輩は少しだけ風を操ることができます。これが何を意味するか分かりますよね?」

 

レイヴェルたちは少し考えた後答えを出したようで驚いた顔をしてました

 

レ「まさか・・・風を纏って爆発を防いだとでもいうのですの」

 

白「おそらくその通りかと」

 

イザ「まさか人間の身でそんなことができるとは」

 

カ「いいなぁ。彼は剣を使うのだろう?戦ってみたい」

 

何か期待するような表情で水晶に映るゼット先輩を見つめるカーラマインさん。もしかして・・・

 

白「カーラマインさんって戦闘狂ですか?」

 

レ「いえ。そんなことはないはずですわ。ただ頭の中は剣剣剣でいっぱいですけど・・・」

 

ゼット先輩はイッセー先輩によって運ばれて行きます。きっとアーシア先輩に治療してもらうのでしょう。

 

 

グ「ライザー・フェ二ックスさまの「兵士」三名、「騎士」一名、戦闘不能」

 

 

レ「そんな!」

 

白「どうやら木場先輩がやってくれたようです」

 

水晶を操って場面を映していくと森の中を走っている姿が見えました。傷も負ってないようです。お義兄様に鍛えられただけはありますね。どうやらこちらに向かってきてるようです。イッセー先輩もここに向かってきてますし

合流するようです

 

祐「イッセー君!無事だったみたいだね」

 

イ「ああ!だけどゼットがやられちまった。今アーシアに治してもらっている」

 

祐「そうか。だけど相手もあと半分だよ。できればフェニックスには全員で当たりたいからやられないようにしないとね」

 

・・・目の前で話されているとシュールですね。

 

カ「もう我慢できん!私はライザー様に仕える騎士(ナイト)カーラマイン!ただ見ているだけというのももう飽きた!リアス・グレモリーの騎士(ナイト)よ、いざ尋常に剣を交えようではないか!」

 

カーラマインさんが結界から飛び出していきました。

 

イ「なんで白音ちゃんたちがフェニックスの野郎の眷属と一緒にいるんだぁ!!!」

 

イザ「まあ、そうなるな」

 

それに気づいた先輩たちがこちらを見て驚いています。敵と味方が一緒にお茶してたら普通驚きますよね。

 

レ「お茶回もこれまでですわね」

 

レイヴェルは手にバスケットボールくらいの炎の塊を作り出すとそれを空へと打ち上げ、炎は花火のように空中で弾けました。

 

レ「これで残りの眷属もここに来るでしょう」

 

白「ですって。頑張って倒してくださいね」

 

イザ「グレモリーの兵士(ポーン)よ!よそ見してていいのか!」

 

イ「なんで俺の方に!?」

 

レ「それは茶菓子をいただいた恩がありますから。あ、このカステラはどこで買うことができるのでしょう?」

 

白「このカステラは私たちの町の和菓子屋で売ってますよ」

 

葉「ただ私たちの町は悪魔が来にくいので学園を通して連絡を取りましょう」

 

イ「この戦っているときに何やってるんだあ!!!」

 

イッセー先輩が叫びながら戦ってます。意外と器用ですね。ふと水晶を見てみるとなぜかフェネクスの前に部長とゼット先輩、アーシア先輩がいます。屋上で何をしてるんでしょう?

 

カ「くっ。これほどとは」

 

 

グ「ライザー・フェ二ックスさまの「騎士」一名、戦闘不能」

グ「リアス・グレモリーさまの「女王」一名、戦闘不能」

 

 

祐「朱乃先輩が・・・。イッセー君は部長の援護に行ってくれ。ここは僕が引き受ける。途中で女王に見つからないように気をつけて」

 

イ「わかった。オラァ!だけど行く前にこれを受け取れ!赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)第二の力!赤龍帝からの贈り物(ブーステッド・ギア・ギフト)!」

 

『Transfer!!』

 

木場先輩がカーラマインさんをすぐに倒してしまいました。イッセー先輩はイザベラさんを殴り飛ばすと木場先輩に触れてからこの場を離れました。ちょうどレイヴェルが呼んだ援軍も到着したみたいです。しかし朱乃先輩がやられてしまいましたか。

 

レ「相手は1人ですわ。しかし赤龍帝が何かしていったようです。用心しながらとどめを刺しなさい」

 

「「「「はい!」」」」

 

レイヴェルってあのフェネクスより王の素質があるんじゃないですかね?フェネクスの眷属が木場先輩を取り囲みました

 

祐「どれだけいようと僕は負けない!魔剣創造(ソード・バース)!」

 

木場先輩が地面に剣を突き刺すとグラウンドが光り輝き、いくつもの魔剣が地面から姿を現していきました。それはさながら刃の海のようです。フェネクスの眷属はその刃で体を貫かれてました

 

 

グ「ライザー・フェ二ックスさまの「兵士」二名「戦車」一名、「僧侶」一名、戦闘不能」

 

 

レ「そんな・・・バカなことって」

 

葉「すごい威力ですね」

 

白「しかし周りの見てやってください。この広範囲では私たちも貫かれてましたよ」

 

葉月が新たに結界を張らなかったら私たちも被害が出てたでしょう。その証拠に結界を取り囲むように魔剣が地面から出ています。祐斗先輩が魔剣創造(ソード・バース)を解いたのでしょう、辺りの剣が霧散していきました。しかしそれを狙ってたかのように木場先輩が爆発しました。

 

 

グ「リアス・グレモリーさまの「騎士」一名、戦闘不能」

 

 

これをやったのはフェエクスの女王ですね。ゼット先輩の時の反省を踏まえて神器を消した時を狙ったのでしょう。彼女はこちらに気づくことなく屋上に飛んでいきました。・・・そろそろ出番ですね

 

レ「ユ-ベルーナはなぜこちらに気づかなかったのでしょう」

 

葉「それはこの認識阻害結界が遠くからは何もないように見えるからです。近づいたら違和感を感じることができますが、飛んでいたから距離があったのでしょう」

 

白「私は彼女が無傷だったのが気になります。朱乃先輩と戦って無傷で勝てるとは考えられません」

 

レ「それはきっとフェニックスの涙を使ったのですわ。あれは如何なる傷を癒すんですの」

 

 

グ「リアス・グレモリーさまの「騎士」一名、戦闘不能」

 

 

おや、ゼット先輩も落とされてしまいましたか。

 

白「そろそろ私たちも行きましょう」

 

葉「そうですね。ではレイヴェルさん。またお会いしましょう」

 

レ「・・・あなたたちはお兄様に勝てますの?」

 

白・葉「もちろんです」

 

私たちは校舎の屋上に向かって駆け出しました。私は障壁を足場に、葉月は翼を出して飛びながら屋上に上がるとボロボロのイッセー先輩とリアス先輩、そして怪我が見られないアーシア先輩がいました。フェネクスと女王は先輩たちに向けて手を伸ばしてました。これはまずいですね。一時中断してもらわないと。私は蹴りで炎の、葉月は薙刀を振り下ろして水の衝撃波を先輩たちとフェネクスの間に放ち、先輩たちの前に立ちました。

 

白・葉「この戦い、ちょっと待てください!」

 

 




さて、次回のライザー戦レーティングゲームは終了です
この章もあと少しですね。


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。