【絶斗side】
ゼノヴィアと買い物に出かけたその日の夜。アザゼル先生からメールが届いた
『月曜日の夜時間を空けといてくれ。詳しくは明日、学校で伝える』
絶「と言うことらしい。オーディン様関連か?」
ゼ「だろうな。そもそも主神が護衛たった1人。昨日は堕天使幹部を含めて2人だったがそんな少人数で他の神話の領土にいること事態おかしい。冥界の時は招待され客としていたから悪魔側の警備も厳重だったはず。だがここ日本ではそうでもないだろう?」
絶「・・・もしかしたら蒼枒さんが修行を見れないのは護衛についてるからか?」
ゼ「もしそうならば改めて私たちを護衛につける意味はないだろう。護衛としては十分すぎるはずだ」
横から覗いていたゼノヴィアの言う通りならば俺たちは必要ない、が
絶「ここであれこれ言ってもしょうがない。明日になれば分かることだ」
次の日の放課後、オカ研でアザゼル先生から伝えられたのは予想通り護衛の依頼だった。詳しいことは依頼主であるオーディン様から話すとのことだ。予定時刻まで余裕があったから一度家に戻りいつもの服に着替えて集合場所に向かった
絶「・・・ここであってるよな」
ゼ「住所はここで間違いない。何を戸惑っているんだ?」
絶「何ってそりゃ」
集合場所は住宅街から少し離れたところにあるラブホテルだった。いや、分かるぞ。防音はしっかりしてる(はず)だし客に対しあれこれ詮索されないし、秘密裏にするならうってつけではある。が、入りづらいにもほどがあるだろ。しょうがないから入り口近くでイッセー達を待ちながら中をホテルの中を覗いているとオーディン様が手招きしているのが見えた
絶「オーディン様が呼んでいる。仕方がないがいくぞ」
ゼ「ん、ああ、分かった」
ゼノヴィアも気付き一緒に入る。ロビーに入るとオーディン様がニヤニヤしながら近づいてきた
オ「お主等にはまだちとはやかったかのぅ」
ゼ「他のメンバーは?」
オ「お主等が最初じゃよ。ほれ、さっさとチェックインしてまいれ。カモフラージュにならんからのぅ(もう少し恥ずかしがっても良かろうに・・・つまらんの)」
絶「分かりました」
言われるがままチェックインを済ませる。全て機械でやるためカウンターに人はいない。確かにこれは都合がいいな
イッセー達が到着後、最上階の大部屋に通された。中ではロスヴァイセさんが椅子やテーブルを準備していたが明らかに数が足りていない。そもそも会議するような場所じゃないし仕方がない。先生や部長を優先して俺達は背後で立っているか。と思ったらイッセーが部長の横にちゃっかり座っていた。何してんだと注意しようと思ったが
オ「以前に会ってはいるが改めて。儂の名はオーディン、北欧神話の主神じゃ。今回は日本神話との会談のために来日したのじゃ」
オーディンは挨拶が始まってしまったのでできなくなってしまった。まあ、いいか。オーディン様も気にしてないどころか部屋の中にいる女性陣に対し何処と無くいやらしさを感じる目で見ているし
ロ「オーディン様!何度目ですか!いやらしい目で女の人を見ないで下さい!こちらの方は魔王ルシファー様の妹君なのですよ!」
ロスヴァイセさんが注意を促すが馬の耳に念仏だろうな~
ロ「相変わらず堅いやつじゃ。目の前にこれ程の美女がいれば反射的にそういう目で見てしまうものしかたあるまいて。と、こやつは現お付きのロスヴァイセじゃ」
ロ「改めましてロスヴァイセと申します。日本にいる間、お世話になります。以後お見知り置きを」
ロスヴァイセさんが深々とお辞儀をした
リ「えっと、今回は護衛の依頼と聞いてましたが」
オ「ちょいと我が国で厄介事というか厄介な奴に儂のやり方を批判されてのぉ。そ奴の邪魔が入る前に会談を終えたいと思っておる。じゃが会談まで日が空いておってのぅ」
ア「そこで、爺さんが日本にいる間、俺達三大勢力が護衛する事になっている。云わば会談のサポート担当だ。堕天使からは俺かバラキエルが担当する。悪魔からはお前らと生徒会で教会からはまだ返事が来ていない。青龍の宣告が効いていてな。悪魔は言わずとも天使も警戒しちまって堂々と動けないんだ。」
イ「なっ!?それじゃ肝心の会談相手の日本神話はどうなんだよ!あっちのせいで護衛がつけれないんじゃ、あっちからだって出さなきゃおかしいだろ」
ロ「先日依頼しに行ったのですが急な訪問と言うこともあり会えなかったのです」
俺たちは呼ばれてたということもありすぐ会えたけど蒼枒さんだって暇じゃないよな
ロ「ですので日を改め再び行く予定です」
イ「ふざけてるのか!主神が訪ねてきたっていうのに」
絶「落ち着けイッセー。普通こういうのはアポイントメントを取るのがマナーだ」
オ「そういうわけでの。お主等とは仲が良くないようじゃが護衛の時はよろしく頼むぞ」
俺もオーディン様と同じ意見だ。フレンドリーファイアなんて真似はしないでくれよ。折角譲歩してくれてたんだから
イ「分かりました」
オ「さて、少々お硬い話をして疲れたわい。アザゼルよ、近くに素晴らしいお触りパブがあると聞いたがそこに案内してくれぬか?」
ア「OKだ!俺のおすすめの店に招待してやろう」
解散後、オーディンさんはアザゼルさんと一緒に町に駆け出して行った。護衛云々はどうしたって話だ。そりゃあこんなのがトップなら批判されてもおかしくはないな