【絶斗side】
襲撃から一夜明けた次の日、俺たちはシトリー領にある病院の一室に集まっていた。幸いにも昨日の襲撃による死者は無かったが重軽傷を負った悪魔達もここで治療を受けていた。他の被害は戦闘による建物の損壊だったが一番被害が大きかったのは当然のことながら試合会場の神殿らしいが、元々ゲームのために作られていたものだったため壊れても問題ないそうで襲撃にあった割には全体の被害は小さかったようだ。本来ならば学校に行かなければならなかったが流石に疲れたため今日は休んだ。生徒会も迎撃に出ていたらしくオカ研を含めた全員ズル休みだ
リ「イッセー・・・」
部長は昨日からこの調子だ。ベットに横たわるイッセーの傍に座り手を握り締めている。部長のみならず朱乃さんも『
アザ「・・・やっぱり、行くしかねぇか」
と壁によりかかっていたアザゼル先生がそう呟いて病室から出ようとした
絶「どこにいくんですか?」
アザ「青龍のところだ。アジェカが『
なるほど。確かに蒼枒さんたちなら気の扱いを熟知しているし寿命もあとどれぐらいあるか分かるはずだ。だが了承するとは思えないな
ゼ「私たちも一緒に連れて行ってはくれないか?」
アザ「別に構わねえが・・・」
リ「ちょっと!?イッセーが心配じゃないの!!?」
部長が驚いたような声でゼノヴィアを呼び止めた
ゼ「私たちにできることはないからな。学校もこれから行っても半端だし一足先に戻るとするよ」
ゼノヴィアが病室の扉を開けようとするが突然飛び退いた。それと同時に勝手に扉が開き
ア「イッセーさん!」
アーシアが病室に飛び込んできた
「「「アーシア(さん)!?」」」
何故ここに!?次元の彼方に消えたはずじゃあ・・・
リ「アーシア!無事だったのね」
ア「はい!グシャラボラスの皆さんに助けてもらって・・・」
確かに若手に収まらない実力集団だが、前に見たゲームを見るに次元に関する術を持ってる者はいなかったような
ゼ「何故グシャラボラスが出てくるんだ?」
ア「はい、実は・・・」
~~~~~回想~~~~~
【アーシアside】
ア「・・・あれ?ここは?」
目が覚め体を起こすとそこは豪華な客室の様でした。それで私はベットに寝かされていたようです
?「目が覚めたか?」
声をする方を向くと天井に女性が逆さまに立っていました
ア「だ、誰ですか!?なんで天井に立っていられるんですか!!?」
?「落ち着け」
一言そういうと彼女はひらりと身をひるがえし床に着地しました。彼女の姿はどこか日本の忍者を思わせる服装をしていて長い髪も後ろにまとめています
カ「私はカルティナ。ゼファードル様に仕える忍だ。貴方は次元の裂け目から突然現れたと聞いたが何があったか覚えているか?」
ア「すみません。突然目の前が白くなった以外は何も・・・」
カ「そうか」
ア「あの、ここはどこなのでしょうか?」
カ「ここはグシャラボラス家の屋敷だ。今医師を連れてくる。楽にしていてくれ」
そういうとカルティアさんは部屋を出いきました。物音1つ立てないで出ていくあたり本当に忍者なのかもしれません。それはともかく
ア「ゼファードル・グシャラボラス・・・」
確か部長さんと同じ若手悪魔であり、その中でも1位の実力を持っていたはずです。先のゲームでも部長さんの従兄弟にあたるサイラオーグさんとの戦いは記憶に新しいですし。だが何故彼は私を助けたのでしょう?
「失礼します」
ノックがなり男の声が聞こえ部屋にカルティアさんと2人の男女が入ってきました
「目が覚めたようですね。どこかに痛みや違和感はありませんか?」
ア「いえ、どこにもないです」
「そうですか。では今日は簡単な診断だけしましょう。明日は病院で精密な検査をしてください」
その後各部を診察してもらい、お医者案と看護師さんは帰っていきました
カ「今日はここに泊まってもらう。テロの後始末で色々と忙しいからな。私もこの後いかなければならない。部屋から出てもいいが迷う可能性が高いからおすすめはしない」
ア「わかりました」
せめてイッセーさんたちに無事なことを伝えたかったのですけど
カ「ああ、そうだ。グレモリーの眷属の1人が病院に運び込まれたそうだ。何でも旧魔王派の1人を倒したとか」
~~~~回想終了~~~~~
【絶斗side】
ア「と言うことがありまして、イッセーさんが入院して目を覚まさないと聞いて飛んできたんです」
リ「そうだったの」
部長はアーシアさんをギュゥゥと抱きしめた
リ「良かったわ。無事で」
ア「はい。ご心配をおかけしました」
良かったな。アーシアさんが無事戻ってきて。後はイッセーだけか
アザ「いいのか?お前たちは残らなくて」
パタンとドアが閉まった後、アザゼル先生が聞いてきた
絶「俺たちがいても邪魔なだけですから」
ゼ「それよりも時間があるなら日本に戻りたい。目に見える課題があることだしな」
アザ「昨日『覇龍』とやり合っていたのにか。お前たちはどこに行こうとしているんだ?」
絶・ゼ「「無論、剣の道だ」」
同じ言葉に俺とゼノヴィアは互いに微笑み合うと互いに拳を合わせた。ただ俺は色々使うしゼノヴィアは本当に剣一本だし正確には同じ道ではないけどな
アザ「はぁ~、まあいいか。本当にお前たちがリアスの眷属か怪しくなってきたな」
絶「部長に転生してもらったんですから部長の眷属に違いはないですよ。心配していないわけではなく、イッセーならば起きると信頼しているからです」
アザ「そうか?」
ヤバいなー怪しまれてきたか。いずれ離れるとは言えまだはやい。もう少し仲間意識を持って行動しないとな。この後アザゼル先生と共に蒼枒さんのところに向かった。俺とゼノヴィアは場所を貸してくれたが蒼枒さんは忙しいらしくまた後日来いと先生は追い返されていた