ハイスクールD・D・D(更新停止中)   作:ラグナクス

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前話出した新キャラ。出したはいいけど能力的にやれること多すぎて逆に迷いすぎてしまい困りますね


若手悪魔の評価

【絶斗side】

 

レーティングゲーム前の日曜日。オカルト研究部、というよりは部長の眷属はディオドラさんとの対決に向けて対策会議をやるため部室に集められた。アザゼル先生が部室に設置された巨大なモニター前に立って言った

 

アザ「これからおまえら以外にも若手たちゲームを見てもらう。ゲーム初戦の大王バアル家と魔王アスモデウスのグシャラボラス家。魔王ルシファーのグレモリー家と魔王レヴィアタンのシトリー家のお前たちの試合。おまえらの対決後に試合をした大公アガレス家と魔王ベルゼブブのアスタロト家。それらがこれに記録してある。ライバルの試合だから見たのを含めてよーく見ておくようにな」

 

『はい』

 

先生の言葉に皆は真剣に頷く

 

アザ「まずはゼファードル対サイラオーグ。バアル家とグシャラボラス家の試合からだ。生でも見てただろうが前回行われた試合の中で一番苛烈だった試合だ」

 

映し出されたのは編集されたであろう試合の風景だった。直接見たときは離れた場所で同時に戦闘が起こっていたが一つ一つにまとめられているから見やすい。特にサイラオーグさんの眷属が始まって間もなくリタイアしたのはサイラオーグさん側しか映っていなかったから疑問に思っていたからな。ゼファードルさんの眷属があの距離のヘッドショットを決めていたのか。それ以外でも見ていた通りゼファードルさんの眷属が圧倒。最後は『獅子王の剛皮(レグルス・レイ・レザー・レックス)』を身に着けたサイラオーグが炎の掌底を叩きこまれているところで終わっていた

 

祐「・・・若手最強と呼ばれるサイラオーグ・バアルを相手にここまで。それほどまで力をもつのか、ゼファードル・グシャラボラス」

 

木場は目を細め、厳しい表情でそう言った。映像のサイラオーグさんのスピードは相当なものだったがそれ以上に剣を持つ細身の龍のゼファードルさんのスピードはそれを超えていた。スピードが持ち味の木場にとって周りに自分以上の速さを持つものが多いのは思うところがあるのだろう

 

アザ「こいつらは特殊な例だ。基本、『王』ってのは動かなくても駒を進軍させて敵を撃破していきゃいいんだからな。リアスは参考にするなよ。ゲームでは『王』が取られたら終わりなんだからな」

 

リ「私はそんなことしてないわよ!」

 

アザ「サーゼクスに見せてもらったフェニックスとのゲームでお前、2人の制止を振り切ってただろうが。全く、バアル家の血筋は血気盛んなのかね」

 

先生が嘆息しながらそう言った。確かに部長は前に出ていく傾向が見られるよな

 

リ「ま、まずは目先の試合よ。今度戦うアスタロトの映像も研究のためにあるのだから。対戦相手の大公家の次期当主シーグヴァイラ・アガレスを倒したって話だもの」

 

部長は顔を赤くしながら話を変えようとしていた

 

イ「大公が負けた」

 

イッセーは驚きの声を上げていたが、次期当主なのだから部長達とおそらく変わらないだろう

 

続いてアスタロト家とアガレス家の試合を鑑賞する。グレモリー家とシトリー家のは飛ばされた。まあいいけどさ。

 

朱「どちらも負けず劣らず。いえ、アガレス家のほうが少しばかり優勢でしょうか?」

 

アザ「そうだな。だが状況が変わるのはこれからだ」

 

アザゼル先生の言う通り、ゲーム前半はほぼ互角だったが後半でディオドラさんが動いたことで状況が一変した。ディオドラさんが動くとほぼ単体でアガレス家の眷属たちと王を蹴散らしてゲームを終えてしまったのだ。彼の眷属たちはサポートをするくらいだった

 

リ「おかしいわね。確かにディオドラは優秀な悪魔だけれどここまでの力はなかった筈よ」

 

絶「力を隠していた、とは考えられませんか?」

 

アザ「考えられなくもないが・・・あれこれ話す前にこれを見てくれ」

 

アザゼル先生から配られたのは王と眷属たちの評価の総合値で出した悪魔側の評価表

 

アザ「これは各勢力に配られた若手悪魔の評価表だ。順位としては1位は当然ながらグシャラボラス。これはしょうがないがな」

 

リ「でしょうね。6家の中で唯一プロの中に入っているのだもの。よほどのことがない限り負けるとは考えられないわ」

 

ゼ「続いてバアル。グレモリー。アスタロトと続くか。5位がアガレスで最後がシトリーか」

 

アザ「アガレスとシトリーはそこまで力の差があるとは考えにくいがゲームの影響をもろに受けた結果だな。打ち取られたのが『(キング)』と『騎士(ナイト)』では流石に差が出ちまうからな」

 

紙をめくるとゲーム開始前の評価が載っていた。そこにはグシャラボラス家の名はなく、アスタロトがグレモリーの上にいた。さらにめくると各家の王としての評価が記されていた

 

アザ「紙で個別に見るより、他と比べたほうが見やすいだろう。今グラフを見せてやるよ」

 

先生が術を発動して、宙に立体映像的なグラフを展開させた。そこには部長に会長、ゼファードルさんにサイラオーグさんなど、六名の若手悪魔の顔が出現し、その下の5本のパラメータみたいなものが上へ伸びていく。グラフにはパワー、テクニック、ウィザード、サポートのゲームのタイプ別になっていて、最後の一か所に『(キング)』と表示されていた。たぶんこれが『(キング)』としての資質だろう

 

イ「嘘だろ!?サイラオーグさんとゼファードルのパワーのグラフが天井を超えたぞ!?」

 

イッセーの声につられて見ると確かに2人のパワーのグラフが天井を突き破っていた。サイオラーグさんはパワーと『(キング)』としてのグラフが抜きん出ているが、魔力とサポート関係は最低値と極端な評。ゼファードルさんはサイラオーグさんと違いテクニックとウィザードも軒並み高い。唯一サポートが他に比べ低いがそれでも平均であろう赤のラインを超えている。ソーナ会長はウィザードとサポートにグラフが伸びているがパワーがなく。部長はウィザードが一番伸びている上パワーもそこそこ伸びた。あとのテクニック、サポートは真ん中よりもちょい上の平均的な位置だ

 

ゼ「どういう事だ?このグラフを見る限りディオドラは器用貧乏と言った感じだ。映像のように蹂躙できるほど力の差がある様には見えないぞ」

 

ゼノヴィアの言う通りディオドラさんの5つの数値は均等に高い水準を誇るがどれも突出したものがない。よく言えば万能。悪く言えばゼノヴィアの言う通り器用貧乏だ。少なくともアガレス家の者たちをここまで一方的に蹂躙できるスペックはないように見える

 

絶「やはり力を隠していた?だがそれを加えても事前データと違い過ぎる」

 

祐「何か秘密がありそうだよ。もしかして神器(セイグリッド・ギア)を持っているのかも」

 

アザ「サイラオーグが眷属にしていた以上、否定はできないな」

 

結局情報不足でディオドラさんの秘密を暴くことはできなかった。その後、自分のことをどれだけ把握しているか知るということで薄めの機械の番を全員に渡された。これに打ち込んで自分でグラフを作れとのこと。提出は明日の放課後まで。家に帰ったあと、ゼノヴィアと並んで作っていたが

 

絶「なあゼノヴィア」

 

ゼ「なんだ?」

 

絶「もしこれで蒼枒さんたちのグラフを作ってみたらどうなるんだろうな」

 

隣に座るゼノヴィアに問いかけた

 

ゼ「ふむ、まず全員ウィザードは高いだろうな。テクニックも重要視されている以上高いだろうし。サポートもこなせるだろう。パワーだって最低でも私達より上だ。不明な黒歌さんを覗いて。少なくとも片手で腕を握りつぶすなんてことはできない」

 

絶「つまり・・・」

 

ゼ「グラフのほとんどが天井を突き破るのではないか?」

 

絶「だろうなぁ」

 

自分の分も終わり遊び程度に作ってみることにした。次の日の放課後、遊んだままの状態で提出したため2人し先生にて軽く怒られた


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