ハイスクールD・D・D(更新停止中)   作:ラグナクス

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楽しみにしてくださっている皆さま。遅くなってしまう申し訳ありません。
書いてるとだんだん長くなり、こんな時間に投稿する羽目になってしまいました



決闘者編 その6 後編

【ユーガside】

 

何故かは分らないが禍の団(カオス・ブリゲード)にいるはずのアーサーとルフェイが俺と決闘(デュエル)している!まだ勧誘される前なのか?子孫ともなれば英雄派が黙っていないと思うんだが・・・ともあれなんで忘れてたし俺!魔女のような格好している人物なんてそうそういないだろう

 

ユ「コールブランドだと?なら今まで使っていたものはなんだ!?」

 

ル「これはマルミアドワーズ。若きアーサー王が巨人・リオン王を下し手に入れたとされる剣です。エクスカリバーより優れていたともいわれています」

 

マルミアドワーズ。聞いたことがない。だがエクスカリバーより優れているとはな

 

ル「兄さんがコールブランドを抜いたのなら私も取って置きを使います!」

 

そう言ってルフェイが懐からあるカードを取り出した。あれは・・・《流星竜メテオ・ブラック・ドラゴン》!?

 

ル「このカードは売っていたパックを買って手に入れたものです。実物を見るまでどのようなものかはっきりとイメージできませんでしたが・・・今ならやれます」

 

ルフェイが詠唱を始めると先ほど《流星竜メテオ・ブラック・ドラゴン》が破った雲の穴から眩い光が溢れてきた。暗い雲が白く光り、バリバリと雷が空気を切り裂く音がする。そして現れたのは全身から雷を迸らせる白く染まった《流星竜メテオ・ブラック・ドラゴン》

 

ル「ライトニング・メテオ・ドラゴン!召喚!」

 

ルフェイの奴、デュエルディスクもないのにモンスターを召喚しやがった!!

 

ル「はぁはぁ・・・どうです?これが、私の取って置きです」

 

ユ「まさか自力でモンスターを召喚するとはな」

 

ア「ルフェイは既に黒魔術・白魔術・北欧式・精霊魔術、さらに禁術をも使うことが出来ます。天才と呼ばれてもおかしくはない自慢の妹です」

 

天才か。それはともかくアーサーの言った精霊魔術。おそらくこれがモンスターを呼び寄せた大きな要因だろう。遊戯王の古代エジプトでは石版に封印した魔物や自分に宿る精霊を呼び出してディアハ(決闘(デュエル))していた。おそらくだが精霊魔術に反応といったところか。デュエルディスク使わない代わり消耗は激しい様だが

 

ル「ですが、これは無理矢理形にしたものです。はぁ、だから1体召喚するだけで魔力のほとんどを持ていかれてしまいます」

 

なるほど。モンスター召喚しても俺とロセは一切疲れることがない。モンスターは違えど同じく召喚出来るのに自分だけ消耗するのならばその方法を知りたいと思うのは当然か

 

ル「いって、ライトニング・メテオ・ドラゴン。メテオ・レイ!」

 

ライトニング・メテオ・ドラゴンが咆哮を上げ、天へと雷を放った。すると雲を割き数多の雷と光が《レッドアイズ》へと降り注いだ

 

ユ「ぐぅぅぅ、《レッドアイズ》・・・」

 

ユーガのライフ:7900→5000

 

まさか全体攻撃持ちとは。ライフから計算するに攻撃力は元の《流星竜メテオ・ブラック・ドラゴン》から変わっていないのだろう

 

ユ「アーサーはどこだ?」

 

《レッドアイズ》達が破壊され爆煙が晴れるとルフェイの近くにいたはずのアーサーの姿が消えていた。俺は咄嗟にトラップを発動し、勘に従いデュエルディスクをつけている方の腕を上げた

 

ア「防がれた!?」

 

腕を上げた直後ガキンと金属同士がぶつかる音とともに衝撃が走った。目を向けるとアーサーがコールブランドで俺に斬りかかっていた。危ない危ない

 

ユ「《ガード・ブロック》の効果だ。戦闘によって発生する自分への戦闘ダメージは0にする」

 

俺はアーサーを蹴り飛ばす。言い方が妙だが手ごたえがないあたり自分から跳んでダメージを軽減したのだろう。俺自身が攻撃や反撃するなんて滅多にないことだ

 

ユ「そして自分のデッキからカードを1枚ドローする。そして俺のターン!」

 

手札は《凶星竜-メテオ・ドラゴン》のみ。どうにか処理したいところだが

 

ユ「ドロー!この瞬間《強欲なカケラ》に強欲カウンターが乗る。そして強欲カウンターが2つ以上置かれているこのカードを墓地へ送りデッキから2枚ドロー」

 

これで手札は5枚。まずは・・・

 

ユ「《闇の誘惑》を発動。デッキから2枚ドローし、その後手札の闇属性モンスター1体を除外する。《真紅眼(レッドアイズ)の凶星竜-メテオ・ドラゴン》を除外」

 

これで厄介な《真紅眼(レッドアイズ)の凶星竜-メテオ・ドラゴン》を処理で来た。《ライトパルサー・ドラゴン》を入れてなかったせいで面倒なことになってしまっていたっと、またお前らか。防御カードが来てほしかったが・・・まあいい

 

ユ「そして《死者蘇生》を発動。墓地のモンスターを1体自分フィールドに特殊召喚する。さあ復活だ!《レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン》」

 

地面を割り、出てきたのは羽根を含め全身を黒い鋼に覆われた《レッドアイズ》。巨大な羽根の代わりに腕は退化したのか無くなっていた。それに続いて出てきたのは毛を逆立たせてる青黒い猫

 

ユ「墓地の《伝説の黒石(ブラック・オブ・レジェンド)》の効果発動。《真紅眼の黒竜(レッドアイズ・ブラックドラゴン)》をデッキに戻し、墓地のこのカードを手札に加える。そして手札から《ワン・フォー・ワン》を発動を召喚。今加えた《伝説の黒石(ブラック・オブ・レジェンド)》を墓地に送りデッキから《金華猫》を特殊召喚し、効果発動!」

 

《金華猫》が人鳴きすると地面から赤い卵が現れる。それは再び鼓動をならし、今か今かとモンスターの誕生を待っていた

 

ユ「このカードが召喚・リバースした時、自分の墓地のレベル1モンスター1体を特殊召喚する。墓地の《伝説の黒石(ブラック・オブ・レジェンド)》を蘇生!」

 

だが卵が割れることはなく後ろの渦に引っ張られ《金華猫》と共に飲み込まれていく

 

ユ「《伝説の黒石(ブラック・オブ・レジェンド)と《金華猫》をリリースし、エクストラデッキからこのモンスターを特殊召喚する。現れろ《ビーストアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》!」

 

現れたのは獣のような目を持った赤い竜。身体には骨のような鎧を身に纏っていた

 

ユ「さらに《龍の鏡(ドラゴンズ・ミラー)》を発動。墓地から《金華猫》と《伝説の黒石(ブラック・オブ・レジェンド)》を除外し、2体目の《ビーストアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》を融合召喚」

 

そして現れる2体目の《ビーストアイズ》。相手は驚いているようだがまだまだこれからだ

 

ル「またドラゴンが3体も・・・」

 

ア「こうも簡単に召喚されては精神的に来ますね」

 

ユ「まだまだぁ!2体の《ビーストアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》でオーバーレイ・ネットワークを構築!エクシーズ召喚!現れろ!銀河究極龍No.62! 宇宙にさまよう光と闇。その狭間に眠りし哀しきドラゴンたちよ。その力を集わせ真実の扉を開け!《No.62 銀河眼の光子竜皇》」

 

2体の《ビーストアイズ》が光となり地面に空いた渦の中に飛び込んでいく。渦が爆発し現れたのは青白い身体に深い青の鱗を持つ竜。《銀河眼の光子竜皇》

 

ユ「さらに俺は《No.62 銀河眼の光子竜皇》1体でオーバーレイネットワークを再構築。銀河に漲る力。その全身全霊が尽きるとき、王者の魂が世界を呪う! 現れろ《No.95 ギャラクシーアイズ・ダークマター・ドラゴン》

 

《銀河眼の光子竜皇》が光となり地面に空いた渦の中に飛び込んでいく。そして渦が爆発し現れたのは《銀河眼の光子竜皇》からがらりと変わり漆黒の身体に煙のような腕。周りには怨霊のような魂が浮かぶ(おぞ)ましい竜。《ダークマター・ドラゴン》を見たアーサーとルフェイは体を震わせていた

 

ル「なんですか。これは・・・」

 

ア「こんなものが存在するのですか・・・?」

 

ユ「これぐらいで怖がってたらキリがないぞ?《ダークマター・ドラゴン》の効果発動。このカードがエクシーズ召喚に成功した時、自分のデッキからドラゴン族モンスター3種類を1体ずつ墓地へ送って発動できる。相手はデッキからモンスター3体を除外する。と言っても2人はデッキを持っていないから俺がモンスターを墓地に送るだけなんだけどな。俺は《黒鋼竜(ブラックメタルドラゴン)》と《アークブレイブドラゴン》、《伝説の黒石(ブラック・オブ・レジェンド)》の3枚を墓地に送る」

 

これで次のターンに《アークブレイブドラゴン》、《伝説の黒石(ブラック・オブ・レジェンド)》の効果が発動できる

 

ユ「3枚目の《レッドアイズ・インサイト》を発動。デッキに戻した《真紅眼の黒竜(レッドアイズ・ブラックドラゴン)》を墓地に送り《真紅眼の鎧旋》を手札に加える」

 

後は・・・

 

ユ「《ダークマター・ドラゴン》のカードのオーバーレイユニットを1つ取り除いて効果発動。このターン、このカードは1度のバトルフェイズ中に2回までモンスターに攻撃できる。さらに《レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン》の効果を発動し、墓地から《流星竜メテオ・ブラック・ドラゴン》を特殊召喚!」

 

これで俺の場には《レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン》、《ダークマター・ドラゴン》、《流星竜メテオ・ブラック・ドラゴン》の3体。前のターンよりも攻撃力が上だ

 

ユ「バトル!《ダークマター・ドラゴン》で「ユーガ!」ん?」

 

バトルフェイズに入ったところでスィルヴフ・ヴィンドに乗ったロセがやってきた。その後ろにはスコルとハティが乗っていた

 

ロ「ユーガ!どうしてこんなところで決闘(デュエル)してるんですか!」

 

ユ「ああそれは・・・」

 

俺は手短に決闘(デュエル)している理由を伝えた

 

ロ「それは・・・教えてもよかったのではないですか?」

 

ユ「見ず知らずの人に教えるほど俺は甘くはないよ。普通の決闘(デュエル)ならともかく現実に干渉するようなモンスターの召喚は」

 

そういうとロセは何も言えなくなってしまう。モンスターは人だけでなく容易く街すらも破壊できてしまう。攻撃力の高いモンスターならばなおさら。だから俺はロセにしかモンスターを実体化できるデュエルディスクを渡していない。他のデュエルディスクは全てソリットビジョンだ

 

ユ「さて、続けるぞ。《ダークマター・ドラゴン》でライトニング・メテオ・ドラゴンを攻撃!壊滅のフォトン・ストリーム!」

 

《ダークマター・ドラゴン》から放たれる光を飲み込む闇の波動がライトニング・メテオ・ドラゴンを飲み込む。それはライトニング・メテオ・ドラゴンの光を消し去り、無へと返した

 

ル「ライトニング・メテオ・ドラゴン!」

 

ユ「まだだ。《ダークマター・ドラゴン》の2回目の攻撃!」

 

2発目が《ダークマター・ドラゴン》から放たれるが、予定通りアーサーがパリィで弾く

 

ア「く・・・」

 

ユ「これで守るものはなくなった!《流星竜メテオ・ブラック・ドラゴン》で攻撃!ドラゴニック・メテオ・ダイブ!」

 

《流星竜メテオ・ブラック・ドラゴン》が空 高く飛び上がる。そして急降下すると隕石の如く自信を燃やしながら右足を突き出しながら落ちてくる

 

ア「く、ぐあああああああ」

 

竜一体が落ちてきて避け切れるはずもなくアーサーは吹き飛び地面を転がった

 

ユ「まだ残っているぞ!《レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン》で残っているルフェイに攻撃!ダークネスメタルフレア」

 

ルフェイも直撃は避けたが魔力も切れたのか何もしてこなかった。倒れたルフェイは起き上がろうとするも体に力が入らないようだ

 

ユ「俺はモンスターをセットしカードを伏せてターンエンドだが、もう終わりだろ」

 

立ち上がってきたがボロボロのアーサーと起きようとするも体に力が入らないルフェイ。勝負はついたように見える

 

ア「いいえ、まだです。出来れば使いたくなかったですが切り札を使わないといけないようですね」

 

そういうとアーサーはコールブランドを鞘に収め、背中から槍を取り出した

 

ア「これはロンゴミニアド。別名『ロンの槍』。カムランの戦いで叛逆の騎士モードレッドにトドメを刺した槍です」

 

黒いロンゴミニアドには13もの赤い棘が突き刺さっている。あのまま使うものなのか?不思議に思っていると槍が回転をはじめ赤く、黒く染まっていく

 

ア「突き穿つ!ロンゴミニアド!」

 

アーサーが槍を突き出すと黒い嵐が放たれた。それは俺たちを飲み込み・・・

 

ユ「グゥゥゥゥゥゥ」

 

地にへばりつき、傷を負いながらも何とか耐えた。だが

 

ユ「・・・嘘だろ」

 

モンスターが全滅していた

 

ユーガのライフ:5000→2600

 

ユ「っこの瞬間墓地に送られた《流星竜メテオ・ブラック・ドラゴン》の効果発動。墓地から《真紅眼の黒竜(レッドアイズ・ブラックドラゴン)》を特殊召喚」

 

予定が狂ったがモンスターは途切れさせない。黒竜が再び俺の場に蘇る

 

ユ「そして伏せていた《メタモルポット》のリバース効果発動。デッキから5枚ドローする!」

 

これで手札は回復。ライフは減ったがアーサーの方も息も絶え絶えだ

 

ア「また・・・そのモンスターが」

 

ユ「そう簡単に全滅はしないぜ。だが《ダークマター・ドラゴン》までやられるとはな」

 

神と同等の攻撃力を持っているんだがなぁ

 

ユ「俺のターン。《アークブレイブドラゴン》の効果発動。墓地へ送られた次のターンのスタンバイフェイズに、

《アークブレイブドラゴン》以外の自分の墓地のレベル7・8のドラゴン族モンスター1体を特殊召喚する。蘇れ、《流星竜メテオ・ブラック・ドラゴン》!」

 

そして再び現れる《流星竜》。だがこれだけでは終わらない

 

ユ「ドロー!」

 

と思いきやあまり手札がよろしくない。《真紅眼融合》は使えないし

 

ユ「トラップ発動《真紅眼の鎧旋(リターン・オブ・レッドアイズ)》。自分フィールドに「レッドアイズ」モンスターが存在する場合、自分の墓地の通常モンスター1体を特殊召喚する。《真紅眼の黒竜(レッドアイズ・ブラックドラゴン)》を特殊召喚!」

 

だがやってみることはある。それにしてもさっきのターンで《レッドアイズ・スピリッツ》を手札に加えておけばよかったな

 

ユ「俺は《儀式の下準備》を発動」

 

ロ「儀式モンスター、ですか?」

 

ロセが不思議に思うのも無理はない。儀式モンスターが主軸デッキならともかく、普通はデッキに入れたりしないからな

 

ユ「デッキから儀式魔法カード1枚を選び、さらにその儀式魔法カードにカード名が記された儀式モンスター1体を自分のデッキ・墓地から選び、そのカード2枚を手札に加える。《レッドアイズ・トランスマイグレーション》と《ロード・オブ・ザ・レッド》をデッキから手札に加える」

 

相手を見るとルフェイもまだ寝ている。ならアーサーを倒せばすべて終わる

 

ユ「墓地の《伝説の黒石(ブラック・オブ・レジェンド)》の効果発動。《真紅眼の鋼炎竜(レッドアイズ・フレアメタルドラゴン)》をエクストラデッキに戻しこのカードを手札に加える」

 

さてと、準備は整った

 

ユ「儀式魔法《レッドアイズ・トランスマイグレーション》を発動。自分の手札・フィールドからレベルの合計が8以上になるようにモンスターをリリース、またはリリースの代わりに自分の墓地の「レッドアイズ」モンスターを除外し、手札から《ロード・オブ・ザ・レッド》を儀式召喚する。手札の《伝説の黒石(ブラック・オブ・レジェンド)》と(フィールド)の《真紅眼の黒竜(レッドアイズ・ブラックドラゴン)》を墓地に送り、《ロード・オブ・ザ・レッド》を召喚!」

 

突如俺の足元から炎が吹きあがり俺を包み込む。だが不思議と熱くない

 

ロ「ユーガ!!!」

 

ロセが悲鳴を上げる。あまり心配をかけたくないな。俺は腕を振るい炎を払うと俺は《真紅眼の黒竜(レッドアイズ・ブラックドラゴン)》の摸した黒い鎧に身を包まれていた

 

ユ「・・・やっぱりか」

 

城之内も自信をモンスターにしてたしもしやと思ったら予想通りだ

 

ロ「ユーガが・・・モンスターに」

 

ユ「変わったいるがそういうモンスターだ。続いて《ヘルモスの爪》を発動。このカードのカード名はルール上《伝説の竜 ヘルモス》としても扱う」

 

一本角の赤い体躯の竜が《真紅眼の黒竜(レッドアイズ・ブラックドラゴン)》を中心に飛び回る

 

ユ「この効果により《ヘルモスの爪》の効果でのみ特殊召喚できる融合モンスターカードに記された種族のモンスター1体を自分の手札・フィールドから墓地へ送り、その融合モンスター1体をエクストラデッキから特殊召喚する。《真紅眼の黒竜(レッドアイズ・ブラックドラゴン)》を墓地に送り《真紅眼の黒竜剣(レッドアイズ・ブラックドラゴン・ソード)》を特殊召喚!」

 

真紅眼の黒竜(レッドアイズ・ブラックドラゴン)》が《伝説の竜 ヘルモス》と混り、1つになる。渦の中から飛び出し地面へと突き刺さったのは、《真紅眼の黒竜(レッドアイズ・ブラックドラゴン)》の首から先が柄とり、その口には黒光りする剣が咥えられる形で飛び出している漆黒の剣。俺はそれを迷わず引き抜いた

 

ユ「《真紅眼の黒竜剣(レッドアイズ・ブラックドラゴン・ソード)》が特殊召喚に成功した場合、このカード以外のフィールドのモンスター1体を対象として発動する。このカードを攻撃力1000アップの装備カード扱いとしてそのモンスターに装備する。勿論、俺に装備」

 

ロ「これで《ロード・オブ・ザ・レッド》の攻撃力は3400。《流星竜メテオ・ブラック・ドラゴン》に並びました」

 

ロセの言う通り俺の攻撃力は《流星竜メテオ・ブラック・ドラゴン》と変わりない。だが《真紅眼の黒竜剣(レッドアイズ・ブラックドラゴン・ソード)》にはもう一つ効果がある

 

ユ「このカードの効果でこのカードを装備したモンスターの攻撃力・守備力は、お互いのフィールド・墓地のドラゴン族モンスターの数×500アップする。俺の墓地には12体のドラゴンがいる」

 

ロ「さらにユーガのフィールドには《ロード・オブ・ザ・レッド》と《流星竜メテオ・ブラック・ドラゴン》の2体のドラゴンがいます。つまりユーガの攻撃力は・・・」

 

ユ「3400+14×500で計10400だ」

 

今まで実体化した中で一番の攻撃力だ

 

ユ「そして最後に《流星の弓-シール》を俺に装備。このカードは装備モンスターの攻撃力は1000ポイントダウンする代わりに相手プレイヤーに直接攻撃をする事ができる。10400から9400になったところでさほど変わらない」

 

俺は《シール》に《真紅眼の黒竜剣(レッドアイズ・ブラックドラゴン・ソード)》をつがえる。弓を使うのは初めてだが《ロード・オブ・ザ・レッド》のおかげか使い方は自然と分かってくる

 

ユ「バトル!《流星竜メテオ・ブラック・ドラゴン》の攻撃!再び喰らえ!ドラゴニック・メテオ・ダイブ!」

 

先ほどもアーサーを襲った竜の隕石が再びアーサーを襲う。いくらパリィしようがこれは耐えられないだろう

 

ア「・・・・・・」

 

《流星竜メテオ・ブラック・ドラゴン》が落ち、煙が晴れた先にはアーサーが煙をあげながら立っていた。こちらに目を向けながらも身体は動かないようだ

 

ユ「これで止めだ!ブラック・ギガ・ショット!」

 

《シール》から《真紅眼の黒竜剣(レッドアイズ・ブラックドラゴン・ソード)》が放たれる。ロキとてこれを喰らえばひとたまりもない威力。死ぬことはないだろうがアーサーはしばらくの間動けなくなるだろうなと思った時

 

ル「兄さん!」

 

ルフェイがアーサーを突き飛ばした

 

ア「!?ルフェイ!」

 

今まで意識が朦朧としていたのかアーサーがルフェイの名を呼ぶ。突き飛ばされながらも手を伸ばすが、その手はルフェイに届かない。突き飛ばされたアーサーの代わりに《真紅眼の黒竜剣(レッドアイズ・ブラックドラゴン・ソード)》がルフェイに当たる瞬間。ガキンと音とともに何かに弾かれた

 

ユ「何!?」

 

真紅眼の黒竜剣(レッドアイズ・ブラックドラゴン・ソード)》を防いだのは装飾が施された鞘のようなもの。それは光となってルフェイの中に消えていった

 

ル「今のは・・・一体・・・?」

 

ア「もしかして・・・エクスカリバーの鞘、ですか?」

 

ロ「エクスカリバーの鞘!?身につけていると傷をうけないと言われる魔法の鞘!確かアーサーの異父姉モーガン・ル・フェイの策謀によって奪われてしまったとされていますが・・・」

 

ア「わかりません。ですが、ルフェイが無事でよかったです」

 

こちらはよくない。決まると思ったがまさか止められるとは。こちらには防御札もないし

 

ユ「俺はこれでターンエンド」

 

ア「ルフェイ。私ももう限界です。これで決まらなければ負けるでしょう」

 

ル「私もです。できれば使いたくなかったですがもうこれしかありません」

 

ルフェイは杖の先に埋め込まれた青い宝石を輝かせながら詠唱を始めた

 

ア「ハァッ!」

 

アーサーが右手にコールブランド、左手にロンゴミニアドを持ちながら突撃してきた。俺は《真紅眼の黒竜剣(レッドアイズ・ブラックドラゴン・ソード)》で何とか防いでいるが本来の技量からしたらはなしにならない。かなり消耗しているのと俺の攻撃力が高いのが理由だろう。その証拠にアーサーの太刀筋もブレブレだ

 

ユ「チィ」

 

こちらから攻撃できないとはいえルフェイの杖からは眩い光が放たれている。あれは・・・マズい

 

ア「今!」

 

よそ見したのがマズかった。《真紅眼の黒竜剣(レッドアイズ・ブラックドラゴン・ソード)》が俺の手から離れてしまった。モンスターならこんなことは起きないだろうが俺は生憎決闘者(デュエリスト)だ。前線で戦う訳じゃない。幸い破壊はされていないため手にすれば元に戻る。弾かれ宙に浮く《真紅眼の黒竜剣(レッドアイズ・ブラックドラゴン・ソード)》を手にしようと腕を伸ばしたところで俺は光に飲み込まれた

 

ル「エクスカリバー・ビィィィィム!!!」

 

ルフェイの杖から放たれた極太の光は俺と《流星竜メテオ・ブラック・ドラゴン》を飲み込み、破壊した。《真紅眼の黒竜剣(レッドアイズ・ブラックドラゴン・ソード)》もなく《流星の弓-シール》の効果で攻撃力が下がっていた俺はライフを削られ、敗北した

 

ユーガのライフ:2600→-100

 

ロ「ユーガ!」

 

ル「はぁはぁ、やりました」

 

ア「ええ。疲れ・・・ました」

 

その場に倒れ込むアーサーとルフェイ。俺は起き上がり走ってくるロセを迎えた

 

ユ「はぁ。負けちまったか」

 

ロ「ユーガ!大丈夫ですか!?

 

ユ「ああ。どこも怪我していない」

 

ハ「ワン<まさか負けるなんてねー>」

 

ス「ガウ<珍しいこともあるもんだ>」

 

ユ「さて、まずは。《恵みの雨》を発動っと」

 

魔法カードを発動すると雲から雨が降り始めた。それの雨はアーサーとルフェイの傷を癒していく

 

ル「すごい・・・」

 

ユ「決闘(デュエル)はお前たちの勝ちだ。約束通り魔法を教われるようにしよう。ついでにアーサーも似たようなことができるようにな」

 

ア「本当ですか!?」

 

ル「ありがとうございます!」

 

声を張れるほどには回復したか。だがいくら回復するとは言えいつまでも雨に当たっているのは身体に悪い

 

ユ「はやくDホイールに乗れ。その体じゃあ帰ることもできないだろう。家で休んでいくといい」

 

ル「なら、お言葉に甘えて・・・」

 

ア「ところでなぜあなたはあれだけの攻撃を受けて平気なのですか?」

 

ユ「決闘者(デュエリスト)だからだ!」

 

ア「そ、そうですか」

 

何故か引かれたがまあいいか、そのうち慣れるだろう。俺はアーサーとルフェイを、ロセはスコルとハティを乗せ俺の家へとDホイールを発進させた

 

 

 

~~~~~~~~~回想終了~~~~~~~~~

 

 

【3人称side】

 

しばらく経ち、部屋から出てきたアーサーとルフェイは仕事をしているユーガの下に行った

 

ル「ユーガさんは終わらせているでしょうか?」

 

ア「無理じゃないですかね。量が量ですし」

 

ルフェイがドアに手をかけると部屋の中からドッタンバッタンと音が響いてきた

 

ル「何でしょうか?」

 

ルフェイがドアを少し開け中をのぞき込むとユーガがゼファードルと部屋の中で騒いでいた

 

ユ「ロセの作ったお菓子寄越せ!!!」

 

ゼ「お前の上司のロキから仕事が終わってからと言われている!速く終わらせろ!」

 

ユ「次々増えていって終わらねえんだよ!俺なんてずっと決闘(デュエル)もしてないんだぞ!」

 

ゼ「そんなこと知らん!(屋敷で決闘(デュエル)大会をしたというのは言わないでおくか)」

 

床にも書類が散らばっているがお互い踏まないように隙間に足をつけていた。ルフェイは気付かれないようにそっとドアを閉めた

 

ル「また後で来ましょう」

 

ア「そうですね。ティータイムにでもしますか」

 

アーサーとルフェイは部屋の前から去っていった。後にロキがやってきて部屋から怒声が響き渡ったというのは言うまでもない

 


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