ハイスクールD×D 『本物』を求めた赤龍帝   作:silver time

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後半辺りが割とメチャクチャな気がします。
話の展開を強引にしちゃったので、皆様的には?な感じの描写ばかりです。
最近ネタ切れが激しいんです。
ゆるしてつかーさい。


疑問と回答 彼はまた新たな道を見据える

 

 

 

召喚した英霊、エミヤとの模擬戦を行ったのが深夜であったこと忘れ、気がつけば午前6時になりつつあった。

 

今更寝ようにも完全に眠気が覚めてしまっているので朝の食料調達へと向かう。

適当に狩った狼型の魔物と確認して採った植物などを持ち帰る。

いつも狩った魔物の肉を枝に括りつけ焼くだけで、

味付けも冥界固有の植物から採れた塩に似たものしかなく、魔物の肉が柔らかくよく脂がのっている事が唯一の救いだった食生活であった。

が、思わぬ所でこの修行では当たり前のような食生活から解放された。

 

エミヤが投影と呼ばれる、戦闘の際に出した剣と同じ魔術を使い調理器具一式、焚き火と投影した廃材のような物を組み合わせ簡単な調理場を作ってしまった。

余談だが、この投影はエミヤが1度見たものをそっくりそのまま魔力で具現化させることが出来るらしい。しかし剣の形をしている物以外は、投影する場合魔力を倍近く消費するのだそうだ。

 

そしてエミヤは俺が採ってきた魔物の肉を捌き、植物からは黒い液体、塩、を取り出しほかの植物と肉を用いて調理し始めた。

そして待つこと数十分、目の前には昨日まで食べてきた物と同じ食材を使ったにもかかわらず、どこかの料亭にでも出されていそうな料理が並んでいる。

それを口にした瞬間、俺とティアはあまりの美味さに舌鼓を打った。

それは今まで味わって久しい醤油の風味があった。あの植物から採った黒い液体が醤油と似た物を出すとは……

エミヤの顔はどうだと言わんばかりに鼻を鳴らしながらもドヤ顔を浮かべていた。

ただのエネルギー補給タイムが楽しみに変わった瞬間だった。

 

食事を終えたあと、普段どおりに修行をしようとすると。エミヤに止められる。

 

「マスター、すまないが君の体を調べてもいいだろうか?」

 

「俺の体……?」

 

「ティアの言っていた君の魔術の属性に少し違和感を覚えてね、それと私の現界を維持できるほどの魔力を持った君の魔術回路が気になるだけだ。」

 

俺の魔術に関する話のようで、これは俺も気になっていた。なら断る理由もない。

 

「俺も気になっていた。調べられるのなら頼む。」

 

「了解した、マスター。」

 

エミヤは俺の体に手を当て、意識を埋没させるように目を閉じる。

 

解析、開始(トレース・オン)。」

 

一言呟き、体を調べ始める。

 

「…………ッ!?」

 

「どうした?」

 

「何かあったの?」

 

エミヤの顔が驚愕の表情を浮かべる。

 

「……マスター、薄々わかってはいたが、君はどこまで規格外なのだ。」

 

「……どうだったんだ?」

 

「マスター、まずは君の魔術属性を調べた。君は火、水、風の三重属性のようだ。」

 

「三重属性!?しかも風!?」

 

ティアは凄い驚いていた。二重属性だけでもすごい事が三重であるからだ。

内心俺も少なからず驚いていた。

 

「風の属性も持ち合わせていたなんて…本当に規格外ね。」

 

「そして私としてはこれが一番理解に苦しむのだが……

 

 

 

 

 

 

マスターの体に確認された魔術回路は全部で"106本"だ。」

 

「」

 

最終的に絶句していた。俺もそうだ。

だが魔術回路の総量の基準がわからん。

 

 

「普通は2,30本ほどだ。前のマスターは40本とかなりの量を有していたが、これは規格外すぎる。」

そう言われてもう一度絶句する。

俺の体はそんなバケモノみたいな数の魔術回路を有していたのか。

 

「ただ、私の現界を維持させるのに106本の内38本の魔術回路を使用している。私を現界させているあいだは,使えるのは68本だ。それでも充分規格外だが…」

 

英霊であるエミヤにそこまで言われるとは。

 

「それと、君の起源についてだ。」

 

起源?

 

「そのモノの原初の方向性であり、そのモノがそのモノたらしめている要因。君の本能に近い生まれ持った絶対命令のようなものだ。この起源に覚醒したものは超人的な肉体を手に入れることができる。そんな者はごく一部だが……」

 

「俺を俺たらしめているモノ……」

 

「それで、八幡の起源って?」

 

「ああ、マスターの起源は…………"不変" だ。」

 

「……不変?」

 

「パッと見てそんなイメージが浮かび上がった。何の変化も起きない、暗闇に佇んでいるナニカがただそこにあるというだけ…何か覚えはあるかね?」

 

「いや……」

 

覚えはない……とは言いきれない。

特に変わろうとは思わなかった。

この旅も、変わるつもりも変えるつもりもない。ただ後悔したくなかったからこの道を選んだだけ……

だがそれが本当だとしても気づかない所で変わってしまったのかもしれない。

俺の起源の在り方はいったい……

 

「とはいえ、完全な起源覚醒者ではないのであれば、多少は違いもある。あくまで君の本能ような物であって、それが必ずしも君の行動に影響を与えるとは限らない。」

 

もういいぞと言われいつも通りの修行をしようとする。心は晴れやかでは無かったが今は集中だ。

 

エミヤが加わったことで、修行の内容も大幅に増えた。エミヤが生前習得した戦闘技能。弓術、剣術、八極拳、黒鍵の投擲、まさか黒鍵の事も知っているとは思わなかったが、エミヤの投影のおかげで黒鍵の残数は壊さない限り実質無限である。

そして昼食をとったあと、ドライグが不意にこんな話を持ち出してきた。

 

『相棒、昔お前に言った覇龍(ジャガーノート・ドライブ)を覚えてるか?』

 

「ああ、赤龍帝の力を一時的に完全開放した状態で、使うと生命力を削り下手すりゃ死ぬ。そんな危なかっしいものだろ。」

 

『その根源は歴代の所有者だったヤツらの残留思念であり、いわば赤龍帝の呪い。

歴代の所有者が当代の所有者を引きずり落とそうとするもんだ。』

 

「……それで?まさか覇龍を修得しろなんて言わねぇよな?」

 

『相棒が使わないと言うならそれでいい。ただそんなモノが有るってだけ頭に入れといてくれ。』

 

確かに代償が大きいものの、本来人の身に余る力を一時的に完全解放できるのだからそれが使えれば本当にすごい事だ。だが、

 

「そんな破壊衝動に飲まれてまで、何を成せと言うんだ……」

 

歴代の所有者もこれに飲まれたのだろう。

後悔しないほどの圧倒的な力。

だが破壊衝動に飲まれれば、見境無く壊してしまうだろう……

 

「……少し…ねる……」

 

少しのあいだ眠ろう。

さすがに……つか…れ………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夢を見た。

 

とても不思議な、夢を見た。

 

無限に剣墓標のようにが突き立つ赤い荒野に、盛り上がった丘の上で一人の男が立っていた。

 

その姿は、つい先程召喚した英霊の姿だ。

 

背を向けている彼に、少しずつ歩み寄る。

近づいて行くにつれて、頭にノイズが走る。その光景が鮮明に、脳裏に映し出される。

 

人々から畏怖の念を抱かれ、それでも誰か(他人)を救おうとした正義の味方の末路。

あと少しで彼の元までたどり着く。

そして丘の上までたどり着き、その背中に触れようとして

 

 

 

 

 

 

 

 

世界は変わった。

 

 

 

 

 

 

先程までの光景とは違い、彼が駆け抜けた戦いの様子が次から次へと場面が切り替わるように光景が変わっていく、不思議な場所にいた。

どこかのビルの屋上に、彼とその横に並んで立つ少女が居た。

目で追うことすら難しい、青い槍兵との一騎打ちを見ていた。

山門を守っている、侍を彷彿とさせる男と切り結ぶ姿があった。

魔術師のような格好をした女性と魔術と弓で撃ち合った光景を見た。

豪華な城の中で戦う、斧剣を持った大男と、無数の剣を打ち出す金髪の男がいた。

荒れ果てた城の中で、彼と剣を打ち合う、理想(正義の味方)を目指した男がいた。

 

 

星の輝きを具現化した剣を持ち、国のために己を犠牲にした理想の王の姿があった。

 

これはかつて、彼が見てきた光景。

 

すべてを救おうとした正義の味方(怪物)の成れの果て。

 

英霊となり、一人の少女と共に戦場を駆けた彼の記憶。

 

自分の存在を消すため、昔の自分を殺そうとした。

 

だが、もう大丈夫だろう。

 

――答えは得た。大丈夫だよ、遠坂――

 

彼は――

 

――これから俺も、頑張っていくから――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「――――ん、夢?、か」

 

不思議な夢を見た。

その光景をしっかりと覚えている。

俺が喚ぶ前の、エミヤの記憶。

 

「目が覚めたか?」

 

不意に声をかけられる。

その方向を向くとエミヤがいた。

 

「……あまり顔色が良くないが。」

 

「大丈夫だ、ちょっと夢見が悪かっただけだ。」

 

「……そうか」

 

エミヤは何かを察したように、これ以上は聞いては来なかった。この夢の事をエミヤは知っていたのだろうか。

 

それにしても、正義の味方……か。

何かを救うことは間違った事じゃない。

例えそれが偽善だとしても、救われた本人がよければそれもまた善だ。

俺はいつしか思ってしまった。

ひどく脆い上っ面の関係ではなく、

どんな事でも揺るがない、『本物』が欲しいと。

それに絶望したんだろ。

今更そんな物を求めても無駄だろうに。

 

だが、ここには俺のことを認めてくれる奴らがいる。

 

先日召喚した英霊でありサーヴァント。

エミヤシロウ。

 

俺の修行に付き合ってくれた、師匠にして五大龍王が一角。ティアマット。

 

そして、俺の体に宿り、今まで共に過ごしてきた相棒。ドライグ。

 

それに、これは旅だ。

俺が強くなるため。誰かと出会うため。

そう親父が言っていた。

もし、俺を理解してくれる人がいるならば、それも悪くは無いのだろう。

ならばこそ、

 

 

「ドライグ。」

 

俺は強くなる。

後悔しないように。

俺にとっての『本物』を求めるために。

 

「覇龍に至るためにはどうすればいい?

まだ言っていない事があるなら、教えてくれ。」

 

そのために、どこまでも強く。

 




この流れにするために話が強引になってます。
覇龍の完全覚醒まではまだ先ですが、八幡がまたひとつやる事を決めたと思っていただければ……
……この先大丈夫だろうか……

友人「silver、聞こえていたらお前の生まれの不幸を呪うがいい。」

silver「なに?不幸だと。」

友人「そう、不幸だ。」

silver「友人、お前は!」

友人「君はいい友人であったが、君の文才がいけないのだよ。ふふふふ、はははは」

silver「友人、謀ったな!」



どーでもいい茶番でした。
ほんと、文才なくてすみません。

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