ハリーポッターと妖精の翼   作:ファルドゥン

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夜分遅くに更新失礼します

どうやらランキングに乗っていたようで、何から何まで数字がうなぎ上りでした
あまりの上がりように、自分がなにか変なことをやらかしたんじゃないかと心配になりましたが…本当に本当に感謝です
期待が大きいほど、プレッシャーは膨らみますが、これまで同様ゆったりした気持ちで書いていきたいなって思ってます

ではどうぞ


第八話 禁じられた廊下探索

 

 

色々あったハロウィーンからもう数日たったよ。

時間はお昼休憩、つまりは昼ご飯の時間だね。

仲直りしてからは四人で行動することが多くなったよ。今はロンさんとハリーさんに向かい合って私とハーマイオニーさんが座ってる。

そういえば、ホグワーツの食事は目の前の皿から好きな食べ物を取る食べ放題式なんだけど、これどこで作ってるのかな…。

…まあ、いいか。サンドイッチおいしーな。

 

「……そういえば、トロールを倒したときにヨーセイが使ってた魔法。あれってなんていうの?教科書とかに載ってるの、私見たことないんだけど」

 

…あらあらついに来ちゃったかぁ、その質問。

ハーマイオニーさんもよく憶えてるよねぇ。なんとかもみ消せそうだったのに…。

 

「あぁ確かに。あんな魔法僕も見たことないよ」

 

「でも綺麗だったよね。まるで花火みたいだった」

 

ロンさんもハリーさんも興味を示してきてしまった。

こりゃ誤魔化すのも厳しいかなぁ。…うーん、どう説明しようか。

 

「…あの魔法はですね。私にもイマイチ仕組みが分かっていないんですよ」

 

「そうなの?てっきりそういう魔法が知らないだけであるのかと思ったのだけれど」

 

「私が物心がついた時には、すでに使えてましたね。ホグワーツに来て、この力が一体どういうものなのかについて、何か分かるかもと期待していたのですが…」

 

「いや、僕の家族でもそんな魔法を使ってるのは見たことないかな。フレッドとジョージが悪戯したときにあんな感じに派手にやったことならあるけどさ」

 

あの人たちかなり色々やらかしてるんだねぇ。尊敬はするけどやろうとは思えないかな。

私が悪戯するとしたら…うん、もっと小さなことをばれないようにして、一人でほくそ笑みたいかな。

 

「えっと、つまりはよく分かりませんね。期待に沿えず、申し訳ありません」

 

「いや、別に特別知りたかったわけじゃないし、いいよ。実際僕たちはヨーセイがその不思議な力を使えたから、今ここでご飯を食べられているんだし」

 

よし、上手くいったよ。

別に嘘は一言も言っていないし、何の問題もないね。

自分の意識がしっかり出来たときからこの力は使えるし、一体この弾が魔力によるものなのか、それとも、もっと妖精的な力が使われているのか分からないってのもぜーんぶホント。ただし大切なところはぼやかした、それだけ。

 

「まあ、そういうことならいいのよ。それより!もたもたしていると授業が始まってしまうわ。ハリーもロンもおなかがすいたまま飛行訓練はいやでしょ?」

 

「それは大問題だね。急いで食べようか」

 

ふぅ、これでひとつ心配事が消え去ったわけだ。

 

 

 

「…ということがあったので、ここらで四階の右側の廊下に行こうと思うのですが」

 

『あなたも唐突ね。なにが『ということがあった』よ。関係ないじゃないの』

 

はい。只今の時刻、午前零時、子の刻、真夜中でございます。

私はアリスさんとの定期連絡で、ついにあのあからさまに怪しい廊下のことを切り出したよ

 

「いえ、心配事がスッキリしましたし、ここいらで厄介事も終わらせようかと」

 

『まあ、別にいいけどね。勝手にやればいいわよ。じゃあ、今日はこの辺で』

 

「ああぁ!待ってください!話は終わってませんよ!」

 

『なによもう…。各自で調べたことを、報告する場でしょ?これ』

 

「いえ、そうなんですけどね。このオプションってこっちの景色も見えるように出来る機能、ありましたよね?」

 

『…もしかして私に手伝えっていうの?』

 

「そのもしかしてですよアリスさん。ホグワーツは夜間の出歩きに重い罰がありますんで、警戒することに越したことはないんですよ」

 

『私が手伝わないとその廊下の探索は厳しいの?』

 

「いえ、隠し通路の場所などは以前お話しした双子の人たちから聞いてるので、侵入自体は楽勝ですよ」

 

『…私必要かしら?』

 

「本当に見つかりたくないんです!夜は意外と監視してる人が多いんですよ?幽霊だって見張ってますし、管理人のフィルチさんだってどこからともなく現れますし、あとそれと…えっと…」

 

『本音は?』

 

「夜一人は寂しいんで付き合ってください」

 

『素直でよろしい。まあ…いいわよ、手伝っても』

 

「ありがとうございます!では、早速行きましょう」

 

 

 

「こちら大妖精。四階右の廊下に繋がる抜け道に入ったよ、どうぞ」

 

『了解。こちらからは不審な気配や人影は確認できないわ、どうぞ』

 

あぁ、無線ごっこ楽しいなぁ。

ホグワーツの抜け道って本当にいっぱいあるんだね。大体どんな場所にも通じてるし、これを知ってるフレッドさんとジョージさんは本当にすごいよ。

まあ、四回右の廊下に繋がる抜け道を聞いた時はさすがに驚いてたけどね。かなり真剣に止められたけど、トイレ爆破の計画を盾にしてなんとか押し切ってやったよ。

え~っと、ここを左に曲がって、この小さな穴に入って…これを杖で叩くんだっけ。

とんとん

 

「あっ開きましたね」

 

『そのようね。もう無線ごっこはいいのかしら?』

 

「いやさすがにもう真面目にやりますよ」

 

ここから先はまだ何があるか分かっていない場所だからね。

慎重に行かないと…

 

……?

なぜか首筋に温かい風が当たってくる。

えっなんだろう、冷たい風とかじゃなくて温かい風なんて。

そちらを見てみるか。

 

「えっ…なにこれ」

 

そこには顔面ドアップの犬がいたんだよ。

もうほんとに目の前、びっくりするぐらい目の前だよこれ。

なんなら鼻と鼻がくっついてもおかしくないね。

しかもゆっくり口が開きだしたんだけど…やめなさいって、お願い動き止まって。

 

…うん、逃げよう。これはアカン。

脱兎のごとくとはまさにこのことだね。今の私なら音より早く動けるかも。

犬から離れながら周囲を確認…あぁ抜け道が閉じてる。

仕方ないか、あの扉から脱出しよう。

 

 

「………あーぶなかったぁ……なにあれぇ…」

 

『頭が三つあったしおそらくケルベロスね。開くようになっている床の上に立っていたし、何かを守っているか、あるいは何かを出ないようにしているのかしら』

 

「よく……はぁ…見ていましたね…ふぅ」

 

『まあそれが私の役目だからね。それぐらいはするわ』

 

…あー、やっと呼吸が整ってきた。

そうか、とにかくあいつが番人をしているのか。

中にあるのはいろんな意味で危険な何かなんだろうなぁ

 

「ねぇアリスさんあの中どうなっていると思います?」

 

「それは秘密じゃ」

 

「秘密ってなんですかぁ。そんなこと言わずに教えてくださいよ」

 

「ダメじゃ。あの中には大切なものがしまってある」

 

…あれ?この声アリスさんじゃないじゃん…誰?

ばっと声がする方に振り返ると、そこにはダンブルドア先生が立っていたよ。

 

あっこれ詰んだ。

 

「ダンブルドア先生…」

 

「夜間の外出は褒められたものではないのぅ」

 

「それは…えっと、その」

 

「今まで誰と話していたんじゃ?随分と親しげじゃったが」

 

「いえ!えっと…そう、ただの独り言ですよ。最近独り言が激しくて、つい」

 

「独り言にしてはえらく具体的じゃったがな」

 

あぁもうだめだ。

私のホグワーツ生活も終わりですかね…

 

「立ち話もなんじゃし、ワシの部屋にご招待じゃ。そこでゆっくり話を聞かせておくれ」

 

これは俗にいうドナドナですね、分かります。

私はこのままホグワーツ外に出荷されてしまうんでしょうか…あぁ

 

 

ダンブルドア先生の部屋の合言葉ってなんかおいしそう、なんて考える程度には余裕も出てきたよ。

これからうまいこと誤魔化して、退学だけは回避しないと…

 

「では、なぜあの廊下に入ったのじゃ?あそこは入ってはいけないように、と言っておいたが」

 

「いえ、特別変なことを考えていたわけではなく、単純に好奇心です」

 

「本当かの?

 

「はい、嘘はついていませんよ」

 

ダンブルドア先生がじーっと私の目を見てくる。

…うわ、見すぎじゃない?これ

ちょっと頭がくらくらしてきた…

 

「あの、なにか変なことでも?」

 

「…いや、なんでもない」

 

…?

変なの、いや変だなって思うことはよくある先生だけどさ。

こんな夜遅くに私みたいな女の子を部屋に連れこんで目を長い時間見つめてくるなんて……私、身の危険を感じます。それもビンビンに。

 

「あの、何もないなら寮に帰ってもいいですか?明日も授業がありますし、もう寝ないと」

 

「…うむ、いいじゃろう。ただし相応の罰は与えんとの?」

 

「ダイ・ヨーセイ。深夜の学校を歩き回り、『禁じられた廊下』に侵入するなどあってはならないことじゃ。グリフィンドールから三十点減点」

 

減点は免れないかぁ。まあ減点ですんで良かったともいうけど。

 

「今後はこのようなことはないようにの。では寮に帰ってよろしい」

 

「はい、分かりました。失礼します」

 

「あぁ、すまんの。ひとこと言わせてほしい」

 

「…なんですか?」

 

「絶対に、闇の道に進んではならんぞ。今ならまだ、引き返せる」

 

………?

ちょっと、言ってる意味が分かんないです。

闇の道…っていうと、アレか。闇の魔法使いってやつか。

うん、ないかな。そもそも『闇の魔術に対する防衛術』の成績すらかなり怪しいのに、私が闇の魔術とか、ありえないね。

 

「…失礼します」

 

今度こそ、部屋から出る。

今はとにかく退学にならなかったことに感謝しないとね。

早く寮に戻らないと…アリスさんとももう一度連絡を取らなきゃ。

 

 

「あ~っと、アリスさん聞こえますか?」

 

『…聞こえてるわよ。大丈夫だった?』

 

「ええ、なんとか退学は免れました」

 

「それはよかったわ。先生の接近に気付かなかった私の責任でもあるし、少し悪い気もしてたのよ」

 

「でも、相手がダンブルドア先生でしたし、仕方ないですよ」

 

『それはあるんだけど、引き受けた以上はしっかり仕事をこなしたかったわね…反省するわ』

 

「もういいですって。…そろそろ寝ないと明日の授業に響きそうですね」

 

『あらほんと。もういい時間じゃない』

 

「では、長くなりましたが、今回の連絡はこのぐらいで」

 

『えぇ、また何かあったら連絡しなさい』

 

…通信も切れたね。

今日のことは反省だけど、とにかく今は寝ないと明日の朝が大変だ。

素早く服を着替えまして、布団を被ってっと…うん。

それでは、おやすみなさーい。また明日。

 

 

 




はい、第八話でした

今回は『禁じられた廊下』なんですが、無駄足だってことにまだ大ちゃんは気付いていません
何時気づくのやら

ダンブルドア先生、かなり大ちゃんのことを疑っています
実際、どこかの()()と連絡を取りながら、『禁じられた廊下』に侵入するとか、怪しさマックスですね
開心術までかけましたが、大ちゃんが妖精だということに気付いていないので、人と同じ要領でかけて失敗しています
少し調べましたが、開心術を人以外にかけれるかどうかが分からなかったので、暫定的にこのように設定しておきます
なにか情報ありましたら、感想などで教えていただけるととても助かります


次回以降の更新ですが、活動報告の方に書いたとおりですが春休みが終わり、私の学業が再開しました
ですので、そちらの忙しさによって更新頻度がかなり変わると思います
気長にお待ちください、というほど待たせたくはないのでなるべく頑張りますが、もし更新が中々来なかった場合、きっと課題で死んでるので心の中で合掌しておいてください


感想、ご意見、じゃんじゃん待っています
自分自身少しづつ上手くなりたいので、小説初心者に手ほどきお願いいたします!

ではこの辺で

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