ハリーポッターと妖精の翼   作:ファルドゥン

32 / 37
サブタイトルつけるのについに疲れたんで、しばらくお休みします
気が向いたら、またサブタイトルつけ始めるかもしれないです


第三十一話 

「あら、まだ生きてるの」

 

「マートルさん、中々に失礼じゃありません?ほら、ぴんぴんしてますよ」

 

「あなたたちが死んだら、ここに住んでくれるのは嬉しいなぁなんて考えてたのに」

 

中々どころか普通に失礼だったけど、とにかく帰ってこれた。

この鳥凄いなぁ。流石不死鳥ってところか……私を含めた四人も引っ張って戻ってこれるなんて、もしフォークスがいなかったらと考えると、私がひたすら頑張る羽目になってたね。

 

「フォークスが導いてるみたい……ついていこう」

そうハリーさんが言ったので、ジニーさんを支えながら私も素直についていった。

 

 

 

 

「ジニー!!」

 

マクゴナガル先生の部屋の中に入るなり、私たち四人はロンさんのお母さんに抱きしめられた。腕の中から確認すると、どうやら部屋の中にはロンさんの両親にマクゴナガル先生、それとダンブルドア先生もいるようだ。

 

「まさかあなたたちがジニーを助けてくれるなんて……!でも、どうやって?」

 

どうやってって……あっ、私が実は変な弾を打てることがこのままじゃバレちゃうんじゃ……

ハリーさん、上手くぼやかしてもらえます―?って言う感じの思わせぶりな目線を送ってみる。この意図、何とか伝わって欲しいな……

 

すると、一つ頷いて、ハリーさんは今回の事を話し始めた。

どうして部屋の場所が分かったのか、など慎重に細かく話していくハリーさん。

そして、バジリスクに対峙した辺りまで来て……あ、私のこと、はぐらかしてくれた。

流石ハリーさんだ、その辺の空気を感じてくれたみたいだ。

そして話はもう少し進んで……急に話が途切れた。

 

「……ん?ハリーさんどうしましたか?」

 

そう言うと、いかにも悩んでいると言いたげな表情でこちらを見てきた。

つまり、今度は私が何か空気を読んでほしいという感じですな……。

うーん……あぁ、つまり日記のことをどう話すか迷っているわけか。上手くこの日記のせいだということが説明できないと、ジニーさんが退学になってしまうかもしれないというわけだ。

 

「どうしました?」

 

マクゴナガル先生が話を止めたハリーさんに問いかける。

仕方ない、何とか私が話を繋げよう……あーでも変に言い訳しない方がいいような気がしなくもないかな。もうそのままぶっちゃけてしまおうか……と悩んでいるところに鶴の一声が。

 

「わしが気になるのは、どうやってヴォルデモート卿がミス・ウィーズリーに魔法をかけたかについてじゃな」

 

「な、なんですって?」

 

おぉ、ダンブルドア先生流石の助け舟。

それならこれに乗ってしまおうか。

 

「日記を使って操っていました。彼が、16歳の頃に書いたものです」

 

そう言ってハリーさんから日記を受け取り、ダンブルドア先生に手渡す。

すると、注意深く観察するように日記全体を見渡して、

 

「見事じゃ。彼は間違いなくホグワーツ始まって以来の秀才だと言えるじゃろう」

 

と話した。

 

「ジニーさんはこの日記に今学期中、いろいろなことを書いていました。その結果、ジニーさんは操られてしまったというわけです」

 

「ジニー!脳みそがどこについてるかもわからないのに一人で勝手に考えるようなものを信用するなと教えてきただろう!」

 

「わ、私知らなかった……ママの用意してくれた本の中にそれがあって、その……

 

「ミス・ウィーズリーはすぐ医務室に行きなさい。処罰は無しじゃ、もっと年上で、賢い魔法使いでさえヴォルデモート卿にたぶらかされてきたのじゃからな」

 

「マダムポンフリーはまだ起きておるはずじゃ。マンドレイク薬の調合も佳境に入ってるからの、そう遠くないうちに、犠牲者たちは目を覚ますじゃろう」

 

ロンさんの両親がジニーさんを連れていく。

 

「僕も行くよ、ジニーのことが気になる」

 

「分かりました。傍にいてあげてくださいね」

 

「ちょっと待ってくれ。君たちの処置を決めねばの」

 

処置……えっ?もしかしてなんか処罰とかされちゃう感じ?

流石に無いと思いたいけど……

 

「ミス・ヨーセイは兎も角、二人にはこれ以上校則を破ったら退校処分にせざるを得ないと言いましたな?」

 

口ではそう言ってるけど、口元が凄く微笑んでるから、つまりそういうことだね。

ロンさん―?別に大丈夫そうですからそんなに口をパクパクしなくてもいいんですよー?

 

「どうやら前言撤回のようじゃな。三人は『ホグワーツ特別功労賞』が授与される。ついでに一人につき200点をグリフィンドールに与えよう」

 

青々としていた顔が急に明るいピンク色に染まった。ほんとロンさん分かりやすいなぁ。

 

「今夜は盛大にお祝いしないとじゃな。ミネルバ、キッチンにそのことを伝えてきてくれんかの?」

 

「分かりました」

 

「二人とももう行ってよし。ただし、ミス・ヨーセイにはちと話したいことがあるのでな、残ってもらう」

 

……話したいこと?

上手くぼやかして私のことは話してくれたから、その方向では多分大丈夫だと思うんだけどなぁ。

 

 

 

部屋に二人きりになった。

 

「さて、ミス・ヨーセイ。君が渡してくれた人形を調べさせてもらったんじゃが、特に不思議なことは出てこなかったのじゃよ」

 

「出てこなかったんですか?なら別に何も問題ないんじゃないですかね」

 

「問題は不思議なことは何一つなかったってことじゃ……つまり、なぜ石化から復活できたのか誰にもわからないということになるのじゃ」

 

……だめだ、完全に疑われている。

どうしよう、ここで正体がバレるわけにはいかないんだけど。

 

「……きっと痕跡が残らないほどにバジリスクに破壊されたんでしょう。私も詳しくは知りませんが」

 

「一度この人形を作ったものに会ってみたいものじゃが……」

 

「アリスさんは、あまり人前に出たがらない人ですから、難しいでしょうね」

 

「ミス・ヨーセイ。本当に隠していることはないじゃろうな?」

 

「ダンブルドア先生が思っているほどに、私は変な存在ではないですよ。いたって普通です」

 

「……行ってよし。夜中じゃから、足元に気を付けるんじゃよ」

 

「はい。それでは失礼します」

 

 

 

扉を閉める瞬間のダンブルドア先生の目つき……あれは絶対誤魔化しきれていない感じだ。

これホントどうしようかな。そろそろ目立つ行動は控えないと、多分味方に疑われるっていうのも辛いものがあるね。

いっそ正体をバラす……いやいや、これは流石に一人では決められないか。

今学期が終わってから、真剣にそのあたりを相談しないとね。

 

 

悩ましいことは続くけれど、もう今日も遅いしアリスさんへの報告とか、そういうことは翌日にしよう。

兎も角、今年の異変はこれにて終了!

まだ授業は少しばかり残っているけど、もう後は勉学に集中するのみだ。

ハーマイオニーさんも直に復活するし、その時には今日のことを目いっぱい話して聞かせてあげようね!

しばらく先の未来はどうやら明るいようで、足取りも軽くなったのでした。

 




ということで、これにて秘密の部屋完結です。残っていた部分だけなので、分量的にはホントに大したことないです。申し訳ない。

原作よりも圧縮しているためにいくつかのイベント飛ばしがありますが、特別描写してないことは基本的に大ちゃんが知らないところで起こっていますので、後日ドビーはフォイさん家から解放されます。良かったね!

さて、大ちゃんが弾幕を練習する話や、幻想郷での一幕とかとかを書いてから、今度はアズカバンの囚人に入っていくわけですが、また原作読み込みをしないといけないわけですね。

時間を頂くかは分かりませんが、自分の調子的にどう転んでもゆっくりペースな更新になる気がします。

気が向いたら読むくらいのゆるーい気持ちでお待ちください。しばらくしたら小説上がってるやん!ぐらいの立ち位置を密かに目指しています。

コメントとかはいつでも待っていますが、この分量でコメントというのもかなりの無理難題な気がします。


ではこのへんで

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。