ハリーポッターと妖精の翼   作:ファルドゥン

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ぐあーーー!やっと書けたーー!
ブランクすげぇええぇぇ!


どーうぞ!


第二十一話 穢れた血

 

 

ピクシー妖精の件で私たちグリフィンドール生を、一部を除いて呆れさせた日から数日が経った。

ハリーさんはロックハートに見つからないように必死、私もついでに隠れてる。めんどくさいし。

勉強的にはおおむね順調、まぁ去年の続きだしね。休みの間にやってたことを忘れてしまった人も多いみたいだけど、休み中も普通に魔法を使ってた私には関係のない話なわけで。

今は弾幕ごっこの練習を隠れてできる場所を探すことに熱心だね。というか、それくらいしかやることが無い。課題が出始めると自然と空き時間が埋まるんだけどねぇ…趣味でも持とうかな…

とまぁそんな感じなんだけど、今日は珍しく予定が埋まってる。もともとはハリーさんらとハグリッドのところに行くって予定だったんだけど、クィディッチチームのリーダー、オリバー・ウッドさんが『突発性クィディッチ症候群』にかかったみたい。

要するに練習をするってことになって、それなら練習してるところでも見に行こうかということになったわけです。

問題らしい問題は、とっても早い時間だってことくらいだねぇ…ねむい…

 

「ヨーセイ、とっても眠そうね。昨日遅かったのかしら?」

 

「いえ、別にそういうわけでもないんですけど……朝が辛いです」

 

「確かに週末はヨーセイが起きるの遅いけど、平日のことを考えたらどうってことないんじゃないの。シャキッとしなさい」

 

そう言いながらマーマレードトーストを食べるハーマイオニーさん。

 

「ま、休みの日に起きるのがしんどいのはよく分かるぜ。僕だってハグリッドのところに行く用事でもないとこんな時間には起きなかったしな」

 

といいながら、マーマレードトーストをかじるロンさん。

私も食べよう、マーマレードトースト。…うん、おいしい。

 

「それにしてもハリーがいないな。もしかしてもう練習は終わったんじゃないか?」

 

「確かに見当たりませんね。遅かったでしょうか?」

 

私たち三人はクィディッチ練習場のスタンドで練習を見ようと思ってたんだけど、なぜか誰もいない。入れ違いになってたらやだなぁ。

 

 

 

 

 

それなりの時間が経ってから、グリフィンドールのチームメンバーがグラウンドに現れた。

みんなとっても眠そうで、あくびが止まらないご様子。

ハリーさんが私たちを見つけたみたいで、こっちに駆け寄ってきた。

 

「まだ練習終わってなかったのかい?」

 

「まだ始まってすらいないさ。ウッドが新しい作戦や練習法を教えてくれてたんだ」

 

「大変ですねぇ、練習頑張ってくださいね」

 

そう言いながら、トーストをかじる私をハリーさんがうらやましそうな目で見てくる。

 

「…ヨーセイも箒に乗るの上手いんだし、クィディッチをやる気はないのかい?」

 

「お誘いですか?せっかくですが遠慮しておきます」

 

「なんで?ヨーセイの腕なら間違いなく良い選手になれるよ」

 

「朝ごはんはしっかり食べたいのでやりたくないです」

 

「……練習行ってくる」

 

 

練習が始まり、やっとクィディッチの観戦が出来ると思ったら、なにやら遠くの方にメンバーが集まっている。

 

「何かあったのか?」

 

「ヨーセイ、目がよかったわよね。何が起こってるか見える?」

 

「ん~んと…あ~…多分もめてます」

 

「誰と?」

 

「スリザリンの方々と、ですかねぇ」

 

「またあいつらなにかいちゃもん付けてきてるのか!」

 

「見に行きましょう!」

 

「えぇ…行くんですか?争い事は嫌いです」

 

「でも、どうなってるか気になるじゃない!ほら、立って!」

 

「あぁもう分かりましたから、急かさないでくださいよぉ」

 

 

 

……

 

 

 

「おいみろよ、競技場乱入者だ」

 

スリザリンの人が何か言ってるけど…まぁいいや。

 

「いったい何があったんですか?」

 

「どうして練習しないのさ、それに、()()()、こんなところで何してるんだい?」

 

あいつ?とよく見るとクィディッチチームのローブを来たマルフォイさんが。

 

「おはようございます。スリザリンのチームメンバーになったんですか?」

 

「おはようヨーセイ、見てくれ、この素晴らしい箒を!ニンバス2001、最新型だ!」

 

そうして見せられた箒には、確かにニンバス2001と銘が書かれていた。

 

「その箒は凄いのですか?私、そういうのには疎くて…」

 

「凄いなんてもんじゃないさ、旧型2000シリーズに対して、相当に水をあけるはずだ。ましてやクイーンスイープとは比べらないほどの高性能!」

 

やっぱり箒にも良し悪しがあるのか。ふーん…まぁこれに関してはあんまり興味ないけど。

 

「僕の父上がチーム全員に買ってあげたこの箒をみんなで称賛していたところにヨーセイが来たんだ」

 

あら、それってつまりは買収してチームメンバーになったってことじゃ…いや、そこまでは分かんないか。

普通に才能があったからチームメンバーになったんだろうね、一年の時から抜けていたし。

 

「少なくともグリフィンドールの選手は()()で選ばれたりしないわ。ちゃんと才能で選ばれたのよ」

 

ハーマイオニーさん、それ思ったとしてももう少し考えてから話しません?

あー、この顔はカチンと来てる顔だぁ。

 

「誰もお前の意見なんか求めてない!この『穢れた血』め」

 

()()()()?その言葉は知らないね。流れ的には罵倒する感じのスラングか何かだと思うんだけど…

 

「すいません、穢れた血って……」

 

「よくもそんなことを!」

 

そんな怒号があちこちから上がってくる。それほどのことを言ったのかな…()()()()…血筋の差別用語かな。

…私、差別は嫌い。全ての事柄を色眼鏡をかけて見てしまう。

ロンさんが杖を持ち出して呪いか何かをマルフォイさんにぶつけようとするが、失敗して逆噴射、それを見てスリザリン側は大爆笑、そんな感じでどんどん空気が悪くなる…

…この体質、お互いに何とかならないかなぁ

 

「ロンをハグリッドのところに連れて行こう。一番近いし」

 

そう言ってハーマイオニーさんに目配せして、ハリーさんと二人でわきから抱えてグラウンドから出て行こうとする。

私は…ちょっとだけ、怒ってるから一言だけマルフォイさんに言っておこう。

 

「マルフォイさん」

 

「ん?なんだい、こんな愉快な時に」

 

「私は、前にも言いましたが差別感とか、そういうのが嫌いです……あなたはもっと賢い人だと思っていました」

 

「……」

 

「では、これで」

 

そう吐き捨てるように言ってから、私はハリーさんたちを追いかけるようにその場を立ち去った

 

 

 

 

 

「ロンが怒るのも無理はねぇ。あいつが本当にそんなことを言ったんならな」

 

「どういう意味なの?もちろん、ものすごく失礼な言葉だということは分かったのだけれど…」

 

時間は進んでハグリッドの小屋の中、げーげーとナメクジを吐き続けるロンさんを横目で見ながらそんな話を聞いている私。

 

「『穢れた血』ってのは…つまり、マグルから生まれたって意味の、両親がどちらも魔法使いじゃないものを指す言葉だ。魔法使いの中には『純血』と呼ばれ続けて自分たちが誰よりも偉いと思ってる奴らがいるが…」

 

「その人たちの一部がマグル生まれをバカにする言葉ってわけですね」

 

「そういうことだ」

 

「もちろん、そういうやつら以外はそんなこと関係ないって知ってるよ。ほら、ネビルとか…あいつは純血だけど、分かるだろう?…うげっ」

 

ロンさんは無理して話に参加しないほうが…。

ほらほら、ナメクジげーげーしましょうねー。

 

「そもそも、私にはグリフィンドールとスリザリンがいがみ合っている理由が分からないんですが…何かあったんですか?」

 

「そりゃあ単純に馬が合わないんだろうなぁ。創設者のゴドリック・グリフィンドールとサラザール・スリザリンの仲が悪くなってからずっと二つの寮は対立したままだ」

 

「それって1000年ぐらいも前の話ですよね。それが今まで続いてるなんて…私には分かりません」

 

「ま、どの時代にもいけ好かない奴はいるって話だろ……げっぷ」

 

おっ、ロンさんの様子がだんだん収まってきてる、良かった…と思ったけどやっぱりまだ辛そう。

 

 

 

 

「………こんなことがありました」

 

『うーん、まぁ魔法界なんて閉鎖的な場所だしね。そういう古い言い伝えや習慣が色濃く残っているのよ』

 

「私、納得いきません」

 

時間は進んでその日の夜、アリスさんにそのことを話してみてるとこんな返答が帰ってきた。

 

『気持ちは分かるけど、だからと言ってどうしようもないでしょ?』

 

「ですけど!……確かに、どうしようもないことですけど…」

 

『忘れることが一番よ。その子…ハーマイオニーだっけ、…も気にしてないんでしょう?』

 

「ええ、言われたときにすぐ意味が分からなかったということもありそうですけど」

 

「…私は、妖精です。基本的にそこまで強くない、弱者です。マルフォイさんはなぜか私を買ってくれていて、実際に成績とかは悪くないですけど、それでも覆らない部分ってあると思うんです」

 

『…あなた自覚無いの?』

 

「…はい?」

 

『あなたの魔力は既に妖精という範疇において規格外よ。あの元気な氷精にはさすがに届かないけど、人間と比べてもそこまで遜色ないわ』

 

「…ほんとですか?」

 

『しっかり精進することね。大妖精は、普通に魔法使いに向いてるわ』

 

「それは…その、嬉しいです」

 

『ハイ!こんな話やめて、早く寝ましょう?私も疲れちゃったわ…』

 

「何かあったんですか?」

 

『何もないから困ってるのよ。分かりやすい事件でも起きればそれを調べるけど、何もないときは全部調べなきゃじゃない』

 

「あーそれは確かに言えてますね」

 

『早く何か見つけてきなさい。息切れしちゃうわ』

 

「何も起きないのが一番ですよ?」

 

『それは、まぁね…とにかくお休み、切るわ』

 

「はい、おやすみなさ~い」

 

……あっ切れた。

…そうか、何もないときの方がよけい忙しいのか。心配性だなぁ、性格がにじみ出てるよ。

まぁ…私も実際眠い。今日は休みの日なのに疲れることばかりだった。

マルフォイさんには…しばらく話しかけないようにしよう。ほとぼりが冷めたら…また、話してみようかな。

ハリーさんとロンさんは無事に罰を終えただろうか…車の件の罰則は確か今日だったはずだけど。

 

ダメだ…本当に眠い…続きは明日かな…

 

 

 




あぁもうほんとにブランクとかいろいろ末期ですが、兎も角書き上げれました。
こんなに長い間書けなかったのは初めてで、正直大変でした。
ですが、私がここで、いかに課題が大変だったかをつらつらと述べても時間は帰ってきませんし、そういうことは止めておきます。


次回投稿は一週間後です。とりあえず以前の投稿ペースに戻したいですね。


もう…なんか、熱にやられて色々鈍ってます。
書きながら大ちゃんに背中を擦られながらあやされてげろげろする妄想をして興奮してくるぐらいには頭がやられてます。
大丈夫かな……私


感想、ご意見、評価、誤字報告など、待っています
久々なんで、粗が多そう…ほんと不安です

まぁ、それではこの辺で

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