高校でも暗殺教室   作:紅音 葵

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みなさんお久しぶりです。
ケータイ没収されて初の投稿です。

親の目を盗んで書いていますが、書けるもんですね、意外と。

ちなみに今日10月16日はソラの誕生日です。
その話題の『お茶会の時間』は書きたかったんですが、私事で書けませんでした。すみません……
ささやかにお祝いしていただければ幸いです。


第55話 球技大会の時間

「さぁみなさん!梅雨も終わり、夏に差し掛かります!熱中症に気をつけつつ、そしていい汗をかいて夏を乗り切りましょう!!」

 

梅雨が明けて暑くなった頃、殺せんせーがウキウキした顔でみんなに言った。

まぁ…そんなウキウキ顔には訳があって……

 

「そんな訳で体育委員の前原君と岡野さん(おふたり)は司会をお願いします!」

「「せんせーがすればいいじゃん」」

「二ュア!そんな事言わずに!この球技大会も重要な高校行事じゃないですか!!!」

 

そう、球技大会である。

こういう学生っぽいイベントに、殺せんせーはすごく興奮していた。

 

殺せんせーの指名により、前原と岡野が前に立ち、説明する。

「競技はサッカー・テニス・卓球・バスケの4つな。人数は、サッカーは男女8人ずつ。テニスは男女混合チーム3組……あ、卓球も。バスケは男女とも5人ずつ」

「私たちのクラスは男子が15人女子が14人だから2つの競技出る人がいるよ。あと、自分の所属してる部活の競技は出場禁止ね」

「じゃあみんな、この中からやりたいやつ選んで。早いモン勝ちで」

 

そんな前原、岡野の説明を聞き、真っ先に柊が声を上げる。

「はーい!私卓球した「「絶対にダメ」」ってなんでよ!?」

 

その言葉を遮ったのは…茅野とカルマ。

 

「絶対言うと思ったけどねぇ」

「私も思った」

 

そう苦笑する二人に、岡島が疑問を吹っかける。

「え、でも柊って確か中学ん時卓球部だろ?」

「うん、そうだね」

「じゃあよくね?今別に卓球部入ってるわけじゃねぇし」

「……それが良くないんだよねぇ……」

 

そんな茅野の言葉に、みんなは顔を見合わせて

「…弱いの?」

「いや、むしろ強い。強すぎるくらい」

「じゃいいじゃんか。何が問題なんだよ?」

「あーもうそれは実践しないと分かんないと思うよ?」

 

そんなカルマの言葉に、岡島を始め全員が不審そうな顔をした。

え?じゃあさ……

「……やってみてもいい?」

「やめなよ。トラウマになって二度と卓球できなくなるよ」

「いや、それはいくらなんでも盛りすぎでしょー……」

 

そんな岡野の言葉に、カルマは「さぁ?」と真意の読めない笑顔で言い放った。

 

「よーし、柊!勝負だ!放課後でいいよな?」

「……いいの⁉︎じゃあ私の実家(いえ)の近所に卓球場あるからそこでいい?」

「おう!本気で来い‼︎」

 

そう言う岡島に、カルマ・茅野の二人は神妙な顔で眺めていた。

 

───放課後

 

バイトがある数名以外のほぼ全員が柊が通い詰めてるらしい卓球場に集結した。

 

岡島は学校指定の体操服。一方の柊は……

「ん?ユニフォーム?」

「うん、中学の時のやつがまだ残っててさぁ。着れるもんだね〜意外と」

 

どうやらわざわざ実家に一旦帰って取りに戻ったらしい。

うん、柊って近いもんな。実家。

 

「で、ルールどーする?何ゲーム先取とか…」

「規定と一緒でいいんじゃない?11点で1ゲーム先取の3ゲーム先取で」

「あ、規定ってそうなんだ」

 

そんな矢田の言葉に、「うん、そーだよー」と快く答える。

 

「そーいや柊って野外活動の時卓球しなかったよな?卓球好きなのになんでだ?」

 

岡島は思い出したかのように、柊に質問を投げかけた。

 

それに柊は

「えー?当たり前じゃん?旅館でやる卓球なんて……

 

 

 

 

ただのピンポンゲームでしょ?」

「…………は?」

 

そんな柊の珍しいガチトーンに、全員柊の方に振り向く。

そして柊はいつものような笑顔を………正確に言えばいつもより怖いオーラを放った笑顔を向けた。

 

【10分後】

 

結果から言うと岡島は惨敗した。

圧巻のストレート負けである。

 

 

 

メンタルをズタボロにされた岡島は卓球場のスミでひたすらいじける。

 

そんな岡島を見て、

「…………柊ってさ」

「うん」

「………ぶっちゃけどんくらい強いわけ?」

 

そんな三村の質問に茅野は

「…白波高校ってさ…文武両道って言うけど、実際のとこスポーツ科と分かれてるの」

「……だろーな」

「だから運動部とかは大会ではスポーツ科が優先的に出されるし、キャプテンとかもほとんどスポーツ科なんだよね」

「うん」

「佳奈はもちろん普通科だったんだけど……まぁ色々あってスポーツ科の子と戦う機会が出来てね。簡単に言うと……そこで佳奈がぼろ勝ちした」

「……はい?」

 

茅野の言葉に、全員が絶句する。

 

そんな茅野の言葉を続けるように、カルマは

「まぁそんなもんだろーね。俺も佳奈が卓球で負けたことある相手1人しか知らないし」

「逆に1人いんのかよ!?」

「つかほんとになんで白波高校に内部進学しなかったんだよ!?ぶっちゃけここの卓球部って…」

「寺坂、ストップ」

 

その言葉に、柊は

「そうだよ。だからここの卓球部入らなかったんじゃん?」

「……気になんのはそこじゃなくて、なんでわざわざ外部受験したのかなんだけどよ…俺らみたく必須なわけじゃねぇだろ?」

「それについては言ったじゃん。白波高校に行くのが息苦しくて嫌だったの」

 

あー…そうだったな…、と寺坂はボヤく。

 

 

 

「とりあえず柊は卓球はやめろ。相手の戦意削ぐから」

「え?良いじゃん!それで勝てるんだよ?」

「柊はもはや良くないレベルで強いから却下」

 

えー…と訴える柊には申し訳ないが、これは柊以外の全員の総意だ。

 

 

「じゃあさ、球技大会で卓球することになった人は佳奈と練習する…って言うのは?それくらいならいいと思うけど?」

「……あー……それでいいか?」

 

そんな茅野の提案に、何人かが同意した。

 

………その提案が数日後激しく後悔することとなるのは、誰も知らない。

 




カルマはこの日、定休日(木曜日)でバイト休みです。(割とどうでもいい)

【あとがき】
寺坂「ちなみに…柊に勝ったことあるやつって?俺らの知ってるやつ?」
カルマ「ん?将暉」
寺坂「そうかそうk……は?」
茅野「え?」
カルマ「将暉。大事なことだから2回言うけど」

将暉の運動神経エグい説

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