高校でも暗殺教室   作:紅音 葵

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久々の本編ですね…
ほんとにすみませんでした…


第53話 テストの時間

6月の初め──

 

この日は梅宮高校の一学期中間テストの日である。

 

それはまた…1-Cの人も同じで。

 

渚はちらっと前に立っている人を見る。

1-Bの担任であるその先生は、自らの腕時計に目をやっていた。

 

そして…

「始め!」

 

その言葉で、みんなは問題用紙を表に向けた───

 

 

__________________________________________

 

時は遡り1週間前──

 

「やっぱり寺坂がなぁ…」

「でもさ…寺坂に限らず、ふつーにやばいやつもいるだろ」

「…確かに」

「それも含めて全員で97人中50位以内…」

「いや、この表に律も入るから全員で98人だけど」

「なぜさらに不安を煽ることを言うんだよ!?」

 

みんな、そんな不安をつぶやく。

 

それはそうだろう。

下手すれば椚ヶ丘よりも厳しい条件である。

 

と、そこに

「ヌルフフフ。皆さんそんなことで悩んでいるんですかぁ?」

 

………そんなこと?

今「そんなこと」って言いましたか、殺せんせー(あんた)

 

 

みんなの心の声が一致した。

 

そんなみんなの声を知ってか知らずか、殺せんせーは口を開く。

「そんな皆さんに、先生からアドバイスです。

 

成功した勉強方法は、繰り返し行うのも一手ですよ」

 

………うん?

 

そんなみんなの様子を知ってか知らずか、殺せんせーは

「ではそれも踏まえて、明日以降も引き続きマンツーマン授業を行いますよぉ。

あ、あと皆さん1週間前だから部活はありませんよね?

何人かには『放課後ヌルヌル強化勉強会』をしますので、残っててくださいねぇ」

 

__________________________________________

 

「ま、殺せんせーのおかげでテスト範囲の内容はわかったけどな。」

「まーね。でも………

 

 

 

 

問題(こいつ)…すごく強いよね…」

 

二時間目に差し掛かり、数学IA。

 

すると後ろから柊が来て、問スターを倒す。

そして…

「そっちの方式使うんじゃなくて、こっちの方使わないと。

ちゃんと角度出す()り方は部屋会で教えたでしょ?」

 

 

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「佳奈は中学の時どんな勉強してたの?」

 

学校帰りに殺せんせーのアドバイスを踏まえて茅野が言った言葉である。

 

それに柊は

「んー…別にフツーだと思うよ?

課題とかやって、テスト前には教科書とかノートとか読んで…みたいな」

「そっか」

 

ていうか、と渚つぶやき、

「殺せんせーが言ってた『成功した勉強法』って…去年の2学期末のことじゃないかな?あれでみんなの成績上がったし…」

「あー…ってことは……勉強会?」

 

そんな2人に柊は「そんなことしてたんだ。みんな」と言う。

 

「だったら今日私の部屋でやる?4班のみんなで」

「佳奈が大丈夫なら全然大丈夫!何時からにする?」

「えっとじゃあ…」

 

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「いやぁ…やっぱりあの勉強法はほんとに良いよね」

「説明する側の理解も深まるし…殺せんせーも好きそう」

 

しかしやっぱり進学校。

どの教科も難しいし、複雑だ。

 

でも、とつぶやき、

「いつも通り行くよ!」

「…もちろん!」

 

 

そして…

 

「やめ!」

 

高校生活初のテストは終わりを迎えた。

__________________________________________

 

数日後──

 

「皆さん、テスト返却を行います」

 

そう言って殺せんせーはテストの結果が書かれた紙を見て、

「ではまず、このクラスの…

 

 

 

 

総合1位は…」

「「「「いやそこ割とどうでもいい!!!」」」」

「ニュア!?皆さん気になりません?」

「ならねぇよ!!どーせカルマだろ!!!」

「違いますよ!?カルマ君と柊さん同率です!」

「「「「だからどうでもいいわ!!!!!」」」」

「そーだよ。俺の順位どーでもいいからさ、早く寺坂の順位教えてくれない?」

「俺がクラス最下位前提かよ!!」

 

そんな言葉が飛び交う中で、

「ああ、寺坂君は大丈夫でしたよ。48位でした」

 

そんな殺せんせーの言葉に、クラスの中にあった緊張がほぐれた。

「それ…クラス全員50位以内に入ってるよね…?」

「ええ、もちろんですよ」

「よかったぁぁ…」

「やー、まぁ寺坂が1番不安だったけど?」

「カルマてめぇ!」

 

6月。梅雨に差し掛かる前に、みんなは無事に高校生活初のテストを終わらせることが出来たのだった。




次話は予定通り投稿出来ると思います。

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