高校でも暗殺教室   作:紅音 葵

55 / 69
書いたはいいが…なぜこんなにもラブラブしてるのか…?

あと「時間たつの早くね…?」って思っても無視してください!
この小説で『時間軸』を突っ込んだら負けです。


第42話 肝試しの時間 2時間目

「皆さん!ペアはできましたね‼︎では今から肝試しをはじめまーす‼︎」

 

先ほどの女の子がそういうと、最初のペア(A組)の子たちが森の中に進み始めた。

 

と、そこへ

「おい、お前ら。柊知らないか?」

 

イトナである。

 

そんなイトナの質問に、菅谷が

「あー…そういやさっきから見てないなぁ」

 

と、そんな声が聞こえたのか、カルマが口を挟む。

「あぁ、佳奈ならさっき『まだ時間あるし、その辺歩いてくる』って言ってたけど?」

「ん?…そうか。分かった」

まだこの辺りは明るいし、佳奈も大丈夫でしょ…とカルマは思っていた。

 

 

 

しかし…

「あっ、ごめん‼︎…柊さんこっち帰ってきてない?」

「…ん?」

 

B組の女の子(後に知ったが、住さんというらしい)が、申し訳なさそうな顔で話しかけてきた。

その子にカルマが尋ねる。

「え?佳奈に用あるの?」

「あーうん。実は柊さんにお化け役の代役頼んでね」

「………は?」

「それで懐中電灯渡したんだけど…なんか電池が入ってなかったみたいで。だから帰ってないかなぁ…って」

 

そんな女の子の言葉に、前原が答えた。

「やぁ…まだ帰ってきてないな。

まぁ、お化け役だし、戻ってくることはねぇんじゃね?」

「…っていうかあいつ、肝試し嫌で抜け出したな…」

「あのさ、」

 

そんな微妙な空気の中、カルマが口を開いた。

「それ、佳奈が『やりたい』って言った(・・・ ・・・・ ・・・・・)?」

「ん?…はい?」

「いいから答えて」

 

そんな有無も言わないようなカルマの声に、その女の子は

「ええと…私はお化け役じゃないからよく知らないんだよね…海野に聞いてくれないかな…?」

 

…逃げたな。

 

その場にいたほとんどみんなが思った。

 

みんなの気持ちを知ってか知らずか、カルマが口を開いた。

「…まだ俺らの番になるまで時間あるよね?」

「え…?…まぁ、今始まったとこだし…」

「探すよ」

「「「「「…はぁ⁉︎」」」」」

 

そんな突拍子もないことを言ったカルマに、やはりほとんどみんながつっこみを入れた。

そして前原が続ける。

「いや…そんな無理やり呼び出さなくてもいいだろ。ぶっちゃけ探すの大変だし、柊だって…」

「佳奈は、

 

 

 

 

マジな方で暗所恐怖症だよ?」

「「「「「……は?」」」」」

 

カルマの発言に、カルマ以外のみんながそんな声をあげた。

…ん?カルマ以外のみんな?

 

「茅野も知らなかったのかよ⁉︎」

「…いや…今まで佳奈からは『こういう類のやつが苦手なんだ』としか聞いてなかったから…そっか…暗いところがダメだったんだね…」

うわぁ、佳奈に悪いことした…とつぶやく茅野に、

 

「いや…佳奈もあんまり自分で言うタイプじゃないし…単純な話『そういう所』を避ければいいわけだしさ」

 

別に仕方ないんじゃない?というカルマに、茅野は少し安堵の表情を浮かべた。

 

それに、とカルマは続ける。

「律がいるしね。それでどこにいるかくらい…」

「それのことですが…柊さんの携帯電話は旅館の中です」

 

………………………………うん

「片っ端から探すか」

「だね」

 

律の言葉に、カルマや前原が話す。

 

そんな中、磯貝が口を開いた。

「でもさ…あてはあるのか?探すにしても、場所がわからなかったら探しようがないだろ?」

「…ん?…ああ。それなら大丈夫。佳奈多分歩き回るようなことしないし。」

(⁇⁇)

 

どういうこと?という表情を浮かべるみんなに、カルマが補足を入れる。

「佳奈って本トに暗いトコ苦手だからさ、連れて行かれたトコにそのままいると思う。だから…」

「あっ、なるほど」

そーいうことね…とつぶやいたのは…

 

「つまり肝試しのルートのどこかにいるったことだよね?カルマ君」

「そ」

不破である。

 

あー、そういうことか。と納得するみんな中で、前原が口を開く。

「でもよ、そしたら肝試しの時に探す方が早くならないか?もうすぐ順番も来るし…」

 

そう言って、前原はちらっとB組の方を見る。

B組はもう順番が回ってきたようで、着々と進んでいっている。

カルマもそんな様子が見えたのだろう。

 

「んー…そうだね。あとどれくらいで回ってくる?」

「ええと……あと10組くらいかな?」

「…だったら、肝試しの時に探そっか」

 

最初に方にいたら全然間に合うが…何しろどこにいるのかわからない状態である。

最後の方にいたら間に合わない…

だから…みんな肝試しの時に探すことになった。

__________________________________________

 

柊は真っ暗な森の中、うずくまっていた。

ケータイを持っていたなら助けが呼べるのに…まぁ、持っていない。

だからそうやって待つしかないのである。

 

遠くから悲鳴が聞こえてくるたびに、体がこわばる。

 

「も…やだぁ…」

 

目からは生理的なそれが出てくる。

(だから嫌なんだよ…やなことも思い出すし…)

 

ー何………うと………のよ!

ー…っぱ、せい………いか……ち……ま…ね〜

ーどう……たし………はみ……して…ん……!

(違う!そんなこと………ないのに…)

 

「ごめんなさい…」

 

と、その時、ガサガサっという音が聞こえた。

ビクッと体を震わせる柊。

 

出てきたのは…

「…うっわ。お化けが号泣してる」

「!カルマ⁉︎」

 

なんで…とつぶやく柊に、カルマが答える。

「いや…なんでも何も…そのままずっとそこにいるつもり?」

「いや…でも…」

「はい、文句言わずに立〜つ」

 

柊を立たせたあと、カルマはみんなに「見つかった」という旨の話をした。

「っていうか、なんでケータイ持ってないの?持ってたらもっと早くに来れたんだけど⁉︎」

「うっ…すみません…」

「本ト世話の焼ける…」

 

そう言って、カルマは「はい」と手を出し、

「どーせ一人で歩けないでしょ?掴んでていいから」

 

その手をじっと見ていた柊は

「…ん、ありがと」

 

と言ってその手を受け取った。




〈その後〉
奥田「良かった!柊さん見つかったんですね!」
柊「うっ…迷惑かけてごめんね…」
奥田「いえ!無事で本当に良かったです‼︎」
カルマ「んーじゃあ残りの肝試し、楽しみますか」
柊「え゛⁉︎」

その後、すごい柊さんは怖い目にあったそうです…

お二人のお気持ちですが、ちゃんと書くのでお楽s(殴
柊「作者さん?寝ててね?」
カルマ「ん?気持ち…?」
…なんなんでしょうね。この落差は‼︎

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。