高校でも暗殺教室   作:紅音 葵

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さぁて、皆さんのお楽しみ、肝試しの時間だよ!(…楽しみにしていただいてましたよね…⁉︎)




第41話 肝試しの時間

爆弾ゲームは、結局柊と殺せんせーに二回止まって終わった。

まぁ、殺せんせーに止まった時は二回とも

「え?…きっ、気のせいじゃないですかねぇ…」

みたいにごまかしていたが(そして全員一致で止まったことになったが)

 

そしてその二人をカルマが「罰ゲームの報告」と評して、先ほど連れ出したところである。

 

 

「なぁ、渚。次なんだっけ?」

 

そんな杉野の言葉に、渚が答えた。

「ええと…ああ、肝試しだね」

 

夜も更け、この野外活動は暑さを増していくように感じた。

 

__________________________________________

 

「さて、皆さん。集まりましたね?

それでわぁ〜?今から運命のペアくじ引きでーす!」

 

そこにいたのは、他クラスの女子である。

どうやらA組の委員長らしい。

 

ちなみにこの肝試しのルールは…

ー男女ペアを組み、指定されたルートを通るー

だけである。

 

まぁ、シンプルな…

 

「…っていうかさ、男女ペアってだけでゲスさが増すよね…」

「?…あぁ…そういうこと…」

 

…まぁ、当然そんなゲスい目的もあるわけで…

 

 

 

 

と、そこに

「…ねぇ、殺せんせー。私ちょっとお腹痛いから…肝試し休んでいいかな…?」

「ニュア⁉︎…ひ、柊さん?大丈夫ですか…?」

 

そう。柊である。

そんな様子を見たカルマが、

「え〜?佳奈大丈夫?休んだら?」

 

……………………………………

「「「「「「カルマが珍しく優しい‼︎」」」」」」

「明日雨降るのか…?うっわ、やだな〜」

「…あのさ…俺が誰かを心配したらダメなわけ?」

 

そう口々に言うみんなに、カルマが呆れたような声をあげた。

 

と、そこに…

「あれっ?でも柊ってさっきまで元気じゃなかったか?」

「いや…腹痛なんて突然くるでしょ」

 

そういう岡島の言葉に、カルマがすかさず反論する。

いや、まぁ、確かにそうなんだが…

 

と、ここで、とんでも爆弾が投げられた。

「…っていうか、確か佳奈ってこういうの(・・・・・)苦手だったよね?」

 

…茅野である。

………………うん。それってつまり……………

 

「…サボりたいんだな…」

「違う!」

「おい、柊〜。ちょっとそれはフェアじゃねぇだろ〜」

「だからほんとに違うんだって…!」

 

 

そんな中、口を開くのは、やっぱりというか…

「ヌルフフフ。では皆さん。こちらのくじをどうぞどうそ‼︎あっ、もちろん柊さんもですよぉ?」

 

…………………殺せんせーよ…………………

(((((((うん…顔、スゲェゲスいな…)))))))

 

そうして、みんなの肝試しが始まろうとしていた。

__________________________________________

 

ペアも決まり、柊は順番を待っていた。

 

「うー…私暗いとこ怖いんだけどなぁ…」

そして相手は

 

「何でよりにもよってイトナ⁉︎絶対いじられんの確定じゃん…!」

 

そんなわけで、その辺りをウロウロしていた。

 

と、その時…

 

「ちょっ!大丈夫か⁉︎」

「うっ…大丈夫…多分」

「それ、大丈夫じゃないって!早く保健の先生のとこ行かなきゃ‼︎」

 

そこにいたのは、お腹を押さえてうずくまっている男の子と、周りで心配している人2・3人。

全員この肝だめしのお化け役である。

 

この状況で声をかけるのは…声をかけてしまう(・・・・・・)のは元々の性格である。

「ええと…どうしたの?」

「あっ!柊さん!いいところに‼︎」

「ちょっとこいつ、腹痛で…」

 

そう言われ、指を指されたのはA組の男の子だ。(名前は知らない)

「ちょっとヤバくない?もうすぐ肝だめし始まっちゃうよ⁉︎」

「え…と…そうだ!代打を…」

 

そう言い、一斉にその場にいたみんなは柊の方を見た。

 

途端に危機を察した柊は、完全に言い訳を作る体制を整えた。

「ええと…私暗いところダメで…」

「そこをなんとか!」

「やぁ、でも…ね!私もうペアできちゃったし…‼︎」

「C組ってしばらく順番こないでしょ!それまでで大丈夫だから‼︎」

それでもなお食いさがる女の子を見て、

 

…よし逃げよう。

お化け役は、本当にごめん!

 

そう思い、逃げる体制をとった。

 

…が…

 

「…待とうか?柊サン?」

「…やだ」

「悪いけど、これ他のみんなのためだからさ」

「…ねぇ海野」

「ん?何?」

「…手、どけて?」

「ん?却下 (^_−)−★」

「待って⁉︎本当にやだって!」

「ごめんな〜これ他の100人くらいのためだから」

「全く悪いって思ってないよね⁉︎それ⁉︎」

「ん?思ってるよ?はい、じゃあ仕付けお願い」

「待ってよ!ほんとに嫌なんだけど⁉︎」

 

そんな柊の声虚しく、柊は変わりのお化け役に抜擢されてしまったのだった…

 

__________________________________________

 

「んーそれじゃああそこで脅かして。はいこれ、懐中電灯」

「うん、ありが…って待って⁉︎私ひとり⁉︎」

「?そうだよ?じゃあよろしく‼︎」

「ちょっ、えっ、待って⁉︎」

 

そんなわけで、今ひとりである。

(…まぁ、いっか。懐中電灯(これ)あるし)

 

そして、その電源を入れた。

カチッ

 

 

 

 

 

……………………………………

カチ、カチ、カチ、カチ…

 

(つ………

 

 

 

 

つかない⁉︎)

なんで⁉︎壊れてるの⁉︎

 

柊…大ピンチである…




【くじ引き直後】
〈ペア〉
カルマー奥田
磯貝ー片岡
岡島ー倉橋
木村ー矢田
渚ー茅野
菅谷ー中村
杉野ー神崎
竹林ー律
千葉ー速水
寺坂(お一人様)
イトナー柊
前原ー岡野
三村ー不破
村松ー狭間
吉田ー原

「「……殺せんせー、絶対仕組んだろ!!!!!」」
「さっ…さぁ…?なんのことでしょう…?」
「とぼけんなぁ‼︎」
「ニュア⁉︎」

いやぁ…今回で終わらす予定が…
すいません!ここで切ります!
次回もお楽しみに…

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