4月11日。
今日は梅宮高校の入学式である。
そして今壇上では校長が熱弁を振るっていた。
「…というわけで、確かに皆さんは入試の成績順に分けられたクラスですが、どのクラスの人も同じくらい1位になり得るんです!
今No. 1じゃなくてもいい。君たちは特別なオンリーワンなのです‼︎
A組の皆さんも、C組の皆さんも、この学校でより勉強に励んでください。そして3年後に輝かしい未来を作っていきましょう!」
…とまぁ校長はどっかで聞いたことがある
「…ねぇ…これ大丈夫なの?」
「さぁ…」
そんな声も聞こえてくる中、入学式はどんどん進んでいく。
「それでは、理事長大石良雄より、皆さんに祝辞及びこの学校の方針を伝えようと思います」
そして、理事長が壇上に上がった。
「みなさん、入学おめでとう。この梅宮高校の理事長の大石良雄です。
えー、校長先生のお話が少々長かったようなので、私はちょっと手短かにしますね。
いつものことなので、皆さんもそのうち慣れると思いますよ」
…ずいぶんユーモアがある理事長で…。
何か…浅野理事長とは全然違うタイプだね。あれは。
みんながそう思っている中、理事長が話し始めた。
「今から手短かに、この学校の仕組みについて説明します。
この学校は大きく分けて二つの教育方針から成り立っています。
一つは自立。もう一つは自治です。
自治とは、読んで字のごとく、『自分』自身でこの学校を『治める』
そのため、私たち教師は基本的に生徒に干渉しません。
皆さんも先輩方を見て、『自立』と『自治』を身につけていってください」
待て。全くわからんぞ。理事長先生?
…まぁいいや。あとでカルマにでも聞こう…
「やぁっと終わった〜!」
「やっぱり校長が話長いわ」
「あれこれからいつもなんだよね…まぁ理事長が話短かったからよかったかな」
入学式が終わり、みんなは教室に帰った。
そんなみんなの言葉に、カルマが口を開く。
「なんかさ…理事長全く変わんないね…」
「あっ。私もそれ思った」
「そして相も変わらず説明が分かりづらい」
「ほんとそれ。あれ知らない人絶対に伝わんないよね?」
……………………………………
「「「「「「お前らいい加減俺らのことも考えろー‼︎」」」」」」
最近よくあるおいてけぼり状態。
なんか…もはや恒例化してる気さえする。
「あぁ…そういやカルマと佳奈ってここの理事長と知り合いなんだっけ?」
「そーだね」
「あれっ、てことはカルマと佳奈ってこの学校のこと詳しいんだよね?」
「ん?…まぁそうだね」
「じゃあさ…理事長が言ったことって…どーゆーこと?」
そんな中村の質問に、カルマと柊が答えた。
「だから、理事長が言った通り、
「さすがに…」
「だから生徒会の仕事として、『生徒間のトラブルの解決』があるの」
「…ん?」
「フツーの学校はなんかあったら先生が生徒に『停学』とか『退学』とか決めるでしょ?
この学校はそれを生徒会が決めるわけ」
「…まあ、理事長ってあの性格だからさ…なんていうか…放任主義?」
「…はぁ」
ただ単に面倒なだけなんじゃ…?
カルマや柊の説明に、みんなそう思ったが、それを口にする者は誰もいなかった。
その時、殺せんせーが喋り始めた。
「ではみなさん。本格的に高校生になりましたね!
正直式を見ている最中、去年の今頃のみなさんを思い出して…先生嬉しくって…」
…はいはい。いつものやつね。
「ええ…。そんなわけで、今から委員決めをしましょう‼︎」
「「「「「どういうわけだよ!!!!?」」」」」
この殺せんせーの言葉には、さすがにみんな突っ込んだ。
そしてそんなみんなの言葉に、(まるで言い訳のように)殺せんせーは答える。
「だって…本来なら昨日委員決めの予定だったんですよ…?でも…思いの外委員長決めが滞ってしまって…」
「…決めたんじゃなくて決まってたんだけどね」
「そこなんです!
本来委員決めする時間、このクラスはケイドロをしていたのです‼︎」
「まるで俺らが遊んでたみたいな言い方やめろ‼︎」
「で、今から委員決めなのな⁉︎」
「もちろんです!」
そして殺せんせーは、委員の説明を始めた。
「今ある委員は、風紀委員・美化委員・体育委員・保健委員・図書委員・文化委員です。任期は1年。まずは立候補です。風紀委員になりたい人!」
…………………。
「ねぇ、殺せんせー。仕事内容は?」
「ニュア⁉︎こっ…これは失礼。ええと…これには『風紀委員は学校内の風紀を正すとともに、委員長及び副委員長の補佐に努める』ってありますね」
「だったら磯貝と片岡が適任だろ。これって推薦いいよな?」
「ええ。もちろんです」
「じゃあ磯貝と片岡でいいと思うやつ〜」
その前原の言葉に、(磯貝と片岡以外の)全員が手を挙げた。
「え…。いや、立候補が優先じゃぁ…?」
「お前ら差し置いて立候補するやつとかいないだろ」
「本当なら二人に委員長やってほしかったくらいだし〜」
「私もさんせー」
そんな調子で、委員はどんどん決まっていった。
結果、
風紀委員(男女)…磯貝・片岡
美化委員(男女)…潮田・雪村
体育委員(男女)…前原・岡野
保健委員(男女)…杉野・不破
図書委員(一人)…狭間
文化委員(一人)…中村
…となった。
殺せんせーいわく、任期1年と言っても普通は3年やりきるらしい。
この教室で卒業まで共に過ごす仲間たち。
殺せんせーの暗殺教室が…また幕を開いた!
委員会の仕事内容は設定の時間2時間目を見てください。
カルマ「ねぇ作者さん。委員長の仕事ってなんなの?書いてないけど」
KJK「多いよ〜。
1.朝教員室に教室の鍵を取りに行く
2.みんなの出席をとる
3.学級日誌を書く
4.学級内の会計担当
5.学級内でなんらかの話し合いがあった時の司会担当
6.もし自分の学級内でトラブルがあった時の解決
7.その他様々な学校のイベントではクラスの結束を固め、その向上に努める」
カルマ「…やっぱ磯貝の方が適任じゃん」
KJK「いやぁ…。まぁ、頑張れ」