高校でも暗殺教室   作:紅音 葵

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やっっと卒業できたー‼︎

どうだやったぞ!みんな‼︎

カルマ「へー、オメデトー。(棒)」
KJK「たまには真剣に褒めてくんないかなぁ⁉︎」


第27話 卒業の時間

ちょうどそのころ、司令室では…

 

「…柳沢の暗殺計画が失敗したそうだ。」

「では……レーザーに頼るしかないのですね。」

 

レーザー発射まであと20分を切り、発射の準備が整った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

が……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「⁉︎司令官‼︎」

「?なんだ?」

「超生物の……あの怪物の生体反応が……

 

 

 

バリアの外に‼︎」

「⁉︎なんだと‼︎」

 

 

 

 

 

 

指令室が騒然とした空気になった。

 

そしてすぐさま全員が、事態の確認に急いだ。

 

「奴は…どこから出て行った⁉︎」

「今確認中です‼︎

 

…えっ…と…プ…プールから⁉︎」

「なっ………⁉︎」

 

 

ちょうどその時、

 

 

柳沢が指令室に戻ってきた。

 

「っ柳沢ぁ‼︎お前裏切ったか⁉︎」

そうそうに司令官が柳沢に詰め寄った。

 

 

それを聞いていた部下達が、(ヤバイ‼︎)というような表情になる。

 

「裏切った?どういうことです?」

「あれを見ろ‼︎」

 

そこには…殺せんせーの生体反応のある場所と、バリアの場所が映されていた。

 

 

それを見て、柳沢は一目で悟った。

…何が起きたかを…。

 

そして…

 

「司令官。なぜ…

 

私が裏切ったと?」

「決まっているだろう‼︎あのバリアの中に入ったやつの中で、レーザーとバリアの三つ目の弱点を知っていたのは君だけだ‼︎」

「『二代目』がそれに気づいた可能性は?」

「っ……。」

「私が奴の暗殺計画に裏切るわけがない。」

「だ…だが…」

「まだ何かありますか?」

その声には未だかつてない怒気が込められていた。

 

そしてまた、柳沢の目には…………

 

 

 

 

 

憎しみに満ちていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日の朝、某朝の情報番組では…

 

総理大臣の緊急会見の話題で盛り上がっていた。

 

内容は、今回のドーム出現について。当たり前だが……殺せんせーのことについては全く触れない内容だった。

 

 

簡単に言えば、

「あのドームは昨年の月爆破の原因究明のためのものであった。」

「あれほど厳重な警備をしたのはその実験に放射線を使用していたため。」

「人体に無害であることは確認していたが、念のために。」

…ということだ。

 

 

そんなニュースを聞き流しながら渚は………

 

E組のみんなは卒業式に向かって行った。

 

 

 

卒業式の呼名……今日は烏間先生だ。

みんなの返事を聞きつつ、渚は考えていた。

(殺せんせーは…『E組の制度は間違ってるから変えさせよう』とか…そういう事は1回も言わなかった。)

 

 

「潮田 渚‼︎」

「はい!」

 

 

(『理不尽な事が世の中にあるのは当たり前』

『それを恨んだり諦めているヒマがあったら…

 

楽しんで理不尽と戦おう』

その方法をいくつも教えてくれた。)

 

 

 

 

そして渚は卒業証書を受け取った。

そんな渚の目を見て、理事長が言った。

 

「いい目をするようになったね。担任の教育の賜物だ。…卒業おめでとう。」

「…はい。理事長もやりすぎない程度にお元気で。」

 

そんな渚たちの姿を…体育館の天井にいた殺せんせーも、涙ぐみながら見ていた。

 

 

 

そして…最後の花道。

多分…E組のみんなにとっては、椚ヶ丘の体育館を踏むのもこれが最後だろう。

 

そんな卒業生達の背中を見ながら…理事長は自分の生徒達を見送った。

 

 

 

 

 

 

全員が出て行ったことを確認した理事長は、自らの携帯電話の電源を入れた。

 

 

するとそこには…2・3件の不在着信があった。

懐かしく、見覚えのあるその名前に、理事長はおもわず笑みを浮かべた。

そして電話をかける。

 

3コールでその人物は出てきた。…当たり前だ。今日は日曜日なのだから。

 

そして…

「どうした?電話してくるなんて。」

『よー浅野。久しぶりだな。なんか前会ったときとずいぶん声が変わったか?』

「…相も変わらず鋭いな。」

『そりゃどーも。で?なんかあった?』

「そっちこそ。突然電話をかけるなんて、よっぽどだろ。」

『こっちは感謝と近況報告だよ。』

「感謝?されるようなことをした覚えはないが?」

『お前の学校からたくさんの優秀な生徒達をありがとうってことだよ。全員で27人。』

「ああ、そういえばそうだったか。」

『まぁ「彼」が受けたのは意外だったけどな。確かE組の生徒だっけ?なんで落とされたんだよ?』

「…『彼』は君が言ってたほど良い生徒ではなかったよ?…まぁ今はそうかもしれないが。」

『またまたぁ。君の息子が優秀すぎるんじゃないのか?』

「まさか。あれは……」

 

そんなこんなで10分ほど近況報告をして電話を切った。

そして、電話の画面を見た。

 

 

そこには…『大石(おおいし)良雄(よしかず)』の文字。

彼は「椚ヶ丘学園」の理事長の大学の同級生であり…

 

 

 

 

 

 

 

あの「梅宮高校」の理事長だった。




次回からとうとう入学です!
楽しみにしてください‼︎

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