俺の友達が美少女になったから凄くマズい。   作:4kibou

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※この話には過度なキャラ崩壊が含まれております。苦手な方は即座にトイレへ行って一旦冷静(意味深)になってからブラウザバック推奨です。



……ふぅ。人はどうして争うのか。


見知らぬ、天井。

 知らない天井だ。最近はやりの異世界転生系小説ではよくこの表現が使われている気がするが、態々ぼくはこの天井知らないアッピルをする必要はあるのか。エヴァに乗らなければいけないのか。そう思っていた時期が俺にもありました。

 

「知らない天井だ」

 

 人生で一度は言ってみたい台詞ランキング百位圏内に入っているだけはある。なんか溢れ出てくるものがあるね。いいよ、求めていたのはこういう刺激だよ。ならシゲキックス食べてろって話。はてさてその知らない天井なのだが当然病院ではない。自室でもない。一夏の部屋でもない。ならばどこか。知るか。だから知らない天井っつってんだろーが。天災に投げ飛ばされて壁に手を付きながら立ち上がったかと思えばそれがISで起動したところを誰かに見られた時から記憶が途切れている。なんのことだかさっぱり。

 

「植里蒼」

「はい?」

 

 なんて思っていれば突然名前を呼ばれた。声の方向に振り向けばなんてこったい。そこにはまさに外国人といったような銀髪美少女が座ってらっしゃる。うん。ちょっと考えちゃったけど完全に初対面。ならなんでこの美少女は俺の名前知ってんの? いや、俺も知ってるには知ってるんだけど。確かくおえうえーるさん。違う。

 

「平均的な容姿。平凡な性格。豆腐メンタルのチキン。付け加えると童貞。合っていますか?」

「………………ごふっ」

 

 うえさと は たおれた。なにこの子。パンチ強すぎるんですけど。起きて早々にストレート入れられた感じなんですけど。いや、この威力を考えるとハートブレイクショットとも言える。マジで俺のハートブレイクしちゃってるから。無意識か意識的かは知らないけど粉々に砕いてくれちゃってるから。貴女の言った通り俺は豆腐メンタルのチキン童貞なんですよ。やだセルフ。

 

「合っていますか?」

「ハイ」

 

 そしてメンタル強い。俺と違って本当メンタル強い。なんだこいつ。俺の敵に回したくない人間ランキング第五位に躍り出たぞ。ちな一位は千冬さん。二位はおっぱいラビット。三位は一夏。四位は母さん。上位二人が化け物すぎて他が霞んでみえる。霞か雲か古きぞ出ずるってか。盗んで毒って姿消してからの高威力ブレス。禿げそう。

 

「……あの、一ついいっすか」

「はい」

「ここってどこなんすかね」

「束様のラボです」

 

 へぇ~、ここが日本の誇る大天災篠ノ之束のラボなんだぁ~! ぼくなんかが見れるなんてなんとも光栄だなぁ。一生に一度あるかないかの機会じゃないか。運が良かった。やっぱりおみくじの結果は信用できない。ここまで全部俺の現実逃避。うん。おみくじの結果は信用できないだって? ばりばり当たってやがるよちくしょうめ。予期せぬ事故ってこれの事だったのね。乱数調整してスナイプでもしたのかと思うほどの的中率に転生者の植里さんもビックリだよ。

 

「……た、束さんは……?」

「各国の政府の方々と話をつけているところかと」

「えっと。それはまたどうして……」

「男性IS操縦者が現れたからでは」

 

 マジで? 遂に現れたのかよ男性IS操縦者。誰だよあの天災が作った欠陥機動かした奴。凄いな。そりゃあ各国のお偉いさん方も必死になる訳ですわ。社会の基盤からひっくり返せそうな存在ですものね。そんな阿呆みたいな存在はどこにいるかって? うん。先ずここに一人いるな。ベッドに寝てるどこぞのBLUE SKY。

 

「俺の人生オワタ」

「ざまあメシウマ、と返しておきます」

 

 やだ、ナチュラルに精神を抉ってくるよこの子。ちなみに名前はクロエ・クロニクルだそうです。

 

 

 

 ◇◆◇

 

 

 

「つ、つまり、束さんが拐ったってこと?」

『あぁ、そうだ』

 

 あ、そうなんだ。良かった、変な人に誘拐されたのかと勘違いしちゃったよ。千冬姉も紛らわしい言い方するから。一瞬だけど蒼にも隠してるコレ(・・)を使っちゃうところだったし。危ない危ない。一旦落ち着こう私。束さんからある事のお祝いとかで渡されたコレはかなり扱いづらい反面、最強の兵器とも言えるモノらしい。千冬姉が説明してくれた。確かにコレだと私より千冬姉の方が理解は深いよね。うん。

 

「お、驚かせないでよ……」

『しかし問題があってだな』

「も、問題?」

 

 なんだろう。まさかやっと安心したところに追い討ちをかける気じゃないよね。千冬姉のことだから流石にそんなことしないと思うけど。むしろ今回の事件の犯人である束さんの方がやりそう。安心したところに追加情報を与えて混乱させるとか。蒼曰く、天災は防げないから天災と呼ばれる。そりゃあ束さんの進撃を防げる人なんてこの地上には千冬姉以外存在しないって。

 

『あいつ、ISを動かしたそうだ』

「……えっと……束さんが?」

『違う』

 

 話の流れからして束さんの事だと思ってたらどうも違ったみたいですはい。あの人がIS動かしたらかなり問題になりそうだし正解だと思ったんだけどなぁ……。なんだっけ、細胞レベルでオーバースペック? 昔に蒼がそんなことを言ってた気がする。その時は物知りだなーくらいにしか思ってなかった。今なら分かる。確かに性能面では殆どの人間を上回ってるよあの人。

 

『植里蒼がISを動かした』

「え?」

 

 いや、え?

 

 

 

 ◇◆◇

 

 

 

「くんかくんかはすはす。う~ん、あっくんの匂いだねぇ……」

「いやぁぁぁぁぁぁぁぁ」

「植里さんしっかりして下さい」

 

 俺氏、発狂する五秒前。それをなんとか銀髪美少女であるクロエ・ルメールさんじゃなくてクロエ・クロニクルさんに押し止めてもらってる状態。なんと言ったってこの現状、酷く精神及びSAN値をマッハで削ってくる。なんなの、クロックアップでもしてんの。密着した状態でひたすら匂いを嗅いでくる天災の恐怖よ。クロエさん! 天災が! 天災がぁ! こっちにくるよぅ!!

 

「さーて始まりました植里蒼と篠ノ之束による理性のドキドキチキンレース。実況は私、束様のアイドルことクロエちゃんがお送りします。きゃは☆(真顔)」

「きゃーくーちゃんかっわいー☆はすはすいろはす」

「クロエさぁぁぁぁぁぁぁん!!」

 

 あんた味方じゃ無かったのかよぉ! ちくしょう! ここに俺の味方はいないのか! いいや、落ち着け。こういう時こそ冷静にだ。辺りを見渡して状況を詳しく把握しよう。裏切って実況を始めたクロエ・クロニクルさん。なんかお偉いさんとの話を切り上げて癒されに来たとか吐かしながらクンカーとなっている天災。その対象となっている転生者兼現役中学生で彼女持ちの、彼女持ち(・・・・)の俺。味方なんていなかったんや。

 

「くんかくんか……あー、良いねぇ。あっくんの匂いといーちゃんの匂いが混ざって最高の芳香剤を嗅いでるような気分だよ☆」

「ダレカタスケテー」

「おおっと束様攻めていくぅ↑」

 

 語尾上げんな。

 

「すぅーっ……はぁーっ。すぅーっ……はぁーっ。えへへ~」

「クロエさん助けろください」

「まさかの服に顔を押し付けて深呼吸からの微笑みぃーっ。ノビシロですね」

 

 どこがノビシロなのかちょっと説明して。もう何がなんだか訳が分からないよ。貴女ってそういうキャラでしたっけ。もっと冷静沈着クールに行こうぜなキャラじゃありませんでしたっけ。あれなの。やっぱり天災といたから色々とネジがぶっ飛んでんの?

 

「うふふ~、あーっくん☆」

「ちょ、やめ、顔近っ!? いや顔近っ!?」

「束様まさかの急接近。植里選手かなり押されております。ヘタレチキンは伊達じゃない」

 

 罵倒やめーや。てかマジでそろそろ限界。近い。この天災マジで近い。理性じゃなくて意識の方が持っていかれそう。もう、ゴールしてもいいよね……? いや、させてください。死ぬ。

 

「あふん」

「いえーい! 束さん大☆勝☆利!!」

「試合終了。勝者は束様。流石です。はっやーい。ちなみに実況は私、束様のアイドルこと、くーちゃんがお送りしました。きゃは☆」

 

 2-4-11……解体……しなきゃ……(使命感)。




かゆ……うま……あんぱん(錯乱)

最近、コンビニ弁当の紅しょうがに本気で感謝の念を捧げてます。あれが無いとからあげ弁当とかキツいっすわ……。

やっと休日らしい休日を過ごせそうなので疲れはとれると思います。モチベ? 疲れがとれたんなら徹夜も出来るだろ(白目)

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