色を無くしたこの世界で   作:黒名城ユウ@クロナキ

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第62話 再戦VSジャッジメント――涙

『ゴォォォォル!! 松風選手、無敵を誇るカオス選手を打ち倒し一点をもぎ取ったぁぁ!! この土壇場でなんという快挙! 雷門、同点です!!』

「よっ……しゃあ!!」

「天馬ー!!」

 

 アルが唾を飛ばし、はち切れんばかりの大声を上げる。

 拳を振り上げ得点の喜びを表す天馬に、駆け寄った信助が抱きつく。それに続いて他のメンバーも天馬の元へ駆け寄って来ては、共に同じ喜びを分かち合った。

 興奮に震える空間でアビスは一人、傍で項垂れるカオスへ視線を向けた。

 

「…………して…………どうして…………こんな……ッ」

 

 まるで全身の力が抜けてしまったかのように地に両腕を付き項垂れる。力を酷使し続けていたのか、こうでもしていないと体を支えていられない。

 うるさい程に騒ぐ雷門や外野の声など聞こえない程に、カオスの感情は乱され、混乱している。

 ついさっきまで自分は雷門を圧倒していた。足手まといな分身を切り捨て、誰にも頼らず、絶対的な力だけを手にたった一人で。

 今の今まで、全部上手く行っていたんだ。邪魔な奴等を消して、クロト様の望みを叶えて。

 そうしたら、自分の願いもようやく叶うはずだったのに。なのに、これじゃあ意味が無い。また全部、やり直しだ。

 一体、どこで間違えてしまったんだ。考えれば考える程頭の中がぐちゃぐちゃになって、眩暈がする。

 不意に何かが近付いてくる音が聞こえ、カオスは顔を上げた。

 そこにいたのは天馬だった。

 

「カオス。もう、こんな事終わりにしよう」

「終わり……? ふざけるなッ! まだ勝負が決まった訳じゃない!」

 

 叫ぶ、カオスの表情は未だ敵意に溢れている。自分達を拒絶する意志も、何も変わっていない。

 でも、シエルの力を得た今なら彼とまともに対話する事が出来る。あの夢の中で見たような本当の彼の声が聞こえるかもしれない。

 険しい表情で自身を睨み付けるカオスに対し、天馬は話し続けた。

 

「分かってくれカオス! こんな戦い、続けていたって虚しいだけだよ!」

「黙れ! 虚しかろうが何だろうが、僕はお前達を倒す必要がある! クロト様の、そして僕の願いを叶える為にも!!」

「君が俺達を倒して、クロトの望みを叶える事が出来て、世界中から心を無くしても君の本当の願いを叶える事は出来ない!」

「なんだと……ッ!!」

 

 伸ばした右腕が天馬の胸倉を掴む。咄嗟の出来事で対応が遅れた天馬は、そのままの勢いでカオスに押し倒されてしまった。

 受け身が取れずモロに叩きつけられた背中が痛む。肺が圧迫されて咳き込む天馬の事など気に留めず、カオスは尚強く胸倉を掴む。

 その姿は、ハーフタイムに見たあの悲痛な光景とよく似ていた。

 やはり、アイツと分かり合うだなんて無謀な事だった。このままでは天馬すらもカオスの暴力の被害者になってしまう。そう思い立ったアステリは他の誰よりも早く、天馬を助け出そうと駆けだした。

 それを制止させたのは天馬だった。

 

「天馬……!」

「……大丈夫だよ、アステリ」

 

 アステリが「でも……っ」と困惑の声を漏らしても、天馬は小さく微笑むだけだ。

 この状況でどうしてそんな事が言えるのか。どうしてそんな優しい顔が出来るのか。

 理解が出来ないアステリはただ言われるがまま、立ち竦むしか無かった。他のメンバーも同じように。

 

「お前達を倒しても僕の願いは叶わないだと? そんな戯言、信じてなるものか!! クロト様は言ったんだ、自分の望む世界が完成すれば僕の願いも必ず叶うと! お前達のような邪魔者さえいなくなれば、僕の願いなんか簡単に……っ!」

「それは、君が本当に望むものじゃない」

 

 一片の曇りの無い瞳が告げた言葉に、カッと頭に血が上った。

 

「何を知ったような口を……!」

「クロトの望む色の無い世界が本当に実現してしまったら、君が大切にしていた二人も色の無いイレギュラーに変わってしまう」

「!」

「心の無い真っ黒な塊が、君が本当に望んだ二人の姿なの?」

 

 あの時と同じ透き通った瞳が自分を見詰める。まるで心の内を全て見透かされているような発言に、カオスの瞳が大きく揺れた。

 

「どうして、それをッ……」

 

 先程のような強さの無い、かすれた声が言う。

 刃物のように鋭い形を成していたオーラまでもが、カオスの動揺を表すように歪み、揺れている。戸惑うカオスの腕を、天馬はそっと掴み、優しく握りしめた。

 

「俺、知ってるよ。カオスが叶えたい願い事。君はただ、昔みたいな仲の良い家族を取り戻したかっただけなんだよね」

 

 そうやって優しく語り掛ける声音が、掴まれた腕から伝わるぬくもりが、カオスの心を波立てる。

 なんで、そんな事を知っているんだ。なんで、そんな優しい声で語りかけるんだ。

 彼にとって自分は敵であるはずなのに。憎むべき相手なはずなのに。それなのに、どうして、どうして。

 頭の中が混乱して、味わった事の無い感情が胸の奥から吹き上がって、口の中が乾いて。

 

 自分の全てを見透かしたような天馬の事が。

 途端に、怖くなった。

 

「――ッ!!」

 

 胸倉を掴む両腕に力を込めて、何度も、何度も、天馬を地面に叩きつける。

 瞬間、雷門イレブンの騒ぐ声が耳に突き刺さる。

 でも、そんなもの構ってられない。

 だって理解出来ないから。だって怖いから。

 胸の奥で渦巻く感情を処理する為に。自分を保つ為に。

 父さんや母さんがしていたように。相手を傷付けて、はけ口を作って。

 そうしないと、壊れてしまうから。他に、どうすれば良いかなんて分からないから。

 だから、だから、だから。

 

「ごめんね、カオス」

「…………………………え」

 

 刹那、聞こえた声にカオスは耳を疑った。

 腕を止め、恐る恐る天馬の顔を見る。

 地面に何度も何度も叩きつけられて、痛いはずなのに、怖いはずなのに。

 目の前の彼は泣く事も逃げる事もせず、ただ優しい目で自分を見ていた。

 

「意味が、わからない……どうして、『ごめん』なんて、言うんだよ……」

「カオスの事、ずっと誤解していたから。この試合が始まるまで俺は、カオスは自分勝手な理由で沢山の人を不幸にさせようとしている悪なんだって思っていた。君の事をよく知ろうとせず、『悪者だから』って理由だけで君の言う事全てを否定しようとした。でも試合中、君の記憶を見て、君と同じ気持ちを感じて分かったんだ。君は理不尽で身勝手な悪なんかじゃない。君が世界を変えようとするのは、ちゃんとした理由があったんだって」

 

 揺れ動く赤い瞳から目を離さずに、カオスの心に届くように。天馬は懸命に今までカオスに感じていた事を言葉にし続ける。

 

「理由があったって……それが分かったからなんだって言うんだ……ッ。お前達にとって僕は敵だ! 何があろうとそれは変わらない!! それなのに、どうして、そんな優しい事が言えるんだよ!!」

 

 例えどんな理由があろうとも、自分は彼にとって敵であり、悪であって。

 恨まれて、憎まれて、嫌われて当然の存在で。

 そう思われても仕方がない事を、今まで散々してきて。

 今だって、こうやって彼の事を傷付けようとして。

 それなのに、どうして。

 

「どうして、お前は、ぼくを否定しようとしないの……ッ」

 

 小さく、弱弱しい声が零れる。

 その口調は、今までのような激情に狂ったカオスでは無い。夢の中で見た、部屋の隅で小さく蹲って泣く非力な『彼』だ。

 不安と怒りと戸惑いでぐしゃぐしゃになった感情が、カオスの声を通して伝わってくる。

 固く閉じていた壁が少しずつ崩れていくように、彼の心の声が天馬の中に流れ込んでくるようだ。

 

「お前は、怖くないのか……。僕は今、お前を傷付けようとしてるんだぞ。叩いて、殴って、お前の事を殺すかも知れない。なのに、どうして、そんな平気な顔が出来るんだよ……ッ」

「昔の君と同じだよ。君がお母さんに殴られるたびに思っていた事と同じ。君の気持ちがそれで晴れるなら、俺はいい。でもね、カオス。俺を殴って、本当に君の苦しみは無くなるの?」

 

 優しく諭すように、天馬は尋ねた。

 

「君はずっと、自分の気持ちをどうやって伝えればいいのか、自分の感情をどうやって処理すればいいのか分からなかった。教えてくれる人もいなくて、誰に頼る事も出来なくて。だから君は一人でどうにかしようとした。心のバランスを保つ為に、他人を、そして自分自身を傷付けた。それってきっととても辛い事だったよね」

 

 カオスの事を怖がらせないよう。刺激しないよう。ゆっくりと、あの時触れる事の出来なかった傷だらけの左手首に触れる。

 今の自分は暗い部屋で見守るだけの傍観者なんかじゃない。彼の苦しみに寄り添い、想いを届ける事が出来る。

 こうやって目と目を合わせて、対等に話し合う事が出来る。

 

「ねえカオス」

 

 今にも泣きだしそうなカオスの顔を見詰め、天馬が言う。

 

「もう無理しなくて良いよ。一人で抱えて、頑張ろうとなんてしないで良い。君はもう十分、苦しんだんだから」

 

 穏やかな声が柔らかな風に乗ってカオスの心に響く。

 まだ会って数日もしない、今の今まで自分の願いの邪魔をする敵だと思っていた男の言葉が。

 何よりも強く、カオスの胸を締め付ける。

 

「ッ…………ぁ……」

 

 おさえていた感情が堰を切って溢れだす。

 目頭が熱くなって、透明な雫が一つ二つと頬を伝う。

 最初の涙が零れてしまうと後はもう止めどが無くて、カオスは体を二つに折って両手の中に顔を埋めて泣いた。

 

「カオス……」

「違う、違う……違うんだ……ッ。本当に苦しいのは、僕なんかじゃない……。母さんと父さんの方がよっぽど……ッ」

 

 駄々っ子のように首を左右に振って、震えた声でカオスは訴える。

 

「毎日、毎日、疲れた顔をして……朝から晩まで、何の楽しみも幸せもないまま、生きる為だけに働いて……。理不尽な世界に苦しめられて……ッだから、僕は、母さんと父さんの為に……ッ」

 

 絶望の淵に沈んだあの日。夕暮れの屋上で泣き腫らしていたカオスを見つけたクロトは言った。

 『自分の仲間になれば、願いを一つ叶えてやる』と。

 だからカオスは言った。父と母を苦しみから解放してくれ、と。

 理不尽で残酷で、金と力が無ければ生きていけない世界から救ってくれ、と。

 平凡で平等な世界を望むクロトは、その願いを聞いてこう言った。

 『君と私の願いは瓜二つ。私の望む世界が完成すれば、君の父と母も救えるだろう』と。

 その言葉を信じたからこそ、カオスはクロトの仲間になり、彼の望みを叶える為に躍起になった。

 それが結果的に二人を心の無い黒い塊に変える事だと知っていても、カオスは止まる事をしなかった。

 これは父と母を救う為。大切な家族を繋ぎ止める為の唯一の術なのだと言い聞かせて。

 

「黒くても、心がなくても、構わないと思った……二人が苦しまないなら、それで……ッ。もう僕に他に方法は無い。僕の家族を繋ぎ止めるには、クロト様の言う通りにするしか……ッ」

「それは違うよ」

 

 組み敷かれていた天馬が体を起こし、泣きじゃくるカオスの目を見詰め口を開く。

 

「世界を変えるとかそう言う事をする前に、カオスは今の気持ちをちゃんと二人に伝えたの?」

「母さんも父さんも変わってしまった。今の二人は、きっと僕の事を嫌ってる……。それなのに何を言ったって……」

「本当にそうなのかな。君のお母さんもお父さんも、昔はあんなに優しくて、君の事を大切にしてくれていたじゃないか。カオスがずっと二人の事を思っているように、二人だってきっと心のどこかで君の事を大切に思ってくれている。そう、俺は思うんだ。だからさ……勇気を出して言ってみなよ。言葉に出さなきゃ伝わらない事も、世の中にはいっぱいあるんだよ」

「……言葉にしなきゃ、伝わらない……」

 

 そう言ってまた涙が止まらなくなったカオスの背に手を置き、天馬は優しく微笑んだ。

 背中から伝わる手のぬくもりも、自分を理解して受け入れてくれる言葉も、優しく名前を呼ばれる事も、ずいぶん昔に味わったきりで忘れてしまっていた。

 これ以上辛い思いはしたく無いと、頑なになっていた心の壁がガラガラと音を立てて崩れていく。

 激情に狂い揺らめいたオーラの動きが徐々に収束していく。それと同時に逆立った髪も、血色に染まった瞳も、元の姿に戻っていくのを雷門イレブンは眺めていた。

 

「カオスの姿が……」

「天馬の言葉が、カオスの心を解いたのか」

 

 驚き呟いたフェイに続いて、神童が静かに唱える。

 傍で不安そうに二人の姿を見ていた他のメンバーも、確かに静まっていくカオスの姿に安堵の息を漏らした。

 

「リーダー」

「……アビス」

 

 組み敷いた天馬から離れ、立ち上がったカオスにアビスが声をかける。

 昔の自分によく似た黒い髪を携えた少年の姿に、カオスはバツが悪そうに視線を背けた。

 自らの分身だからと理不尽に彼を傷付けていた事実が、今更になって胸に突き刺さる。

 こんな時、普通ならどんな顔をすれば良いのか、どんな風に彼に謝罪すれば良いのか。

 分からない。

 

「……っ……アビス、僕……」

「大丈夫」

「…………え?」

 

 不意に耳に入ってきた言葉に、俯かせていた顔を上げる。

 向けた目線の先にいたのは、いつだって変わらない。自分の全てを見透かしたようなアビスの微笑だった。

 

「僕達はあなたの分身だから。何も言わなくて大丈夫」

「そうだよ」

 

 聞きなれた声に吊られて目をやれば、いつの間にか他の分身達も集まってきていた。

 皆、まるで何事も無かったような表情でカオスを見詰めている。

 

「だからさ、そんなに不安そうな顔しないで?」

「私達、みーんな。誰もリーダーの事恨んだりしてないよ」

 

 分身達はそう言って、穏やかな笑みを浮かばせる。

 彼等はいつからこんな、子供のように笑えるようになったのか。いつから、こんなに喋るようになっていたのか。

 いつだって彼等は大人しくて、自分に逆らう事はおろか、意見すら言ってくる事は無く。何を考えているか分かり難いくせにこちらの顔色ばかりを伺って、いつも何かを諦めたような暗い目をしていて――。

 

(ああ、そうか)

 

 そこまで考えて、カオスは気付いた。

 彼等が笑わないのも、話さないのも、無愛想な表情も、顔色を伺う癖も、何かを諦めたような目付きも。全部、かつての自分そっくりだ。

 笑う事も話す事も出来ずに常に他人の顔色を伺って怯えていたのは、自分の方で。そんな自分が、大嫌いで。

 生き写しである彼等に、八つ当たりをしていた。

 

「……アビス、ごめん。皆も……今まで、ずっと……ッ」

 

 彼等は自分の分身で、片割れで。でも、彼等にもちゃんと心があって意志があって。

 それを踏み躙ってきたのは、自分で。

 一人だけ、辛い思いをしてると。

 自分だけが不幸なんだと。

 誰も、自分の事など理解してくれない。受け入れてくれない。

 そう思ってた。

 でも、彼等はどんなに酷い事をしても無条件で傍にいてくれた。

 自分を信じ、愛してくれた。

 その愛を受け入れなかったのは自分。

 誰も自分を認めてくれなかった訳じゃない。

 傷付くのが怖くて、自分が先に全ての人間を否定していた。

 ただそれだけ。

 それだけの事が、今になってようやく分かった。

 

「もういいよ、リーダー。泣かないで」

 

 翠色の瞳から溢れた涙を指で拭って、震える体を優しく撫でる。そんなアビスの瞳にもいつしか涙が溜まり、はらはらと地面に落ちていった。

 

「ねえカオス。俺達としようよ、本当のサッカーを」

 

 地面に転がる傷だらけのボールを拾い上げた天馬の声に、流していた涙を拭いカオスは言う。

 

「本当のサッカー……?」

「そう! サッカーは勝敗を決めるだけの手段じゃない。自然と笑顔が溢れてきて、勝っても負けてもお互いの健闘を讃えあって、最後にはみんな友達になる事が出来る。そんな最高に熱くて楽しいスポーツなんだ!」

 

 ニカッと歯を見せて心底楽しそうに、自分の中にあるサッカーへの思いを言葉にする。

 サッカーをまるで一人の友人のように語るその思いは、試合中、一人で戦い出したカオスに対し訴えたものとよく似ている。

 あの時はたかだかスポーツ如きに何を言っているのかと、天馬を一方的に否定したが。

 今ならそんな事せず、素直にその言葉を受け入れられそうな気がする。

 振り返れば、自分と同じ翠色の瞳と目が合った。

 

「例えあなたが僕達をどう思っていても、僕達にとってあなたが大切な存在である事は変わらない」

「だからいつもみたいに指示して、リーダー。あなたが願うなら、どんな事でも喜んで叶えるから」

 

 自分は今まで、あんなに酷い仕打ちをしてきたと言うのに。彼等は自分を拒絶する事無く、発現者と言う理由だけで自分を信じて慕っていてくれている。

 体の中心を優しく締め付けられる。今まで感じた事の無い淡い痛みに胸が苦しくなって、深く息を吸いこむ。そうしてゆっくりと息を吐きだすと、カオスはいつものように自らの分身達に指示を出した。

 

「……ジャッジメントイレブンに告ぐ。この試合、必ず勝つ。クロト様やモノクロームの名は関係無い。正々堂々と彼等のプレイに恥じぬよう。最高に熱い、本当のサッカーをするんだ!」

 

 カオスの号令に合わせ、ジャッジメントイレブン全員が力強い声を発する。

 

「カオス!」

「松風天馬。ここから先は真剣勝負だ。僕と、僕の仲間達の力全てを振るって、必ず君達に勝利する!」

「俺達だって、負けられない! 勝負だ、カオス!」

 

 流した涙もすっかり乾き、どこかすっきりとした様子のカオスに、天馬も両の拳を握ると嬉しそうに声を上げた。

 一連の光景を今まで黙って見ていたアルは生まれ変わった選手達の姿に打ち震えると、少しだけ涙ぐんだ声でマイクに向かい叫び散らす。

 

『これは熱い展開になってきましたあ!! 両者同点のまま、後半戦残り時間もわずか! 一体どちらが勝利の栄光を手に入れる事が出来るのでしょうか!!』

 


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