異世界で転生者が現代兵器を使うとこうなる   作:往復ミサイル

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ラウラの才能

 

 王都ラガヴァンビウスから東の方へと5kmほど進むと、大きな森林地帯が広がっている。かつてダンジョンと呼ばれ、冒険者たちの活躍によって危険な魔物が一掃されたラガヴァンビウスの森は、現在は普通の森林地帯として木こりや狩人が訪れる場所となっている。

 

 その森が、王都から最寄りの森だった。

 

 子供たちをハンヴィーの後部座席に乗せ、王都の防壁の外から森まで運転していった俺は、子供たちをハンヴィーから降ろしてから積んでいた狩猟に使うライフルを車内から取り出すと、端末を素早く操作してハンヴィーを装備から解除する。

 

 今回は俺も銃を持っているが、俺は狩りを行うつもりはない。今回の狩りの主役は俺ではなく、子供たちだ。俺はタクヤとラウラにライフルを渡すと、もし魔物が出て来た時に素早く応戦できるように持ってきたAK-47を肩にかけた。

 

 子供たちに持たせたのは、ロシア製ボルトアクション式スナイパーライフルのSV-98。タクヤはスコープとバイポットを装備しているんだが、ラウラはスコープを使うと逆に狙いが付け辛くなるらしいので、スコープは装備せずバイポットのみ装着している。

 

「よし、行こう」

 

「うんっ!」

 

 この森はネイリンゲンの森と違って広いし、まだ魔物も生息している。この銃がぶっ放す7.62mm弾ならば命中すれば外殻を貫通できるだろうが、子供たちに射撃用の的ではなく、獲物を撃たせるのは今回が初めてだ。もし狩猟中に魔物が襲いかかってきた場合は、俺が子供たちを守らなければならない。

 

 肩にかけたAK-47を構え、銃口を森の中へと向けながら進んでいく。

 

 太い木の根の上を踏み越え、巨大な倒木の脇を通過し、慎重に森の奥へと進んでいく。前にここに子供たちを連れてやって来た時は魔物に遭遇することはなかったんだが、稀にアラクネやゴーレムの変異種が出没する事があるらしい。アラクネならば7.62mm弾で頭を狙うか、胴体に2発ほど叩き込めば容易く倒せるが、もしゴーレムの変異種が出現した場合は正確に頭を撃ち抜かなければ倒すことは難しいだろう。普通の鹿などの動物ならば基本的に逃げるだけだから問題ないが、魔物は動物と違って反撃してくるのだ。敵を撃ち抜く技術だけでなく、敵の攻撃を回避する技術もなければ危険だ。

 

 木の幹の陰に隠れ、ちらりと向こうに広がる広間のような場所を確認。半径30mほどの広さがあるその森の中の広間には、何故か木は生えていない。そのため他の場所よりも日光がよく入り込んで来るから明るくなっている。

 

 森の中に形成された円形の広間の真ん中には、少し太い倒木が転がっていて、その周囲は草むらで取り囲まれている。まるで天然の休憩所のようだ。鹿やウサギがよくここで休憩したり食事しているため、ここに来れば獲物は見つかるんじゃないかと思っていた。

 

 魔物が出てきませんようにと祈りながら、俺は広間の中を見渡した。白銀の柱のように薄暗い森の中に屹立する日光の柱の向こうからは草が揺れる音が聞こえてくるんだが、風が吹いているわけではない。木の幹の陰から身を乗り出して広間の奥の方を見てみると、やっぱり倒木の向こうに生えている草を食べている雌の鹿の姿が見えた。

 

 周囲に魔物はいない。・・・・・・子供たちに狩らせるチャンスだ。

 

「いたぞ。鹿だ」

 

「本当だ・・・・・・」

 

「どっちからチャレンジする?」

 

「じゃあ、僕からやる」

 

 鹿の様子を確認しながら2人に問い掛けると、幼い少年の声が返ってきた。どうやら先にタクヤが狙撃にチャレンジするらしい。

 

 タクヤは訓練で練習したとおりにSV-98を構えると、装着されているスコープを覗き込み、照準を鹿へと合わせる。おそらく鹿が次に頭を上げた瞬間に後頭部を撃ち抜くつもりなんだろう。

 

 距離は50m未満。いつも訓練している距離よりも短い。正確に後頭部を撃ち抜くことさえ出来れば、一撃で仕留められるだろう。

 

 鹿は俺の息子に狙われていることに全く気が付いていない。お気に入りの場所で、いつも通りに草を食べているだけだ。俺はすぐ近くに隠れているラウラと共に、次に鹿が頭を上げた瞬間にその後頭部に風穴が開くかどうか見守り続ける。

 

 緊張しながら待っていたその時、ついに鹿が頭を上げた。

 

 ――――今だ!

 

 そう思ったのと同時に、タクヤの構えていたスナイパーライフルが火を噴いた。膨れ上がった銃声が広間を駆け抜け、奥に乱立している巨大な木の幹に跳弾し、残響をいくつも生み出す。獰猛な銃声の残響の中を駆け抜けた1発の7.62mm弾の弾丸は鹿がいきなり響き渡った轟音に驚くよりも先に駆け抜けると、鹿の後頭部に対に喰らい付いた。

 

 雌の鹿の後頭部に風穴が開く。白銀の日光の柱の向こうで血飛沫が吹き上がり、緑色の大地が少しだけ赤く染まる。

 

 銃声と日光と血飛沫の中で、頭を撃ち抜かれた雌の鹿が崩れ落ちる。逃げようとした瞬間に頭を撃ち抜かれた哀れな鹿は、まだ逃げようとしているかのように頭を左側へと向けながら倒木の影へと倒れていった。

 

「―――さすがだな。命中だ」

 

「や、やった・・・・・・!」

 

「タクヤ、すごい・・・・・・!!」

 

 初めて獲物を仕留めることができたことに喜びながら、タクヤがスナイパーライフルのスコープから目を離す。彼はボルトハンドルを引いて薬莢を排出すると、ライフルを肩に担いだまま倒れた獲物の方へと向かって走り出した。

 

 俺もラウラを連れて、周囲を警戒しながら倒木の向こうへと向かう。頭を左へと向けて倒れていたその鹿の後頭部には、確かにタクヤが狙撃で空けた風穴が開いていた。弾丸は頭を貫通している。間違いなくこの鹿は即死だっただろう。

 

 いつも俺が仕留めている鹿よりも小柄な獲物だが、上出来だ。さすが俺たちの子供だな。

 

 狙撃はラウラのほうが得意なようだが、タクヤもきっと大きくなったら優秀な狙撃手になるだろう。仕留めた獲物を見て姉と手を繋ぎながらはしゃいでいる子供たちを微笑みながら見下ろした俺は、構えていたAK-47を下げ、倒木の上に腰を下ろす。

 

 まだこの広間は森の出口に近いから、獲物を森の外まで引っ張って行くのは難しくはないだろう。

 

「――――パパ、あっちにもいるよ」

 

「え?」

 

 アサルトライフルを肩に担ぎながら森の中を見渡していると、はしゃぐのを止めたラウラが、ライフルを構えながらそう言った。俺は休憩しながら得物を探していたつもりなんだが、まさかラウラはもう獲物を見つけてしまったんだろうか? 何の気配も感じなかったぞ?

 

 そういえば、ラウラは初めて狩りに連れて行った時も俺よりも先に獲物を見つけていた。あの時は偶然だと思ったが、もしかしたら彼女は何か特別な能力を持っているのかもしれない。

 

 この子たちは普通の子供ではない。この世界の人間と転生者のハーフであり、更に変異を起こした人間と普通の人間から生まれたキメラでもあるんだ。

 

 でも、サラマンダーの血を体内に持つ俺の能力は炎を自在に操る能力と、外殻を生成して硬化する能力の2つだけだった筈だ。もしかすると、ラウラはそれ以外の特別な能力を持っているんだろうか。

 

 彼女のその能力について考察している間に、ラウラは何も見えない真っ暗な森の中へと向かって銃口を向け、スコープの代わりに装着されたアイアンサイトを覗き込んでいた。

 

 彼女の目の前に広がるのは、真っ暗な上に巨木が乱立する森だ。そんな森の奥に獲物を発見したとしても、高確率で乱立する木々に弾丸が当たってしまい、命中することはないだろう。ほぼ不可能な狙撃だ。俺は10年間も傭兵として戦い続けてきたが、そんな狙撃は1回もやったことはない。俺でも成功できる確率は間違いなく10%未満になる。

 

 そんな難易度の高い狙撃を、まだ6歳の娘が成功させられるわけがない。だが、彼女とタクヤは俺たちの子供だ。もしかしたら獲物を仕留められるかもしれない。

 

 そして、ラウラもスナイパーライフルのトリガーを引いた。

 

 2度目の轟音が森の中に響き渡る。広間の中の獲物ではなく、外にいた獲物に向かって牙を剥いたラウラの銃声は、乱立する巨木の群れに激突して凄まじい残響を奏で始めたが、その中を突き抜けていった1発の7.62mm弾は、銃声のように巨木に命中することはなく、乱立する木々の脇をギリギリで突き抜け、暗闇の中へと駆け抜けて行った。

 

 木には命中していない。命中したのか?

 

 タクヤと共に森の奥をずっと見つめていると、小さくなっていく残響の中から動物の断末魔のような鳴き声が聞こえてきた。今の鳴き声は、おそらく鹿の鳴き声だろう。

 

 まさか、本当に命中させたのか・・・・・・?

 

 ボルトハンドルを引いて薬莢を排出するラウラ。彼女はスコープが装着されていないスナイパーライフルを肩に担ぐと、俺の顔を見上げながら嬉しそうに笑った。

 

「パパ、命中したよ!」

 

「う、嘘だろ・・・・・・?」

 

 驚きながらそう呟いた俺は、子供たちを連れてラウラが銃弾をぶっ放した森の中へと歩き始めた。確かに鹿の断末魔が聞こえてきたが、巨木が乱立する真っ暗な森の中にいる獲物に、スコープを装着していない状態のスナイパーライフルで本当に狙撃を命中させたのか? 

 

 魔物がいないか確認しながら広間を離れ、真っ暗な森の中へと入っていく。腰に下げていたランタンを拾い上げ、左手から出した小さな炎で明かりをつけた俺は、橙色の光で暗い森を照らしながら進んでいった。

 

 真っ暗な森の先には、やはり見慣れた模様の毛皮で覆われた草食動物が倒れていた。ゆっくりと歩いていた最中なのか、風穴は左側の側頭部に開いている。

 

 何も見えない上に遮蔽物も多い状態で、しかも歩いている獲物に1発で命中させただと・・・・・・!?

 

 俺は後ろを振り返った。ランタンの光に照らされている暗い森の奥の方には、先ほどラウラが狙撃したあの森の中の広間がちゃんと見える。しかも、おそらく狙撃した距離は100mほどだ。いつも子供たちが射撃訓練をしている距離の倍以上の距離から、この鹿の頭をラウラは正確に撃ち抜いていたんだ。

 

「信じられん・・・・・・」

 

 まだ6歳の娘がこの狙撃を成功させたということが信じられない俺は、再び手を繋いでしゃはぎ始める姉弟を苦笑いしながら見下ろした。

 

 

 

 

 

 

 

 子供部屋にある同じベッドで寝息を立てる子供たちの寝顔を妻たちと一緒に見下ろしていた俺は、ドアをノックする音を聞いてから「どうぞ」と小声で言った。

 

 静かにドアを開けて子供部屋の中にやって来たのは、真っ白なワンピースに身を包んだ幽霊の少女だった。フィオナはふわりと宙に浮きながら部屋の中に入ってくると、毛布をかぶりながら2人で仲良く眠っている幼い姉弟の頭を微笑みながら優しく撫で、静かに顔を上げる。

 

『・・・・・・検査が終わりました。リビングまでお願いします』

 

「分かった」

 

 フィオナには、この2人の身体の検査をお願いしていた。タクヤとラウラは俺と同じくサラマンダーの血を体内に持っているキメラだ。本来ならば俺と同じく炎を操る能力と外殻を生成する能力が遺伝している筈なんだが、血液が体内に取り込まれずに変異をしてしまった人間は前例がないため、不明な点があまりにも多過ぎる。もしかすると俺の持っている能力とは違う能力を身に着けているのかもしれない。

 

 今回の狩りでそう思った俺は、妻たちにそのことを話してからフィオナに検査を依頼していた。

 

 今日の事を話した時、エミリアとラウラはかなり驚いていた。俺でも成功させられる確率が低い狙撃を、まだ6歳の娘が1回で成功させたんだ。もちろん、エミリアとエリスはそんな狙撃は出来ない。彼女には狙撃の才能があるのかもしれないが、明らかに今回の狩りで彼女が披露したこの狙撃は、才能ではない。

 

 俺は妻たちに向かって頷くと、フィオナに続いて子供部屋を後にした。広い階段を下りて1階のリビングへと向かい、食事をする時に使っている大きなテーブルの椅子に腰を下ろす。

 

 テーブルの上には、いつの間にか紅茶が人数分用意されていた。テーブルの近くでフィオナが持って来てくれた資料を配っていたガルちゃんは、俺たちよりも先に椅子に腰を下ろすと、テーブルの上の資料に目を通し始める。

 

『えっと、まずラウラちゃんの身体なんですが・・・・・・』

 

 俺たちが席に腰を下ろしたのを確認したフィオナが、検査した結果が書かれている資料を見ながら説明を始めた。

 

『体内の魔力を検査したところ、炎属性というよりは氷属性の魔力ばかりでした』

 

「サラマンダーのキメラなのに氷属性・・・・・・?」

 

 サラマンダーは火山などに生息する、炎を操る凶悪なドラゴンだ。そのサラマンダーの血が体内にあるのならば、俺のように炎属性の魔力を持っている筈なんだが、何とラウラの場合は炎属性ではなく、氷属性の魔力が体内に確認されたらしい。

 

『おそらく、母親の遺伝の影響で属性が反転してしまったのかと・・・・・・』

 

「なるほど、私の遺伝なのね・・・・・・」

 

 エリスはかつてラトーニウス王国騎士団の精鋭部隊で絶対零度と呼ばれていた騎士だった。異名の由来は、氷属性の魔術を自在に操りながら次々に魔物や敵兵を葬っていたからで、以前に俺とエリスが戦った時も彼女の氷属性の魔術に苦戦したことがある。

 

 彼女の氷属性の魔力は、サラマンダーの血に干渉した上に属性を反転させてしまうほど強力だったらしい。確かに、ラウラは俺よりもエリスの方に似ている。俺に似たのは髪と瞳の色だけだろう。性格や顔つきはエリスにそっくりだ。

 

『それと、その・・・・・・狙撃の件なんですが』

 

「ああ」

 

『彼女の頭の中に、奇妙な器官を発見しました』

 

「奇妙な器官?」

 

『ええ。資料にも書いてあります』

 

 彼女の聞き返した俺は、すぐに手元にある資料を見下ろした。魔力の分析結果や専門用語の羅列の下の方に、そのラウラの頭の中にあった奇妙な器官についての報告が書かれている。

 

「――――メロン体だと?」

 

『はい、その通りです』

 

 報告書を眺めていた俺は、エミリアがフィオナにそう言ったと同時に顔を上げた。

 

 ラウラの頭の中には、イルカなどと同じように超音波を発するためのメロン体があるというのだ。これがあればイルカたちや潜水艦のソナーのように超音波を発し、暗闇の中や霧の中など周囲が全く見えない状況下でもエコーロケーションで標的の位置を知る事ができるというわけだ。おそらく、彼女は今回の狩りや初めて狩りに行った時にこの能力を使って獲物を探していたんだろう。

 

 しかも、ラウラは恐ろしいほどの狙撃の才能を持っている。もし彼女がスナイパーになった場合、敵が暗闇や霧の中に逃げ込んだとしても、彼女はエコーロケーションを使って関係なしに敵を狙撃で撃ち抜いてしまうだろう。

 

『今のところ、感知できる範囲は半径600m程度だと思われますが、訓練すればさらに距離は伸びるでしょう』

 

「凄いわ、ラウラ・・・・・・」

 

「姉さんは凄い子供を産んだんだな・・・・・・」

 

「それだけではないぞ。ラウラの動体視力はドラゴン並みに発達しておるようじゃ」

 

「だからスコープを使うと狙いが付け辛いって言ってたのか・・・・・・」

 

 ドラゴンは戦闘機ほどではないが、凄まじい速度で空を飛び回る強力な魔物だ。高速で空を飛び回りながら獲物を捕食する事が多いので、その動体視力は魔物の中でもトップクラスに発達していると言われている。

 

 どうやらラウラは、その恐ろしい動体視力まで受け継いでいるらしい。

 

『そして、タクヤ君なんですが・・・・・・』

 

「ああ」

 

 今のところ、タクヤには特殊な能力はないような気がする。ラウラのようにそういった能力を使っているところは見たことが無い。あいつはどちらかというと、普通の子供に近いのかもしれない。

 

 そう思いながらエミリアの方をちらりと見た俺は、我が子の検査の結果を聞こうと真っ直ぐにフィオナの方を見つめる彼女の顔を見てから、手元の資料に目を通し始める。

 

『タクヤ君も、普通のキメラではありません。彼もお母さんの影響を受けています』

 

「私の影響だと?」

 

『ええ。彼の基本的な能力は力也さんとあまり変わらないのですが・・・・・・炎だけでなく、雷まで操る事ができる可能性があります』

 

 雷属性まで操れるということは、エミリアの遺伝の影響に違いない。エミリアには異名はないが、彼女は以前から雷属性の魔術を得意としていたし、よく剣に雷を纏わせて敵を斬りつけていた。

 

 父親の得意な属性と母親の得意な属性を両方とも受け継いでいるということになる。

 

「ダーリン並みの炎と、エミリアちゃん並みの雷が使えるのね・・・・・・」

 

「うむ。やはり、2人とも立派なドラゴンになりそうじゃのう」

 

 ガルちゃん。あの子供たちはちゃんと人間として育てるつもりだからな。

 

『それと、外殻を生成する能力についてなんですが』

 

「ああ」

 

『おそらく、外殻の硬度は・・・・・・ガルちゃん並みかもしれないです』

 

「――――なっ、なんじゃとぉッ!?」

 

 えっ? 嘘でしょ?

 

 外殻の防御力がガルちゃん並み? ガルちゃんの外殻って、無反動砲の対戦車榴弾とかスティンガーミサイルの直撃を喰らっても無傷だったくらい硬いんだぞ? 下手したら主力戦車(MBT)の複合装甲以上の防御力を持ってるって事になるんだぜ?

 

 エリスとエミリアもあの火山での激戦を思い出したのか、目を見開いてじっとガルちゃんの方を見つめている。

 

 つまり、タクヤの防御力はエンシェントドラゴン並みというわけか・・・・・・。

 

『す、すごいお子さんたちですね・・・・・・』

 

「ま、まったくだ・・・・・・」

 

 俺は冷や汗を左手で拭い去ると、目の前のテーブルに用意されていた紅茶のカップを持ち上げた。

 

 ラウラは索敵能力がチートで、タクヤは戦闘能力がチートということか。

 

 すごい子供たちが生まれてきたもんだ。

 

 


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