陸上これくしょん!   作:ゆっくり分隊長

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皆さんどうも、今回はお知らせが。(と言ってもこの作品には余り関係ありませんが)

最近更新が遅れている事についてなのですが、活動報告、及び私の自己紹介のコメントに書いた通り、サークル活動をする事になった為忙しく、遅れ気味になってしまっています。

そして、サークル活動が安定するまで、この作品以外の他の小説を一旦休止し、代わりとなる短めの小説を公開したいと思います。

・・・まぁこの作品は書きやすい為継続するので、本当に関係ないのですがw


第伍話

 

「・・・ッ!敵、3両発見!内一両は・・・

 

重戦車だと思われます!」

 

 

89式の悲鳴にも近い報告を受け、大樹は思考を巡らせる。

 

(・・・2両は兎も角として・・・重戦車の方は絶対57ミリでは抜けないだろうな・・・だから何とかしてロタをぶち込みたいが・・・かと言って接近したら他の2両も攻撃してくるだろうし・・・)

 

 

「どうしますか!?このままでは、いずれ直撃d」

 

ズダァンッ!

 

言い切る前に重武装の陸上型による砲撃が側に着弾し、危うく吹き飛ばされそうになる89式。

 

 

爆音で耳が殆ど聞こえなくなった中、大樹が身振り手振りで指示を伝えようとするのを見る。

 

 

 

 

 

 

 

砲撃は、未だに止みそうになかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

動けない小動物をじわじわ嬲る様にゆっくりと前進しながら前方に砲撃をする陸上型。

 

相手の姿は見えないが、関係無いとばかりに撃ちまくる。

 

 

 

 

 

 

そんな姿を、89式は側面から(・・・・)見ていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドンッ!!

 

 

89式の放った57ミリ徹甲弾が重戦車型に命中し、装甲板に火花が散る。

 

いきなりの発砲に驚いた随伴二両が即座に撃ち返すも、反射的に撃っただけなので

当然89式には当たらず、明後日の方向へと飛んでいく。

 

 

89式はそのまま後退を開始、随伴もそれを追う。

 

 

(・・・よし、離れた・・・)

 

随伴が89式に釣られたのを見た大樹は草むらから出て突貫をする。

 

 

重戦車の意識が逸れている間に防焔布と防塵眼鏡を装着し、接近をする。

 

 

 

 

 

 

しかし。

 

 

重戦車型の陸上型と、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

            目が合った(・・・・・)

 

重戦車型は勝利を確信し、笑みを浮かべながらゆっくりと砲塔を回す。

 

 

「ッ!?」

 

途轍もない危機感を覚えた大樹は身を伏せる。

 

 

 

次の瞬間、小口径砲弾が大樹の頭上を飛んでいく。

 

 

 

発射元を見ると・・・

 

 

其処には追撃して居た筈の随伴の内一両が居た・・・

 

 

随伴が戻って来たその奥には、煙が見える。

 

「まさか・・・嘘だろ!?」

 

 

最悪の事態を想像する大樹の元に、照準を合わせた重戦車型が歩み寄る。

 

残り10メートルを切った時・・・

 

突如として随伴が明後日の方向に発砲、重戦車型も其方に視線を移し、砲を構える。

 

 

タタタタタタァンッ!

 

突如としてその方向から銃声が聞こえる。

 

(・・・?何にしても、今が好機!)

 

大樹は体の後ろに隠していたロタを持ち、重戦車型に狙いを定める。

 

 

そして、発射。

 

 

 

ロタから発射された七糎ロタ弾は想定した弾道よりは僅かにズレながらも、重戦車型

の上腹部と下腹部の中間付近に着弾、大爆発を起こす。

 

 

爆風で吹き飛ばされそうになるのを堪えながら、重戦車型の方を見る。

 

重戦車型は辛うじて生きている物の、装備は大破しガラクタ同然になっていた。

 

いきなりリーダーが倒されたことに驚いた随伴は反撃しようとする。

 

 

しかし・・・

 

 

89式が背後に忍び寄る。

 

 

「やぁッ!!」

 

随伴に向かって飛び上がった89式は随伴の頭部に、手に持った砲弾を叩きつける。

 

 

その砲弾は大爆発を起こし、自分諸共随伴を吹き飛ばした。

 

 

「89式!?」

 

爆発による煙がまだ収まらない中、大樹は89式の元へと向かう。

 

「大丈夫か!?」

 

 

「ッ・・・・・大丈夫です、少し手が痛むだけ・・・ッ!」

 

そう言う89式だったが、両手は酷く失血し、服も黒ずみ、所々破れていた。

 

 

「無茶はするな・・・・」

 

 

「はい・・。

後、少し質問が・・」

 

 

89式の質問は、89式を追っていた随伴が突如追撃をやめ、方向転換した事についてだった。

 

 

「理由は分からん・・・だが向こうから銃声がしたから、もしかしたら・・・」

 

 

「行ってみますか・・?」

 

 

「だな。」

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

ダァンッ!ダァンッ!

 

 

ダダダダダダダッ!

 

 

此処は森の中。目的の場所に近づく程砲声や銃声が大きくなってくる。

 

「これは・・・生き残りの敵か?」

 

「恐らく。と言う事は・・・」

 

 

再装填をしたロタを構え、慎重に前方を伺う。

 

そこには、此方に気付く様子もなく砲撃を続けている2両居た随伴の、最後の生き残りが居た。

 

そしてその先には、砲撃を必死に回避している少女の姿。

 

 

「距離は40メートル程・・・行けるな。」

 

冷静に狙い、発射。

 

 

木々の間を縫い真っ直ぐ飛んで行った弾は随伴の背中に命中、敵を木っ端微塵に粉砕する。

 

 

 

「よし。さっきの少女の様子を見に行こう。」

 

 

「了解です」

 

 

二人は、先程見えた少女の元へと向かう。

 

先程の少女は、疲れたように倒れこんでいた。

 

「大丈夫ですか?」

89式が倒れこんでいる少女へと問う。

 

 

「はい、私は大丈夫です・・・って貴女、手が・・!ちょ、ちょっと待ってて下さい!」

 

「へ?」

 

そういうと、少女はおもむろに肩から掛けていたバッグの中から包帯と消毒液を出す。

 

「今、応急手当するんで!」

 

「え、えぇ・・?」

 

困惑している89式を無視し、てきぱきと処置を施していく。

 

「慣れているな・・・」

 

「まぁ、軍属ですし、陸娘っていう子達の方ですけど、修理を担当してるので・・・ってあれ?これ、間違えて陸娘用の物使っちゃった!陸娘用のを人間に使っちゃうと・・・あれ?」

 

「あぁ、言って無かったがこの娘は陸娘だ。軍属って事は、君も陸娘なのかね?」

 

「そうですけど・・・もしかして貴方も?」

 

「あぁ、最近陸軍に来たばかりだから暫定的な地位だが、陸軍少佐、と言う事になっている。」

 

「へ!?あ、いや失礼しました!」

 

階級が分かった瞬間急いで姿勢をただし敬礼をする少女。

 

「別にそう言うのは気にしてないさ。で、君の名前は?」

 

「え、えっと、装甲工作車、セリと申します!故障した戦車や陸娘の牽引、陸娘なら簡単な修理も出来ます!」

 

「セリ・・・と言う事は、装甲工作車を運用出来る程のある程度大規模な基地がある、と言う事で良いか?」

 

「はい・・・そうですが・・・」

 

「なら、〝アレ〟を引っ張って、その基地へ行って良いか?」

アレ、と指さした先には、瀕死の重戦車型とその装備の残骸。

 

「良いですけど・・・ま、まず護衛の娘達と再開してからで・・・」

 

「ん?」

 

「いや・・・あの・・・実は、他に護衛の娘達が居たんですけど逸れちゃって・・・」

 

 

「・・・・・。」

 

 

 

無事敵を撃破した89式達は、友軍基地訪問・・・の前に、セリと逸れてしまった護衛の陸娘達の捜索を始める事となった。

 

 

 

 

 

 

 

 




~戦車紹介~・・・と行きたいところですが、今回はお休みして宣でnゲフンゲフンお知らせを。
前書きでも書いたサークルの作品は、東方と戦車の小説です。例大祭来れる方は是非~

・・・後、出来れば艦これ関係も出せないかなぁ・・・と模索中。
出せるとしたら来年以降になりそうですが、その時は艦娘と、突如現れた陸娘の交流の日常系の話になりそうですね・・・その時はどうぞ私ゆっくり分隊長と、サークル『83project』を宜しくお願い致します<m(__)m>

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