まずこれです
暗殺教室 お疲れまでした!
ついこないだのジャンプでついに暗殺教室が完結しまして、感動するオチで幕を閉じました。
ということで、書こうと思い深夜のテンションで書いてしまいました。
どこまでやれるかわかりませんが、よろしくお願いします。
数年前までは、俺はいつしか彼女ができると思っていた。ごく自然な流れて彼女ができ、そして結婚というラブストーリーを築くはず……だった。
だった
だった
だった
現実は甘くないというのが、高校二年の春にふと思ってしまった。現実という世界は俺を飲み込み、絶望というプレゼントをくれた。
左、そして右へと視線を移せばそこには男女の二人組のヒューマンたちが発情しながらイチャイチャしている……いや、あれは多分授業のノートを見せてもらおうと女子が男子に近づいているんだろう。
ほら、男子の机にはノートが開かれているからそうに違いない。
ただ、なんでそんなに近く会話しあっているんだろうか? もうちょっと離れなさい、すげぇうらやま
じゃなく、他の人たちに迷惑でしょうか? 空気よめ。
机のよこにかけてあった鞄を持ち、そのまま教室からフェードアウトする。いやいやいや、もう授業もないし教室に残る意味ないでしょ? みんなどんだけ学校好きなんだよ。
廊下を歩けば馬鹿笑いなどの声が響き渡り、さらには部活動の掛け声なのか気合が入っている声も響く。
たまに思うけど、男子の『○学~、ふぁい! おぉ!』は別として、女の子の『○学ー、ファイ オー!』の方が俺は好きだ。『ファイ』が『ぱい』に聞こえ『オー』がそのまま『お』に聞こえる。
男子ならわかるだろ? わからないやつは一度聞けば、麻薬並みに聴覚が支配されるからぜひ楽しみにしてくれ。
俺が通っている『私立 帝凜学院』は最初は良さそうな学校だと思い、青春妄想爆発させたさ。けど、やはり学校は学校というのが分かってしまった。それほど楽しくない。友達できない。
そして、一番の理由が『彼女できない』である。
これ大事、まじ彼女できないとか人生詰んでいると思うのは俺だけではない。いいか? たしかに高校生でも彼女できるのは、ぶっちゃけいるんだよ。
けど、それができないとなれば大学生とか専門生、社会人というステップアップをふみ彼女ができる。
だが、俺は今現在進行形で彼女が欲しい。
彼女といちゃいちゃしたい、彼女とデートしたい、他にはまぁ小さな子たちには教えられないな。俺は一言彼女が欲しい。
今日で67回くらいこんなこと思っているが、まだ家につくのに距離がある。家に着くまでを数えているので、最高は345回。だが、この様子だとこれを超えることはまだないだろう。
あの345回は、帰り道に通る公園でクソカップルどもがイチャイチャズッコンをやっていたので、俺はそれを目撃してしまい近くにある電柱を奴らの目の前に倒し追い払ったわけだ。
人間、やればできるなと初めて思った。
「やめてください!」
「触らないで!」
「いいじゃねぇかよ? ここら辺は暗くなると危ないから、お兄さんたちが家まで送ってやろうといってんじゃねぇか」
「ほらほらそんな暴れんなって。たく、最近のガキはちょこまかと」
「おい! 近くにポリが来てないか見張ってろ。それ以外は目があったら脅せば助けられないだろうしよ」
おうおうおう、新しいイチャチャですか? なにそれ、俺も混ぜてもらいたい。俺もそれで『ちょ~、マジやめてほしいんですけど~キャハ』と言われてイチャイチャしたい。
またもあの公園を通ろうとすると、目の前にはこんな寒い時期なのに半袖の世紀末どもが三人おり、それに絡まれているのは制服からして中学の生徒である。性別は女性であることから、羨ましい。
―――が、相手は中学生。犯罪はいけないよ。まぁ、俺は関係ないからいいけどさすがにJCとか俺も範囲外なんでね。俺はどちからというとJD以上の年齢でアラサーまでが限界かな。いや、きっと俺の童貞力なら上までいけるか? ごめん、無理だわ。
すると、世紀末どもの一人が俺の存在に気付いた。
「あ? おめぇ、なに見てんだゴラァ。見せもんじゃねぇぞ!」
俺からだと、完全に見世物にしか見えないんだが。だって完全にこの世紀末どもを折に閉じ込めれば、猿にしか見えないだろ?
いやいやいや、なにを言っているんだ俺は? こんなことを考えるとか完全に末期だわ、だから彼女できないんだよ。よし、憶えておこう。彼女が欲しいから、予習や復習は肝心だ。
絡まれている間も、あっちでも絡まれているJCと目があってしまった。
あぁ~あ、ちょっと目から涙がでているではありませんか? たしかに俺はか弱い子もストライクゾーンに入るけど、残念だ。俺のルールだとJCは禁止なんだよ。投げることもできないね? つか、ごめんね俺が丁度いいタイミングで現れちゃって。
だってこんなタイミングなら、謎のクールな男が颯爽と現れて『その手をはなせ』を100%いってこの雑魚を倒して『大丈夫か』とか聞いちゃって助けられるんだろうけど、俺でしたご愁傷様でした。
俺はあんまし関わりたくない、こんなのと関わったら絶対彼女できない!!。これは俺の死活問題だ、だから悪いけど俺は君らを助ける義理はないよ。
先ほどから俺に文句をつけている世紀末1に向かって少しため息をもらし、そのまま公園を突っ切るように足先を早める。
「た、助けて下さい!!」
「すみません! 警察をよんでください!!? すみません!!」
「はは、あいつに助けを呼んでも無駄だぜお嬢さんたち。あの制服を見たら、それは誰でも納得するわな」
「え……」
「あれは近くにある帝凜っていう、超有名高校の一つでよ。問題を起こせば退学というおそれもある、それはもうある意味アホみたいな学校なんだよ。だから、こんなバカみたいなのに巻き込まれれば、あいつは身の保険を選び関わろうとしない。はは、これでもう邪魔者はいなくなったな」
「いやっ…!」
「もうすぐここいらも人通りが少なくなる。さぁ、楽しもうぜ!」
「た、たすけて……お願い、誰か………」
――――――たすけて
刹那、男たちが女の子に襲い掛かろうとした瞬間に起こった。男たちを急に覆った影が急に出来上がり、それがだんだんと近づいてくるのか影がはっきりし、しかも音がヒューと高音を頭上から聞こえる。
すると、そのままドシンと音をし地響きがした。いつのまにかあたりは土煙に覆われ、女の子たちは脳が追い付かなく、ただ唖然としている。だんだんと煙が晴れ、目の前までいた男たちは消えていた。最初はわからなかった、どこかで見たと思いよく見れば信じられないことに電柱が倒れている。しかもその下には男たちが下敷きにされており身動きが取れないでいる。
電柱の根元であったであろう場所には、先ほどまで微動だにせず静観していた男性が佇んでいた。
そして一歩一歩と近づき、男どもの目線に合わせるようにしゃがみ込んだ。
「どうも、帝凜学院の2年C組 『覇鐘 獅子』です。僕の夢は彼女ができることです、よろしくお願いします」
そう言い残し、彼は何事もなかったようにそのまま去っていった。
「………だ、大丈夫矢田さん? どこか怪我とかは」
「だ、大丈夫。ただ、ちょっと唖然としちゃって……。片岡さんは、大丈夫なの? さっきの衝撃でどこかうったりは」
「ううん、平気。とりあえず、警察が来る前にここを離れましょう。話はその後で」
「うん。………………覇鐘、さんか」
あぁ~あ、やっちゃったやっちゃった。変な自己紹介しちまったし、これからどうしよっか? うん、まずは下手すれば退学もんで、下手すれば賠償もんですわ。前回は上手くやったけど、こんかいは目撃者もいるからヤバいかもな……
どうしよう、電柱っていくらで修理できるんだろ? ガムテープとか接着剤でワンチャンいけるのでは?
しかし、あの女の子たちの制服はどうみても椚ヶ丘中学校だよな? あそこはすごい勉強一筋、才能開花とかそんな完璧高校なのに平気かな? まぁ、とりあえず被害はあまりなさそうだしいいかな。
え? なんで心配したかってか? もしかしたらあの子たちは5年後とかになれば、俺のことを覚えてて『あの時はありがとうございます! せめてものお礼で……お付き合いしてください!』とか言われるかもしれない!
これも計算よ、計算がすべて。
さぁてと、明日のことは明日考えればいいしいつものように妄想彼女シュミレーションしながら帰るとするか。もう20分も予定よりか遅れているし。
「ヌルフフフ、面白いですねぇ。いるもんなんですねぇ、生まれた時から化け物というのは」