女神科高校の回帰生   作:Feldelt

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ゆゆゆ一挙見ましたフェルデルトです。
にぼっしーといい友奈ちゃんといい風先輩といい...
かっこよすぎでしょ!
ちなみに私はにぼっしー派です。ちょろい。

...とまぁ雑談はこの辺で。
虚夜vs影君です。

では、どうぞ。


ペルセウス/死闘、勇者vs悪意

さて、ここで一つおさらいといこう。

 

正直俺は一人で虚夜をどうにかしようとしている。

そして...無茶かもしれない考えもある。

 

その結果がどうなろうと、必ず帰るという約束は果たせそうにない。

...まだ今は。今はまだ、約束を守れないのだ。

 

「外道ともろくでなしとも言ってくれ...一番辛いのは、

 ブランだろうけどな...」

 

通信機も着けず、有るのはケータイだけ。そのケータイも運悪く電池がない。

完全に孤軍奮闘状態。生きるか死ぬかも自分次第。

あぁ、ここが死に場所なのかな、と。

多少なりともそんな思いがあるあたりもう、あの塔には帰れない。

 

「退屈だったよ、影君...さぁ、始めようか。

 世界の命運を賭けた戦いをね。」

 

「...考えは同じなんだけどな...」

 

感覚で、というべきだろうか。

虚夜相手ではどう頑張っても死ぬんだろうなという思いがあった。

だからか、始めに話をすることにしたのは。

 

「同じ...?世界再編を手伝ってくれるのかい?」

「違う、人間の負の面を否定することだ。」

 

「あぁ、なるほどね。確かに同じだよ。私は人間を否定する。

 負の感情を抱き、他者に対して働きかけることもせず、

 ただただ、羨望や憎悪、嫉妬を抱くような輩をね。」

 

同じだな。それは自分自身を否定しているということも

理解している。自己矛盾だらけの存在だ。

 

「それが矛盾だと指摘しない辺り...君と私は

 本当に同じなようだ...けど、世界再編に

 手は貸してくれないみたいだね...」

 

当たり前だ。俺と考えが同じでも、お前には一つ烙印がある。

 

「あぁ、お前は...明の仇だからな。」

 

「じゃぁ...世界再編するとき、君の大事な人達だけは残してあげても

 いいよ?少し面倒になるけどね。」

 

「それでも、明は帰って来ない...!」

 

認めたくない事実を口にした。

苦しい、辛い、それでも、それは事実だ。

 

「そこまで妹に固執するんだ...しかも実の妹より義理の妹に。」

「ピスケスから聞いたか...そうだな...あんまり実感ないからだろうな。」

「実感、ねぇ...まぁ、いいや。そこまで固執する辺り、シスコンみたいだね。」

「心外だなぁおい...『みたい』は余計だ!来いよ虚夜...俺より強い

 茜の師匠なんだろ...?固有なんか捨ててかかってこい!」

 

時間圧縮を使ってない時点で説得力は無いけどな...

 

「へぇ...対等な条件で格上に挑むなんて、勇者だね...

 せいぜい、追い返すのが精一杯のレベルでない事を

 願うよ...ファランクス、力をこの手に。」

 

虚夜は自らの得物、対プロセッサユニット用多段型貫通槍を構える。

俺もまた、超剛性硝子製水晶刀身片手剣、映影(うつしかげ)を両手に構えた。

 

「さぁ、行くぜ...!」

 

かくして、後に天界救世と呼ばれる戦いの幕は上がった。

 

 

----------

 

 

「しかし...君のその力...オリジナルである私の制御能力の

 恩恵があればこそだというのにね!」

「そうかい...!」

 

虚夜の刺突を左にいなす。そしてその勢いで背後を取るも、

 

「甘いよ。」

 

槍の柄の部分で距離を取らされる。

 

「ならば...!」

 

左手の映影を背中にマウントし、腿にあるスラッシュバレットを抜刀、

牽制の意味を込めて軽めの弾幕を作る。

 

「とっさの判断が速いねぇ...眼帯だというのに...」

 

虚夜は臆さずに接近してくる。

 

「死線を経験してるんだよ、こっちは!」

 

右手の映影でつばぜり合いに持ち込む。

そしてスラッシュバレットで銃弾を三発ねじ込む。

 

が、ファランクスの向きを変えたことで銃弾を防がれただけでなく、

それについて反射的に驚いた隙を突かれつばぜり合いから弾かれる。

 

「いい動きなんだけど...私の方が一手先だね。」

 

そう言ってる最中にも弾幕を張ってみたが、華麗に

ファランクスで防がれる。

 

「ちっ...やっぱ強い...!」

 

スラッシュバレットをしまい、眼帯を外す。

再び映影の二刀流になり、義眼のシステムを起動する。

 

「へぇ...義眼か...死線をくぐり抜けてきたというのは

 あながち間違いないようだね...」

「そうだな...ここから先は...自分とも戦わなきゃなぁ...!」

 

今度はこちらから虚夜に向かう。

 

「思い切りがよくなったねぇ...」

「うっさい...!」

 

上段から右の映影で斬り、それが避けられると斬った勢いを利用して

左手の映影で回転斬りを浴びせる。

 

「危ない危ない...」

 

回転斬りはファランクスに防がれた。だが、遠心力で上がった右手を

降り下ろし、さらに逆袈裟に返して追撃する。

 

が、ここで大きな隙が出来た。そう、腹部ががら空きなのだ。

虚夜がそこを突かないはずがない。

先の攻撃を防ぎきった虚夜は真っ先にファランクスを投擲してきた。

 

「ち...!」

 

手首を返し、映影二本でどうにか直撃は防ぐも、

大きく体勢を崩したうえ、映影は二本とも吹っ飛んだ。

 

「あー、今の防げるんだ...凄いねぇ...」

 

弾かれたファランクスを回収し、佇む虚夜と、

体勢を立て直し、スラッシュバレットを構える俺。

 

やはり勝ち目等なかった。

だが、義眼の力を最大限、限界まで引き出せば...

 

「はぁ...一つ、無茶しますか...」

 

義眼のリミッターを外す。

 

「へぇ...無茶するね...」

「良いだろ別に...無茶くらい、な...!」

 

義眼が紅く光る。

 

イメージ的にはあの隻眼のヲ級みたいな感じ。

あれは青色だけどね。

 

「第二ラウンドだ...行くぜ虚夜...!」

 

 

 

 

 

 

 




という訳で戦いは続く。

次回、「一角獣/奇跡の可能性」

感想、評価等、お待ちしてます。

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