女神科はそろそろ一年ですが...4月までに終わるのでしょうか...
終わらせて続編を...!
という訳で女神科には続編があります。
でもまずはこの話を締めなくては。
では、どうぞ。
敵陣に突っ込み、
俺は叫ばずにはいられなかった。
「虚夜ぉぉぉっ!!」
「きゃはは、そんな叫ばなくてもいいのに...
まぁ、気持ちはわからないでもないよ?」
虚夜はそう、ただただ不敵に笑っていた。
「まぁいい...ブランを返せ。この外道。」
「外道とは失礼だねぇ...無理もないだろうけど。
それに、元から返す予定だよ?ほら、その混影は
何のためにあるんだい?凍月 影。」
逆に挑発された。まずい、こいつはベールよりも別格の苦手意識が
頭をもたげる。つまり...ベールのゲーマー的憎めない部分とあの無駄な質量を
削減して純粋な悪意と殺意を凝縮したものがこいつだろう。
「人質を解放して欲しくば、自ら手にすればいい...
ほら、その鎖を斬りなよ。」
言われなくともだな...
「じゃあそうさせてもらおうか...!」
混影を降り下ろす。確かに鎖は斬った。
...だが、まるで人を斬ったような感触もあった。
嫌な予感がする。混影の刀身を見ると血がついていて...
目の前にはもうほぼ下着姿で、磔にされていて、なおかつ
斬られた痛みに苦悶している、ブランの姿があった。
「どう、いう、ことだ...?何をした...虚夜ぉぉぉ!」
「私は何もしてないよ?幻影でも見てたんじゃない?
鎖でグルグル巻きにされてる彼女をさぁ...いやー、
本当に斬ったねぇ、キレイな傷がついてるねぇ...
けど浅いのか。つまんないなー。」
「っく...死なせねぇよ、絶対!」
磔の足元を切断、流血しているブランを小脇に抱え、
ストライクフォームを起動、一気に外に出る。
「あーあ、逃げたかぁ...まぁいいや...」
虚夜はそれでも笑っていた。
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「《緋一文字·紅椿》!」
『きゃぁぁぁぁぁ!?』
リブラとヴァルゴを片付けた。まさかこんなに時間がかかった上に
意外とダメージを受けるとは...
「参ったなー、えー君をもっかいあっちに射出しないといけないのに...」
そう思った時だ、赤く染まったえー君が私の横を過ぎていって、
そして赤い液体が私の頬に付いた。
「血...まさかブランちゃんが...?」
嫌な予感がするけど...真っ直ぐえー君の援護に行きたいけど...
今は、まだここで背中を守んなきゃだね。
「すぅ、はぁ...おいで、虚夜師匠!」
「あ、バレた?まさか私の固有を乗り越えてくるなんてね...」
虚夜はやっぱり不敵に笑っている。
「師匠の固有能力...推測ですけど、空間に虚像を作る能力では?」
「正解、だけど不正解。正しくは空間に
産み出すんだよ。名前は、
やっぱりか、だけどそうなるとめちゃくちゃ面倒じゃないか。
「それって、勝ち目無いじゃないですか...」
「当たり前でしょう...?でも茜ちゃん。敵意を見せないのなら、
殺さないであげる。どーする...?折角生き返った命だよ?」
虚夜は凄い提案をしてきた。だとしたら...私の選択肢は一つだろう。
「嘘じゃないというのなら、喜んでここを通しますね。」
「物わかりが良くて良い子だね...じゃ、邪魔しないでね。」
虚夜はホントに、私には何もしなかった。
「ゴメンねえー君。けど、信じてる。君は、極限までの
絶望を知ることでとても強くなる。
...でも、ブランちゃんは生きてて欲しいな。」
もう私には、昔みたいに虚夜の考えていることがわからなくなった。
でも、だからこそ、えー君には、それを見抜いて欲しい。
そう思って、私はV·サー·タワーへ向かった。
まだまだ続くシリアス。
ブランに怪我?ブランは1000%生きますよ、絶対。
次回、「琴/戦慄と恐怖のアンサンブル」
感想、評価等、お待ちしてます。