女神科高校の回帰生   作:Feldelt

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どーも、執筆中二度データが飛んだフェルデルトです。

ラスボス登場です。さぁ、なんと読むのかお考え下さい。

では、どうぞ。


兎/跳ねるのは病みし心

V·サー·タワー...それがこの塔の名前のようだ。

 

ガーディロイドの大群やレオとキャンサーの猛攻を退け、

どうにか無事にこの塔に着くことが出来た。

 

今俺らはこの塔の最上階と位置付けられているスカイラウンジと呼ばれている(ギア談)

全方位外が眺められる場所にいる。要するにあれだ、Zからのコクピットみたいな感じ。

カメラではないけどね、うん。

 

「はぁ、あとやることは...〈Odin〉と〈Cherudim〉の制作、

 〈sevensword〉と〈starburst〉の調整...エトセトラエトセトラ。」

 

「手伝いますよ?敵も待ってはくれないでしょうし...」

 

ーーギアの言う通りだ。敵が待ってくれるはずなどない。

 

とはいえ...それでもまだあと1日は欲しい。さすれば完成するだろう。

そんな予想は、爆発音と衝撃、そして振動によって覆されることとなる。

 

「どっかで何かが爆ぜたな...警戒態勢、何事なんだ一体...

 少しは休んだっていいじゃないの全く...」

 

俺以外女子のこの面子は全員頷く。そして、声が響いた。

 

『あ、あー、聞こえてる?とーげつ君。』

 

妙に懐かしい気持ちにさせるような抑揚の使い方だった。

 

「誰だ...」

『世界再編を推し進める新進気鋭の団体、略してSOS団の長だよ。』

「涼宮か!?」

『ざーんねーん、虚夜だよ。』

「いかにもな名前だな...あんたがラスボスか...?」

『ドラゴンをメイドにはしてないよ!』

「小林違いだ!...こほん、それよりも何用だ...」

 

『宣戦布告だよ。世界再編を受け入れない者ども全員にね。』

 

「ほう、俺らにそこまで強気に出ていいのか?」

 

敢えてーー挑発をしてみる。声だけでも、それは手練れだと俺に

推察させるにふさわしい風格ともとれる余裕が相手にはある。

果たして、どう出る...?

 

『出るよー、そっちに3人送っといたんだ、既に。

 アクエリウス、スコルピオ、そして、茜ちゃんをね。』

 

頭を殴られたかと思った。女神連中の息を呑む音が聞こえる。

 

「茜...だって...?」

 

信じられない、なぜ茜が、よりにもよって茜が、目の前で息を引き取った茜が、なぜ...

 

「嘘だッ!!」

 

明が叫ぶ。そうだ、そうとしか思えない。

だが、声の主、虚夜はこう言った。

 

『そう思うのも無理ないよね。けど、アリエスの力で生き返らせたんだよ。

 ま、ピスケスに記憶と精神をちょろりと操作してもらったから...

 昔みたいに君と笑いあえたりなんかは出来ないよ。』

 

「んだと...!?」

 

それでは軽く洗脳ではないのか。だが、洗脳ならば、能力によるものならば...

 

「お兄ちゃん、考えてること、同じだね。」

「明...そうだな...」

 

『せいぜい頑張ってねー。』

 

虚夜からの放送は終わった。

 

「...〈Odin〉をまず完成させる。ラウンダーな装備だからな...

 それで、紅奈は明に、茜は...俺が相手する。アクエリウスは、

 ネプテューヌとブランに。そして、〈Odin〉完成次第ベールに。

 とっとと完成させるぞ、ギア!」

 

「はい!」

 

二度と会えぬ友と刃を交える苦しみを背負いつつも、俺は...

 

ーーあいつ...虚夜を止める...!

 

そして、数十分後、少年は少女と邂逅するのだった。

仲間としてではなく、敵として。

 




いかがでしたか?

おめでとう、茜復活!!
いやー、影君よりも思い入れのあるキャラになっちゃいました。

近々茜の挿絵も弟に描いてもらおうと思います。

感想、評価、活動報告での各種リクエスト等、お待ちしてます。

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