最近早起き出来ません、困りました。
寒いせいですね、では、どうぞ。
ファイナルハード号の中で俺は不眠不休で追加装備をひたすら形にしている。
既に追加装備01:開発コード〈starburst〉は完成しているが...
「だー、02:コード〈Odin〉はともかくとするにしても、
03:コード〈Cherudim〉が難航してるな...正直00:コード
〈sevensword〉の方を先に完成させた方がいいかもなぁ...」
しかし、時間はない。ギアに書いてもらったビームソードの理論は機構が
難解な為に〈starburst〉には非搭載になった。しかし、〈Odin〉と〈sevensword〉
には必須であるために製作が遅れている。更に〈Cherudim〉に至ってはもっと
難解な機構、ヴァルゴのファンネルの無線操作型...つまりビットを搭載する。
「うーむ、少し寝ようか...」
製作している部屋は機体の倉庫の中だ。その中でも寝れないことはないが...
なんせ2徹だ。ブランや明は天界にファイナルハード号を転送する装置を
マジェさんが完成させるまでは小屋でのんびりしている。
「帰っても多分帰るな、寝ろ、ここにいろ、とは言われるよなぁ...」
だからこそ、帰りたいのはやまやまでも帰るわけにはいかないのかもしれない。
かといって腹が減ってはなんとやら...
「非常食として詰め込んだカロメでも食おう...そして少しハード号の
リラックスルームで寝よう...」
そう思ってリラックスルームにて腹を満たし、横になる。
「やっぱ、2徹は無茶だったか...」
そして気づいたら眠っていた。
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「起きなさい、影。」
「んだよ...人が折角寝てるのに...」
「酷いわね...それが私に対する口の利き方かしら?」
しぶしぶ目を開けるとブランとその他全員。
「いやいやそれは違うけど......まだ8時じゃないよな?なんで全員いるんだ?」
「懐かしいわね...いやそうじゃなくて。」
「もう少し寝ていいか?」
「ちょっとだけよ...って、それも違うわ。」
「最終的には異世界で国とり合戦を...」
「ドリフターズ違いよ、いい加減にしなさい。」
年齢詐称といわれるであろうネタを数刻挟んだ後、本題に戻る。
「で、なんで全員集合してんのさ。」
「学長からの召集よ。遂に天界に殴り込みに行くわ。」
「成る程...そういうことね...参ったなぁ、追加装備はまだ〈starburst〉
しか完成してないのにな...」
「そりゃ一人で作ろうとすれば完成しませんよ。影さん。」
ギアから痛烈な指摘を受ける。
「そうだなぁ...お前ら用の追加装備を紹介する。装着者もな。」
「って、ことはある程度出来てるのね。」
「そゆこと。んじゃ、行くぞ。まずは唯一完成している
装備01:開発コード〈starburst〉、装着者はノワールだ。」
「え?私?」
珍しく鳩が豆鉄砲を食らった顔になったノワールを見やり、装備の趣旨を説明する。
「そうだ。断るならネプテューヌでもいいぞ。」
「やるわよ、譲るわけないじゃない!」
「だろうね...〈starburst〉は元々ノワールの戦闘コンセプト...
高機動近接戦闘向けに作られている。そして何よりの特徴は
虚刀...じゃなくて二刀流になることだ。柄まで剛性硝子で出来た
片手剣にさらにコーティングすることで切れ味と軽さを両立したよ。」
「はぁ...わかったわ。二刀流に慣れればいいのね。」
「そゆこと。02:〈Odin〉の装着者はベールだ。装備はビームスピア。
いつものように槍が武器だ。で、03が〈Cherudim〉。装着者はユニ。
長距離狙撃と全方位防御を兼ね備えた装備だ。だが、相当量の情報を
同時に処理しないといけないから補助デバイスも必要になる...
と言うわけでそこそこ難航してるのさ。」
「もう慣れましたけどやっぱりわたくしの扱いがぞんざいではありませんの...?」
「装備を作ってやったんだ、相当な譲歩だろうよ...」
「相変わらず辛辣ですね...私に務まるんですか?それ。」
ユニはもっともな心配をしている。
「務まる。敢えて聞こうか。俺は、出来ない事を頼んでいるか...?」
「...いいえ、頼んでいません。」
「あぁ、お前なら出来るさ。...さて、行こうか...敵の本丸、天界へ。」
以上です。
次回、「ポンプ/なだれ込む物量」
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