外が寒いです。心も冷たいです。
ですが、今回もほっこりする話ではありません。
そう、今回もシリアスムードです。
「発進シーケンススタンバイ、ファイナルハード号、カタパルトセット。」
影さんが管制官のように私たちの乗るファイナルハード号を
発進カタパルトへ誘導します。
「遂に、出るんですね...」
こぼれてくるこの思いは、多分皆同じだと思います。
「よし、管制制御をアイエフに譲渡する。俺は追加装備を出来るだけ作るから、
後は俺の指示したポイントへ向かってくれ。」
「わかったわ、しかし、ずいぶん立派なカタパルトね。」
アイエフさんの言うように、目の前には進路クリアー、オールフリー、
じゃなくてオールグリーンのカタパルトがあります。
「頑張って作ったの。電磁石とかも使ったし。まぁ、でも
これから行くところだともっと採れると思うよ。」
「で、どこに行くのかしら...って、リーンボックス州の
密林地帯...!?先住民とかいるという噂の!?」
「そ、岩肌も見える地帯だと良質な電磁石と
水晶刀身用超剛性硝子も採れる。森林浴もできるね。」
「はぁ、まぁいいわ、行きましょう。」
アイエフさんはそう言って、ファイナルハード号を発進させました。
--虫除けスプレーとか積んでたかなぁ...
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「で、到着。うーん、見渡す限りの樹海だね。警報とか鳴ってない?
外の時間とか止まってない?バーテックスとか来てない?」
「星座の名前を冠しているのは同じだけど、ゾディアックシリーズより
対処不可能じゃない、それ!」
今回のボケはノワールが返して来たか。ふむ、まぁいいか。
「どーどー、そんなに怒っても良いことないよー。
カルシウム足りてる?煮干しでも食べちゃう?」
ネプテューヌがノッてきた。分かってらっしゃる。
「いらないわよ、というか、なんで煮干しなんか持ってるのよ!」
「作者がにぼっしーが好きなんだよ、修学旅行で見つけて歓喜してたんだよ!?」
「どーでもいいわよそんなこと!」
言われてみればそうだ。2期に浮かれてる場合ではなかった。
「お二人さんそこでストップー。これ以上騒ぐなら黙らせるよー。」
『発端が言うな!』
手厳しいね...
「それよりも今回は鉱石採取が主な目的。先住民とか孔明の罠には
かかってる暇はないよ。」
「だから影は三ミリ浮いてるのね...空気が。」
ブランからも辛辣な一言という鋭利な一撃。
「ひっどいなぁ...あ、剛性硝子見っけ。採取採取...」
これを集めないと色々作れないからなぁ...
「影さん、電磁石もありました。」
「すごいよお兄ちゃん、ビリビリバリバリだよ!」
微笑ましい表現だこと。
「それぐらいあるなら十分だ。採取しといて。」
「わかりました。」
...ほんと頼りになるなぁ、ギアは。
--だが、それよりも問題が一つ。
「影さん、あれは何です...?」
「ん?...はぁ......」
コンパの声に一応反応してやりゃこれだ。問題が転がってきた。
「知ってるか、皆...この剛性硝子はな...ここらへんの岩盤地帯に住む、
ドラゴンのため息の炎で生まれた天然硝子なんだぜ...?」
「え?じゃあ私達が使ってた剛性硝子は...」
「ただの強化硝子だよ...そして、おねむのドラゴンさんが目の前にいるよ。」
岩盤地帯に近づき過ぎたかなぁ...
「仕方ありません、逃げましょう。」
剛性硝子は採れた。電磁石もあった。ドラゴンは倒せない。
...つまりこの選択が最良。
「賛成。ファイナルハード号に帰還する。素材は手分けして持とう。」
こうして予定量より少し少なかったが、無事二つの素材は手に入れた。
--後は、形にするだけさ。
さぁ、強化装備は全部で3人。
誰が選ばれるのでしょうか、次回発表です。
次回のサブタイは、「六分儀/新たなる装備」
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