UA2500ありがとうございます。そろそろ三章、影君の過去と
妹達の話に入っていきたいかなー、って思ってます。
今回は影君が影として戻ってきます。果たして、一体どうなるのでしょうか。
では、どうぞ。
「う~ん、知らない天井だなぁ...ここどこだろう...」
確か私は仮面の男に会って、そして部屋が真っ暗になって...
で、目覚めたら面白いものが見れるって言ってたような...
「来ましたわよ、チカ。」
「ベールお姉さま!ちょうどお友達は目覚めたところですわ。」
むむ、このおっとりしているお嬢様気質のこの声は...!
「それはよかったですわ...ネプテューヌ、具合はどうでして?」
「ベール!いやー、もうばっちりかなー。って、なにこれ!
点滴受けてるとか病人みたいじゃない!丸2年以上仮想空間に
フルダイブしていたわけじゃないのにさ!」
「落ち着きなさいネプテューヌ。って、ネプテューヌには無理か。」
「...楽天的にも程があるわね。」
おぉ、ノワールにブランも来てる。
「ねぷねぷぅー!」
「へぶっ!?」
「あーあー、コンパ、一応ここ保健室だからね。それにネプ子も本調子じゃない
からほどほどに...って、聞いちゃいないし。」
こんぱにあいちゃんも来てくれたけど...来てくれたけどさ。
「苦しいよこんぱ!ちょ、嬉しいのはわかったから、苦し、ぐるじ...」
「はわっ!?ねぷねぷ、大丈夫ですか、ねぷねぷー!?」
「言わんこっちゃない...」
うー、死ぬかと思った...
「久々に戻ってきてもこんなに騒がしいとは。元気がいいね、何かいいことあったのかな?」
この声はまさか...!
保健室にいた全員が声の主の方を向くとそこには、
失踪していたはずの影がそこにいた。
----------
「よ、ご機嫌麗しゅう皆さm...」(ゴフッ
「...何がご機嫌麗しゅうだコノヤロー...どれだけ心配したかと思ってる...
お前がいなくなって、死んだって聞いて、どれだけ辛かったと思ってやがる...
どうして今になって来たんだよ!大変だったんだぞ...お前がいなくて...
もう少し...周りの事も考えろ、馬鹿影...」
痛ぇ...まぁこうなるとは思ったけど容赦無さすぎでしょ...
「ワーブランサンコワーイ」
「黙ってなさいネプテューヌ!」
「......」←敢えて無言でいる影
「...何か言えよ、影...」
いやいや、これは事実伝えても殴られるよこの雰囲気は!
「......何か言えってんだよ!」
ブランは俺の胸ぐらを掴む。それでいい。
「また泣いてる...笑ってくれよ。せっかくまた会えたのにさ。」(ガフッ
痛烈な左ストレートが直撃。
「笑えるかよ...勝手にいなくなって死んだふりまでしてそれでいてのこのこ
帰って来るような奴を...私の笑顔はそんなに安くねぇんだよ!」
安くない、か...それもそうか。
「そうだな...そう簡単に俺以外の奴にブランの笑顔が釣り合う奴はそうそういない...」
「言われてみればそうかもしれませんわね...」
「...今のお前じゃ、釣り合うものも釣り合わないけどな。」
その通りだな...もう、俺にはそんな資格なんてないかもな...
「はは...そうかもな...」
「影、わざわざ死んだふりまでして戻ってきたってことは、何か情報を
掴んだんでしょうね、まさか殴られるためだけに来たわけじゃないでしょうね。」
--そういえばそーだった。
「あるよ、情報。はいこれ。」
「...USBメモリ...?これに情報が?」
「大変だったんだぞ。情報を持ってくるの。そういうのに目がない奴に知り合いが
いるから解析してもらえ...俺はそろそろ墓場で寝ることにするよ。」
「はい?どういうことよ、まさか入水とか心中とかするわけじゃないでしょうね!」
「やりそうなのは君のほうだよー、あいちゃん。」
「能力が似たようなものだからって一緒にするな!あとあんたにだけはあいちゃん
って呼んで欲しくないわよ!!」
「はいはい...んじゃ、また、来るべき時にもう一度会おう...」
「...影...お前は一体、何者なんだよ...」
----------
「やはり俺は、あいつを見殺しにしてしまったあの時から...
幸せになんてなれないよな...そうだろ、茜...」
失ったかつての友を思い出しながら、影はまた仮面を着けるのであった。
だんだん紐解かれつつある影君の過去。
その仮面の下の表情は果たしていかなるものなのであろうか。
これは3章長くなりそう...
次回はレルーラの偽装工作で再び女神サイドは窮地に。
そんな中、ノワールが起死回生の逆転案を閃く...
サブタイは「潜入」
感想、評価、その他ご意見、お待ちしてます。