女神科高校の回帰生   作:Feldelt

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どーも、連続投稿してしまいました。フェルデルトです。
特に前書きは無いです。では、どうぞ。


砕けるは凍てついた月(中編)

「この狙撃は、影ね...!」

 

いきなり学長、マジェコンヌの左手にあったクリスタルは影の放ったビームにより

破壊された。コピー人間も消え、いるのは私たちとマジェコンヌだけ。

 

「おのれ、何者だ、この私の邪魔をしたのは!...まぁいい。

 ならば私が直々に相手をしてやろう。光栄に思え!」

 

「ならそうさせてもらうわ...!?」

 

--足が、動かない...!?

 

「何なのこれ!」

 

「全く、動けませんわ...」

 

「ちくしょう!何がどうなっていやがる!」

 

一体全体何が...?

 

「ふはははは、ようやく効果が出たか。このグラレッカの杖の効果がな...!」

 

「グラレッカ...っく...」

 

--体中が、重い...

 

「貴様達はもう二回この杖の呪いを受けているのだよ。

 あとは時間の問題になっていたのさ。」

 

く、このままじゃやられる...!

 

 

「...お前の命もな。」

 

 

「何...!?」

 

マジェコンヌは咄嗟に飛び退き、直後に彼女が立っていた辺りの土が

ビームによりえぐれたのであった。

 

「これは...まさか...」

 

「影か...!」

 

「はいはーい。解像度が落ちてるお嬢さん方、お待たせしましたねぇ...」

 

「貴様...!何者だ...!」

 

「通りすがりの序列1位、凍月 影。覚えなくていいよ。

 異次元同位体のマジェコンヌさん。」

 

既に変身してる影の背中はとても安心感があった。

 

---------

 

「異次元同位体...だと?」

 

「あー、気にしなくていいよ。どうせ、すぐ消えるでしょ?」

 

「ほざけ...!」

 

マジェコンヌは杖を振るい俺の解像度を落とそうとする。

 

「もう手の内はばれてるよ。」

 

悠々避ける。でもって、スラッシュバレットで乱れ撃つ。

 

「ちぃ、面倒な武器を使う!」

 

「ほーら、貰った!」

 

「っく...、貴様ァ!」

 

斬りかかったスラッシュバレットは杖で防がれる。

 

「意外と頑丈、か。うおっと...!」

 

杖から放たれる衝撃波を間一髪で避けるも、

スラッシュバレットは四角いブロックと化した。

 

「あーりゃりゃ、こりゃ面倒。」

 

白影、黒影を抜刀し、不利な接近戦に移行。

 

「ふむ、向かって来るとは、面白い!」

 

「あっそ。」

 

得意の二刀流で踊るように斬りつける。杖の力を使わせる隙を与えぬように。

 

「ふむ、ではこれでどうだ...?」

 

不意にマジェコンヌが杖ではなくその手で剣撃を止めた。

更に、その瞬間に杖の力を行使。

 

「っく、仕方ねぇ!」

 

白影を離し、杖の攻撃を間一髪でかわす。が。

 

「もらったぞ!!」

 

「しまっ...っ!」

 

体勢が思いっきり崩れた。マジェコンヌの手に渡った白影が確実に俺を捉えてる。

 

「一か八か...!南無三!」

 

背中のコンテナ兼スラスターを逆噴射させて避ける。

 

しかし、当然避けきれる筈もなく。

 

「ぐあっ...にゃ、ろ...」

 

左目に白影の切っ先が当たり、切れた。

 

--それ即ち、左目を失ったのだ。

 

「影...!」

 

目を襲った痛みと出血で誰が俺を呼んだかはわからない。

 

「ふふふ、まだ行くぞ!」

 

マジェコンヌの攻勢は緩まない。寧ろ加速してる。

 

「ちくしょう...!」

 

俺はもう杖の攻撃を避け、白影に少しずつ斬られていく状態。劣勢のジリ貧である。

 

「うぐっ...」

 

斬られた目が痛んだその一瞬の隙を着かれた。

 

「終わりだ...!」

 

そうだな、終わるな、これじゃぁ...

 

「影ーーッ!!!」

 

--......っ!

 

 

「何っ...」

 

 

「危ねぇ...まぁ、どっち道めちゃくちゃ痛いんだけどね...」

 

マジェコンヌの突いた白影は俺の心臓を目掛けていたが、

またもや間一髪で回避、しかし左肩に深々と刺さった。

 

「ちぃ、悪運の強い奴だ...!」

 

「ま、お陰で杖は壊せるけどね。」

 

腰にマウントしていたディレットシューターをグラレッカの杖に向け

0距離でビームを放つ。

 

「なっ...!よくも、よくもやったな...!」

 

「そのまま返すよ...って、黒影は...?」

 

「ふん、ここだっ!」

 

なんと、マジェコンヌは杖を失った代わりに黒影を奪い、再び心臓を狙ってきた。

 

「しつこい...!」

 

俺は跳んだ。それは判断ミスだった。

 

「ではこれでどうだ!」

 

マジェコンヌの振るった黒影は俺の左膝から下を落としていった。

 

「ぐあぁぁぁぁぁ...!?」

 

万策尽きたな...斬られた衝撃で吹っ飛び、俺は意識を失った。

 

「嘘...影、影ぃぃぃ!!!!!」

 

ブランの悲痛な叫びを聞いて。

 




衝撃。影君重傷。
次回、「砕けるは凍てついた月(後編)」
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