もうすぐ5月ですねぇ、まだ一週間ありますか。
あ、UA1000突破ありがとうございます!
これからも精進して参ります。では、14話、始めます。
ブラン達の温泉女子会から数日。俺はブランに灸を据えられいろいろ散々だったが、どうにか生き抜くことが出来た。と、いうのは我ながら大袈裟か。いつも通り、現在状況を説明すると現在俺達、即ちいつもの7(-1)人は無駄に広いベールの部屋にいる。正直、他の男子に暗殺されそうな気がする。成績優秀だけど素行が悪いあいつとか髪の毛に触手を隠してる女子とかにも。
「やったー、これで5連勝!」
「のわ~!?もう一回よネプテューヌ!」
……そんな俺の思考回路は常にあのピンクの悪魔、もといネプテューヌに邪魔される。
「おやおやノワールさん、ゲームでは優等生にはなれないのかしら?」
「ムカつくわねー、ソフトが悪いのよ!こっちのパズルゲームじゃ負けないわ!」
「えー、パズルゲームはやったことないよー。」
「それはそうでしょうね。自分の得意しか極めていないですものねー。」
「ムカー!」
うるさい、とにかくうるさい。
「…………」
そんなことお構い無く読書に没頭する彼女、ブラン。
「ごめんなさいです、ベールさん、いきなり押し掛けてねぷねぷがうるさくしてしまって……」
「いえいえ、私一人では部屋の広さがかえって孤独を感じてしまいますの。いつでもきてくださいな。」
コンパはネプテューヌに代わって謝る始末。何であんなちゃらんぽらんなネプテューヌとコンパは仲良くなれたんだ?
「……あなたたちはいつまで騒いでいるつもり?」
そうだなブラン、結局ネプノワを放置してた。ってか、格闘ゲームやってるし。
「あ、ごめんブラン。あ、そうだ、今度はブランと影も一緒にやんない?」
何故俺も誘う。まぁやることなくてナレーションしてたからかもな。
「いいけど、ブランは?」
「パーティーゲームなら参戦するわ。」
「ほーい、了解だよー。」
「んじゃ、早速これで。」
「あ、影それって私がさっき。」
「ゲームは参戦すると決めて、ソフトをいち早く選び入れるか。これで7割勝敗が決まるぞ。な、ブラン。」
「そうね。ネプテューヌにはチュートリアルをやってもらうわ。」
「ねぷっ!?まさか、影、謀ったな、影ー!」
「君はいいゲーマーだが君のその一瞬の気の緩みが悪いのだよ。」
「流石影、容赦ない……」
そりゃ当たり前さね。
「むぐぐ、ならもうやけくそだー!」
ネプテューヌがチュートリアルを始め、俺とブランはコントローラをスタンバイ。
「しかし、ゲームなんて何年振りかねぇ、ま、昔取った杵柄でどうにかなるといいけど。」
「無敗神話を築いていたわね、影は。」
「む、無敗神話!?まさか、私が5年前に戦ったあの【日】ってプレイヤーは……」
「俺だよ?影をローマ字にするとEI。くっ付けて日。」
「うぅ、なんでそうあなたは私に出来ないことを平然とやってのけるのよ!」
「よーし、準備完了だよー!勝負だよー!」
「うーい。やるか。」
「そうね。容赦はしない。」
「当然よ!完膚なきままにこてんぱんにしてやるわ!」
そうしてあの四角いブロックが4、じゃなくて5つつながって落ちてくるパズルゲーム、ペントリスの対戦が始まった。
「……私の勝ち。」
そして数分の後に終わった。順位はというと、
「うぅ、なんで私がネプテューヌより下なのよ……」
ノワール、3位。
「きー、あとちょっとで勝てたんだけどなー。」
ネプテューヌ、2位。
「案外影が脆かったわね。」
ブラン、1位。
え、俺?ズタズタにやられましたよ。ボロ雑巾みたいに。
「ばたんきゅー……」
「はわっ!?影さんが全力でばたんきゅーしてるです!?」
「影の黒いコートが白化してきたわね。」
「真っ白に燃え尽きた感じかなー。それともコートが崩れるのかなー。」
「確か影さんのコートは特殊な磁場が出せるようになっていて、万が一銃弾やエネルギー弾が飛んできても運動ベクトルを無効化して落下、または無効になる代物でしたわね。」
「特殊な黒い繊維、バラジウムチューブのおかげ。」
「まさか、それが崩れると、影の中の怪獣が暴れだして町一つ大火事に巻き込んだり、車から変形するマシーンを強化したりしちゃうの!?」
「か、怪獣さんです!?」
「あのねぇネプテューヌ、そんなことあるわけないでしょ!」
「その通り、真っ白に燃え尽きてただけ。」
「……元に戻ったわね、影。」
「いやー、びっくりしたよ。あ、コートも黒に戻ってる。」
「一応ここはわたくしの部屋ですから、あと少しで救急車を呼ぶところでしたわ。」
「接続が噛み合ってない気もしなくはないが、すまん。」
「ほらネプテューヌ、怪獣なんていないわよ。」
「ちぇー」
「怪獣はなくとも、ケーキならありますわよ。」
そんなベールの使用人(ここ学生寮だよね?)が持ってきたケーキを頬張りつつ、そういえばアイエフの情報収集がうまくいってるのか気になった。あ、こいつらにはまだ知らせるなって言われてたんだった。
「……あなたはいついかなる時も思案顔ね。」
「そうか?」
「えー、そうは見えないけどなー。」
「大抵影は真顔よ。たまーに表情は見せるけど。」
「そうしてたまーに感情が爆発しますのよ。ノワールがブランを怒らせた時も。」
「あぁ、あったなそんなこと。最近は丸くなったと思う。まぁ、ブランを怒らせるような事象、人物はリストアップして防いでいるせいかもしれない。」
「……過保護よ。」
その一言で一気に笑いが広がる。
「はぁ、確かに過保護かもな。」
だって、ブランの怒ってるところは見たくないからな。
「結局さー、影とブランって付き合ってんの?」
「ねぷねぷ、それはこっそり聞く質問です。」
「でも結構気になって仕方ないわね。」
「影さん、男なら白黒はっきりつけて宣言してくださいまし。」
<以下、凍月君の長い長い思考をお届けします。>
しまった、会話のベクトルを自爆する方向に持っていってしまった!なんという失態だ、万死に値、まではしないけれどもどうする、一体どうすれば、どうすればいい?この場合は変に否定してはかえって誤解されて面倒になる。ましてやネプテューヌとベールが相手となると厳しい。幼なじみだと否定してもリストアップまでは普通じゃしないだろ。半分、いや7割ストーカーだよ。ノワールに切り返されるからこれも無理だ。それに気づかないノワールでもあるまい。かといって肯定すれば変に囃し立てられて校内拡散、めでたく俺はブランのファン共にいつ殺されてもおかしくない状況になる。いくらコートがあるからって校内では着れない上ナイフには効果がない。話題をずらすのもネプテューヌやベールに付けこまれる。逃げれば間違いなく執拗にネプテューヌが聞いてくるだろう。クラスの中で声を大にして質問しかねない。暗殺、抹殺される可能性を自ら作りたくはない。となるとこれは、うん。
<以上、長い長い思考でした。因みに、劇中ではこの間45秒です。>
「万策尽きたぁぁぁ!?」
「うわっ!?いきなりどうしたのさ影!」
「いきなりあなたが無礼な質問をするからよ。」
「いやー、でもこれだけは聞きたいよー。ね、ベール。」
「そうですわ、ほぼ誰にも心を開かないブランの心を開けた唯一の殿方が影さんなのですから、ブランがどう思ってるか気になりますわ。」
「貴女はいつからわたしの親族になったつもり?」
「いつからでしたっけ。」
「ともかく、ここでは退かないわよ、影!」
「はぁ、前にも説明したよな。」
「いやー、でもなんかこう、仲睦まじいっていう感じが漂っててさー。」
ちっ、無知が。人の心にずけずけと土足で。
「聞かれた方の身にもなれや。三下が。」
「ひゃうっ!?ねぷねぷ、謝るです!影さん怒ってるですぅ!」
「どーどー、ちょっと気になっただけだって。だからいつでも斬れますよって意思表示をしている右手を下げてくれないかなぁ……」
「他人の部屋に血は着けない。だけど、お前、常識わかる?」
もう限界。臨界、冥界。何考えてるかもわからない。
「確かにネプテューヌに常識があるわけはないけど……影のキレ方も何か引っ掛かるわね……」
「ねぷ!?裏切ったねノワール!」
「最初からあなたの仲間じゃないわよ!」
「お二人とも静かに。ここは逃げますわよ。」
「は、はいです!」
すたこらさっさ。一目散にベール達4人は部屋を出る。
「影、もう敵はいなくなったわ。」
「……居心地が悪い。帰る。」
殺気消さぬまま、ベールの部屋を出る。リーンボックス寮も出る。そこにはネプテューヌ、ベール、ノワールが変身して待ち構えていた。
「てめえら、性懲りもなく……!」
ブランも変身しようとする。
「俺一人でいい。むしろ動きにくい。」
俺も変身し鎧装を纏い、武器を持ち、女神候補3人相手に戦いを挑まれ、結果は次回。
初、3500字くらい!2000文字以上もレアケースなのにです。
UA1000越えで張り切りすぎました。はい。
あとネタ詰め込みました。次回は、はい。多分ドシリアスです。
本気でキレた凍月君の戦闘能力はいかに。
次回、「初夏の影月、散るは石榴の花也」
ネプテューヌ達は生き延びることができるか!?
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あ、リクエスト消化しなければ。