謎のテンションで映画見ながら書きました。
駄文の可能性ありです。
では、どうぞ。
しっちゃかめっちゃかなオリエンテーリングから約2ヶ月。俺はSTとして授業をしつつ、寮でゆっくり生活していた。
「やっほー、来たよー、影ー!」
「ネプテューヌか。俺の部屋がよくわかったな。ブランに聞いたか。」
「いいや、皆で来たわ。」
アイエフの言う通り、俺のそこそこ広い部屋には女神科の四人とアイエフとコンパがいた。
「……ブラン以外を通す理由がないが、まぁ、来てしまったからにはもてなすのが道理か。待ってろ、クッキーが余ってたはず。」
「うふふ、相変わらずですわね、影さんは。」
「ねぇねぇブラン、影と一体どういう関係なのさ。」
「どうもこうも無いわ、ただの幼なじみよ。」
あらすっぱり斬られたこと、公私混同しないのはいいけどさ。
「そうは思えないけどなぁ。」
「じゃあ影はブランのことどう思ってるの?」
ノワールから返答に困る質問が来た。
「んー?俺の唯一無二の理解者だよ。」
実際、親がとっとと逝った俺は学園に引き取られて育ってきたからな、もう何歳の頃だったか忘れたけど、ブランも同じ境遇だった。まぁ、ブランの場合妹二人がほぼ生まれたばかりで家事育児を一人でこなしていって、周りより早く大人にならざるを得なかった状況を誰からも理解されないが故にストレスと疲弊がたまっていった。それを察したのが俺だったな。話をしてくれた時は泣いてたっけ。それからというもの、俺が半分父親みたいな存在になってたのかな。双子にとっても、ブランにとっても。憶測にすぎないけどな。
「影さん、なんで泣いてるです?」
「珍しいわね、影が涙を見せるなんて。」
涙、か。
「影、どうしたの?」
「気にしないでくれ、ブラン。思い出と呼べるものがあることに、ちょっと感動しただけ。それだけだから。」
「なら、いいのだけれど。」
心配するな。声には出せなかった。代わりに出たのは、やはり涙だった。
「悲しいことなんてないのに、涙だけが出るなんてな。」
「ノワールの質問が悪かったのではなくて?」
「あー、それはあるかもねー。もしやノワールは言葉だけで男子を泣かせる能力者だったりして!」
「そんな能力無いわよ!あぁもうなんで泣いてるのよ!」
「それはこっちが知りたいっての。ほら、クッキーだ。俺はちょっとだけ席を外すぞ。」
これが俺の限界だった。寝室に向かう。
「待って、影。」
待ってやれるほど余裕は無い。悪いな、いつだってお前の目に写る俺は……何だろう。一体俺は、何を考えているんだ?開けっ放しにしてしまっていた寝室のドアは、ブランが閉めた。
「ブラン、一人にさせてくれよ。」
けど、内心そうさせてくれるはずなんてないと思う。
「影、今のあなたは8年前の私と同じよ。」
「8年前?」
さっき思い出した時間だ。
「そう。あなたは私が抱えてたいろいろを察してくれた。同じように、今あなたが抱えてることもわかるわ。だから話して、あの時私がそうしたみたいに、私に。」
珍しい、ブランがそこそこ長い言葉を発してる。
「わかるなら、話さなくてもいいと思うけどな。」
「え?」
きょとんとした。とても可愛い。そうして俺は、ようやく言いたいことを言う。
「けど、一つわかったことがあるや。」
涙を拭いつつブランの隣に向かう。
「わかったこと……それは何?」
ちゃんと聞いてくれる。いつもそうだ。俺があの時ちゃんと聞いたように。同じように聞いてくれる。ありがとう、ブラン。
「俺はブランのことが大好きだってこと。」
素直に言った。飾り気も何もない事実だけを。それだけで十分だろ?
「……馬鹿。ようやく言ってくれたわね、影。」
「何だよその言いぐさは。」
「察しのいいあなたなら、気づいているはず。」
おやおやブランさん、いじってるだろ。
「気づかないね、何かあることはわかるけどさ。」
いじり返す。わかるけどさ、聞きたいのさ。
「仕方ないわね、影。一度しか言わないからちゃんと聞きなさい。」
「うーい。」
気づけば涙は止まってた。あれは一体何だったんだろう。
「私も、その、えっと、影の、ことが、その……」
ホントに可愛い。どうしようもないくらいに。
「……好きよ、影。私も。」
祝10話、祝告白成功。おめでとう凍月君。
ネタ無しも案外いけますね。てか後半ほとんどラブコメじゃん、
そんな作品じゃないです。多分。必要だったから入れましたが。
あ、オリジナル設定ガンガン入れました。矛盾してないですよね?
そこだけ心配です。
次回、「戦闘訓練ネプテューヌ編、のちょっと前」
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