竜に選ばれし赤龍帝   作:榛猫(筆休め中)

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前回までの龍に選ばれし赤龍帝......。

刻一刻と迫り来る天下一武道会に備えて悟天と悟飯を鍛える悟誠。
オマケにビーデルにも特訓法にも教え、各々天下一武道会へと進めていくのだった。



悟空の帰還!そして始まる天下一武道会!

side悟誠

 

天下一武道会当日......。

 

俺達はブルマさん所有のジェットフライヤーに乗って海上を飛んでいた。

 

 

「ねえ、孫くんホントに来るかしら?」

 

 

「来ますよ、絶対に!」

 

 

「いやあ、悟空に会うのは何年ぶりじゃろう...たのしみじゃのぅ」

 

操縦桿を握っていたブルマさんの言葉に悟飯と亀の爺さんが口を開く。

 

その声は何処か嬉しそうな声音だ。

 

かくいう俺もかなり嬉しいってのが本音だ。

 

なんと言っても俺が最後に父さんと会ったのは七年前のセルゲームの時が最後......。

 

悟飯は前に父さんの声を聞いたらしいが、俺はその場にはいなかったから聞くことはかなわなかった。

 

だから久しぶりに会えるとなって俺もかなりたのしみである。

 

この数年で俺達も大分変わった......。

 

その中でもかなり変わったのは......

 

 

「クリリンさん、その髪型じゃあお父さん気が付かないんじゃないかな?」

 

 

「はははっ、だろうな」

 

そう、ここ数年で大きく変わったのはクリリンさんだ。

 

数年前に蘇ったエルシャさんと結婚して髪を伸ばしている。

 

今はまだ亀の爺さんの家に居候させてもらっているらしい

 

 

「がははははっ!!いやホントに久しぶりだべ!みんな元気そうで良がっだ良がっだ!!」

 

そう朗らかに話すのは俺のもう一人のジ(ぶちのめすぞ生まれ変わり...)すみません...!!

 

ゴホンッ...話を戻すと、彼の名は牛魔王。母さんの父ちゃん。つまり、俺の母方の爺ちゃんだ

 

俺や父さんの倍以上もある背丈が特徴の優しい爺さんだ。

普段はフライパン山ってとこに住んでるらしいけど、時々娘や孫の様子を見に遊びに来てくれる面倒見のいい性格で俺にも良くしてくれる。

 

そんな牛魔王爺ちゃんだが、俺は嫌いじゃない。

 

 

「そういえばヤムチャさんは出場しねえだか?」

 

爺ちゃんの前に座る母さんがその隣に座っているヤムチャさんにそんなことを問いかける。

 

しかしヤムチャさんは笑いながら

 

 

「出るわけありませんよ!もう出ても恥かくだけですからね。あははは...」

 

そう、ヤムチャさんは随分前に武闘家を引退している。

 

ついこの間までベジータ達サイヤ人や人造人間と戦ってたのが懐かしいぜ......。

 

と、そこで今までみんなの様子を見ていた悟飯が思い出したように口を開いた。

 

 

「ところで、兄さんにベジータさん。それに、悟天やトランクスくんも、武道会では(スーパー)サイヤ人は無しって事にしませんか?」

 

 

「...ん?別に俺は構わねえけど」

 

 

「......何故だ」

 

悟飯の唐突な問いかけにベジータが聞き返すが、それに答えたのは悟飯ではなくブルマさんだった。

 

 

「わかんないの?タダでさえセルとの戦いの時にテレビに映ってて、どこかで見た顔だなぁ...って思われてるかもしれないのよ?」

 

 

「.........」

 

ベジータは黙ってブルマさんの話を聞いている。

 

 

「そこで(スーパー)サイヤ人になんて変身してみなさいよ、あっ!あの時の連中だ!って分かっちゃうわ」

 

なるほど、それに悟飯に関しては街中で数回(スーパー)サイヤ人に変身してて目撃されてる。

 

その正体を隠すためでもあるんだろう

 

 

「えぇ、そうなるとうるさいんですよ。テレビとかが」

 

 

「確かに、テレビに騒がれるのは面倒だよな...」

 

 

「フンッ...そんなヤツらぶっ飛ばしてやればいい」

 

いやいやベジータさん?何を言ってんだよ......。

 

 

「ベジータ、それはマズいって...下手にそんなことしたら武道会どころじゃなくなっちまうよ」

 

俺の言葉にベジータは少し反応する。

 

 

「フンッ...まあ、いいだろう。誰も(スーパー)サイヤ人にならなければ条件は同じだ。オレの優位に変わりはない」

 

おぉー...相変わらずすげえ自信...こんだけ自信満々ってことはベジータのやつ、相当腕上げたんだな......。

 

『相棒もそうウカウカしていられんな..』

 

あぁ、そうだなドライグ!

 

 

「ボク達もいいよ!」

 

 

「うん!」

 

 

「俺も大丈夫だぜ!」

 

 

「良かった、ありがとうみんな!」

 

と、そこで悟飯が思い出したように俺に話しかけて来る。

 

「あっ...そうだ、兄さんはドライグさんの使用も無しでいいですか?後は(スーパー)サイヤ人龍も」

 

まあ、変身がダメならそりゃダメだよな、篭手に関しちゃ外せるわけでもねえから使わないってことにしておきゃなんとかなるだろ。

 

『ということは俺の手番は今回は無さそうだな...』

 

悪いドライグ...また後でベジータに頼んで模擬戦させてもらうからさ

 

『ベジータか、奴が素直に受けてくれるとは思えんが...いいだろう』

 

サンキュな、とりあえずは......。

 

 

「いいぜ悟飯。ドライグも納得してくれたしそれでやろう」

 

 

「良かった...あの力は変身してなくても強くなっちゃいますから...」

 

 

「オレはその方が助かるよ、そうじゃなきゃ勝率なんてあってないようなもんだしさ」

 

そんなことを話し合いながら、俺達は武道会の会場へと向かうのだった。

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 

会場の場所に到着し、その島に降り立った俺たちは今日帰って来るはずの父さんを探しながら歩いていた。

 

その道中に、セルゲームの時に何故か暴れ回っていたあの世界チャンピオンであるミスターサタンが到着し、何故か英雄扱いで崇められていた。

 

そんな光景を後目に俺達がさらに進むと、いつの間にか来ていたであろうピッコロさんの姿があった。

 

弟子である悟飯は嬉しそうに近づき楽しげに会話をしている。

 

そんなことがありつつも、俺達はさらに父さんを探して歩みを進める。

 

 

「どうしたんだべ悟空さは...もう選手控え室にでも行ってるんだべか...」

 

辺りをキョロキョロと見回して母さんが呟く。

 

 

「母さん、もしかしたらまだ来てないのかもしれないぜ?」

 

「まだだと!?早く来ねえと選手登録始まってしまうだぞ!!」

 

凄い剣幕で俺に詰め寄り俺を勢いよく揺さぶる母さん。

 

うっ...!がっ...!げぇっ...!頼むからそんな揺らさないでくれぇ...!!

 

 

「ちょっ母さん!!もうやめてあげてください!兄さんの顔が...!」

 

 

「へ?あっ...」

 

俺の様子にようやく気が付いた母さんがパッとその手を離す。

 

ちょっ...今離されたら...!!!?

 

並行感覚が鈍った俺はそのまま踏ん張ることが出来ずそのまま背中から倒れていく。

 

あっヤバい......

 

そう思った時だった......。

 

 

【トサッ】

 

そんな軽い音と共に誰かに支えられた感触が背中に触れた。

 

いったい誰だ...?そう思って振り返ってみると......。

 

 

「おっとと...大丈夫か?悟誠」

 

そこにはとても懐かしいずっと会いたがっていた男がにこやかに立っていた。




オッス、オラ悟空!

やっと帰ってこれたぞみんなんところに!
みんな元気そうでオラも嬉しいぞ
けど、今から武道会だ、気合い入れていくぞ!!

いっ?予選...?

次回!龍に選ばれし赤龍帝!

どこまで隠せる!?戦士達の苦難の予選!

ぜってえ見てくれよな!

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