セルと戦っていたトランクスのもとにむかう悟誠
。
戻ってみるとそこには傷だらけのトランクスがたおれているのだった。
side悟誠
16号を送り届けてから数時間……。
俺はベジータ達と天界に戻ってきていた。
ここに来るまでに起こったことを説明すると…
亀のじいさんがブルマの母さんの天下一武道会というものについて話していたり、セルがテレビに出てきたりと大変だった……。
そのお陰で世界は大混乱だ…人々は都会から一刻も早く離れようと大渋滞が起きている。
「悟空さんと悟飯さんはあとどれくらいで出てくるんでしょうか」
トランクスが不意にそう呟く。
「 丸一日まで、後三時間近くある」
「フンッ…丸一日で出てくるとは限らんぞ、欲張ってかなり時間オーバーをすると見た」
まあベジータの言うことも分かる。今回の敵はとんでもない強さだもんな……。
「焦ることはない、また勝負の日まで九日もあるんだ。お前達は部屋から出て丸一日も経っていないではないか、少し休むがいい。まずは俺が入る。悟誠、お前はどうする?まだ三時間近くしか入ってないのだろう?」
「そうっすね…それは父さん達が出てきてから考えます」
「そうか、なら、そうするがいい。まだ時間はあるだろうからな」
ぶっちゃけちまうと俺、多分父さん達を越えてるんだよな……。
中で父さん達がやっているだろうことはずっと前からやっていたし……
「それこそ時間の無駄だ。ここから先はサイヤ人にしか踏み込めん領域だぞ。まぁ、好きにさせてやるが、残りの八日間は全てこの俺がもらうことにする」
ベジータの奴…バーダックさんに言われたことが相当ショックなんだろうな……。
ま、だからといって同情してやる気にはならねえけど。
「フッ…ソイツ残念だったな、あの精神と時の部屋は生涯で二日間四十八時間しか入っていられないのだ」
えぇ!?そうなのか?
「なッ!?なんだと!どうなるんだ?四十八時間を越えてしまったら」
その問いにMr.ポポが答えてくれる。
「部屋の出口が消え、二度と出られなくなる」
あ、ベジータの奴舌打ちしてる。
っていうか、やっべえぇぇぇッッ!なんだそれ!そんな危ないところに俺は入ってたのか……怖ッ!
「でも父さん。俺達はまだ二十三時間ぐらいは使えますよ」
「フンッ…」
トランクスもまだ入る気でいるのか、まあ時間さえ間違えなければいい話だもんな。
ッッ!この気は!
俺は気を察知し扉の方を向く。他の皆さんも気がついたようで同じく扉の方をみていた。
「 悟空達の気だ。あいつらもう部屋から出てきたのか?」
「なんだと!なんでこんなに早く」
そんなのこっちが聞きてえよ!父さん達そんな修行が上手くいったのか?
じっと見ていると悟飯と父さんが姿を現した。
「 あり?やっぱベジータもトランクス、それに悟誠もいっぞ、セルの気も感じから生きてる。どうなってんだ?いってえ」
おぉ!やっぱり父さん達俺の予想道理のことをしてたみたいだな!
自然体の超サイヤ人、もっと早く教えとくべきだったかな?
「あれが悟飯か…見違えた……」
ピッコロさんが悟飯をみて唖然としている。
弟子の成長をみて驚いてるんだろうな……。
「なにがあったか教えてくれ」
父さん達がそう問いかけてくる。
「え?あぁ、はい。実は……」
俺が事情を説明しようと口を開くと……。
「っとと、そのめえにMr.ポポ飯にしてくれないかな?オラすげえ腹ペッコペコでさ!」
「あ、あぁ……」
出てきていきなり飯とは…さすがは父さんだ……。
「は、ははは…お前らしいな、悟空」
天津飯さんも苦笑してるよ……。
__________
「ガヅガツガツ…ングング…んん!うめぇ!」
「ホント!美味しいです!」
……現在、俺達の目の前で父さん達が食事をしてる。
大量に並べられた料理を二人は凄い勢いで平らげていく。
にしても本当によく食うようなこの二人は……
見ているこっちが腹一杯になっちまうよ。
「悟空、ちょっと聞きたいんだが……」
天津飯さんの問いに掻きこんでいたラーメンから顔をあげる父さん。
「……ん?」
「お前達ちゃんと飯は食ってたはずじゃなかったのか?」
父さん達は顔を見合わせてから口をもごもごさせながら喋る。
「んん…
汚ったねえなぁ!もう……
「おい!口の中のモンちゃんと飲み込んでから喋れ」
ピッコロさんにも怒られてんじゃん……しっかりしてくれ父さん……。
しかもラーメン噛まずにそのまま飲み込んでるし……
「ちゃんと噛めよ…!」
ピッコロさんの鋭いツッコミが冴え渡る!
父さんは全く聞いてないみたいだけど……
「なんか…家の父と弟がすみません……」
変わりに俺が謝っておく……。
「お前も大変だな……」
ピッコロさんから憐れみの視線をもらっちゃいました!
クソォ!父さん達の所為で俺が恥かいてるじゃねえか!
「もちろん食ってたぞ!食ってたけどオラも悟飯もろくな料理できねえかんな!こんなうめえモン久しぶりだ!」
そういえばそうだった。この二人料理出来ないんだったよ……。
俺がいた時は簡単な料理は作ってあげてたもんな……。
いったい中でなに食ってたんだよ父さん達……
「そ、そうか……」
天津飯さん…なんか本当にすみません!
その後も二人は黙々と食べ続け、料理を全て空にした。
「いやぁ!食った!食ったぁ!待たせたなトランクス、悟誠。話してくれ」
「え…あ、はい、実は……」
トランクスが今まで起きたことを簡単に説明してくれた
「なるほどな、そういや悟誠の方の修行は上手くいったんか?外で試してえことがあったんだろ?」
あ、そういえばそうだった。
「あ、はい、上手くいきました。完全な禁手に至ることが出来ました」
「ば、バランス・ブレイク?ってなんだ?」
「この場にいる人なら天津飯さん以外は皆見たことがあるはずです」
そこまで言って、悟飯が閃いたように口を開く。
「それってもしかして悟誠兄ちゃんが着てたあの赤い鎧のこと?」
「お、悟飯鋭いな。当たりだ」
「フンッ…あのフリーザに手も足もでなかったあの鎧がなんだというんだ?」
「あれは不完全な
「ほぅ…面白い、セルの前にお前から消し飛ばしてやろうか?」
ベジータと俺が睨み合い火花を散らす。
「ちょ、ちょっと待ってくれよ!こんなとこでやりあっててもしょうがねえだろ?」
「そうですよ!セルを倒さなきゃいけないってときに仲間割れなんてしてたら駄目ですよ!」
「…………そうだな、悪い」
「フンッ……貴様らなんぞが仲間だと?笑わせるな」
「なんだと!!」
「だから喧嘩すんなって……ベジータも悟誠も落ち着いてくれよ」
父さんが必死にとめに入ってくる。
「分かりましたよ……」
俺はそれに折れて怒りを沈める。
「ふぅ、そういやMr.ポポオラの道着捨ててねえか?」
「あ、あぁ…捨ててない」
そう言うとMr.ポポは父さんの道着を持ってきてくれる。
それに早速着替えだす父さん。
「選択しておいた」
「サンキューMr.ポポ」
「それ着なくても母さんに言えば新しいのをくれますよ」
「いや、オラやっぱこれでいい、地球人として戦けえてえし」
悟飯もピッコロさんに近づいてなにかをお願いしている。
見ていると、悟飯はピッコロと同じ服装になっていた。
アイツ本当にピッコロのこと好きだよな……。
俺はやっぱりこの道着がいいや。なんかしっくり来る!
「で?どうなんだ、セルを倒す自信はあるのか」
「わかんねえさ、完全体ってのになったアイツに会っててねえかんな。これからちょっと見てくっか!」
そう言うと父さんは瞬間移動でその場から消えるのだった
オッス!オラ悟空!
セルの奴とんでもなく強くなってやがる……
こりゃ本気のアイツがどこまで強えのか皆目検討もつかねえ
ま、なんとかなっさ!
次回!龍に選ばれし赤龍帝!
三日休んで三日特訓!んでまた三日休む!
ぜってえみてくれよな!