竜に選ばれし赤龍帝   作:榛猫(筆休め中)

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前回までのあらすじ……。

18号を吸収し、完全体となったセル。

超サイヤ人を越えたベジータを圧倒し奥義のファイナルフラッシュまでも弾き飛ばしてしまった。

そこに現れるトランクス……。

「お前を殺すぞ…。セル」

決闘の行方は!


龍帝セルの本気!猛攻に耐えろトランクス!

sideセル

 

 

「……これでやっと心置きなく戦えるか」

 

 

「なに?」

 

 

「ベジータも連れていけたし」

 

 

「……知っていたのか」

 

 

「もぉちろん。お前がわざとわたしをベジータから遠ざけようとしていたこともな」

 

 

「意外だな。分かっていて見逃すとは」

 

 

「当然だ…。わたしの興味は既にアイツにはないお前の真の力にある」

 

 

「……」

 

少しの間の沈黙が訪れる…。

 

 

「そこまで知っていたとはな……」

 

 

「楽しみだ、わたしの完全体の強さを知るときが来た」

 

 

「ッッ!!」

 

力を溜め始めるトランクス……。

 

わたしは奴の準備が整うのを待つ。

 

 

「ッ!!……はああああああああああァァァァァァァァァ……ッッ!」

 

トランクスの周りにスパークが走る。

 

 

「見事なパゥワーだ…お前の親父のベジータとは比べ物にならん」

 

 

「お前達人造人間にこれ以上勝手な真似はさせないぞ!二度とあの悲惨な未来を、あの地獄を繰り返させはしない!」

 

地獄の未来か……。確かコイツはわたしより少し前の未来から来たんだったな。

 

奴の気が更に高まっていく。

 

 

「いいぞ、いいぞ…。ますます良い…すばらしいパゥワーだ…お前はわたしを越えたかもしれん…わたしは嬉しい」

 

 

「…ッ!」

 

 

「草葉の陰のドクター・ゲロ様もさぞかし喜んでいることだろう…なにしろやっと究極のパゥワーを試す相手に巡り会えのだからな……」

 

 

「……」

 

さて、ではわたしも本気を出すとするか……。

 

 

「フゥ…フンッ!……この完全体の恐るべきパゥワーを早く試してみたいぞ…フハハハハ……」

 

 

「望むところだセル。これからサイヤ人の本当の力を見せてやろう。はあああああァァァァァァ……ッッ!」

 

トランクスの体が肥大化していく。

 

 

「ハアッ!」

 

高速で攻撃を繰り出してくるがそれをすんでのところで躱わす。

 

 

「ダアッダダダダダダダダッッ!」

 

空に逃げたわたしを追いかけ奴が気弾を連続で放ってくる。

 

しかしわたしはもうそこにはいないのだぞ?

 

 

「……なにッ!?」

 

爆煙が晴れ、そこにわたしがいないことに驚くトランクス。

 

わたしはその一瞬の隙を狙って背後から蹴りをお見舞いする。

 

しかし、すぐさま体勢を建て直しわたしの背後をとると蹴りを入れてくる。

 

だが、わたしは吹き飛ばない……。

 

 

「フフフ……どうした?そんなものか?」

 

 

「くっ…!」

 

わたしは奴の足を掴むとそのまま勢い良く投げ飛ばした。

 

 

【ドゴオォォンッ!】

 

勢い良く地面に叩きつけられる奴に一気に距離を詰め怒濤の追い討ちを駆けていく。

 

 

「ぐっ…!だあッ!」

 

 

「フンッ当たらんよそんな攻撃は」

 

 

【ドスッ‼】

 

カウンター気味に腹部に膝蹴りを叩き込む。

 

 

「うごあぁぁ…ッ!」

 

腹部を押さえて蹲るトランクスに更に両腕でアームハンマーを叩き込む。

 

 

「うがああぁぁ…ッ!」

 

地面に叩き伏せられるトランクスを足蹴にする。

 

 

「ほらほら、さっきまでの威勢はどうした?」

 

 

「ぐっ…うぅ…!」

 

 

「まさかもう終わりか?期待はずれだな…。

まあ、そんな肥大化してスピードが落ちてはどうやってもわたしは倒せんよ」

 

そう言って足を話してやる。

 

 

「なにっ?」

 

 

「確かにおまえは強くなった。気だけなら…だが、そんな肥大化した筋肉ではスピードは無いに等しいと言うことだ」

 

 

「…ッ!?」

 

 

「さて、止めを刺してやろう」

 

わたしは奴に止めを刺すために手を構えるのだった。

 

 

sideout

 

 

 

side悟誠?

 

オレは今、奴等からかなり離れた場所を飛んでいる。

 

ベジータ王子を亀のジジイの家に運ぶためにな…。

 

しかし、そのどうちゅう

 

 

「うっ…ぐぐ…っ!」

 

こりゃ運ぶ前にあの仙豆とかいう豆を食わした方がいいかもな……。

 

オレは近くにあった島に上陸すると、ベジータ王子を日陰に寝かせ仙豆を口に押し込んで近くの岩に腰かけた。

 

 

「ぐぅっ…ッ!はっ!」

 

仙豆が効いたのかガバっと起き上がるベジータ王子。

 

 

「よお、ベジータ王子…。どうだ?舐めたことして格下だった相手ボコボコにされた気分は」

 

 

「!…貴様、あの小僧小僧じゃないな!何者だ!」

 

いきなり噛みついてくるか……。

 

 

「負け犬に名乗る名前なんざ持ち合わせちゃいねえよ」

 

 

「なんだと!オレが負け犬だと!!」

 

 

「違うのか?倒せる相手だったセルをお前の馬鹿なプライドで完全体にさせたあげく勝つならまだしも無様に負けやがった…。しかも息子に助けられる始末…。これを負け犬じゃなくて何て言えばいい?」

 

 

「ッ…!!」

 

返す言葉もねえか……。そらそうだ、あんだけ無様にやられたんだ。言い返せるはずもねえ…。

 

『そこまでにしておけ、猿野郎』

 

ドライグか、分かったよ……。

 

 

「オレは奴等の戦いを見てくるお前はさっさと妻とガキの所にでも帰るんだな」

 

そう言ってオレは先ほどの場所に戻っていった。

 

 

sideout

 

 

 

sideベジータ

 

 

奴が飛び去っていったのを見て、オレは悔しさに顔を歪めた。

 

以前はオレの方が上のはずだった……。

 

しかしナメック星でカカロットに先を越され、挙げ句その息子にまで先を越されてしまった。

 

しかも奴は超サイヤ人をあっさりと越えやがった……。

 

だからオレは悔しかった。オレは超エリートだ!そのオレが下級戦士のしかも息子に元々サイヤ人でもないただのガキに抜かれた……。

 

だからオレは強くなった。だが、セルはその更に上を行った……。

 

 

「チクショウ…ッ!クソッタレめェェェェェッッ!!」

 

オレは一際吠えると奴が飛んでいった方向に飛んでいくのだった。

 

 

 




オッス!オラ悟空!

なんだって?セルが武道会を開く!?

開催は十日後か…。よぉーし悟飯…悟誠!今からみっちり修行すっぞ!

次回!龍に選ばれし赤龍帝!

十日後に備えろ!セルを越えろ!孫一家

ぜってえ見てくれよな!

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