竜に選ばれし赤龍帝   作:榛猫(筆休め中)

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前回までのあらすじじゃ…。

無事、家へとたどり着いた悟誠達…。

悟空を飛行艇に運び込むと亀仙人の家へと向かう…。

その道中、ブルマが知らせてきたもう一つのタイムマシンの話に一同は驚愕するのだった。


タイムマシンの真実!もう一人のタイムトラベラー

side悟誠

 

 

『ね?アンタの乗ってきたタイムマシンにそっくりでしょ?』

 

スピーカーからブルマさんの声が聞こえてくる。

 

 

「はい、瓜二つです。」

 

 

「なあ、未来のブルマさんっていったい幾つタイムマシンを作ったんだ?」

 

俺は気になってトランクスに聞いてみる。

 

 

「幾つって、一機作るのだけでもやっとでしたから…。」

 

 

「お前が知らないだけじゃなくてか…?」

 

 

「えぇ…。」

 

その言葉にコクリと頷くトランクス。

 

う~ん…。じゃあいったいこれはなんなんだ?

 

しばらく船内を沈黙が包み込む…。すると不意に

 

 

「この写真の詳しい位置、分かりますか?」

 

トランクスの言葉をクリリンさんが伝える。

 

 

「その写真の詳しい場所分かりますか?って言ってます」

 

 

『う~ん…。詳しくはないけど西の1050地区の何処かだと思うわ、行くの?』

 

 

「はい、この目で見てみたいんです」

 

 

『そう、じゃあ私も行くわ、そんなに遠くないから』

 

 

「え…?わ、分かりました。」

 

 

『じゃあ、後でね』

 

そう言うと通話は切れた。

 

俺はトランクスに話しかける。

 

 

「……行くのか?」

 

 

「はい、これがなんなのか確かめてみたいので」

 

 

「そっか、なら俺も一緒に行くぜ」

 

 

「え?悟誠さんもですか?分かりました。」

 

すると、悟飯が口を開いた。

 

 

「あの、僕も探しますよ、行っていいですか?」

 

 

「悟飯ちゃん、それに悟誠まで…。」

 

母さんが心配そうな声をあげる…。

 

 

「大丈夫ですよ、お母さん。危険な所へ行く訳じゃありませんから」

 

 

「そうそう、この写真の物がなんなのか見に行くだけなんすから、そう心配しないでも大丈夫っすよ」

 

しかし、いまだ心配そうな母さんは小さくため息をつくと諦めたように口を開いた…。

 

 

「……本当は行かせたくねえが仕方ねえ、二人とも、気を付けて行ってくるだぞ?」

 

 

『はい!』

 

二人して元気よく返事をすると俺はトランクスに目配せし飛行艇から飛び立つのだった。

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

しばらく飛んでいると、不意にトランクスが腕時計のような物を確認して声をかけてきた。

 

 

「西の1050地区はこの辺りの筈です…。」

 

 

「探しましょう!」

 

 

「これだけ広いんだ手分けした方が早いと思う、俺はこっちを探してみるからトランクスと悟飯は向こうを頼む」

 

 

『分かりました!』

 

そこで俺達は三手に別れて写真の物を探し出した。

 

 

 

 

 

 

 

ーーー

 

探し始めて十数分…。

 

いまだ目的の物は見つからない…。

 

 

「なぁ、ドライグ、前みたいに探せないのか?」

 

あまりにも見つからない

 

 

『無茶を言うな…。気配をたどるのは出来ても物探しは専門外だ…。』

 

 

「人造人間は見つけられたくせにか?」

 

『彼奴らからは人の気配が微かにだが残っているから探せたんだ…。あれが完全な器械となるともうお手上げだ…。』

 

なるほど、それじゃあ駄目だわ…。

 

 

「にしても、全っ々!見つかんねえ!どこにあんだよ!タイムマシンモドキは!」

 

すると、遠くから悟飯の声が聞こえてきた。

 

 

「悟誠お兄ちゃん!トランクスさん!ありましたよ!」

 

お?悟飯が見つけたみたいだ。

 

俺は直ぐ様悟飯の元に向かった。

 

 

ーーー

 

 

悟飯の元に着くとトランクスも丁度来ていた。

 

 

「よく見つかりましたね、悟飯さん」

 

 

「あぁ!お手柄じゃないか!悟飯!」

 

 

「えへへ♪」

 

すると、遠くの方に飛行機の影が見えた。

 

 

「きっと、ブルマさんですよ。僕が案内してきます!」

 

 

「おう!頼んだぜ悟飯」

 

 

「はい!」

 

そう言うと悟飯は飛行機の方へ飛んでいった。

 

 

「……これは…。」

 

ボロボロの機体を見上げるトランクス…。

 

 

「ん?どうした?何か分かったのか?」

 

 

「はい、これは…。いえ、やはり母さん達が来てから話します…。」

 

その言葉に俺は頷く。

 

 

「わかった、それじゃあ待つか」

 

俺達はブルマさん達が来るのを待った。

 

 

 

 

ーーー

 

 

 

 

しばらくすると飛行機が俺達の近くに降りてきた。

 

 

『はぁい!トランクス!』

 

スピーカーから言わなくても聞こえてるって…。

 

にしても、相変わらずいいおっぱいしてるよなぁ…。

 

 

「む…。悟誠くん、今いやらしいこと考えてなかった?」

 

ジロリと俺をにらむブルマさん…。

 

アンタはエスパーかよ…。

 

 

「いえ!そんな滅相もない!そんなことしたらどうなるか分かったもんじゃありませんからね」

 

 

「ふぅん…。まあいいけど、それにしてもこれが例の物な訳だ…。」

 

ふぅ、危なかった…。下手なこと考えてたら殺されちまうなこりゃ…。

 

 

「あの、それより見てください」

 

トランクスが自身の持つカプセルを投げてタイムマシンを展開する。

 

 

「これが、俺の乗ってきたタイムマシンです。」

 

それを見てブルマさんは納得したように頷いた。

 

 

「あら、それじゃあこの古びた方のこれはアンタのじゃないわけだ」

 

その言葉にトランクスは首を横に振る。

 

 

「いえ、あなたは未来でタイムマシンをたった一機しか作らなかった。コイツも俺の乗ってきたタイムマシンそのものなんです。」

 

 

『え?』

 

 

「そんな…。」

 

いったいどういうことなんだ?

 

 

「これを見てください」

 

そう言ってトランクスはボロボロのタイムマシンのボディの苔を落とした。

 

すると、そこから出てきたのは『hope』と書かれた文字だった。

 

 

「ホープ、希望?」

 

その言葉にトランクスは頷く

 

 

「えぇ、俺が出発の時に書いた文字です。無論、あっちのタイムマシンにもこれはあります…。」

 

俺はトランクスが出したタイムマシンを見ると?

 

確かにhopeと書かれていた。

 

 

「でも、どういうことかな?こっちのはここに来て随分時間が経っているみたいだけど…。」

 

確かにそうだ、それに上の部分の大きな穴も気になる…。

 

俺達は飛び上がり穴をよく見てみる。

 

 

「あれ?この穴、変ですよね?高熱で溶けたような…。しかも中から開けた穴ですよ?」

 

確かに変だ…。普通なら上の部分の窓が開いて外に出られるはずなのに、どうしてこんな出方をしたんだ?

 

 

「な、なによ…。何者が乗ってきたっていうの?」

 

 

「……とにかく、開けてみましょう」

 

トランクスが窓を開け、中に入ると操縦席に何やらトゲトゲした殻のような物が落ちていた。

 

 

「これは…こっちにも」

 

 

「なんですか?それは、ヤシの実じゃあ、ありませんよね?」

 

 

「いや、見た感じなんかの殻じゃねえかな?」

 

 

「何?ねえ、ちょっと見せてよ!」

 

ブルマさんの言葉に悟飯が殻を持っていく。

 

それをブルマさんは受けとると閉じたり開けたりを繰り返す…。

 

そして、こう話し出した。

 

 

「間違いないわ、何かの卵の殻だわ、これ…。」

 

 

「た、卵ってそんな見たことも…!」

 

 

「おいおい、まさか…。」

 

俺達はタイムマシンの大穴を見る。

 

 

「もしかして、その穴を開けたのは卵から産まれた…。な、何かが…」

 

トランクスが席に座りパネルを弄りだす…。

 

 

「エネルギー残量はほとんどゼロ、やって来たのは…。」

 

 

【ピピピピピッ‼】

 

 

「age788!?お、俺がやって来た未来より三年後…。

三年後の未来から!?」

 

 

『え…?』

 

俺達は息を飲んで見守るしかない。

 

 

「この時代にやって来たのは…今から約四年前…。

この前俺がやって来た時より一年も早くコイツは来ていた!?

い、いったい何が何のためにやってきたんだ…。

歴史が随分変わってしまったのは、まさかコイツの仕業では…!」

 

まさか、トランクス以外にも未来からキテた奴がいるとは…。

 

この卵の生物はいったい何が目的でこの俺達の時代にやって来たんだ…?

 

 

謎は深まるばかりだ…。




オッス!オラ悟空!

やべえぞ!
トランクス以外の未来から来たバケモンが町で暴れてるやがる、急いで止めにいかねえと!……あれ?おめえ…だれだ?

次回!龍に選ばれし赤龍帝!

出撃!超ナメック星人&超サイヤ人!

ぜってえみてくれよな!

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