竜に選ばれし赤龍帝   作:榛猫(筆休め中)

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前回までのあらすじじゃ

大猿化したベジータに成す術もなくやられる悟空をイッセーが助け

イッセーがベジータを倒すため赤い鎧を纏って戦いに臨む

果たしてどうなる!?


放てクリリン!地球の想いを込めた元気玉!

side界王

 

 

「あぁぁ...な、なんじゃあの姿は...」

 

界王星から様子を見ていたワシは驚きのあまり声が出なかった。

 

何故なら今地球ではイッセーがあの大猿と戦っておるのだが

 

その姿が異常なのだ、赤い鎧を纏ったそれは、龍を連想させる

 

 

「ワシはとんでもない奴に修行を着けちゃったのかもしれん…」

 

そう言ってワシはこれからあるだろう未来に思いを馳せた。

 

sideout

 

 

 

side悟飯

 

 

僕は目の前で起こっている戦いが信じられませんでした。

 

イッセーお兄ちゃんが赤い龍みたいな鎧を着て

 

あのサイヤ人に一人で戦いを挑んでいるんですから

 

横で見ていたクリリンさんも

 

 

「す、すげえ...イッセーの奴ほんとに一人で倒しちまうんじゃないか?」

 

って言いながら二人の戦いを見ています。

 

 

「いや...確かに...今のイッセーはすげえ...だけんど

あれは多分...一時的なもんだ...あれが切れたら...

イッセーは間違いなく死ぬ...」

 

 

「そんな...じゃあどうすれば...」

 

僕がそう言うとお父さんはキツそうにしながらも

 

 

「なんとかして...アイツの尻尾を切るんだ...そうしたらオラが

...なんとかして見せる...イッセーには...

オラが伝えておくから...頼んだぞ...」

 

その言葉に僕たちは頷きサイヤ人の様子をうかがうのだった

 

sideout

 

 

 

sideイッセー

 

 

 

戦いを始めてからすでに7分が過ぎようとしていた。

 

現在俺は禁手にプラス五倍の界王拳で相手をしている

 

隙を見て尻尾を狙ってはいるんだけど思いの外頑丈で

 

引きちぎることができてない...おまけに結構殴っているのに

 

いまだに動けやがると来てる...

 

タフすぎてこっちが疲れてきちまうよ…

 

倍化にプラス界王拳の所為で俺の身体自身かなり悲鳴を上げている

 

「ちっ...!有効打が与えられない…どうすりゃいいんだ‼」

 

 

「はっはっは!貴様にこの俺を倒すことなどできんのだ!」

 

俺が歯噛みしていると何処からか

 

(...ッセー...イッセー...聞こえるか?)

 

悟空さんの声が聞こえてきた。

 

 

「え?悟空さん⁉どうしたんです?」

 

驚きながらも答えると悟空さんが話し出す

 

(今、クリリンたちがアイツの尻尾を切るために準備をしてる...

だからオメエはそれに合わせて隙を作ってくれ...)

 

 

「わ、分かりました、...さあ今度こそお前をボコしてやるよ

大猿!」

 

そう言いながら俺は二人の気を探る

 

見ると、クリリンさんがもう準備を終えていた。

 

悟飯くんが俺に向けてサムズアップしてくる

 

それを合図と感じ取り俺は大猿の近くまで寄ると

 

 

「見てやがれ!これで決着をつけてやる太陽拳‼‼」

 

大猿の目の前で太陽拳を放った

 

 

「ぐあぁぁぁぁぁっ!!チクショぉ‼目がぁ‼」

 

大猿が目を抑え呻いている隙を狙い

 

二人に合図を送る

 

 

するとクリリンさんが

 

 

「気円斬‼‼」

 

その言葉とともに金色の円盤型のエネルギー弾が

 

奴の尻尾を捉え切り裂いた。

 

尻尾が切られた奴は

 

 

「ぐおぉぉ...俺の尻尾をぉぉぉぉぉ...‼‼」

 

そう言いながら縮んでいった。

 

やったぞ...と思った瞬間禁手が解けた

 

 

「おい!まだ三十分経ってないぞ!どういうことだよ!」

 

『それはお前が界王拳を使っていたからだ...

あの技を使ったことによってお前の身体に負荷がかかり

維持できる時間が減ったんだ...』

 

くそっ‼‼あと少しだってのに‼

 

 

「ほう?あの鎧は時間制限だったのか、残念だったな

あれがあれば俺を倒せたかもしれんのになぁ?」

 

(ドライグ、倍化の方はまだいけるか?)

 

『あぁ、だがお相手さんがそうさせてくれるかだな...』

 

『Boost!』

 

 

「まずは貴様から...と言いたいところだが

その前にあのガキを殺してからだな」

 

そう言って悟飯のほうに歩いていくベジータ

 

不味い!あのままじゃ悟飯くんが...

 

「界王拳四倍‼‼うおぉぉぉぉっ...!」

 

俺は界王拳を発動させベジータに突っ込んだ

 

 

「なっ⁉なにぃ‼」

 

思いっきりベジータを殴り飛ばし悟飯くんの下に転がる

 

 

「い、イッセーお兄ちゃん‼‼」

 

慌てて駆け寄ってくる悟飯くんに俺は声をかける

 

 

「はぁ...はぁ...悟飯くん...今から俺の力を君に渡す...だから

アイツを倒してくれ...悟空さんの息子ならきっとできる...」

 

そう言って俺は何度目かになる倍化を渡すために構える

 

 

「ブーステッド・ギアギフト‼」

 

『Transfer!!』

 

倍化された力が悟飯くんに譲渡される

 

 

「あ、あぁぁぁぁ...す、凄い...」

 

渡された力に驚いている悟飯くん、だがベジータは此方に迫ってきている

 

 

「今ので俺にはもう戦える力がなくなっちまった...悪い...」

 

『Burst!』

 

その音声と共に俺は急激にかかった負荷によって

 

吐血する。

 

 

「なんだ、自滅しやがったか、まあいい止めを刺してやる」

 

 

「へっ...好きにしろよ...」

 

俺は死を覚悟して目を閉じた。

 

 

「てこずらせやがって...死ね!」

 

 

「やめろぉぉ‼‼うわぁぁぁ‼」

 

 

「ぐあぁっなんだとぉ⁉」

 

どうやら悟飯くんが戦ってくれてるみたいだ...

 

悟空さん...後は頼みました...

 

それを最後に俺は意識を手放した。

 

sideout

 

 

クリリンside

 

 

イッセーが悟飯に力を分け与えて時間を稼いでる間に

 

俺は悟空から譲り受けた元気玉を当てるために狙いを定めていた。

 

 

「くそっ!!あんなに動かれちゃ俺の腕じゃ当てられない‼」

 

俺が諦めかけていると突然誰かが話しかけてきた

 

 

『元気玉は目で見て当てるのではない、悪の気を感じ取って放つのだ』

 

 

「だ、誰だ‼」

 

 

『孫悟空に元気玉を伝授した界王だ』

 

 

「か、界王...様」

 

 

『お前のその一撃に全てがきまる、その元気玉は地球中の

願いを込めた球だということを知れ』

 

その間にも悟飯とベジータの戦いは進んでいく

 

 

「......‼‼‼捉えたぁ‼」

 

ベジータの悪の気を捉え放とうとした瞬間

 

 

「なにやっとりゃーすばかたれ‼‼早くそれやってまえ!」

 

タイミング悪くヤジロベーが叫んでしまった。

 

それによりベジータがこちらの存在に気づいてしまった

 

 

「ちっ!何やってんだあのバカ‼くそったれぇぇ‼」

 

破れかぶれで元気玉を放った。

 

元気玉はまっすぐにベジータの方に飛んで行ったが

 

 

「なっなんだこれは!うおっ⁉」

 

上に飛ばれ躱された。

 

 

「なぁっ‼‼躱された‼‼」

 

元気玉はまっすぐ悟飯へと飛んで行く

 

誰もが終わったと思うのだった。

 

sideout

 

side悟飯

 

 

気が付くと青い球がこっちに向かってきていた。

 

僕もう死んじゃうのかな...

 

 

(悟飯...跳ね返せ...そいつは悪の気がなければ跳ね返せるはずだ...)

 

お父さんに言われるがまま僕は手を突き出した。

 

そして飛んでくる元気玉を弾き返そうとするが

 

 

「うぅぅぅ...ぼ、僕じゃあ無理だよう...‼‼」

 

すると、急に力がみなぎってきた。それにこの気って

 

優しくとても暖かい気...いるんだね、イッセーお兄ちゃん...

 

僕はその力と共に元気玉を弾き返した。

 

玉はそのままサイヤ人のもとに飛んで行って

 

そのまま天高くまで飛ばしていってしまった。

 

終わったんだ...そう思ったら一気に身体から力が抜けてしまったのだった。

 

 

 

 




オッス!オラ悟空!

くっそ―‼‼ベジータの奴元気玉を食らったってのにまだ生きてやがる‼

こうなりゃ悟飯おめえにかけるしかねえ!頼んだぞ‼

ってイッセーオメエのその恰好なんだ?

次回!竜に選ばれし赤龍帝!

これで終いだ!イッセー渾身のドラゴン波!
ぜッてえみてくれよな

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