竜に選ばれし赤龍帝   作:榛猫(筆休め中)

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とてもとてもお待たせしてしまいました...お待ちしてた方々がいるかは分かりませんがどうぞ...m(*_ _)m



──────────────────────


前回までの龍に選ばれし赤龍帝......。

魔人ブウ復活を阻止するべくバビディの宇宙船へと乗り込んでいく悟空達。
不意のダーブラとの戦いでの苦戦を強いられつつも、
初戦のプイプイをベジータが難なく突破......。
下層にて出てきた魔獣ヤコンは悟空の機転によってあっさりと倒される......。
さらに下層に進む悟空達だったが......
そこに出てきたのは......


最強はオレだ!魔人べジータ爆誕!

side悟誠

 

 

奥の扉が開き、中から現れたのはダーブラだった。

 

 

「ダ ダーブラ......!!」

 

界王神様が慌ててらっしゃる......。

 

おいおい、もうコイツを出してきたのか? 敵さん、いよいよもって手がなくなってきたみてえだな

 

 

『いや、待て相棒...奴の雰囲気が違う...先程までとは大違いだ』

 

なんだって!?

 

ドライグの言葉に俺はダーブラをよく見てみる。

 

ほ、本当だ...さっき戦った時とは別人じゃねえか!! アイツ、殆ど本気出してやがらなかったな?

 

 

禁手(バランス・ブレイカー)だけとはいえ、俺達も随分と甘く見られたものだな...』

 

ちぇー...これだったら三回戦に戦えるように勝てばよかったぜ......

 

そんなことはつゆ知らず、ダーブラが話し出す。

 

 

「ヤコンを倒し、ステージ3までこられたとは人間としては大したものだ、奇跡的とすら言える。褒めてやるぞ...」

 

「だがここまでだったな、ここからはこの私が相手をすることになってしまった」

 

コイツ...完全に俺達のことを舐めてやがる......

 

 

「ふん......ナンバー1の貴様がもう登場ってことは、相当焦っているらしいな、バビディは......」

 

 

「フン......無駄口を叩くのはそれぐらいにしてさっさと掛かってこい貴様ら纏めてな」

 

ベジータさんの言葉にも余裕の態度を崩さないダーブラだったが、ここで食ってかかる者がいた

 

 

だめだめ!!お前を倒すのは僕の番なんだ!!」

 

そう、この階層の順番である悟飯だった。

 

いやまあ、さっきある程度戦い方は見てるだろうし、今の悟飯ならさほど苦戦はしないだろうけど......

 

やっぱ俺がケリつけたかったよなぁ......

 

『勝敗で負けたんだ、仕方あるまい』

 

そうだけどさぁ......

 

 

「......なんだと...。舐めるのもいい加減にしろよ...貴様らの実力など既に知りえているのだぞ」

 

って、なんでそこで俺を見ながら言ってくるんだよ!!

 

 

「へっ...安心しろよ、俺だってあれが本気ってわけじゃねえからさ」

 

 

「なに...」

 

おーこわ...『私相手に本気を隠していただと...』とでも言いたげな顔じゃねえの......

 

 

「だーかーらさぁ!! お前の相手は僕だって言ってるだろ!!」

 

おっと、悟飯が痺れを切らして割り込んで来た、これ以上は邪魔しないでおくか

 

 

「チッ...ならまずは貴様から捻り潰してくれる...!!」

 

 

 

 

 

刹那──二人の姿が掻き消えた。

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

悟飯とダーブラが戦い始めて少し、俺達は荒野に居た。

 

どうやら地球に近い環境の星へと場所を移したらしい

 

(スーパー)サイヤ人へと変身した悟飯がダーブラへとラッシュを叩き込む

 

 

《バギィッ》

 

ダーブラも負けじとそれをガードしているが、振りかぶった悟飯の蹴りがダーブラのやつを蹴り飛ばす

 

吹き飛ばされたダーブラだったが、すぐさま体勢を立て直し大きく息を吸い込んだ

 

不味いっ なにかする気だ!!

 

直後、ダーブラの口から業火が吐き出された。

 

しかし......

 

 

《ビッッ!!》

 

悟飯の姿が掻き消える

 

 

「なっ...!!」

 

 

「こっちだ!! だりゃあっっ!!

 

おぉ!! 背後に回り込んでのスレッジハンマーッ!!

 

中々いい動きしてるじゃねえか悟飯のやつ、鍛え直した甲斐があったってもんだな

 

 

『しかし、勘を取り戻すのにはもう少し掛かりそうだな...見ろ、ベジータのやつを』

 

え? ベジータさんがどうかしたのか?

 

見てみるとベジータさんは妙にイライラした様子で二人の戦いを見守っていた。

 

おいおい、何をそんなにイラついてんだよ...結構いい動きしてると思うんだけどなぁ......

 

 

『恐らくは武道会の時から合わせて先程の戦いのことに鬱憤が溜まっているのだろう...そして、孫悟飯のあの戦い方にもな......』

 

あの戦い方って...別に悪かないだろ? あの時よりウンとよくなってるじゃないか

 

 

『ベジータはセルとの戦いの時のあの悟飯を期待していたんだろう、それがあの様な戦いをしているのでイラついているのではないか? まあ、俺としてはあの時のオレの力も使って欲しいがな』

 

あの時の...ねぇ......。

 

ドライグの力はともかく、あそこまでの力を引き出すにはちっとばっか時間が足りなかったな......

 

 

『一月であそこまで戻したんだ、上出来だろう、奴は納得していないようだがな...』

 

ドライグとのやり取りの間も戦況は進んでいっている。

 

見れば、悟飯が超スピードでダーブラ目掛けて突っ込んでいく

 

 

「だ──っ!!!!」

 

しかしダーブラは......

 

《ペッ》

 

なっ...!? 野郎ッ!! ツバ吐きやがった!!

 

 

「いけない!! それに触れては!!」

 

界王神様の叫ぶ声、だが悟飯は......

 

 

《ビッ!!》

 

その姿を消し、ツバを躱しながら再びダーブラの背後に回りこみ鋭い蹴りを叩き込んだ

 

 

「ぐはぁっ...!!」

 

しかしダーブラもやられるままではない、すぐさま体勢を立て直すと虚空から剣を取りだし悟飯目掛けて襲いかかる。

 

《ガッ!!》

 

間一髪その刀身を白刃取りで止めた悟飯はそのままその刀身を降り割った

 

その様子を黙って見ていたベジータさんが不意に口を開いた

 

 

「くそ...イライラするぜ! よし...このオレが終わらせてやる!!」

 

 

「そりゃねえぞベジータ!! やらせてやれよ、別にそんなに悪かない戦いしてんじゃねえか!!」

 

 

「そうっすよベジータさん、何をそんなにイラついてるんですか...落ち着いてください」

 

 

「これが落ち着いていられるものか!! そもそもこんなお遊びはどうでもいいんだ!!」

 

うおっ!? なんだよ急に......

 

 

「オレはこんなことさっさと終わらせてお前たちと早くケリをつけたいんだ!! そのためにあんなくだらん武道会にまで参加してやったんだ!!」

 

 

「くだらないって...あんたにとっちゃそうかもしれないがなぁ、俺たちにとっちゃ楽しみだったんだよ!! 自分だけがそうだと思ってんじゃねえよ!!」

 

『おい、落ち着け相棒』

 

ドライグ...悪い、ちょっと黙っててくれ......

 

 

「なっ...貴様!! このオレが自分だけだとぉ!?」

 

 

「何をそんなにイラついてんのか知らねえけどな、俺だって父さんやアンタ達と戦えると思ってずっとを楽しみにしてたんだ、こんな事になってなんとも思ってないわけないだろうがっっ!!」

 

 

「ぐっ...!!」

 

 

「お、おい...ベジータも悟誠も落ち着けよ、今オラ達がケンカしてる場合じゃねえだろ?」

 

父さんが見兼ねて仲裁に入ってくれる。

 

 

「...っ...悪い、父さん...ちょっと熱くなっちまった...」

 

 

「フンッ...」

 

ベジータさんも納得してないながらも矛を収めてくれたようだ

 

その様子を見ていたのか、ダーブラと悟飯の戦いは止まっていた。

 

すると何を企んだか、周りの景色が急に元の宇宙船へと戻った。

 

 

「わっ...」

 

 

なに!?

 

驚き天井にぶつかる悟飯と、場面が急に変わり声を上げるベジータさん

 

ダーブラは床に降りるとそのまま奥の扉の中へと入っていく

 

 

お おい!! 逃げるのかお前!!」

 

しかしダーブラは不敵に笑って

 

 

「逃げる? フッフッフ違うな...。このダーブラが戦うまでもないうってつけの戦士が見つかったのだ」

 

 

「な...なんだって......!?」

 

そうしてダーブラは奥へと消えてしまったのだった......

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

ダーブラが消えて少し...俺達は困惑していた。

 

 

「どどういうことですって!? あいつ...」

 

 

「......よく分からねえが自分が戦うまでもねえいい戦士が見つかったって......」

 

 

「んな事言ったってここに出てきてた奴らはみんな大した力持ってなかったじゃないすか」

 

それともそんな馬鹿みたいに強い奴のことを忘れてて思い出したのか?

 

 

「見つかった!? ...見つかったって、どういうことなんでしょう...」

 

 

「はっ!?!?!?」

 

 

界王神様がなにかに勘づいたその直後だった。

 

 

「!!!!!?」

 

「うおおおおお...っ!!!!」

 

な、なんだ!? 急にベジータさんが呻き出したぞ!?

 

 

「や やはりそうかっ!!!!」

 

尚も悶え苦しむベジータさん

 

い、一体どうしたって言うんだ...?!?

 

 

「ぐああ...!!!!!!」

 

ボッ!! と(スーパー)サイヤ人へと変身するベジータさんは尚も呻き続ける

 

 

「く...くおおお...!!!!」

 

 

「ベ ベジータさんっ!! 悪い心をバビディに利用されようとしているのです!! 無心になりなさい!! 何も考えてはいけませんっ!!」

 

界王神様が必死に言葉を掛けているけど、ベジータさんにはあまり効果はなさそうだ

 

 

「う......うるせぇっ...!! ガ...ガタガタぬかすな...!!!!」

 

 

「うわおおおおお......!!」

 

な、なんて迫力だ!! 空気がビリビリしてやがる!!

 

 

「ベ ベジータ......!!」

 

ようやく呻き終えたベジータさんは俯いたその姿勢からその顔を上げた、そこには......!!

 

 

「はああ......」

 

額に禍々しい《M》の文字を刻み、その瞳に邪悪ものを滾らせた、あの頃のベジータがいた!!




オッス!! オラ悟空!!

な、なんだベジータのやつ!? 異様な雰囲気出てやがる!!
それに、悟誠とオラの二人がかりでも歯が立たねぇ!!
こうなったら仕方ねえな...あの手を使うしか...ん? 悟誠、おめえまだ何か隠してるんか?

次回!! 龍に選ばれし赤龍帝!!

怒れ悟誠!! 魔人ベジータを打ち破れ!!

ぜってぇ見てくれよな!!

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