ジングルベールジングルベール
鈴がなるー
今年のクリスマスはFGOでマシュ達とリアル友人と共に過ごしました。
では、どうぞ!!
●月▼日
永遠亭に就職しもうすぐ一ヶ月が過ぎようとしていた。
働いていく上是一番危惧していた人間関係も今では良好で、右手を気持ち悪い物として見る視線はかなり減った。それでも、この右手を気味の悪い物として見る者達も確かに存在しているのだが。まあ、一々気にしている必要もないだろう。
●月▲日
今の生活が充実しているのか。と、問われれば否だ。紅さんが訪ねてきたり、隣人さんが最近頭痛が激しいとぼやいていたり、鈴仙さんがこの長屋に越してきたり。話題は尽きない。しかし、騒がしいのはあまり好きではない。仕事行きも帰りも鈴仙さんが一緒にいて。数少ない一人の時間と言うものが無くなっている状態なのだ。元々人付き合いが苦手で、少しずつでも慣らしていこう、変わろうと思って人里に出てきたのに、これでは、なれる前に自分が病んでしまいそうだ。
●月■日
自分の愚痴を吐き出すために日記と言うものを書いてみている。既に三日目だが、不思議と日記を書いた後はすっきりしている気がする。それでも、疲れているものは疲れているのだが。
■□■□
「なんで……鈴仙さんがその事を知っているのですか?」
「……私には能力があります。物体の波長を感じ取る力が。そして、波長が教えてくれているんです」
その波長がどうのこうのと言うのは良く分からない。けれど、バレているのであれば……もう隠す必要性もないのだろう。
「……私は、俺は外から来ました。外界、幻想郷の外から。偶然なのか、必然なのか……それは分かりません。けれど、私は来てしまった。この幻想郷に。そして、そこは森のなか。右も左も分からず走り回り、何時しか倒れ、私は一人の女性に助けられていた。アリス・マーガトロイド。彼女に助けられ、一時の間、共に過ごした。そして、私は逃げました。逃げる前までは、私は彼女に不遇な扱いを受けてなんていないのに。外には出してもらえなかった。その真意は分からない。けれど、分からないのに、俺は彼女を疑い、そして、彼女から逃げた。そして、その結果としてこの右手が無くなりました」
腕を持ち上げ右手をブラブラと振って見せる。今俺は笑っているのだろうか?それとも、泣いているのだろうか?怒っているかもしれない。無表情かもしれない。自分の状態が分からない。けれど、口は言葉を紡いでいく。
「俺は救われた。逃げ込んだ先の魔法使いに。そして、紅魔館へと辿り着いた。そして、パチュリー・ノーレッジは俺の『寿命』と引き換えにこの右手を、人ならざる右手を、俺にくれた。パチュリーさんはな、実験の一つだって言ってた。けどな、ごめんなさいって謝ったんだ。医学や白魔術に疎い私には、何かを引き換えに、何かを生み出す、手にいれる事だって。そして、紅魔館に住む皆は……こんな右手でも、俺を受け入れてくれた。信じられるか?こんな、同じ種族すら信じることが出来ない馬鹿を、皆は家族だって、言ってくれたんだぜ?だから、俺はこの右手を手放すことは出来ない。これが、俺が生きてきた証だから。愛された証だから。
鈴仙さん。貴女が提案してくれた方法は、とても魅力的だ。だけど、少し時間を頂けませんか?」
「…………分かり、ました」
■□■□
●月×日
鈴仙さんとの話し合いからこれで四日が過ぎることになる。
とは言っても、最初から殆ど決まっていたのだが。
皆は、生きてほしい。『不老不死』にならなくとも、吸血鬼なり、魔法使いになればいい。と言ってくれた。
だから、俺は、生きようと思う。この、残された人生を。
日記はここで途切れている。
お読みいただき有難うございます!!
まあ、分かっていたと思いますが、松くんの右手は、松くんの寿命を使い生成されています。
なんで寿命なのか、その人間に最も馴染みやすく、かつ、手っ取り早いからです。
誤字脱字報告、感想、アドバイスがあれば、よろしくお願いします。
え?何時にもまして雑じゃないかって?
徹夜でFGOの魔神柱を狩ってたり、マシュの生きざまを見て号泣したり、ロマンの正体に興奮したり、フォウ君がかっこよすぎて発狂したり、マシュが可愛くてガチ泣きして画面が見えず間違えてスキップ押し掛けたり……なんか絶対してませんからね。
では、また次回~