歪んだ愛をアナタに(完結)   作:ちゃるもん

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投稿です!!

今回は短いよ!!ごめんね!!
時間が無かったんや……

では、どうぞ!!


第24話 一人

 そう、遠くない未来、あの男は出ていく事だろう。

 だが、どうしても気になることがある。

 

 私には運命を見る力がある。そして、今もあの男の運命……未来を見た。そして、不安が残ったからあの男を訪ねたのだ。

 

 結論として、私の力で運命その物をねじ曲げるなど到底無理な話だった。『運命を操る』聞こえがいいこの力は、本当に運命を操る訳ではい。あくまでも運命を『見る』だけだ。けれど、先の運命を知っていればある程度の対策を取ることができる。ただ、それだけ。

 そして、今回は失敗した。それだけの話だ。

 

 ……いや、一概に失敗とは言えないのかもしれない。

 

 何故なら、既にあの男の運命が見えないから。

 

 

■□■□

 

 

 コンコンッ

 

 軽快な音が部屋に響く。そして、何か声が聞こえ、ゆっくりと扉が開いた。

 そして、そこにはおぼんを持った一人の女性。正直、今一番会いたくない人物だ。

 

 彼女は言った。

『私がもう少し確りしていれば』

 と。

 

 ふざけるな。

 

 そう、思った。

 俺が勝手に風邪を引いただけなのに、それさえも背負おうとしている。 

 

 これ以上、俺に関わらないでくれ……

 

 そう言った。頼んだ。けれど、彼女は

『嫌です。そもそも、貴方はもう少し周りを頼ることを覚えなさい』

 と、不機嫌そうに答え、俺の頼みは断られた。

 

 どうして?

 どうして貴女は俺を放っておいてくれない?

 

 無意識に呟いた言葉。

 それに彼女は答える。

『……紅魔館に傷を付けないため。そして、貴方の持つその力を監視。あわよくば貴方がその力を制御出来るように育成する。最初の目的はそんなものです。

 ですが、今は……何でしょうね?家族愛?みたいな感じでしょうか?言ってしまえば……あれですよ、守りたいんです。貴方を。貴方を、佐々木松を支えていたい。それが、今の私の望みです。

 だから、申し訳ありませんが、貴方を放っておくことは出来ない。少なくとも、今の貴女は絶対に』

 

 そう語る紅さんの瞳には、有無を言わせぬ迫力があった。

 だから、俺はこう返すしかなかった。

 

「少し……少し、一人にさせてください……」

 

 彼女はそれをどうとったのか、それを知るよしなど無いが

『分かりました』

 と、言い残し部屋を出ていった。

 

 

 

 彼女が去った部屋。テーブルに乗せられたおぼん。そして、その上の鍋。

 ベットに横たわり、今後の事を考えた。

 

 もう、迷うことなんてなかった。

 

 笑いたいなら笑ってくれていい。

 俺は一人になりたい。心を落ち着かせたいんだ。

 そうしないと、俺はきっと前に進めない。

 

 ああ、つくづく、弱い男で嫌になる。

 

 

「明日、レミリアさんに挨拶しに行かないとな」

 

 




お読みいただき有難うございます。

次回で紅魔館編は終了です。
いやぁ……こんなに長くなる予定ではなかったのですがね……

誤字脱字報告、感想、アドバイスがあれば、よろしくお願いします。

次は……まあ、あそこだよね。

では、また次回~

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