悪魔だけど平和に生きたい   作:ブレイカー

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2日に1回ペースで投稿していましたが明日から忙しくなるのでおそらく3、4日に1回のペースに変わると思います。




第7話

サーゼクスとの会談から数日後、やはりというかリアスちゃんの様子がおかしくなった。

やはり婚約の話が関係しているのだろう。

 

その晩、今日もあいつ帰ってこなかったなーって少しホッとしているとドアのチャイムが鳴ったので俺とジャンヌは二人してビクリと震えた。

それだけあいつの修業はトラウマになっているのである。

ミッテルトちゃんは何故震えたのか分かってないみたいだけど。

 

恐る恐るドアを開くとそこには銀髪のメイド…そう十六夜○夜さんの姿が……

 

 

ハリセンで叩かれました。ありがとうございます。

ところで、今どこからそのハリセンを出したのかわたし、気になります。

 

俺がそんなアホなやりとりをしている間にグレイフィアさんはリアスちゃんがうちに来てないか訪ねてきた。

 

来てないっていうと少し考えた素振りをして、転移魔法で、帰っていった。一体何なんだろうか?

 

 

 

 

 

その翌日、俺が旧校舎にグレイフィアさんの気配を感じたので、ひとまず先生としての仕事を終えてから向かったらオカルト研究部の部室の中が燃えてた。

 

慌てて氷魔法で炎を消した……正確に言えば炎ごと凍らせたというのが正しいのだが。

 

俺がふぅと一息すると皆何か言いたげに此方を見ている。

なんだよ?俺が何かした?

 

皆が一斉に氷を指差すので氷を見ると中には金髪のホスト風の男が炎ごと凍らされており……

 

 

 

 

……証拠隠滅!砕け散れ!

 

俺は氷に魔力弾をぶつけ粉々に粉砕した。

 

皆慌てているが、俺はきっとこいつがライザー・フェニックスなのだと確信しているよ?

だから、粉々になっても復活するはず。

取り敢えず、記憶が混濁するように凍らせて粉々にする作業を繰り返し続けなければ!(錯乱)

 

フェニックス家に恩があるのではないのかって?

あるけど、それはそれ、これはこれだ。

 

この後、滅茶苦茶砕きまくった。

 

 

 

 

砕くこと十回目ライザーは人間界の空気に耐えられず気絶した……という設定にしておいた。

勿論、皆には口裏を合わせて貰っている。

 

ライザーが気絶している間に兵藤やアーシアちゃんにライザーの事を説明しておいた。

兵藤がハーレムを作れてリアスちゃんの婚約者という立場に立っているライザーに嫉妬して気絶しているライザーを蹴っていた事は言わない方がいいんだろうな。

 

それにしても本当にスケベなんだな。

隙あればリアスちゃんの身体に触れようとしている。

朱乃ちゃんも不機嫌そうだ。

 

そんな中、リアスちゃんが耐えきれなくなりライザーに噛みついたところでようやく、グレイフィアさんが起動。

 

この前決めていた通りにレーティングゲームで決着をつけるように提案。

それに二人とも了承の意を示した。

 

ライザーは話が終わるとリアスちゃんの眷属を一通り見てリアスちゃんの眷属ではライザーには勝てないと馬鹿にして、指をならす。

 

すると、フェニックスの紋様の描いてある魔方陣が現れ、光だしその中から十六人の人影が……?

って一人多くない?

 

あれ?おかしいな?見覚えのある金髪の縦ロールが見える。何で君がそこにいるのレイヴェルちゃん?

 

金髪縦ロールの少女「レイヴェル・フェニックス」ちゃんはその言葉を聞くと同時にこちらにもうダッシュ。そしてそのまま勢い良く飛び込んできた。グホッ!?

 

驚いて固まる一同そんな一同を無視してレイヴェルちゃんは俺の胸元に顔を擦り付けている。

俺の臭いがする?シャワー浴びてないから汗臭いでしょ。そんな物を臭っちゃいけません!

 

フリーズから回復した一同は俺に矢継ぎ早く質問をしてきた。

うん取り敢えず落ち着け。

 

この子はレイヴェル・フェニックス。

フェニックス家の長女にして俺の僧侶の(・・・)眷属悪魔にしてうちの眷属の癒し担当だ。

 

おお、皆驚いている。

レイヴェルちゃんは照れて顔真っ赤にしている。可愛い。

……小猫ちゃん痛い。俺の足踏んでるよ?

えっ?わざと踏んでるの?何で?

 

おや?どうした?ライザー。

そんな忌々しそうな顔して俺に逆らうことをフェニックス婦人から禁止にさせられていた?

あの人どんだけ俺を買っているんだよ。

 

そんなことを考えていると比較的年の若いライザー眷属が俺に詰め寄ってきた。

えっ?俺のサインが欲しい?何で?

えっ!?君達『魔法少女マジカル☆レヴィアたん』見てんの!?

そんで持って俺のファン!?

俺、あの特撮特に何かしたって訳でもなく、後ろから指示したり、壁ドンを(強制的に)やってたりしただけだよ?

……う~ん、まぁそこまで言うならいいよ。

えっと、ミラちゃんでいいの?じゃあミラちゃんへっと。

そんなに嬉しそうにしてもらえると俺も嬉しい気分になるな。

はいはい、慌てない慌てない。

俺は逃げないから。

 

俺がサインを描いていると忌々しそうな顔をしたライザーはリアスちゃんへと向き直ると兵藤がライザーの眷属達を見て泣いていた。

 

それを見てライザー眷属はまるでGをみたかのような反応を示す。ぶっちゃければ気持ち悪い。

ライザーもドン引きだ。

 

しかし、俺的にはその後、見せしめとしていきなりDEEPなキスを始めるライザーの方が気持ち悪いと思う。

思わず近くにいた小猫ちゃんとレイヴェルちゃんを抱くようにして目を隠しちまったじゃねぇか。

後で、小猫ちゃん達に嫌われたらお前のせいだからな。

……けど二人とも一分の隙もないほどにくっついているけど臭くない?えっ?いい臭い?

う、うん。なら良かった……のか?

 

ふとアーシアちゃんの方を見ると朱乃ちゃんがアーシアちゃんの目を隠している。

ファインプレーです。朱乃ちゃん。

 

兵藤はそれに怒り赤龍帝の籠手を出しライザーに殴りかかったが先程、俺に真っ先にサインをねだりに来たミラちゃんって子が兵藤を懐から取り出した棍で天井までぶっ飛ばした。

 

おおう、倍加してなかったら兵藤弱いな。

やっぱり駒が八個で済んだのは兵藤自身のスペックが低かったからか。

歴代赤龍帝が噂通りならばあの程度軽く捻っているだろうし。

これは特訓が楽しみですな。(愉悦)

 

兵藤の様を見たライザーはレーティングゲーム開始の日時を一週間後に定め、眷属達と共に帰っていった。

 

まぁ、これは例えライザーが言い出さなかったとしてもグレイフィアさんと話して最初から特訓期間を作るように決めていた事だから向こうから言い出した分ラッキーである。

その余裕がお前の身を破綻させるのだ。

 

俺達は兵藤の怪我をアーシアちゃんが治した後に特訓の予定を大まかに決めて今日の所は家に帰る事にした。

 

今日は彼女(・・)が帰ってくる日でもあるしね。

 

……胃が!胃が痛む!!

頼むから今日ぐらいは大人しくしといてくれよ!

 

あ、胃薬とってくれて、ありがとうレイヴェルちゃん。

ところでレイヴェルちゃん。ライザーと一緒に帰らなくて良かったの?

 

両親には許可をとって来た?

それならいいけど……今日彼女帰ってくるよ?

 

レイヴェルちゃんが分かりやすく震え出した。

だよね。あいつ、恐いよね?

キチガイじみた特訓方法じゃなければいいお嫁さんになれそうな子なのにね。

 

レイヴェルちゃん、フェニックスだから、いいサンドbゲフン、技の練習相手として使われてたもんね。

大丈夫。怖くない怖くないよ。

 

俺が震えているレイヴェルちゃんを正面から抱いて頭を撫でていたら子猫ちゃんに足を強く踏まれた。

解せぬ。

 

 

 

 

そして、その晩。

とうとうその時が来てしまった。

 

俺達がやけに緊張してリビングに集まって震えている光景にミッテルトちゃんが疑問に思っているが、悪いが俺達はそれどころじゃない。

 

そろそろ彼女が帰ってくる時間なのだ。

皆が皆、何とかしてこの空気を変えようとしているがやはりどこかギクシャクしてしまっている。

 

そんな時に不意にチャイムが鳴った。

 

それと同時に俺達は一斉に肩をビクリとさせた。

 

────来た!

 

さて、彼女が帰ってきたのはいいが(いや本当は良くはないけど)誰が一番にドアを開けるかが重要になる。

 

何せ、ドアを開けた瞬間切り捨てられる(・・・・・・・)かもしれないのだ。

その危険を誰が負うかが重要になる。

 

さぁならば、決めよう。ジャンケンタイムだ!

 

最初はグー!ジャンケン……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

───はーい、誰ですかー?ガチャリ。

───せい!バギャ!

───ぎゃーーーー!?ドーン

 

 

ミッテルトちゃーーーーん!?

 

俺達は一斉に玄関に向けて走り出した。

まさか、ミッテルトちゃんが一番に開けに行くとは思わなかった。

 

俺達がリビングを出て最初に見たのは、粉砕され風通しが良くなった壁。

その壁の向こうに見える、スカートとか色々危ないことになりながら気絶しているミッテルトちゃん。

そして、玄関の狭いスペースで刀を振り切っている和服の美少女と顔に手を当て天を仰いでいる筋肉質の少年であった。

 

……お前何してんのー!?

峰打ちだから大丈夫?そういう問題じゃねぇんだよ!?

ミッテルトちゃん(辛うじて)傷は浅いぞー!?

 

 

さて。ミッテルトちゃんの手当てが終わり、気絶から目覚めた所でリビングに集まる。

 

俺達が必死にミッテルトちゃんの看病をしている間、彼女は呑気にお茶を飲み、もう一人はジャンヌ達によって柱に縛り付けられている。

縛り付けている理由は……まぁ、こいつが兵藤と似た奴であるから。とだけ言っておこう。

 

さて、彼女の名前は上杉輝姫(うえすぎてるひめ)

日本で有名な上杉謙信の子孫である。

 

この一族は代々毘沙門天に好かれる一族であり、幼少の頃から毘沙門天に師事を受けさせられる。

そして、この輝姫。歴代で一番才能があり、本気になった毘沙門天を十五歳の人間の身で危うく切り殺して(・・・・・)しまう所だった。

 

本当、俺何でこの規格外少女を眷属に出来たんでしょうねぇ?奇跡だわ。

 

あん?所でこの子は誰だって?

お前誰か分からずに切ったのか?「峰打ちです」ってそういう問題じゃねぇんだよ。

見ろ!早速ミッテルトちゃんにトラウマ植え付けてんじゃねぇか!可哀想に震えちゃって。

 

えっ?今から特訓始める?なにいってんの?

もう夜遅いんだけど?

悪魔は夜行性?いや、確かにそうだけどさ。この時間から輝姫の特訓受けていたら、ミッテルトちゃん死んじゃうよ?

 

……ならば皆でやりましょう?

いやいや、まてまて。staystay。俺達も?

 

私の仲間が弱いことなんて許しません?

いや、俺達もそこまで弱いということはないと思うよ?

私を倒してから言ってください?

無茶言うな。こん畜生。

 

……拝啓、リアスちゃん。俺明日からの特訓合宿行けそうな気がしません。

 

その夜、若い男女の悲鳴がとある家の中から聞こえていたが、防音効果のある結界によって近所の住民には聞こえなかったようで幸い警察を呼ばれる事はなかった。

 

……警察を呼ばれていた方が俺達的には助かったという噂もあるがそれはまた別の話。




名前:上杉輝姫(うえすぎてるひめ)

種族:転生悪魔(元人間)
駒:女王
性別:女
筋力:B
耐久:B
敏捷:A
魔力:A
幸運:C
武器:日本刀『姫鶴一文字・改』
容姿:長い黒髪で胸は大きすぎない美乳。

初めて主人公が眷属にした人間。
上杉謙信の子孫の少女。
眷属の中で唯一神器も特殊な技も持たない。
しかし、その実力は眷属最強であり眷属全員で挑んでも軽くあしらわれる。

転生前からあらゆる意味でチート臭かった彼女だが眷属悪魔となってから更に規格外へと至った。
具体的に言うなら、人間…いや、生物では到底無理な速さを魔力無しで動き、最上級悪魔を魔力無しの斬撃で消滅させ、遥か彼方に見える山を魔力無しで切り裂く。

魔法も主人公にディバインバスターと魔力弾を教わって習得しており、その気になれば主人公には及ばないものの強力な魔法を放てる。
更に主人公により強化されている名刀『姫鶴一文字・改』愛用しており、今なら滅びの魔力ですら斬れる頑丈さを誇っている。刀が凄いのか本人が凄いのかは不明。

原作開始時は武者修行として様々な強者に挑むため旅に出ている。因みに、この時点でとある神を刀一本で瀕死に追い込んでいる。

間違いなくこの作品内で存在がチートの連中(オーフィスやグレートレッド)を除く最強の人物である

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