ピックアップとは何だったのか。
それでは第6話どうぞ。
グリゴリで堕天使陣営の総意とついでにストレス発散と金儲けをした俺は家に帰った……筈だ。
俺の目はおかしくなったのかな?
家の中にメイドがいるんだけど?
お、落ち着け。
冷静になれ俺。普通に考えたらこんなところにメイドさんがいるわけがないだろ。
ハハッ。なるほど、俺も焼きが回ったか。
童貞拗らせすぎて等々メイドの幻覚が見えるように……「お帰りなさいませ。ご主人様」?
キェェェェェェアァァァァァァシャァベッタァァァァァァァ!!!
う、嘘だろ!目だけじゃなくて耳までいかれるなんてそこまで重症なのか俺!?
あわわわ、と、取り敢えず触ってみよう。
見た目は幼いけど幻覚なら触れない筈だ!
?( ・ω・)ヽ(゜_゜;)ナデナデ
……やべぇ。触覚もイカれてやがる。
な、なら五感全部試してみるか?
視覚、聴覚、触覚は試したから残りは嗅覚と味覚だよね。…ゴクリ。
ハァハァ、大丈夫。恐くないよ。恐くないからね。
そして、俺はジリジリとメイドに近寄り……
ジャンヌの神器で作った木刀で思い切り叩かれたのであった。
ジャンヌによって冷静になれた俺は改めてメイドさんを良く見たらミッテルトちゃんだった。
前に着ていた服がゴスロリ服だったから誰か分からなかった。っていうか何でメイド服着てんの?
「これからこの家でお世話になるならこの服を着なさい」ってジャンヌに言われた?おい、ジャンヌ。申し開きは?
「可愛いは正義、だからやった」?
そうか。ならば仕方がない。
ただし、君にはこれ(金○の闇の服)を着てもらおう。
可愛いは正義なんだろう?
ほらほrヘブッ!?
また殴られた。
理不尽だ。
えっ何でこんな服持ってるかって?
そりゃお前に着てもらうためクボッ!?
こ、今度は鳩尾……に!?
い、いい加減浄化されそうだから勘弁してくんない?それ下手な拷問器具よりも苦しいから。
俺が痛みから立ち直ったところで話を元に戻す。
ジャンヌ曰く、「悪魔なんだから
契約はリアスちゃん達の支援、その対価としてミッテルトちゃんを眷属にする事をジャンヌは要求してきた。
…まぁそれならいいかな。別に俺は
眷属の枠を開けといても意味はない。ならば見知った人を眷属に入れておいても損はない筈だ。
というわけでミッテルトちゃんに兵士の駒を渡す。見た目や能力的に僧侶しかミッテルトちゃんには合いそうにないのだが生憎、既に埋まってしまっているので兵士の駒を渡したわけだ。
幸い一個で足りたらしく、ミッテルトちゃんの背中から堕天使の羽と悪魔の羽がそれぞれ一対ずつ現れた。
これで一件落着。めでたしめでたし。
……まぁ、俺の眷属に入った以上
眷属になったばかりで死ななければいいけどなー(遠い目)
翌日、リアスちゃんに呼ばれて部室に行くとアーシアちゃんの歓迎会をやっていた。
一体何の歓迎会なんだろうか?
どうやらアーシアちゃんがリアスちゃんの僧侶として転生したのと、駒王学園編入兼オカルト研究部に所属することになった歓迎会らしい。
俺はアーシアちゃんがリアスちゃんの眷属になったことを知らなかったので驚いていたら逆に知らなかったことに驚かれた。ジャンヌは見届けてから帰ったからてっきり説明されたものだと思ってたらしい。
……ジャンヌめ。許さんぞ。今日帰ったらあいつの前でミッテルトちゃんの祝いとして買っておいた高級ケーキ(一個二千円)を食べてやる。
まぁ、愚痴っていても仕方がないので今はアーシアちゃんが加入したのを素直に喜んでおくべきだろう。
きっと俺も授業を受け持つことになるだろうし。
そういえば兵藤の神器『
成る程。それなら兵藤の駒価値が八なのは納得できる。寧ろ、良く八個で眷属にできたな。神滅具といえば極めれば神すらも殺せるというのに。
え?いつかこの神器を使って俺を倒す?
今この場で決着つけてあげようか?倍加させる時間なんてやんねぇぞ。
兵藤は土下座した。
やっぱり兵藤の土下座は無駄に綺麗だわ。
その後は楽しくパーティを続け、気分良く帰ろうとしていたところでリアスちゃんから
サーゼクスの呼び出しを受けサーゼクスの元へと重い足取りで向かった俺は申し訳なさそうな顔をしているグレイフィアさんに連れられサーゼクスの待つ部屋へと連れていかれた。
別にこれが初めてって訳ではない。
寧ろ、過去には今と比べ物にならないぐらいの頻度で呼び出されていた。うちより上位の貴族であるグレモリー家に『
勿論、シトリー家も同様だ。
サーゼクスの話す内容と言えば六割が妹関係で、三割は嫁と息子自慢。残りの一割が仕事の愚痴。
もう帰らせてくれよ。(T-T)
何でサーゼクスと言いとセラといい俺に妹自慢してくんだよ。一人っ子の俺への当て付けか?
あん?俺も家族をもったらどうかって?彼女いない歴=年齢の俺にどうしろって言うんだ。
何?セラとかどうだって?
魔王だし、魔王少女だし、幼馴染みだし、シスコンだし、ないない。
おい何でそこで溜め息つくんですかね?
グレイフィアさんまで溜め息ついてるし。
なんだよ。なんか悪いこと言ったか、俺?
暫くたわいもない話をしていると、サーゼクスは今日の本題へと入った。
なんかリアスちゃんが婚約するらしい。
(;゚Д゚)エエー
相手はフェニックス家の三男。「ライザー・フェニックス」
長男とは違い、不真面目で変態で眷属にハーレムを作ったというある意味兵藤の願いを体現したようなやつである。
……兵藤がまた血の涙を流しそうだな。
そんなやつにリアスちゃんを渡すのはサーゼクス的には大変不服であり、もしこれが政略結婚でなければ名前が上がった時点で没にしているらしい。
それこそ不死の体現者であるフェニックスを精神的に殺してでも。
おい、シスコン大概にしとけよ。
しかし、この婚約にはリアスちゃんも不満を持っており本人的には政略結婚とは分かっていてもライザーのような男とは結婚したくないらしい。
まぁ気持ちは分からなくもない。
俺だって彼女が逆ハー作っていると知ったら嫌だ。
変態は程度による。仕方がないよね、男だもの。
ただし、兵藤みたいなオープン過ぎるやつは却下で。あいつレベルになると相当マニアックな事も要求されそうで嫌だ。
まぁそれはともかくその件に関して俺は力になれそうにない。サーゼクスには諦めてもらおう。
……理由説明するから胸ぐら掴むのと滅びの魔力若干漏らすの止めてくんない?
服が消滅していっているから!俺このままだと上半身裸で帰らないといけなくなるから!
グレイフィアさんこのシスコン止めて!?
……何でグレイフィアさんまでそんなに鋭い目付きになってるんですか?恐い!恐いよ!魔王一家!!
何とか冥界に上半身裸の変態が出現するのを回避できた。
危なかった。とは言っても上着は完全に消滅しちゃったんだけどな!絶対弁償してもらうぞ。
と、とりあえず理由を説明するとすれば俺は昔、俺の眷属関係でさ「フェニックスの涙」がどうしても必要な時があってその時にフェニックス家まで直接交渉に行ったんだ。
で、その時に必死に頼んだ俺に免じてフェニックスの涙をたった一つの条件……しかも、俺にとっても損にならない条件をのむだけで、格安で譲ってくれたんだ。
昔は俺は回復魔法を身に付けてなかったから本当に助かった。つまり、フェニックス家は俺にとって眷属の命を救ってくれた恩人な訳。
だから俺はフェニックス家に不利益となることはできないわけ。オッケー?
……なら、修業相手としてリアスちゃん達を鍛えてやってくれって?
それは関係あるのか?リアスちゃん達を鍛えてあげたところで、フェニックス家との婚約は無くならないぞ?
えっ?話が平行線で決着がつかないからレーティングゲームで決着をつける?
勝ったら婚約破棄で負けたら婚約?
なんだ。その滅茶苦茶なゲームは。仮にも一生を左右する話なんだからそんなんで決着を着けんなよ。
しかも、ライザーっての公式戦もある程度したことあるんだろ?フェニックスの特性を生かせれば負けの確率も限り無く低い筈だし。
……何驚いてんだよ。俺がそこまで頭回るとは思わなかった?なめてんのか?あん?
グレイフィアさんも何か言って……何でグレイフィアさんまで同じ顔をしているんですかねぇー?
そんなに俺は馬鹿そうに見えんのか?ああ?
おい、夫婦揃って目ぇ反らすなこっちを見ろや。
お前ら変なところで息があってるから手に負えねぇな。畜生が!
それで、了承してくれるかどうかだって?
お前ら了承しなくても無理矢理俺を修業相手として呼び出すんだろ?
分かってんだよ。
もう慣れたわ、このパターン。
分かっているなら話が早いじゃねぇんだよ。お前の美人奥さんを見習え。めっちゃ申し訳なさそうな顔してるだろうが。
畜生。やってやんよ!この野郎!!
ただし、修業内容はこちらで決めさせてもらうぞ!
幸い、こちらも眷属悪魔が一人増えたから
だから、修業の殆どは彼女に頼む事になるだろうから修行中に何人かが
サーゼクスもグレイフィアさんも冷や汗を流しながら顔をひきつらせる。
ふん。どうなろうが知らんぞ。
何て言ったって
過去に彼女の修行に付き合わされた俺と新しく入ったミッテルトちゃん以外の眷属達はその恐ろしさを知っている。
何度いっそ殺してくれと思った事か。
フハハハ、後悔してももう遅いぞ!
彼女は既にミッテルトちゃんの修業をノリノリで殺る気満々(誤字にあらず)だったからな!
リアスちゃん達が増えたところでどうってこともない!
俺は茫然自失としているサーゼクスとグレイフィアさんに帰る節を伝えておいたが聞こえているかどうかは分からない。
だけど少しだけあのシスコンを茫然とさせられたことでスッキリした。
…グレイフィアさんはごめんなさい。
しかし、この時俺は彼女について忘れていたことがあった。
その事を修業を開始する時に思いだし死にそうになるのはまた別の話。