悪魔だけど平和に生きたい   作:ブレイカー

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遅くなりました。
一度執筆したものを改めて読み返して見ると何だこれ?って感じになったので没にし、改めて書き直しました。

今回の話は主人公の視点は少ないですが、代わりにヒロインの視点が半分以上閉めています。

それではどうぞ


第17話

はっはっはっ。

 

興奮しすぎていたようだな。

すまない、反省している。

 

ある程度皆と遊んだところで、ふと俺なにやってんだろと正気に戻った俺は、はしゃいでた気持ちを無理矢理押し込める。

 

たまにはっちゃけるのは楽しいがそれを生徒達に見せて現在の地位である「(自称)頼れるお兄さん先生」を卒業しなければならない事は避けたい。

 

幸いにも誰も気にした様子は無かったのでホッと一息。少しプールサイドでのんびりしようと上がろうとした。

 

そこで小猫ちゃんが中々深刻そうな顔をしているのに気付き話しかけると、滅多に聞けない小猫ちゃんの「にゃっ!?」って言う驚きの声。

元の種族を知っている俺からしたら是非とも元の種族の姿で言って欲しい。きっと可愛さのあまり悶えてしまうだろう。

 

そんな内心を悟らせないように俺は、小猫ちゃんにどうしたのか聞いてみた。

 

……どうやら、小猫ちゃんは泳げないらしい。

そういえば、俺が小猫ちゃんと初めて会った時も湖で溺れていたような気がする。

あの時は、事情が事情だったので気にしていなかったのだが……

 

まぁそれはさておき、小猫ちゃんは俺に上目使いで俺に泳ぎ方を教えてくれと頼んできた。

 

……こうなったら俺は男としても、教師としても、断ることはできない。

これで断れる奴は男じゃないね!

 

そんなわけで早速、泳ぎの練習開始。

とは言っても簡単な物からだが。

 

先ずは、水に慣れるところからだ。

水の中で目を開けることから始める。

これが水を苦手に思っている人には中々難しいのだ。

 

案の定小猫ちゃんも水の中で目を開けることはできなかった。

 

う~ん。どうするかな。

じゃあとりあえず、恐怖心を減らすために手でも繋いで一緒に潜ってみる?

 

……お、おう。まさかそこまで食いつかれるとは思わんかった。

じゃあ早速……

 

 

 

 

 

 

結論から言うと駄目だった。

 

水の中で目を一瞬開けれそうになっていたので、水の中で微笑んだら、突然小猫ちゃんが口の中の空気を全部吐いて溺れそうになった。

 

一体どうしたのかと聞いても、俺のせいとしか言われないし……

 

とりあえず、水を多量に飲んでしまった小猫ちゃんを一度休ませることにした。

 

俺も小猫ちゃんを休ませなければならない原因を作ってしまったようなので一緒にプールサイドで休むことにした。

 

小猫ちゃんと雑談をしながら休んでいると、朱乃ちゃんが俺の背中に抱きついてきた。

背中にむにゅっと何か柔らかい物が当たっている音が聞こえた。

 

兵藤ならば狂喜狂乱に陥っていただろうが俺はあいつとは違う。

 

俺の心は鋼だ。

先程はいきなりの攻撃に慌てていたせいであのような失態を起こしてしまったが、本来の俺ならば耐えられるのだ。

ふふふ。この勝負貰った!!何の勝負かは知らんけど。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……危なかった。もう少しで我慢の限界が来ていた。

迂闊にフラグを建てるべきではない。俺はそれを今日改めて学んだ。

 

俺の反応が淡白すぎてつまらなかったのか、朱乃ちゃんはあろうことか、そのまま少しだけ立ち上がり俺の頭をその豊満な胸に挟み込んだのだ。ご丁寧に水着の紐の中に俺の顔を入れて逃げられないようにして。

 

兵藤が遠目で血の涙を流しているのが見えたが、リアスちゃんにオイルを塗って欲しいと言われるとルパンダイブをしてリアスちゃんに突撃しにいった。

不純異性行為はしない様に!と言いたかったが、現在進行形で限りなくグレー……いやブラックな行為をされている俺が言うのもおかしいので、黙っておく。

 

そんなことよりもむにゅむにゅと柔らかい物が頬に当たり続ける感覚はヤバイ。

何がヤバイって逃げようと少し前に顔を動かすと当然のように朱乃ちゃんの体……主に胸だがそれも一緒についてくる。

それと同時に艶やかな悲鳴が。

 

……俺は無言で耐えた。

隣にいる小猫ちゃんが俺の顔を無言で感情の籠っていない目で見つめて……いや、睨んでくるのでそれに耐えなければならないのも辛かった。

止めてください。

俺をそんな目で睨まないで下さい。

 

結局この後、俺は朱乃ちゃんが飽きるまでこの生き地獄を味わい、時間が来たので帰ることになるのであった。

 

……あれ?俺は息抜きをしに来たんだったよな?

逆に疲労増えてね?

 

後、帰るときの小猫ちゃんと朱乃ちゃんの笑顔が怖かった。

何故か他の女性陣に憐れむ様な視線を受けたことと何か関係があるのだろうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私は今とても機嫌が悪い。

 

先程までは私と一緒に休んでくれた異性として大好きな先生とお喋りをして時間を過ごしていたのに副部長が先生に絡み始めた。

 

それがただ絡むだけなら私の機嫌が悪くなることは無いのだが、副部長はあろうことか私に無い物を使って先生を誘惑しだしたのだ。

具体的に言うなら上半身にできる無駄な脂肪。

それを先生の顔を挟むようにして押し付けている。

 

 

 

 

……もぎり取ってやろうか、その脂肪(巨乳)

 

む、いけない。

つい、本音がポロリと漏れてしまった。

 

これが先生にバレたら嫌われてしまう。

それだけは避けなければならない。

 

とりあえず、私は先生を挟んでいる無駄な脂肪の塊を感情を圧し殺して睨む。

忌々しい脂肪の塊め。

どうして副部長にはそんなに胸に付くのに、私はお腹とお尻にしかつかないのだ。

もし胸の神がいるのなら呪ってやりたい。切実に。

 

まぁそんな思いも先生が副部長の胸に何の反応も示さなかったので、すぐに吹き飛んだのだが。

 

フフン。やっぱり先生は胸に興味は無いようだ。

結局諦めて離れる副部長の悔しがっている顔をみてスカッとした。

 

ザマァ(笑)。

 

「小猫ちゃん。今内心でザマァとか思いませんでしたか?」

 

鋭い。

副部長は私の考えている事をイイ笑顔でピタリと当てて見せた。

その笑顔が素敵です。

 

「はい。ついでにそんな無駄な脂肪を常にぶら下げてその重さで肩が凝って常に苦悩しているというのに稀に来るアピールタイムでも活かすことが出来なくて、可哀想な人だなとも思いました」

 

ついでにもっと笑顔になってもらえるように褒めて(挑発して)おいた。

副部長の笑顔がひきつった。

しかし、すぐにいつものイイ笑顔に戻った。

 

「あらあら。そうねぇやっぱり『今も』大きくなり続けていて困ったものですわ。今つけているブラもきついですし……そろそろ変え時かもしれませんわね」

 

これ見よがしに、水着から着替えている途中だったので露出していた胸を揺らす副部長。

 

今度は私の笑顔がひきつるのが分かった。

 

「……へぇ。やっぱりそうだったんですか。そんな『無駄に』大きくなって大変ですね。その内『ホルスタイン』とでも呼ばれる様になるんじゃないですか?」

 

「……うふふ。そうかも知れないですわね。けど『持たざる者』のように『憐れみの視線』で見られる事がなくなるので良かったと思いますわ」

 

「……」

 

「……」

 

両者共に無言で睨み合う。

その様子に隅の方でミッテルト、アーシア、ゼノヴィア、アクアの四人は恐怖し避難している。

 

つまり、この場に取り残された人は一人だけ。

 

そう。二人の間で運悪く着替えをしていた生け贄(リアス)だけである。

 

「……え~と。うん。二人とも一回落ち着きましょう。今こんなことで言い争っても不毛だわ」

 

リアスは二人を上手く宥める方法が思い付かなかったので一先ず落ち着くように言った。

それに対する二人の返事は……

 

「「ちっ」」

 

「ちょっ!?何で舌打ちするのよ!?」

 

「いえ。別に何でもありませんよ。副部長と同じくらい大きい赤い牛が気軽に話に介入してきたので空気を読んで欲しいなんて、これっぽっちも!全く!思ってませんから」

 

「あらあら。最近兵藤君との日常をのろけ混じりに、未だ全く恋の進展がない親友に話してくる裏切り者がどの面下げて話に入ってきているのかと思ってなんか全然!思ってませんわよ」

 

「……もう泣いていいかしら?」

 

「「鬱陶しいので端で泣いていて(ちょうだい)(ください)」」

 

「何でそこで息がピッタリと合うのよぉぉぉぉぉ!?貴女達私の眷属よね!?」

 

「「五月蝿いです(わよ)この雌豚」」

 

「うわぁぁぁぁぁん!!」

 

部長は見事に撃退されアーシア達の元へと強制退場させられた。

少し日頃の不満をだせれてスッキリした。

 

見れば副部長も少しスッキリした顔をしている。

 

お互いに部長に対して思うことはあったようだ。

 

「ふぅ。まぁ良いです。貴女が巨乳で、未だに胸が大きくなろうとも全く関係ありませんから」

 

「あらあら。負け惜しみかしら?」

 

ニヤリと笑って勝ちを確信する副部長。

だが甘い。

 

「いえ。既にそのサイズまで(・・・・・・・)育ってしまった副部長にはもう勝ちの目は無いのですから」

 

「……なんですって?」

 

私は先生の様子を観察し、分析して分かった、勝利の決め手となっている事が分かった。

それは……

 

「先生は……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ロリと貧乳のジャンルの女が好みなんです!!」

 

一瞬の沈黙。

 

『な、何だってぇぇぇぇぇ!?』

 

そして、同時に絶叫。

それは、ビリビリと部屋の中を揺らす衝撃を産み出す程の大声であった。

 

「う、嘘よ!そんな筈……あるわけないわ!!」

 

いつもの余裕が完全に無くなり騒ぐ副部長。

ふふふ。なら私がそう思い当たった事実を言ってあげます。

 

「私が思い付いたのは、先生の眷属を改めて思い浮かべた時です。ほら思い出してください」

 

輝姫さん←胸はないことはないけど限りなく貧に近い美乳。

ジャンヌさん←ロリ貧乳。

焼き鳥娘←胸はそれなりにあるが背丈的には私と同列。つまりはロリ巨乳(ちっ)。

ミットルテ←ロリ貧乳。

アクア←ロリ貧乳。

フリードさ…ん…?←貧……いやむしろ絶壁。

 

ここまで思い浮かべば既にお分かりだろう。

 

「そんな……嘘よ……」

 

「更に先生は、私達グレモリー眷属の中で貧乳に近いアーシア先輩と私には積極的に困った事は無かったのか聞きに来ました。副部長達の所には無かったですよね?」

 

「っ!!」

 

「これで分かったでしょう。既に巨乳お姉さんのジャンルまで成長してしまった貴女に既に勝ち目は無いのです」

 

「そんな……」

 

そして、膝から崩れ落ちる副部長。

ふっ。私の完全勝利です。

 

「……いえ、まだよ。まだ終わりじゃないわ」

 

「っ!?」

 

馬鹿な!?完全に心は折った筈!?

 

「例え先生がロリコンであろうと、関係ないわ。要するに先生を教育(調教)すればいいだけの話なんですから」

 

なん…だ……と……

 

「……正気ですか?『創成の魔導王』とまで呼ばれている先生を相手にすると分かっての発言ですか?」

 

「ええ。それが険しい道のりであることも分かっているわ。だけど、私は絶対に好きな人から逃げたりはしませんわ!」

 

どうやら私は副部長の事を甘くみすぎていたようだ。

 

「ふふ。ならどちらが先に先生を落とす(教育する)か勝負ですね。一応言っておきますが分は私にありますよ『朱乃先輩』」

 

「ふふ。そうねどちらが早く先生を落とす(調教する)か勝負ですわね『小猫』」

 

私と朱乃先輩はガッチリと握手をした。

どうやら私は良き好敵手(ライバル)を見つけれたようだ。

これからも私はこの人と競い合う事で成長していくことができるだろう。

 

 

 

そんな様子を回りで震えて見ていたメンバーは皆同じ事を考えていた。

 

 

 

───先生逃げて!超逃げて!!

 

グレイの明日はどっちだ!

きっと続く。




やっちまったぜ☆

ヒロイン視点で書いてみたら作者が暴走した結果がこれだよ。

まぁ書き直す前はヤンデレやらなんやら兎に角ダークな方向に進もうとするヒロイン達でしたから、それに比べたら今回のはまだまし……なのかなぁ?

誰かおらに意見を分けてくれ!
感想お待ちしております。

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