大和型戦艦 一番艦 大和 推して参るっ!   作:しゅーがく

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第10話  勝利報酬の行方 その1

 浅倉との演習の次の日。俺は朝早くに執務室に呼び出されていた。

昨日の夜に言われたんだが、その時はどんな用があるのかも教えてくれなかったので、少し不審に思っている

 

「おはよう、大和」

 

「おはよう。……それで、何の用なんだ?」

 

 俺は間髪入れずに用事を聞き出す。朝早くに呼び出すのなら、それ相応の何かがあるはずだ。

 

「今日はちょっとね、外回りみたいな?」

 

「みたいな?」

 

 営業みたいなものでもあるのかと思ったが、全然違っていた。

 

「大和を連れてトラック旅だよ。結構かかる予定だけどね」

 

「どういうことだ?」

 

「要件はね、今朝横須賀から届いた資源をまた横須賀に持っていくの」

 

 意味が分からない。

 

「返すのか?」

 

「違う違う。あげるの」

 

 更に意味が分からない。

 

「何処にさ」

 

「横須賀第三ニ号鎮守府と第六三号鎮守府にね」

 

「どうしてまた……」

 

 俺が訊くと、ゆきは俺にある資料を渡してきた。

それはつぎはぎ跡が目立つ書類。内容は軍法会議に起訴を求めた書類だ。横須賀第三ニ号鎮守府の提督の訴えで、『浅倉海軍大将の不正及び隠蔽、濡れ衣、冤罪で脅され、各資源15万と開発資材300、バケツ1500個を要求されたこと』について。

横須賀第六三号鎮守府の提督の訴えで、『浅倉海軍大将が自鎮守府より、駆逐艦照月を拉致したこと。交換条件に開発資材200、バケツ500を要求されたこと』について。

 

「それは横須賀艦隊司令部に捨てられていたものよ。”たまたま”私が拾ってきたの」

 

「”たまたま”ね」

 

 俺は顔を歪めた。

きっと、昨日言っていた浅倉のやってきたことの被害者の出した書類だったんだろう。

 

「ま、そういう訳で届けに行くってこと」

 

 俺と手から書類を奪ったゆきは、代わりにあるものを手渡してきた。

それはメモリーカード。何が入ってるかなんて、だいたい想像が付く。

 

「略奪された資源を返しに行くついでに、大本営にそのメモリーカードを出すよ。軍法会議にかけろってね」

 

「……本当はそっちが主目的なんじゃないのか?」

 

「どうだろうね~」

 

 ゆきはそう言ってはぐらかした。何れにせよ、略奪された資源を返しに行くのには変わりないので、良いことをするんだろう。

ゆきの目論見では、その第三ニ号と第六三号は悪いことをしていないんだろうし。

 

「分かった。行くよ」

 

「うんうん。そう言ってくれると思ってた」

 

「だけど、ゆきが居なくてここはいいのか?」

 

「それは問題ないよ。武蔵と大和、鳳翔、加賀に任せてあるから。それと私と貴方の護衛に叢雲を連れて行くわ。面識あるからいいでしょ?」

 

「まぁ……いいか」

 

 俺は適当に返事をして、執務室を出て行った。

どうやらこのまま出掛けるらしい。せめて身支度をさせて欲しいところだが、多分ゆきは済ませてあるんだろうな。

 

ーーーーー

 

ーーー

 

 

 外に出た俺とゆきは、途中で叢雲と合流した。叢雲は両手に大きなカバンを持っていて、その片方を俺に渡してきた。

 

「あ、ありがと。叢雲」

 

「構わないわ」

 

 俺はなんだろうかと思い、鞄のチャックを開けてみると、そこには俺の着替えが何着か畳んで入れてあった。といっても、今着ている服の替え1着と下着、靴下だけだが。

それだけかと思ったが、底には運動靴がビニル袋に入れられて入っていた。

 

「えっと……なんだかごめん」

 

「ん? 何が? 私としては貴方の服が触れた挙句、匂いを嗅げただけでも嬉しいんだけど」

 

 コイツはさも当然のようにとんでもないことを言ったが、スルーした方が良いんだろうか。

 

「そ、そうか。ありがと」

 

 こんな会話をして、俺はゆきと叢雲と一緒に装甲車に乗った。そして出発の号令が出されると、俺たちが乗っている装甲車の他にも数台の装甲車が周りを囲み、その後ろにトラックが何十台と並んで走りだした。

とんでもなく長い蛇が地面を這いだした様子だろう。空から見たら。

 

ーーーーー

 

ーーー

 

 

 呉から約12時間。陽が落ち、辺りが暗くなったころに横須賀に到着した。

それまでの道中。色々なことがあった。一般道では、ただ長いだけの軍用車の列だなぁ、とだけ思われて済んだ。問題は高速道路だ。

料金所を通過し、高速道路に入ったは良いが、長く続いていた列が次第に四散していくのだ。休憩を挟むが、付いて来ているトラックが1集団ずつ減っていく。半分を越した辺りでは、1/3しか付いてきてなかった。他の集団は途中、急な休憩でサービスエリアに入っていたりだとか。

それをまた集めて出発するのは良いんだが、集まる場所に指定したサービスエリアに入りきらない程のトラックが入り、たちまち出るために大渋滞を起こした。

色々あって、やっとのことで横須賀に着いたということだ。

 

「あぁ……疲れたぁー!!」

 

 12時間も座りっぱなしだったのに、ゆきはすこぶる元気な様子。叢雲もまた然り。俺はというと、そこまで体調は良くなかった。なんというか、酔ってしまったのだ。

装甲車の中はかなり快適で、ゆきが色々なものを持ち込んでいたので暇にはならなかった。ボードゲームやカードゲーム、携帯ゲーム機……。3人だけで遊ぶのはつまらないので、装甲車に一緒に乗ってきていた憲兵2人を巻き込んで5人で遊んでいた。

ちなみに、その憲兵2人にも俺は面識がある。

この世界に来た日、廊下で詰め寄られた香羽曹長とゆきにチクった蒔田軍曹だ。2人ともあの時のことは反省しているみたいで、会うなり俺に謝ってきた。あの時謝ればよかったのだが、とにかくゆきが怖かったらしく、それどころじゃなかったみたいだ。

それで12時間も何をしていたかというと、大富豪、ババ抜き、ジジ抜き、七並べ、ポーカー、ブラックジャック、ダウト。人生ゲーム、将棋、オセロ。スー○ーマ○オ、モ○ハン、メタ○ギ○。人狼ゲームとかTRPG。いろいろやった末、全員が最後は疲れきって何もしていなかったが。

 

「着いたのは良いが、夜だけどどうするんだ?」

 

「ん? 夕食をどっかで食べて、そのまま横須賀第三ニ号鎮守府に行くよ?」

 

「こんな時間に行って迷惑じゃないか?」

 

「アポはちゃんと取ってあるから、行っても問題ないよ」

 

「そう……」

 

 夕食は店に入ると迷惑になるということで、コンビニになった。俺たちの分は憲兵の2人が買ってきてくれた。他のトラックの人たちも横須賀各地のコンビニやパパッと食べれる店に入って食べたみたいだ。

 すぐに食べて、近くまで来ていることを第三ニ鎮守府に連絡を入れると、すぐに移動を始めた。

散り散りになっていたトラックたちも鎮守府に集まれば問題ないということになり、俺たち一団。装甲車5両は動き出した。

 

ーーーーー

 

ーーー

 

 

 第三ニ号鎮守府の門は開放されており、駐車場に所狭しとトラックが並び終えた頃に、ゆきと同じ格好をしている女性が来た。どうやら第三ニ号鎮守府の提督みたいだ。秘書艦であろう、艦娘も連れている。

 

「この騒ぎはなんだい?」

 

「ん? 言って無かったっけ?」

 

 第三ニ号鎮守府の提督は街灯の光が当たるところに立った。

ゆきは可愛い系の顔だが、第三ニ号鎮守府の提督は綺麗系だ。提督の制服である第二種軍装が映えるスレンダーな体型で、腰くらいまで長い銀髪のロングストレートだ。

 

「それに山吹、君は……何処から拉致ってきたんだ。返してこないとダメだろう?」

 

「酷いっ!?」

 

 銀髪の提督は俺のことを見ながらそう言った。

この反応は浅倉と同じだ。だが、あの時言ったのは、とっさに出た言葉じゃないんだろう。

銀髪の提督はとっさに出た言葉だと思う。

 

「拉致ってきたんじゃないなら説明してよ」

 

 銀髪の提督がゆきに詰め寄る。

ゆきの身長の方が圧倒的に低いので、ゆきが見上げる形になっている。

 

「建造で出たんだよ! 私も武蔵もびっくりっ!!」

 

 俺の背中をバンバンと叩きながらそんなことを言う。多分、ゆき的に今のが説明なんだろう。それは銀髪の提督も分かっているようで、ため息を吐いた。

 

「それで男性を建造したんだね。……運が良すぎなんじゃないか?」

 

「そうでしょ~」

 

 ゆきはニヤニヤしながら言う。

それにムカッと来たのか、銀髪の提督は俺の前に立つと、自己紹介として何かを始めようとした。

 

「自己紹介がまだだったね。私は横須賀第三ニ号鎮守府の提督をしている、白華 透子(しらはな とうこ)。よろしくね」

 

 なんというか、雰囲気がそのまま名前になったみたいな人だ。

 

「俺は大和型戦艦 一番艦 大和。よろしく」

 

「大和……そうなんだぁ」

 

 俺の服装をマジマジと見た白華提督は、再びゆきの方を見た。

 

「それで、ゆき。こんな大所帯でどうしたんだい?」

 

 首を傾げた白華提督は、ゆきに聞いた。

 

「それはねー……」

 

 ゆきはもったいぶる。

 

「何でだと思う?」

 

「……分からないなぁ。ゆきが私に今まで掛けた迷惑料?」

 

「ちっがーう!!」

 

 ゆきは白華提督に迷惑をかけていたのか。

 

「じゃあ、ゆきが滞納している友達料金?」

 

「ちがーう! というか、なにそれ初耳」

 

「冗談だよ。……それで、一体何なんだい?」

 

 素でやっているのだと思っていたが、どうやらただの戯れだったらしい。

白華提督は急に引き締まった表情でゆきの顔を見た。

 

「このトラック全部、透子の」

 

「はい?」

 

 分かっていないような素振りを見せた白華提督は、一番近くに止まっていたトラックの荷台を覗き込んだ。

 

「これは……資源かい? これが私の?」

 

「うん。一体、どうしてコレが透子のかというとね」

 

 ゆきはポケットからつぎはぎだらけの書類を出した。

 

「これを見せたら分かるでしょ?」

 

「それは……私が憲兵経由で大本営に出した起訴書類?」

 

「そう。これが大本営のあるゴミ箱でビリビリに破かれて捨てられてた」

 

 ゆきは白華提督にそれを渡した。

 

「そこに書いてある資源、全部持ってきたから」

 

「どうして?」

 

 白華提督はなんとも言い難い表情でゆきに訊いた。

 

「あんのクソオイルバレルにやってないこと吹っ掛けられて脅されて、冤罪かけられて略奪されたんでしょ?」

 

「どうしてそれを……」

 

「そんなの、その書類見れば分かるもん。それに、あの年増厚化粧が悪事を働いているのなんて有名な話だし」

 

 どうやら白華提督にオイルバレルは通じたみたいだ。

 

「巧妙に隠しているのも有名で、色々脅したりしているのもね」

 

「それでどうして資源を私のところに?」

 

「だからそれは言ったじゃん。透子が盗られた資源だって。それを取り返したの」

 

「どうやって?」

 

「そんなもの、演習でチョチョイのチョイ」

 

 チョチョイのチョイだったが、準備期間がそんな簡単なものじゃなかった気がするが。

 

「曲がりなりにも海軍大将のあの人から?」

 

「モチのロン。まぁ、それもこれも大和のお蔭ってやつ。私たちは完全勝利したし」

 

 かなり驚いたようだが、あまり声とか動作には出ないようだ。白華提督は、書類を畳んでポケットに入れると話を続けた。

 

「ありがとう。泣き寝入りして、脅されながらあの人が退役するのを待つ覚悟をしはじめた時期だったから……」

 

「気にしないよ。友達だし!」

 

 そうゆきはいい笑顔で言い切った。

それに対して、白華提督は不安そうな顔をしていた。

 

「勝ったんだったら恨みを買ったんじゃないかい? その辺は」

 

「心配ないよ。こっちで色々やらかしてくれたから、早くて今日明日で”ブタ箱”行き片道切符だよ」

 

「どんな魔法をっ?!」

 

「演習の前に色々あって、こっちも分かってたから準備してあったのが功を奏しただけ」

 

「一体、何をしたんだい?」

 

「録画録音。言質取って、証言取ってそれをチラつかせて……。まぁ、あっちから色々吹っ掛けて来たからねぇ」

 

 と言って、いきなり俺に振ってきた。

話は聞いていたから分かるので、それに答える。

 

「どういう理由で来たかなんて知らないが、俺を連れて帰るとかどうとかっていう騒ぎになったんだよ」

 

「なるほど」

 

 白華提督は腕を組んで考え始める。組んだ腕の上にあるものがのしかかっているが、俺はそれから目線を外す。

そんなところを見ていた俺とは裏腹に、ゆきと白華提督は話を続けていた。

 

「だから、この資源たちを受け取って欲しいな」

 

「……分かったよ。ありがとう、ゆき」

 

「うん。どういたしまして!」

 

 ニコッと笑ったゆきは俺の背中を叩いた。

 

「大和、貴方もありがとう」

 

「気にするな」

 

 白華提督は腕を解き、俺に手を差し伸べてきた。

 

「これもなんかの縁だ。困った時はぜひ、横須賀第三ニ号鎮守府に連絡を入れてくれ」

 

「あははっ……。多分、困ったことがあったら、全部ゆきが解決するだろうからな」

 

 俺はそう言いながら差し伸べられた手を握った。握手だ。そういう意味で出してきたんだろう。

俺が握ると、白華提督が真っ赤になってしまった。元が白いのですごく分かりやすい。

 

「何赤くしてるの、透子?」

 

「い、いや……男性に触れたのは初めてだからっ……そのっ……」

 

 真っ赤になる白華提督が慌てるのを見て、それをゆきが弄っている。多分、この様子を見ていると、前々からこんな風なんだろう。

客観的にみたら、白華提督がゆきを弄る方だと思うんだけども、多分、そう考えているのは俺だけだろう。

 ゆきが白華提督を弄っていると、話は逸れていった。

多分、ゆきが聞き出すためにわざと誘導したんだろう。浅倉からやられたことを話し始めたのだ。

 

「何ヶ月か前にあった大攻勢の時にあった失態を覚えてる?」

 

「確か……艦隊による反復攻撃に出ていた艦隊の編成に不備があったとかっていうやつ?」

 

「それだよ」

 

「それがどうしたの?」

 

 ゆきは話が完全にそっちに向いた瞬間、引き締まった顔に変えた。

 

「あれをしたのは公表では私になってるでしょ? 本当は浅倉大将がやったの」

 

「そこまでは話をしはじめた時には大体想像付いてた」

 

「うん。だから、ここからはゆきも知らないこと。……あれを擦り付けられる原因になったのが、演習だったんだ。その演習っていうのが、艦隊の練度が低い鎮守府に向けたレベリングの演習だったんだけど」

 

 白華提督は話し始めた。その演習であったこと。

彼女の話を纏めるとこうだ。練度が相対的に高い浅倉の艦隊がわざと負けるはずだったが、攻略用の艦隊を出してきた。その艦隊を白華提督のレベリング艦が旗艦据え置きの艦隊が破ってしまったこと。

これだけだ。

 

「……うわっ、ただの腹いせじゃん」

 

「そうだよ。でもこれだけなら嫌がらせだけで済んだのかもね。その後も何回かそういうことが続いたんだ」

 

「それで?」

 

「それで何ヶ月か前の大攻勢に話が戻るんだけど、その時の作戦初期段階に海域に一番乗りしたのが私たちの艦隊だったんだ」

 

「あー」

 

 話を聞いているだけでは、俺には何がどうなのかなんてさっぱり分からないが、とりあえず白華提督の艦隊は浅倉の気に触れたということらしい。

 

「それで、こんなことをされたの?」

 

「そういうこと。……なんだかしょうもないことだけど、こうも追い込まれてしまうと、人間考えられなくなっちゃうからね」

 

 力の無い笑いが白華提督から漏れた。

多分、今まで溜め込んでいたんだろう。部下にはこんなことを話せないだろうから、友人であるゆきには漏らせたんだろうな。

 

「……うん、大変だったね。でももう大丈夫だよー」

 

「どうして?」

 

「だってあのオイルバレル、”ブタ箱”行くもん」

 

「本当にっ?!」

 

 

「本当だともさ!」

 

 フフンと笑ったゆきはVサインをして白華提督の手を取った。

 

「だから怯えることもないよ。郵送したら途中で止められるかもしれないから、直接出しに行くんだけどね」

 

白華提督は俯いてしまった。

これで彼女は開放されたのだ。身内に怯えることもなく、艦隊の指揮に専念できるようになるのだから。

 

「色々ありがとう」

 

「もういいって」

 

 白華提督は笑って礼を言った。これで何回目だろうか、というくらいに礼を言っている気がする。

そんな白華提督に、ゆきはあることを言った。

 

「このままここに泊まってもいい?」

 

「急だね……まぁいいよ。トラックはこのまま止めておいてくれて構わないから。それで、ゆきたちはどうするんだい?」

 

「どうしよう……私としては装甲車で寝ても良いんだけど……」

 

 そう言いながら、ゆきは俺の顔を見た。

どうやら、俺になにかあるらしい。

 

「俺か? 俺も装甲車でも全然……」

 

「えっ?! 私は全z「良くないっ!!」えぇー」

 

 さっきまでずっと黙っていた香羽曹長が声をあげたのを、ゆきは遮った。

 

「私は自制できるけど、君は無理だろう? 前科があるんだし」

 

「そうですが……」

 

 ゆきと香羽曹長が言い合いみたいなことをしているところに、白華提督が割って入った。

 

「2人ともその辺で。みっともないよ。……大和の寝床はこっちで用意するから」

 

 そう言った白華提督をゆきが睨んだ。

どういう意味で睨んでいるのか俺には分からない。

 

「それは良いけどさ……用意してどうするの? どこで寝させるの?」

 

 ゆきは白華提督を睨んだ。

 

「空き部屋があるんだけど……そんなところで寝てもらうのは申し訳ないから、私の部屋にでも」

 

「はい、アウト!」

 

 ゆきは間髪入れずにツッコミを入れた。

 

「いや、続きを言わせてよ。……私の部屋で寝てもらうけど、私はそこで寝ないよ? 執務室で寝るよ」

 

「それなら……」

 

 それならって言うけど、俺は良くないんだが。俺の良心というか、色々抜け切ってないものに阻害されてしまう。だが、最近は口に出さないようにしていたので、意図的に喋らなければその言葉も出てこない。

 

「大和は?」

 

「……まぁ、いいぞ。俺は」

 

「じゃあ決定だね。荷物とかあったら準備してきなよ」

 

 ゆきは少し不満そうだが、俺がいいと言ったから半ば諦めたのだろう。

俺は白華提督に促されて、着替えの入った鞄を持ってくると、そのまま白華提督の後を付いて行った。

 

 




 かなり期間が空いてしまいましたね。まぁ、理由はあるんですけどね(汗)
ただ、サボっていた訳ではありません。断じて。はい。

 今回の文字数が多いのは気にしないで下さい。それと、前回の話で色々ありました。主に評価欄で。
何がとは言いません。ただ、怒りを通り越して呆れ、嘲笑ってただけですのでw

 ご意見ご感想お待ちしています。

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