役人転生〜文部科学省学園艦教育局長に転生した私はどうしたらいいのだろうか〜 作:トマホーク
突然ですが。
私は今大洗女子学園の学園艦に乗り込んでいます。
具体的には大洗女子学園の戦車倉庫――アニメでもよく登場した赤レンガ倉庫が一望出来る山の中です。
――おっ、始まった!!
うひょぉぉおぉぉぉぉッ!!最高だぜぇえぇぇぇぇッ!!
みほちゃん達がずぶ濡れになりながら戦車を洗っています!!
あ〜美少女達が無垢な笑顔を浮かべながら戦車を洗っていますね〜。
水に濡れて肌にピッタリくっついているけしからん体操着や、浮き出た体のラインが私の心を浄化していく〜。
ッ!!うぉおぉぉぉぉぉぉッ!!きたきたきたきたぁあッ!!
小山柚子ちゃんの白ビキニ姿!!
ヤバイです、ヤバイですよ、あれは!!
高校生の体つきじゃないですよ、あのダイナマイトボディ!!
制服姿の時から分かっていましたがビキニ姿だと余計に胸の躍動感が増しています!!
誠に残念ながら写真は撮れないのでこの光景は心のフィルムに焼き付けておきましょう!!
ふぅ……今日は最高の日となりましたね。心の洗濯もバッチリです。
さて、それではみほちゃん達も帰りましたし私も帰りますか。
この後は学園長に手配してもらった宿で一夜を過ごして、明日の大洗女子学園戦車道チームの始動を見届けてから自宅に戻りましょう。
あっ、ここにせんしゃ倶楽部がありますね。
秋山優花里ちゃんの提案でここにみほちゃん達が後で来るんですよね〜――って、今の時間的に私がここに居たら不味いんじゃ……。
「あれ?そこに居るのは……もしかして辻のおじさん?」
言ってるそばからみほちゃん来たー!?
不味い、不味いぞ。
非常に不味いぞ。
ここで私とみほちゃんが出会うという描写は原作には無かった!!
これまでかなりの原作介入をしているからもう手遅れかも知れないとは言え、ここで私がみほちゃんと会ってしまうのは何だか不味い気がする!!
となれば……三十六計逃げるに如かず!!
幸い背を向けていたから顔は見られていないはず。
だからわざわざ追ってくる事は無いでしょう。
では、さらばです。みほちゃん!!
「えっ!?お、おじさん!?何で逃げるんですか!?待ってください!!」
「ちょ、ちょっとみぽりん!?どこ行くのよ!!」
「みほさん!?」
「西住殿!!待ってください!!」
うぉい!?何故に追って来るんですかみほちゃん!!
「待って……待ってください!!おじさん!!」
うぉおぉ……愛おしいみほちゃんの頼みに体が勝手に従ってしまう!!
っていうか、バレてます?
私って事、バレてます?
い、いや、そんなはずはない!!
絶対に顔は見られていないんです!!
だから、みほちゃんもまだ私という確証を得ていないはずです!!
つまり、ここからのリカバリーも可能なはずなんです!!
しかし、このままでは……このままでは!!
クッ、しょうがない。こうなれば最終手段です。
あの角を曲がって……何とかしましょう!!
……何とかってどうすればいいんですかね?